詩人:どるとる | [投票][編集] |
あなたのその声は花がほころぶように
過ぎ去ったはずの春を連れてくる
ひらり ひらり 舞いながら落ちる
命のはかなさよ どうか大切な人のそばで
最後は笑って 旅立てますように
桜は 思い出に染まり 少しばかり長い春を終えたら そっと人知れず 散ってく
その生きざまは 今もこの空の下に刻まれているよ
そしてまた春が来ればつぼみは芽吹き
きれいな花を咲かせる。
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みずみずしいフルーツに 歯を立てて
にじみ出すように 広がる味わい
このまま流れてく舟の上に乗り
僕は 宛もなく 明日を目指すよ
風が残した足跡を 追いかけていくだけの
途方もない旅路の果てに何があっても
あなたを遠くで想いながら僕は生きてく
砂時計の落ちてく速度で老いてゆく
世界が僕の若さを嘘だと知らしめる日まで。
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歩き疲れた旅の途中で気づいたよ
泣き疲れたころ いつの間にか寝ていた
目覚めたら 外を赤く染める夕暮れ
何もかもがすべて きっと遅すぎる
容易く幸せをもて余してしまう
僕の心はがらんどう
思い出だけで満たされていたい
振り返る昨日 瞳に映る景色は
浅い眠りに ぼやけて 消えた
君の話もうわのそらさ。
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この世界中にただひとつだけの愛を誓おう
見目麗しゅう君に花束を
僕だけの世界はどこにもなくて
見渡す限りすべて誰のものでもない
伸ばした手がつかんだその場しのぎの嘘
僕らを惑わす正しさの口をふさげ
色とりどりの世界 目も眩むほどの光
レシピどおりの手順 迷うのはどうしてかな
そしてまた振り出しから 下ごしらえだ
この世界は いわば最高級のディナー
味わい尽くせ 神様がこしらえたご馳走
食材は用意されてる あとは調理の問題だ
君の手にかかってる 煮るもよし焼くもよし
レシピからはみ出して 常識をぶっ壊せ。
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目を閉じた 暗闇のような場所で
ひたすら誰かのぬくもりがやって来るのを待っている
優しさは時に 強くなろうとする僕を弱くするんだ
ねえ 黙ったままでも愛してるって
わからせて 伝えて 届けたい気持ちのすべてを
ふれるかふれないかの瀬戸際で 隣り合っている 二つの鼓動 同じリズムで 重なりあっている
息づかいまで 愛しあっている。
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言葉は いらないよ
何の役にも立たない
寂しさに 包まれたら
言葉は 出てこない
悲しみは 雨になって
明日を 何処までも
遠ざけてく
真っ暗闇の 向こう近づく朝を 待って
睨みつけてる空は
一筋縄じゃいかない今を抱き抱えてる
だから、余計な心配はいらないよ
冷たくあしらっておくれ
寂しさに耐えきれぬ夜は
涙の海に溺れてしまう
幸せは あるようで見えない夢のような
スクリーンに映し出された世界
誰かの幸せを笑うような浅ましさよ
くたばってしまえお前に用はない
頼りにするならば頭より心にしたがえ
遠回りでも回り道でもいいから
真っ暗闇の 向こう近づく朝を 待って
睨みつけてる空は
一筋縄じゃいかない今を抱き抱えてる。
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数えきれないほど交わした口づけも
やがて 思い出になってしまうならば
今夜、僕は君を 永遠に忘れるよ
もう出会えない つかの間のハピネス
それは夢 泡になって消えたマーメイド
祝福の時 飾るようにあなたの首筋に
突き立てる牙は あなたをいつも求める
甘いとろけるような天使のキッス
忘れられた場所に咲いた花の名を
覚えているのは あなたの勝手です
いつか抱いたぬくもりを愛と見間違う
こんなふうに誰かを好きになるなんて
思いもせずに僕の小さな胸はふるえた
幕をおろそう 一人芝居は終わりにして
君だけの為に僕は宝石の言葉を紡ごう
一度交わせばもう虜 魔法のキッス
許されるなら もう一度 あの日に帰りたい
もう出会えない つかの間のハピネス
それは夢 泡になって消えたマーメイド
祝福の時 飾るようにあなたの首筋に
突き立てる牙は あなたをいつも求める
甘いとろけるような天使のキッス。
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わからないことばかりの毎日 まだまだ僕は発展途上
都市開発 またひとつ 高いビルができた
僕の街に 赤い夕陽が落ちて夜になったら
不思議なパーティーの始まり
小さな四畳半ほどの部屋の中にも広がる大宇宙
物語が一同に集まって夜通しばか騒ぎを起こす
エスエフみたいな 世界がやって来て
やがて僕のつまらない世界を塗り替える
そんな夢みたいなことが近い未来に
この世界を変えるだろう。
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悲しいときは 僕のことを頼りにしてね
頼りにならないかもしれないけど
思い出の傘の下で二人はいつまでも
同じことを語らい また話し終えたら
振り出しから また話し出すよ
コールユアネーム 僕の声が聞こえるなら
空に一足先に 旅立った君に伝えたい
もう君の手にふれることさえできない
それでも思いだけはどんな距離も越えてく
僕と君の間には 埋められない隙間がある
それでも、心だけは隣り合わせさ
ほら手を伸ばせば届くほど そばにある。
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暴かれた 嘘が やがていつの日か
大切な誰かを深く傷つけるとしても
僕は嘘をつくことをやめないだろう
嘘をつくことで身を守っているから
弱い僕たちは 嘘でもつかなきゃ笑うことさえできないの
誰かのことを愛しても
誰かに愛されても
まだまだごまかしたい
まだまだ隠していたい
後ろめたいすべてを嘘で覆ってしまえば
重ねた恥をさらけ出さずにすむから
傷跡は 見えない。