詩人:どるとる | [投票][編集] |
目を閉じて 暗闇の中に心を沈めて
そっと 世界のささやき声に耳を傾ける
何気ないくらい そこにある
繰り返される生と死に誰も気づかない
通り過ぎたあの道の線路の脇に揺れる花
無造作に供えられたジュースの空き缶とお菓子の箱
ふとため息をついたら笑顔が消えた
消えかかった街路灯の明かりも消えた
ほんのかすかな希望だけ 見えただけ
やがて訪れる 雨の終わりを 待ちわびる
絶え間なく 行き交う人波に
押されながら なんとか歩いているような
日々の中で 僕は時々思う なんのために
誰のために 今を生きているんだろう
いつも答えのない答え合わせだ
そっと手紙だけ残して 見送られることもないまま
親よりも先に空に旅立った小さな命
通り過ぎたあの道の線路の脇に揺れる花
無造作に供えられたジュースの空き缶とお菓子の箱
僕は見て見ぬふりで線路を渡った
5時過ぎの夕暮れの街は 心まで冷えた。
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素直になれない僕が君を傷つけた日
君をはじめて嫌いになった日だった
それでも離れてみるといろんなことに気づいた
ろくに家事も出来やしないから
散らかりっぱなしの部屋を眺めながら
君が帰ってきたら怒るんだろうなとか考えてた
君が残したものは 小さなメモと涙のあと
寂しいからだけじゃない
あなたのことを 傷つけた僕だけど
今度は あなたのことを愛せる僕になりたいから
やさしくなりたい
あたたかな陽射しのような
ふかふかの布団のような
いっぱいの愛であなたを包み込みたい
離れないとわからない 家族の大切さが
痛みを連れてきた 傷跡もないのに
心が君のいない毎日にたえきれずに
僕を切なさで包み込むから
料理をするけれど何度も焦がしたよ
君が食べたら不味くても美味しいと言うのかな
焦げた野菜炒めは涙で少ししょっぱかったよ
思い出は懐かしく振り返る為にあるけど
続いていく今とこれからがあるから
思い出は輝いていくものだと思うんだ
君を悩ますことばかりしてしまうけど
それもあなたを愛するが故って言ったら怒るかなあ
優しくなれたなら
あなたはいつものように笑ってくれるかな
仕方ないわねって言ってくれるかな
ひとりになって見えてきたのは仕方ないくらい君の笑顔
数えきれない夜を
朝を 重ねて
今日もまた日が暮れて
気づいたらもう夜だ
あなたの手の温もりがまだ残ってる
愛が 足らないよ
隙間だらけの胸の中
埋めてよ
ごめんねって言ったのは
寂しいからだけじゃない
あなたのことを 傷つけた僕だけど
今度は あなたのことを愛せる僕になりたいから
やさしくなりたい
あたたかな陽射しのような
ふかふかの布団のような
いっぱいの愛であなたを包み込みたい
世界中の誰よりも愛してる 君だけを。
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手を伸ばしたその先にはあなたの涙が
この指先に 人懐っこく寄り添って離れないんだ
どこまで 行こうか
どこまで 歩いて行けるかな
もう何度も 繰り返したけれど
諦めずまた 振り出しから
目を閉じて 意識の水底に沈んで
手探りで探すのは
ひとりぼっちでも泣かない強さ
寂しいのは お互い様でみんな
本当の気持ちに気づかないように
あるいは気づかれないように
強がってる ふりしているだけ
寂しいのさ 気づいて欲しいことも
ひとりぼっちでもいいかなって
負けてしまう 寂しさに気づいたら
やけに夜空の星が きれいに見えたよ
でも涙はまっすぐにこのほほを伝い
僕に 寂しさを届けます
ひっくり返しても
寝返り打っても
寂しさは寂しさのままなのにね。
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残された日々はまるで花のように
咲いたその日からやがて来る終わりを
知っているみたいだ
だけど笑っている
僕はいつも花のように強く笑っていたい
いつでも愛する誰かの為を思って
優しさを忘れないように 陽射しをいっぱい浴びて
もう誰かを憎む心はいらないよ
愛する気持ちを知ってしまったら
もう憎しみなんてむなしいだけさ
だから ここらで悲しみにさよなら
だから 今日で 悲しみにさよなら。
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いいことをしたときに
ほめてくれる手を
わるいことをしたときに
叱ってくれる声を
僕は求めていました
愛だと言うならきっとそんなものを言うのだろう
あなたのその手が描く幸せ
あなたのあたたかな眼差しに
包まれながら僕は気づくんだ
何度でもその愛に
人をたやすく殺めるような時代でも
けっして消えない誰かを思う気持ち
その手が僕に教えてくれている
泣いている僕を そっと見つめる瞳を
そして泣き止んだ頃抱きしめる温もりを
僕は手にしているのに
当たり前だと鼻で笑うなら愛される資格なんかない
あなたのその愛は無償の愛だから
あなたのあたたかな眼差しは
誰のものでもない みんなのものさ
優しさに飢えた人の渇きを潤す
水のように 空っぽの心を満たすように
足らない僕に優しさを分けてくれる
目を閉じて 探すんだ
大切なものはいつも
目を開けたままじゃわからない
だから、目を閉じて
見つめるんだ
闇の中でも けっして消えない光を
あなたのあたたかな眼差しに
包まれながら僕は気づくんだ
何度でもその愛に
人をたやすく殺めるような時代でも
けっして消えない誰かを思う気持ち
その手が僕に教えてくれている
愛の手ざわりを。
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小説一冊分の長編ストーリー
いくつものドラマをはらんだ
この世界に 今 夜明けが訪れる
