ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 新着順表示

どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[6646] 毒針とキラーミュージック
詩人:どるとる [投票][編集]


この世界は いつも何かを拒んで

僕らの自由な意思を嘲笑うのさ

奇跡みたいな ちょっと恥ずかしい

大義名分を 叫んで

愛をばらまこう 世界中に

チクりと痛い その切っ先で

世界を切り開いてみせるよ

殺し文句のキラーミュージック

見違えさせてよ わからないすべてを

昨日の傷あとを 輝かせたいなら

奇跡みたいな ちょっと恥ずかしい

大義名分を 叫んで

愛をばらまこう 世界中に

チクりと痛い その切っ先で

世界を切り開いてみせるよ

殺し文句のキラーミュージック

チクッとしますよ

我慢してよね もう少しで

すべてが終わり

すべてが始まる

これからがひどく楽しみだ。

2015/10/19 (Mon)

[6645] 誰も知らない
詩人:どるとる [投票][編集]

あなたは今、何に悲しみ 何を喜ぶのか

目の前にある世界はどんな世界ですか?

心から愛せるような世界ならいいのに

愛すためにはいろんなものから

目をそらさなければ

何を 知っているんだろうか

僕は君を知らないし 君も僕を知らない

ただ 顔色をうかがって機嫌をとりながら

ふれられたくない 傷を誰もが内に抱えながら

今を 生きていることを誰が知るだろう

一度でも死にたいと思ったことがありますか?

悲しいかな 笑ってばかりもいられない人生です

翳りが差すように 明日が見えないときがある

そんなときには誰に頼ればいいだろう

味方は乏しいだろう

人の痛みは見えないものだから

きっと君を傷つけてもわからない

涙を流しているのを見てはじめて気づく

その涙にはどんな意味があるんだろう

僕は君になったつもりで泣いてみる

それぞれの悩みあるいは迷い さまざまな生きづらさ

障壁のように聳え立つ孤独 もどかしさや歯がゆさ

人には見えないところで 人知れず こぼれ落ちる涙

何を 知っているんだろうか

僕は君を知らないし 君も僕を知らない

ただ 顔色をうかがって機嫌をとりながら

ふれられたくない 傷を誰もが内に抱えながら

今を生きていることを誰が知るだろう

生きようと死ぬまいとしていることを誰も知らない。

2015/10/19 (Mon)

[6644] 線を引く
詩人:どるとる [投票][編集]


喜びから悲しみまで
線で結ぶように

レールをつなげてく

それはまるで 画用紙にどこまでも

線を引いていくような行為

僕らは他人の生き方を滑稽だなあと 眺めている

差別みたいに 線を引く

区別するみたいに線を引く

隔たりをつくるように線を引く

世界中は線だらけ

囲んで 区切って

境目を つくって

勝手に 他人と自分の間に線を引く

あるはずもない「違い」をつくり

引かなくてもいい線を引く

そのほうが僕には滑稽に見える

そして今日も線は引かれる

知らない国のわがままな正しさが

知らない人の幸せを奪い

人と人であればいいはずの関係に

上下の区別をつける

僕には見えない線が
日々 誰かを世界から孤独にする

日々 誰かを世界から隔離する。

2015/10/19 (Mon)

[6643] ハミングバード
詩人:どるとる [投票][編集]


小さな微生物から

お茶の間の談笑まで

手広く世界を 見渡して見える

ここからの眺めは

神様も知らない

人々の営みがある

僕は誰かの悲しみを知らず喜びを知らず
愛を知らず 夢も知らない

だから 言葉などかけるつもりもないけど

少しだけあなたのことが気がかりなんです

心のかごから飛び立っていく

鳥の羽ばたき 聞こえたら

それは、物語の続きを求めて

旅立つハミングバード

ああ僕はもう夜明けが待ち遠しい

あと少しで夜も明けるというのに

かすかな予感が

心を満たしていくよ

見上げたり見下げたりしながら生きても

同じ気持ちにはなれない

だから肩を並べて

水平線上に立つの

僕は 誰かの子でもなければ親でもない

ただひとつの唯一無二の存在として歌うよ

愛を忘れたわけじゃないけど 今だけは

わがままに ひとりぼっちで黄昏させて

気持ちひとつぶん 枠からはみ出している

世界が変わる音を 聞いたなら

それは あなたが変わるタイミング

夢から覚めても終わらない夢

ああ 僕はもう その時が待てそうにない

生焼けのままでいいから食らいつきたい

窓の隙間から こぼれるほどの光

希望なんて 余るほどはないけど

あきらめるにはまだ早すぎる

逃げ出すにはまだ早すぎる

心のかごから飛び立っていく

鳥の羽ばたき 聞こえたら

それは、物語の続きを求めて

旅立つハミングバード

ああ僕はもう夜明けが待ち遠しい

あと少しで夜も明けるというのに。

2015/10/19 (Mon)

[6642] 風の記憶
詩人:どるとる [投票][編集]


