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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[6887] まばたき
詩人:どるとる [投票][編集]


砂時計がこぼれ落ちていく
もう二度と 返らない時を刻みながら

昨日見上げた空と 今日見上げる空は
同じように見えても違う色さ

花は散りゆくものだから さよならするときどんな言葉も 残さない

たったいちどの まばたきさえも
惜しむくらい 君を愛せるかな

幸せを 描くのならば君と僕の指先で
明日のキャンバスに 描こう 青い空と白い雲

願うことは何もないさ
眠れない夜に星が夜空を流れても

僕はただ目をつむり風の音に耳をすます 大切なことは ありふれたことだから

命の終わる音はどんな音だろう
僕は知らない 今日までの命もあること

ほんの少しの悲しみが濡らした君の
そのまぶたに 光を描くのは誰だろう

夜明けが来ても 僕には朝が 見えない
もしも君に歌を歌うならどんな歌がいいだろう

言葉じゃなくて 見えない ふれられない

想いのような 形のない色のない 心を

伝えたい 届けたい
それを愛と見紛いながら

たったいちどの まばたきさえも
惜しむくらい 君を愛せるかな

幸せを 描くのならば君と僕の指先で
明日のキャンバスに 描こう 青い空と白い雲

今日と何も 変わらない 昨日の続きの世界。

2015/11/25 (Wed)

[6886] 星の花束
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まばたきの隙間に 流れる 小さな星屑
キラキラとわざとらしいくらいに輝く

いくつもの窓に映る ほんのささやかな暮らし 慎ましやかな幸せを映す

もう何百回口にした おはよう おやすみ
繰り返す いつもの言葉 何気ない言葉
大事そうに口にする

忘れないであの 痛み あの優しさ

星を 束ねて 花束のように結ぶ

雨のように 落ちた 水面に波紋

さざ波ひとつ 僕の小さな胸を揺らした

君が 降らせた とっておきのいしつぶて

なんでもない夜も特別な夜になる

「君が幸せそうに笑う」
それだけなのに それだけなのに

なんでこんなに 僕のほうが幸せになれるんだろう

何処かも知らない街の名前のない物語

イメージが 出来上がった瞬間 広がった

いくらかの小銭と部屋の鍵を
握りしめて 旅に出よう賞味数時間の冒険

まぶたは スクリーンの代わりになって
過ぎ去っていく風景を 次々に 記憶する
消えない残像は とげのように突き刺さる

忘れていく 今日の日の悲しみも喜びも

思い出は 遠ざかるほどに色褪せる仕様

風のように うねった 銀河の渦巻き

抜け出そう 世界を狭めるこの闇の森から

つまらない世界も考え方次第で変わる

「君が一緒なら 何も恐くない」 そう思うのはなぜだろう

見上げた空にひとすじの流れ星 願い事はない

つむった目を 開く
暗闇に 慣れた心が 光を 取り戻すと当たり前みたいだけど 変わらない世界がそこにある
なぜだか 当たり前なことが今さら 愛しくてたまらないのさ

人を思い 人に愛されていることが 愛しくてたまらないのさ。

2015/11/25 (Wed)

[6885] 主人公
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トーキー映画の 主人公になって
無声の街を さまよい歩くのさ

スライドショーみたいに 次々に移り変わる景色
場面展開 回る舞台
めくるめく 世界

モノクロの涙が ほほに 川を 渡す

明日に 手を伸ばした 心の橋が 虹を架けた

ほらね それはこんなつまらない世界でも

たやすく 使える僕たちだけの魔法さ。

2015/11/25 (Wed)

[6884] クローバー
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たよりない二人の 背中が風が撫でる

自転車に乗ってるようなとてもゆったりとしたスピードで

スローモーションで流れる景色を ページを捲るように飛ばしてく

移り変わる 季節が 空の色さえも変える

それはまるでささやかな 魔法です

風に舞う花びらのあとを 追いかけて

まだ知らない場所へ 出会ったこともない
人のぬくもりにふれたい 探そうよ

緑の中に隠れてる幸せの四つ葉のクローバー

宛もない 二人の足取りは 雲のようだね

地図なんかいらない あっても使わない

今日までの日々もスナップフィルムみたいにすぐに変わる

魚の形した 雲が彼方へ 流れていく

道しるべはあの太陽 コンパスは南を指す

花の名前の由来や星の物語に心奪われ

遠い昔の人が 追いかけた光を探しに行く

本のあらすじを追うようにページの先へ

この街の なんでもない景色の 片隅に 夢色のクローバー

忘れない 積み重ねた日々

まばたきしてるあいだに
何が変わっても 何が変わらなくても

ページがめくられるみたいに今日が明日になって

間違い探しをしても意味はない
そんなつまらないことはやめよう

それよりも 何か新しいこと探そうよ

風に舞う花びらのあとを 追いかけて

まだ知らない場所へ 出会ったこともない
人のぬくもりにふれたい 探そうよ

緑の中に隠れてる幸せの四つ葉のクローバー。

2015/11/25 (Wed)