ページを追うように先を急げば
魔法みたいな ロマンスが見え隠れ
雨降りも 気にしない
ありふれた道もレールになって
君を連れて行く
きらめくような 輝くような
はやる気持ち 抱いて
泳いでいく
下手くそなバタフライで
誰かが描いたあらすじがすべてなら
この気持ちさえ 嘘なのかなあ
どうでもいいみたいに繰り返す生と死
なんとなくイメージを空に飛ばせば
悲しいくらいあっけなくそこにある終わり
花は咲いては散ってく
そして種を残してく
願ってもないのに
悲しいような 嬉しいような
どっちつかずの心は揺れてばかり
見えないゴールを目指す
手探りのバタフライで
涙や笑顔の形や色や
目には見えない
優しげな 輪郭をなぞりながら 思い出を遠くから眺めるように
僕らはふれられない何かにふれようとする
雨降りも 気にしない
ありふれた道もレールになって
君を連れて行く
きらめくような 輝くような
はやる気持ち 抱いて
泳いでいく
下手くそなバタフライで。
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僕らの7日間戦争を読んで 憧れたすべては幻になって
やがて夏の終わり頃に僕は 街をあとにした
小さな頃の記憶はかすかな シャボンの形
秘密基地は 今 どこにあるんだろう
きっと僕の心の中に秘密基地はあるよ
思い出を しまっておくための場所だ
あの頃の 僕らは 日が暮れても
かまわず 走って あてどもなく探した
青春の恥ずかしいシミのように
僕の心の一番 奥でひときわ光ってる
帰りたくて 帰れなくて
僕は迷子のように なった
黄昏 駅前 大通り
沈む夕日は 駅舎を照らしていた
ああ 長い1日が終わる
あの頃の 僕らは 日が暮れても
かまわず 走って あてどもなく探した
青春の恥ずかしいシミのように
僕の心の一番 奥でひときわ光ってる
何でもない人生の唯一の誇りは
膝小僧に つくった傷跡かもしれない
思い出にまで届くほどの深くて
かけがえのない傷跡かもしれない。
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目を閉じれば いくつもの思い出が
瞼の裏や 胸の中を行ったり来たりする
笑ったこと 泣いたこと 喧嘩したこと
たくさんの色々が 僕の思い出を染めてる
通り過ぎてく雨のように 涙乾いても
心に足跡を残していく
それはそれは あざやかな場面だった
たとえるならば 朝焼けのような
寒い日の夜に入る お風呂のような
安心が 僕を幸せから離さないんだ
傘は必要ないなあ 雨にも濡れたい気分
悲しみじゃなく喜びがくれるやわらかい雨
昨日までとそしてこれから 続いてく日々
輪廻の果てに めぐり会う いつか見た笑顔
恥ずかしがり屋の陽射しのように 笑うことがなんだか 照れくさくていけないなあ
見る間に 変わる めくられるページ
景色の中を 走る風のストーリー
この手をつなぐぬくもりを連れて
ときめきの余韻が ずっと消えない
ここにある全てとここにあった全てはひとつに重なって
あらゆる全てを思い出と呼んだとき
なかったことにした
昨日は よみがえって
思い出のひとつになる
抱きしめてあげるよ
雨に濡れていた君を
迎えに行くように
それはそれは あざやかな場面だった
たとえるならば 朝焼けのような
寒い日の夜に入る お風呂のような
安心が 僕を幸せから離さないんだ。
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僕の胸の中には
たくさんの思い出が
シャボン玉のように
あふれているんだよ
ひとつまたひとつ
増えては 消えてく
悲しいような嬉しいような
どっちつかずの出会いと別れの中で
何度でも 訪れるその時
目を閉じたまま 君を見つめるように
大切なものを 見失ったときには
心の目で 君を 見つめるんだよ
そこにいたんだね 僕の大切な人は
ずっと雨の中にさらしていたんだ
もう嫌がっても離さないよ
君のそのぬくもりがこの手を離れるまで
不器用な僕は 君にこの愛を 捧げよう
夕陽が沈んだそのあと
君は 夜が来るのを
ひどく 嫌がっていた
どうして?って聞くと
泣いてしまうからと
すぐに 黙ってしまう
短いような 長いような
果てしないようであっという間の人生
せめて悔いのないように生きよう
余計なものが邪魔をして君が見えない
贅沢な心が出しゃばりそうなときは
そっと瞳を閉じて雨音に耳をすます
そしたらその雨音は君の涙だと気付く
見えないならば感じればいい
形でも色でもなく かすかな輪郭で
僕の心に届く 聴こえない君の声がする
心濡らす雨は節穴の僕の目を 試している
僕があきらめてしまったら 君はもう愛を 信じれない
「誰かがそばにいてほしい。でも誰でもいいわけじゃない」
そんなとき君には僕が
僕には君が必要なんだろう
目を閉じたまま 君を見つめるように
大切なものを 見失ったときには
心の目で 君を 見つめるんだよ
そこにいたんだね 僕の大切な人は
ずっと雨の中にさらしていたんだ
もう嫌がっても離さないよ
君のそのぬくもりがこの手を離れるまで
不器用な僕は 君にこの愛を 捧げよう。
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不意に こぼれる 滴が
「涙」という形なら
僕はもう笑えない
でも安易に泣けもしない
たとえば いろんな
理由や意味を つけて
生きることに 答えを見出すならば
それくらい 無意味な事はないだろう
僕という空欄を埋める
ちょうどいい答えは
ないほうがいい 寧ろなくていい
生まれたときから空っぽで
意味なんか 知らない
理由なんか わからない
だから僕は 僕からはみ出せない
ずっと 僕のまま
この世界の 一端に
たたずむ 多くの色の中のただの一色に過ぎない。