詩人:どるとる | [投票][編集] |
途方もない時間の顛末を その形や色を
他人みたいに見つめている
お皿は空さ 最初から 何の味気もないのさ
込み上げては過ぎてく思い出を ただ
僕は 眺めていました
見るも 美味なる ご馳走なのに
用意された 料理に手をつけるでもなく
僕らは それをまるでありがた迷惑みたいに思う
願ってもいない 命を与えられて 不満そうに嘆き悲しむ
人たちは 皿の端に踞るパセリを
箸で もてあそんでいるだけだ
用意された レシピには 延々と この世界の楽しみ方が書かれているのに
どんな料理にも 僕の心は動かなかった
だから皿はいつまでも空さ
せいぜい食べ残した 料理が下げられるのを
ひたすら 待つだけだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
数あるときめきに酔いしれたままの
自由すぎる心が見つめた先には
眩しいくらいの未来が揺れている
僕はただ行ったり来たりする 振り子を眺めている
近づく朝の気配 明けていく そのかすかな時間さえ もどかしい
世界がそっと目を開くように
目を覚ました 夜明けの街は
昨日の悲しみを 忘れてはいないけど
新しいページに なったからには
また新しい気持ちで今日を生きようって笑って 歩き出す
この街に生きるたくさんの人たちの
悲しみや喜びや 変わらぬ営みを 抱いて
進むべき場所を 指し示す コンパスが導くのは明日よりその先の未来
物語の最後のページにたどり着くまでに出会うたくさんの上り坂や下り坂
笑った今日も泣いた今日もある
それはまるで遠い昔から約束されたあらすじのよう
自転車のペダルに 一番最初に 踏み出すその瞬間に
すべてのいろいろはとりあえず
それはそれとして 過ぎてくままに
考えすぎて頭抱えるようなら
抱えた荷物をそっとおろして
道に咲く花に目をやるくらいの
余裕を見せてよ アングルを変えれば
たちまち見える世界が見違えるから
歩きっぱなしじゃ疲れるよ だから
たまには心穏やかに生きてみる 僕が見てるのは今日よりその先の未来
ふいにこぼれ落ちる花に重ねている
傷つけて 挙げ句手放した ぬくもりをくれる人の面影を
僕は なんだか 悲しくて 涙を流してしまう
気づいた僕は仕方ないくらい一人きりだった
世界がそっと目を開くように
目を覚ました 夜明けの街は
昨日の悲しみを 忘れてはいないけど
新しいページに なったからには
また新しい気持ちで今日を生きようって笑って 歩き出す
この街に生きるたくさんの人たちの
悲しみや喜びや 変わらぬ営みを 抱いて
進むべき場所を 指し示す コンパスが導くのは明日よりその先の未来。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
その時を過ぎても
空は 変わらない速さで流れてゆく
待ち焦がれたあの季節は 色を変えて 目の前に立つ
いくつものさよならと
はじめましてを繰り返した そのあとで
なだらかに 落ちてく自転車の タイヤが
すり減るほどに 加速する その流れに身をまかせて
思い出の景色を眺めながら 長く伸びた坂道を下る。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
宛もなく 探したよ 肝心なとき 大切なとき
笑える強さが 欲しくて
加減を知らない僕は焼き目を焦がしてばかりいた
積み重なる 過ちをひとつ ふたつ 数えながら
ため息こぼしては涙に濡れた
大袈裟なことは望まない だけど
ほっぺが落ちるような美味しそうな
明日をつくってあげたいんだ僕に
幸せになれるレシピを教えてください神様
生まれる前に交わされた破れない約束はこの世界を 少し斜めに 見つめる 僕にこそふさわしい。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
蕩けそうな想い あと少しで
空にも届きそうな 期待高まる瞬間を固唾を飲んで待つ
いつか 誰かが書き記した旅のしるべ
足跡みたいに 残されているいのち
それはまるで 甘い 甘い アイスクリームのようさ
跡形もなく 消えていく 色とりどりの命
僕はただ 見届ける 振り返りもせず 飛び立つ羽音
あっという間に空の彼方へ消えた
どっちつかずの心 振り子のように
昨日と今日を行ったり来たりする 行きつ戻りつの旅路
かつて 誰かがそこで生きていた 証のような 思い出が燃えている
それはまるで 食べ頃の熟した絶望のようさ
とらえようもない 未来の影が逃げてく
僕はただ 今だけの幸せに酔いしれて味わい尽くしたら
もう目の前のお皿は空っぽだった
この世を彩るレシピはない
ならば、あり合わせの希望でもないよりはマシさ
さあ、悲しんでる場合じゃないよ
お次は 笑う番さ タイミングを見逃さないでね
それはまるで 甘い 甘い アイスクリームのようさ
跡形もなく 消えていく 色とりどりの命
僕はただ 見届ける 振り返りもせず 飛び立つ羽音
あっという間に空の彼方へ消えた
お口直しをしよう 自愛に満ちた歌で。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
あなたと歩いた この道には
思い出が いつも 待っているよ
それは景色に 絵を描いたような
消せやしない痛み あの日の涙 そして優しげな横顔
さりげない しぐさに隠した寂しさも つい昨日のことのように真新しいのは
黄色い銀杏の葉っぱが ひらり 僕の肩先をかすめていったよ
それはまるでいつかの愛のように
あなたと歩いた この道には
思い出が いつも 待っているよ
それは景色に 絵を描いたような
消せやしない痛み あの日の涙 そして優しげな横顔
このまま 忘れてしまうにはあまりにも名残惜しいから
押し花のようにして 胸の片隅に そっとしまっておこう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
アウトローな暮らしにあこがれて旅に出る
ボロボロのバイクで風を切る 風を切る
物語のあらすじは宛もなく蛇行して
ふらふら 落ち着ける場所を探すように
もうしばらく 気まぐれな旅は続く
このままもう少し僕のわがままにお付き合いを
レールから外れた旅の行方は風のみぞ知る
アウトライダー 風の残した 足跡を追え
奇跡が落としたパンくずを拾う旅。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
いつでも代弁者たちの声を肩代わりする
そんな歌を歌いたいよ 妥協なんかしないで
アンサーソングのように 期待を裏切らない
悩みを断ち切るような答えを出したい
あなたの為に この歌があるなら
世界中の悩める人たちの足掛かりになればいい
棒切れだって 杖くらいにはなる
たとえ聞きあきたような言葉でも
そこから 見える景色は違うだろう?
この歌はあなたにとっての答えのヒントになる
世界中の待ち焦がれてるアンサーソングさ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕の中の僕が叫んだ 言葉は僕を殺す
今日の僕は明日の僕ではないことを
明日の僕はもはや今日の僕とは
かけ離れた僕であることを知っている
僕が僕であるあかしはどこにもない
だから僕は僕であって誰でもない
僕は他の誰でもない僕なのに
僕からはみ出せもしないのに
僕であるために僕以上でも僕以下でもない僕だ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
お互い様なんだよ ダメなとこ数えたら
きりがないこともわかっているはずだよ
気づいたときにはもう一緒にいるのが
当たり前になっていたみたいだ
こうして 笑ったり泣いたりして
気づけば 何気ないくらいあっという間に過ぎてく毎日がある
手をつないで キスを重ねて ぬくもりをたしかめて
忘れられないくらいの思い出に 溺れたい
喧嘩した数だけたくさんの傷を 負っても
おなじだけ 仲直りできたなら
多少不恰好でも 二人は二人のまま
誰かが引いた愛の道を 迷わずに歩いていける。