庭の木々を揺らす

風のいたずら小僧め

こっちの気も知らないでのんきなもんだと

ぐちってみては風のことも知らず 勝手なもんです

風が残した足跡は

風がたどった旅の道筋

ほんのわずかな風の記憶です

目には見えない命の軌跡です。

2015/10/19 (Mon)

[6641] 梅の木
詩人:どるとる [投票][編集]


そうやって絶えず退屈を埋めてくれないか

庭の梅の木が 寂しそうに見えた朝は

どこにも出掛けたくないの そばにいたいよ そばにいたいよ

君の寂しさに 君の悲しさに 寄り添っていたいよ

世界を無視して すべてを無視して ぬくもりの沼に沈んでたい

許されなくても それが今は何より大事なことなんです。

2015/10/18 (Sun)

[6640] 世界を料理
詩人:どるとる [投票][編集]


皿の上には いつも
朝が 用意されていて

頼まなくても 太陽が昇ってくれるんだ

それを余計なお世話とか ありがた迷惑だなんて
言葉で形容するなら
この世界であなたが生きる 意味なんてもはや無いね

絶え間なく空っぽの皿の上に

盛り付けられた 時間を消費して

なんとか 調味料で味を変えて

食べてるにしか過ぎない僕らは

いつの間にか甘い幻想に耽って

世界を料理している気になってるの

気になっているだけなの

融通の効かない人たちの計らいで
神様の所在は 空の上に隠されて

天に召します神様に祈りを捧げれば
天は我らを照らし救いの光が降りてくる

それを くだらない迷信と言い切るには
まだ 判断材料が足らないな だから 料理はできない

舌なめずりをしながら 死を待ってるのに 朝は無情にやってくる

わかりきった答えでも隙間を埋める

ちょうどいい 間に合わせにはなるわ

舌をごまかしながら だましながら

なんとか不味い料理でも美味くみせて

無理やり食べてるにしか過ぎない

胃に流し込んでいるだけ

絶え間なく空っぽの皿の上に

盛り付けられた 時間を消費して

なんとか 調味料で味を変えて

食べてるにしか過ぎない僕らは

いつの間にか甘い幻想に耽って

世界を料理している気になってるの

気になっているだけなの

それだけで世界は

ひとつのご馳走にも変わるの

癖になりつつあるのそのへそ曲がりな味付け。

2015/10/18 (Sun)

[6639] コスモナウト
詩人:どるとる [投票][編集]


さあ終わらない計算をしよう
口先だけで進む途方もない無駄話

奇跡の道筋をたどる
長距離を攻めるような
不確かなロマンチック

空欄を補うだけの 答えならばいらない

僕が欲しいのは この世界をひっくり返すような

驚くほどありきたりなそれでいて既成概念におさまらない答えなの

さあ 未知数を割り出す為の
ばかばかしい会話を続けよう

先人が 落としていったヒントを拾って
今こそ長年に渡って苦しませてきた謎を解き明かせ

太陽系を はずれて宇宙の神秘に迫る

僕が 恋してるのは枠におさまらない でたらめな力

驚くほど こじんまりとした 肩透かしの夢のこぼれかすみたいなものなの

壮大な 宇宙のすべてを解き明かす
魔法みたいな 科学の叡知で

僕らの悩みを かき消すことが出来るなら
きっと 神様も完全否定できるね

空欄を補うだけの 答えならばいらない

僕が欲しいのは この世界をひっくり返すような

驚くほどありきたりなそれでいて既成概念におさまらない答えなの

笑っちゃうほど あきれるちゃうほど 簡単な種明かしなの

きっとそんなもんさ
でも いつまでも難しく考えすぎる僕らには ちょうどいい難題なの

計算ばかりのこの世界は。

2015/10/18 (Sun)

[6638] 
詩人:どるとる [投票][編集]


この街の夜は

ひどく静かなものだ

言葉もなく すれ違う人たちの

寂しさが 見えるようで

そこにある 心は

どこか他人行儀に 人を遠ざけてる

風のように 冷たい 街は 人のぬくもりも寒々しい

帰る場所がある それだけが今の僕の最後の希望さ

ぼんやりとたたずむ街灯が 項垂れているように見えた夜は

夜は。

2015/10/18 (Sun)

[6637] 
詩人:どるとる [投票][編集]


ざあざあと打ち寄せる波

はるかに広がる青

僕は言葉もなくただ眺めている

何もないよ イメージは現実に

塗りつぶされたから

海が ただそこにあるという それだけでいいよ

果てしなく続く水平線が 僕の理解を越えてく

ああ 大きな 手のひらの上の水たまり

神様の手のひらの上の水たまり

この世界のすべての生きる者たちの

心臓の音と 遠くの街の人々の卑しさと

少しの僕のちっぽけな悩みを

なんだそんなことかと笑うように

ただどこまでも広がっていく。

2015/10/18 (Sun)
8416件中 (1891-1900) [ << 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 >> ... 842
- 詩人の部屋 -