[6883] メトロ
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見上げる空が 白く染まって
今にも 雪が降りだしそうな

ささやかな ときめきが
この胸を 桃色に染める季節は

君のことを 思い出しながら
ビニール傘の向こうに

雨上がりの虹を描いている 今年はまたちがう君に会えるかな

遠く離れた 二つの思いを結ぶように
ばらばらの 駅と駅をレールがつなぐ
その瞬間

どこにいても 電車ひとつあれば
何処にだって大概は行けるんだ

切符の買い方すら わからない君は
切符売り場で 戸惑いながら
僕のシャツの袖を引っ張ってた

小雪混じりの空が冬をしらせてる
かじかむ僕の手を じんわりと
君の手の熱が ほどくように溶かしていく

路線図を指で たどりながら
僕たちの目的地をもう一度確かめる

地下鉄の暗い トンネルみたいな闇に
優しさを 覚えるのも久しぶりさ

つないだ手のひらのあたたかさや
隣で眠る君の寝顔のかわいらしさや

そんな ひとつひとつに目をやりながら
幸せ過ぎて困ったような表情してる

どこにいても ここにいるよって

気を抜いたら 離してしまいそうな手を握り直すんだ
何度でも

君がまだ見たこともない 風景とか

まだ出会ったことのない空の色を

話す僕はどんな表情しているのだろう

きっとどっちつかずの顔なんだろう

とりあえず、腹ごしらえといこう

特別なことは出来そうもないから

やらないし やろうとも思わないよ

出来ることだけ いつでも無難で安全が一番

情けなさなら 誰にも負けないさ
でも忘れないで 君を思う気持ちも一番さ

ほら 夜に向かって暮れていく空がだんだん人足を遠ざけてく
星がひとつ流れたよ 見えたかい?

小雪混じりの空が冬をしらせてる
かじかむ僕の手を じんわりと
君の手の熱が ほどくように溶かしていく

ほら、さっきよりずっと あたたかい

そしてまた 宛もなく走り出す電車は二人を乗せて。

2015/11/25 (Wed)

[6882] 宇宙飛行士になりたかった君に
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僕の夢はね 昔からずっと宇宙飛行士になること

まだ知らない遠い宇宙の闇に 光を灯すこと

小さな部屋に ちりばめた夢は星のように降り注ぎ
即席のプラネタリウムさえ
本物に見えた

等身大のこの想いはいつか やがて

青い心をきれいに染めた 七色に

いつか 宇宙飛行士になりたかった君に

今の僕がどんな言葉を送れるのだろう

あの頃の僕には届かない不通のメッセージ

「夢をそのまま追いかけてね」

叶わなかった夢は 夜空の星になって

自分だけの未来を探しに旅に出るから

段ボールでこしらえたロケットに乗って

発車 十秒前

僕はちがう色の夢を探しに行くよ今から

でも遅くないと 鞄にはありったけの笑顔を入れて

少し 無謀とも思えるこの 好奇心が 走り出すとき
幼心の決心は 隕石のように固まった

叶わないと知ったら子供の僕はがっかりするかな

でも未来は1ミリたりとも見えないから

それでも僕は夢を追いかける暴れ馬になって

届かない空に 手を伸ばす

夢は 夢を見たぶんだけ 心の糧になって

星ひとつないさびしい心に星に降らせるから

たとえば 宇宙飛行士になれなくてもね

スタートラインは いつでも足元に引かれてる

ここからみんなより少し遅いスタートだ

諦めてしまうことはないさどうしようもない夜も

苦しいときも 雨に濡れる夜も

不安に立ち止まるときも どんなときも

僕の宇宙は すぐそばにある 光を描くのはその指先だ

いつか 宇宙飛行士になりたかった君に

今の僕がどんな言葉を送れるのだろう

あの頃の僕には届かない不通のメッセージ

「夢をそのまま追いかけてね」

叶わなかった夢は 夜空の星になって

自分だけの未来を探しに旅に出るから

段ボールでこしらえたロケットに乗って

発車 十秒前

僕はちがう色の夢を探しに行くよ今から。

2015/11/25 (Wed)

