詩人:どるとる | [投票][編集] |
さっきまでの威勢はどうしたの
どっかに行ってしまったみたいだ
酸いも甘いも このご時世ですから
風当たりは 強くて
人当たりは 悪くて
安月給で 働かされる
今日も 僕は ちんけな仕事
ベルトコンベアー 流れ作業
それはそれこれはこれ 流されて果てのない海へ
口に放れば酸っぱくて でも後味が癖になる
もう引き返せない もう引き返したくない
急転直下の展開 予想をはるかに上回る
世界をひっくり返す あっと驚く結末
骨まで愛してよ いつでも自分が一番かわいいのさ
アイマイミー アイマイミー。
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愛を一言で言ってしまえば
きっと愛には価値なんてないのだろう
夢から覚めるように気づいてしまうよ
愛されたことのない僕は 一体どうして人を愛せるのか
ひとつふたつ 指折り数える 消えてく街の明かりを
その中に愛は灯っているのだろうか
誰かを思うようなありふれた気持ちのそばに いつも
愛は申し訳なさそうに うずくまっている
そのくらいがちょうどいいんだ。
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どこまでも 終わらないような
この物語の続きを 追いかけて走る
ゆっくりとした足取りは 風の残した足跡を見逃さない
今しかないこの瞬間をさあかみしめて 抱きしめて僕は
広がった世界を ありのままには 受け入れたくはない
見えるもの 聞こえるもの そのすべて
あるいは それ以外の感情の色や形
ただ受けとるだけではつまらない
いつからか色を変えてしまった世界
そこにあるすべてが偽物みたいだな
言葉にならない気持ちを染めている
透明な膜のようなときめきに酔いしれて
迫り来る 夜明けの光が つらぬいたのは思いきりの弱さだ
目に見えるだけの世界は所詮 あなたが知っているだけの世界
それでは少しも面白くない ちっとも世界がわかっていない
そしてまたいつの間にかつながる世界
明日があるというただ、理由のない喜びに乾杯をしよう
広がった世界を ありのままには 受け入れたくはない
見えるもの 聞こえるもの そのすべて
あるいは それ以外の感情の色や形
ただ受けとるだけではつまらない
聞き分けのいい人にはなりたくはない。
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誰かを愛する気持ちに目覚めたときに
心にそっと灯るランプ
誰かに愛された思い出があれば また誰かを愛せるよ
忘れられたように一人 たたずむ帰り道
手探りで愛を探した
愛は きっと 愛を知らなければ
誰かを愛すことも誰かから愛されることもないからね
愛を知りたければまずは 見返りなんか求めないで 掛け値なしに誰かを愛しなさい
それがきっとあなたという人を愛される人に変えてくれる 最初の一歩だと思うから。
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ああ 行く宛のない気持ちがひとつ
色とりどりの思い出がこの街をきれいに染めている
ほらごらんよ 今日も無事に暮れていく 僕らの街並み
家路に着いた僕にもただいまって 言ってる そんな気がするけど僕の気のせいかな
さよならだけでは あまりに悲しいからね
また明日ねって言えば明日も会える
そんな気持ちで 手を振る帰り道
僕と君の繋いだ手が離れていくとき
最後に残るものは かすかなぬくもりと
君がくれた 愛の言葉
少し遅れて僕も遠ざかる 君の背中に つぶやいた
ああ 空っぽの気持ちを満たしていくのは
ほかの誰でもない君の優しさだってことはわかってる
喧嘩別れしてしまった今日も 明日にはきっと笑いあえる
転んでできた傷痕と同じくらい重ねる思い出は僕を大人に変える魔法
そうやってつかの間の別れを重ねて
さよならの痛みと向き合う強さを知る
知らんぷりすることはできない痛みだ
いつかそうして二人が大人になるとき
優しい気持ちで誰かを愛せるように
夕暮れ色に心を染める
あの夕暮れは僕らに優しさを教えてくれたから
言葉じゃない気持ちのやりとり
計算なんかじゃ割り出せない答え
そんな 気持ちが宝物
気づいたときに僕はまたひとつ昨日の僕より大人になる
さよならだけでは あまりに悲しいからね
また明日ねって言えば明日も会える
そんな気持ちで 手を振る帰り道
僕と君の繋いだ手が離れていくとき
最後に残るものは かすかなぬくもりと
君がくれた 愛の言葉
少し遅れて僕も遠ざかる 君の背中に つぶやいた。
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宛もなく 枝先からこぼれ落ちるように
旅立った木の葉の一枚に重ねる想い
何処へ行くのかは風だけが知っている
名前もないけれど 色褪せていくけれど
さよならを 言うよ
なぜか さみしくなる
わけもなく切なくなる
夕暮れの街並みと 家々に灯る明かり
優しげなその光が家路を照らしている
いつかこの手を離れていった
君のぬくもりをまだこの手は覚えてる
今の気持ちを形にする言葉もなく