[6881] あした
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通り過ぎていく車窓からの眺め

雲のトンネル くぐり抜けていく

銀の翼が 残した うっすらとした飛行機雲

僕らの明日は 見えないままの漠然とした不安を抱えさせる

瞳の奥に咲いた花の花びらひとつ

救えないまま その命の散り際を見送る

雨が降る 景色をただじっと見ていた

そこに重ねる想いは雨粒と一緒に

はじけて消えた はかないその一瞬を

悲しむまもなく 長い夜が明ける

小雪混じりの街は 明かりを揺らして

赤や黄色に またたくきらびやかなライト

誰かの寂しさを 無理やり上書きしたようなページ

どれだけの言葉でどれだけの世界広げても答えは見えない

僕にもわからないんだこの胸の痛みの

はっきりとした名前は だから迷うんだ

追いかけても けっしてつかめないものばかりだ

急かされるように生きて何処に行くのか

いいさ僕は僕の答えを見つけてやるんだ

終わらない自問自答と自己完結の繰返し

定めなき 世界 形を決めるのは
いつでも僕自身だということもわかっている
だから、僕は昨日より今日より 確かなあしたを生きたいと思う

雨が降る 景色をただじっと見ていた

そこに重ねる想いは雨粒と一緒に

はじけて消えた はかないその一瞬を

悲しむまもなく 長い夜が明ける

季節はまたひとつ変わる 暦には舞い降る白い雪。

2015/11/25 (Wed)

[6880] 平和的独裁国家国歌斉唱
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平和をつくるのは完全なる独裁で

支配という糸に縛られている

安心が幸福というものを忘れさせる

どこぞの国の独裁者曰く

「平和とは独裁の中にあり
幸福とは独占の中にのみ存在する」らしい

自分だけが 肥え太り
いい物を食し、いい服を身につけ
豊かな暮らしをしているのに
貧しい民衆はいつまでも報われない
それがあなたがいうところの平和や幸福ですか。

2015/11/24 (Tue)

[6879] 自画像
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平らな空き地に 静かに風が通る
草花を揺らすだけのかすかなそよ風が

いつか誰かが 置き忘れた小さな思い出
何もない景色の向こうに僕は見ていた

数千の雨粒に映るたくさんの命の揺らめきとか

タンスの引き出しの奥にしまった 傷跡に
つないだ手のあたたかさ

そこにないものは 心が描く それはまるで魔法のようさ

泡みたいに 消えていく思い出があるなら
僕のこの切なさも連れて行って下さい

言葉をください 空っぽの僕の心に

透明な水で満たすように
溢れ出しそうな程に

目を閉じて描くのは いつもあなたの笑ってる顔

歌を歌うこと 音を紡ぐこと

つまり言葉をつないで ひとつの歌にすること

愛する人への言葉にできない思いのかわりに

手紙のように綴る 思いの丈

数千の雨粒に映るたくさんの命の揺らめきとか

タンスの引き出しの奥にしまった 傷跡に
つないだ手のあたたかさ

そこにないものは 心が描く それはまるで魔法のようさ。

2015/11/23 (Mon)

[6878] メリーゴーランドラブストーリー
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観覧車は回る とてもゆっくりとしたスピードで

誰かの悲しみも 誰かの喜びも知らないままで

恋という痛み止めを飲んで

僕らはまた今日も笑っている

あなたのことが好きでたまらない

こんな気持ちもまるで作り物のように

巧みに無償の愛に成りすます

それでも 最後まで溶けずに残った

かすかな 数少ない温もりだけが

明日の欠片になっていくんだよ

大丈夫、その恋は追い風になって

なだらかに坂道を下りていくよ

折り返し地点のカーブの向こうへ

感情論にもつれ込む 気持ちだけで 踏ん張っている

それはまるでメリーゴーランドの はかない一周みたいだ

吐き出してしまうよあまりの甘さに

「幸せ過ぎて恐いくらいだ」

この幸せを まっすぐ見つめられない瞳

幸せはなくす恐さをはらんでる

それでも近くにないと不安で仕方ない

だから僕のそばにいて笑っていてよ

何が正解かなんてもうどうでもよくて

同じ答えを出すことより君が望む願いを

叶えられる僕になりたいと思ったよ

ここからは自転車くらいのスピードでいい

ラムネのように 口にした瞬間

はじけるような 恋

白いページには クローバーの押し花

あなたのことが好きでたまらない

こんな気持ちもまるで作り物のように

巧みに無償の愛に成りすます

それでも 最後まで溶けずに残った

かすかな 数少ない温もりだけが

明日の欠片になっていくんだよ

大丈夫、その恋は追い風になって

なだらかに坂道を下りていくよ

折り返し地点のカーブの向こうへ。

2015/11/23 (Mon)
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