ただ見つめているよ空のずっと向こう
何ひとついいことなんかないって
言う人も生きているだけで幸せだって
教えてあげたいよ
気づかないあいだに幸せのそばを通り過ぎてた
印象深い季節ではないはずなのにね
凛とした空気の中に見覚えのある団栗
それは僕の中に落ちてるたくさんの思い出 夕焼けに染まる季節
振り返る誰もを懐かしくさせるような
じんわりと胸を焦がす オクトーバー
夕暮れの街並みと 家々に灯る明かり
優しげなその光が家路を照らしている
いつかこの手を離れていった
君のぬくもりをまだこの手は覚えてる
なくした愛をまだ探している。
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行く宛などない 僕たちには
空の終わりをただ目指すだけの旅だから
いつか 訪れるであろう 死から逃れるすべなどはないことくらい
とっくに気づいているんだ
いつからが始まりで
いつまでが終わりなのか
線で結ぶように何もかもを割りきれない
この世界は続いていく それでも今日とこれから先の途方もなく長い時間を何処までもつなげて
それならこの雨が降りやむことさえも
僕には 少なくとも未来だ
誰かが見ることのできない景色や 出会うことのできない感情を
僕は眺めている そのまなざしの向こうには何があるんだろう
たとえば 言葉を介さず存在する花が この世界を見つめたとき
生まれる気持ちが僕と同じなら いいな なんて思う
色さえもない 形も持たない
命は価値あるもののように定められ
それなのに僕らは時にその命を虐げて
人に平気でくたばれと言うだろう
昨日まで当たり前に笑っていた人が 信じていた毎日が
あるいは 明日までの幸せならば
それを知らないだけで僕らは 笑っていられる 明日が見えなくてよかった
幸せな今だけを信じていたい心は 悲しい明日を嘘にする
雨を信じたくない心が イメージするのは晴れ渡る空の青
明日の一歩手前で 知らんぷりしている僕は無防備さ
明日傷つくことも知らない今日の僕はなすすべもない
それなら 僕は雨の中に肌をさらしながら
すべてを受け入れるように 雨に うたれている花でいい
誰かが見ることのできない景色や 出会うことのできない感情を
僕は眺めている そのまなざしの向こうには何があるんだろう
たとえば 言葉を介さず存在する花が この世界を見つめたとき
生まれる気持ちが僕と同じなら いいな なんて思う
明日も今日と同じように笑えたならいいなと思う。
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もう何一つ 君を縛る概念なんて無い
そういうことにしておこう
青く広がる空を飛べるように
正しさなんて 絵に描かれただけのまやかし
騙されないで 流されないで 大切なのは何を信じるか それだけ
固定観念と思い込みがこの世界を狭くしている
目の前の世界は 君が見ている 世界だけじゃないんだよ
見聞きするすべてが世界だと疑うこともなく信じるならば
心なんて必要ないさ 君の世界はどこにある? 目を凝らしてごらん
耳をすましてごらん
そこにある世界はひとつかい?
もはや理論的な思考などは 役に立たず
計算などでは導き出せない次元さ。
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寄り道しながら イメージはどこに行くのか
宛のない旅の始まりはいつも気まぐれです
待ちきれない 夜明けより一足先に
僕は闇を振り払い 光の中へ 飛び込む
目を開いたその刹那 この心に 届く
何万光年越しの 星たちの旅の足跡
ほらね はるかな景色が 遅ればせながら 昨日を映す
空はスクリーンになって ちゃんと 僕の目に映っているよ
それは星がたどった道筋の痕跡
たとえば今はない命が残す一欠片。
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終わらない夢のような
果てしない路のような
色褪せない色のような
途方もない想像のような
そんな 宇宙を広げながら
あるいは 敷きつめながら
イメージだけで心は宛のない旅をしてる
いつかつかみかけたあの光は今 どこにあるんだろう
恒星のように光り輝くスピカ
見つけておくれよあなたの瞳で
言葉なんて何もいらないから
イメージするだけで空も飛べる
そんな色とりどりの夢で世界を満たしたい
答えのない計算のような
行く先のない旅のような
通じない言葉のような
鍵のかかった扉のような
意味のあるものと無意味なものすべてがすべて ひとつの世界
書きかけの物語の続きを 足跡が埋めてく
握りしめた見えないペンのインクが空欄を塗りつぶす
いつか見た流れ星が尾を引いて 弧を描いて落ちた あの夜
魔法なんて使わなくても ほら不思議なほど伝わるイメージ
モノクロだった僕の世界を色鮮やかに染めてく
何が正解なんだろう
何が間違いなんだろう
そんなことはもういい
間違えることもまた答えならば
僕らには間違える愚かさも必要だ
恒星のように光り輝くスピカ
見つけておくれよあなたの瞳で
言葉なんて何もいらないから
イメージするだけで空も飛べる
そんな色とりどりの夢で世界を満たしたい。