詩人:どるとる | [投票][編集] |
悲しみの 一番 奥で
叫んだ声は やがて風に消えて
待ちわびたあの夜が
誰かの涙を さらっていく
今僕に見える光があるなら
それは きっと
目には見えないくらいかすかな幸せだ
多くを望まない生き方で
たとえば いつか
なくしてしまう それまでの命でも
与えられた時間の中で
泣いて 笑って
限られた 今を 生きよう
群から外れた 冥王星
寂しそうに 闇の中でたたずむ
涙さえ流さないのは
強がりではなく 勇気ですか
今僕にもし出来ることがあるなら
それは きっと
ほんのささやかな悪あがきだ
欲望は 静かに 声をひそめて
残り少ない命を
見つめながら 僕の冷えた手をとり
愛することを教えてくれる
愛されることも
だから大丈夫
このまま行ける
まっすぐに 伸びた道
誰もが歩く道
僕は ゆっくりと
思い出を 重ねながら
下手くそでも 最後まで
生きようと 心に決めた
だから 悲しいことなど何ひとつない
星を探して 夜をただよう私の心
多くを望まない生き方で
たとえば いつか
なくしてしまう それまでの命でも
与えられた時間の中で
泣いて 笑って
限られた 今を 生きよう。
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嘘ばかり吐いてたら
本当のことが言えなくなった
誰のせいだろうか
誰のせいにも出来ない
僕はちょっとだけ
嘘を吐きすぎた
正しさを装った間違いを叫ぶなら
間違ったことを間違いと叫びたい
吐いた嘘の数だけ
ずる賢くなって
吐かれた嘘の数だけ
疑い深くなって
いつの間にか
誰のことも信じられなくなって
疑うことしか 知らなくなっていた
嘘を吐くことでしか強がれなくなっていた
自分を守っていたつもりで
誰かのことを傷つけていた
何がいけなかったのかな
少しばかり道を外れた
僕はちょっとだけ
生き方を間違えた
絵に描いたようなきれいごとを叫ぶなら
本音をぶちまけて殺意を露わにしたい
嘘を吐くくらいなら
殺意や憎悪をむき出しにして
嘘で隠さずごまかさずに
ありのままでいたい
それなのに どうしても
嘘がないと 何かと不便な世界で
嘘を吐いてないとすぐに不安になる
嘘を吐くことで 見せたくない弱さを隠している
無意識でも意図的でも嘘は繰り返され
嘘がない世界では 多分生きられない
そんな弱い 生き物にいつからかなっていた
誰もみんな 同じ 嘘の影で 生きている
吐いた嘘の数だけ
ずる賢くなって
吐かれた嘘の数だけ
疑い深くなって
いつの間にか
誰のことも信じられなくなって
疑うことしか 知らなくなっていた
嘘を吐くことでしか強がれなくなっていた
笑えなくなっていたよ。
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ほらもう夜が あたりを包み込んで
東の空 薄紫色の夕闇が 近づいてる
心にもない言葉で傷つけあって
寂しさが また 背中合わせの二人を
素直にさせると 当たり前のように
僕らは寄り添い
疲れ果てて 眠ってる
何度も 何度も 喧嘩しては 仲直りする
きっと これからも同じことの繰り返しだ
そして少しずつ二人はお互いを 知ってく
知らないほうがいいはずのダメなところさえ
知りたいと思うとき
心の中に ずっと消えない 火が灯る
いつも同じ 時間に目が覚める
君が目覚めるのと同時に僕は起きる
間違いだらけの僕と君は似ている
多少のことならば 笑って許せるよ
一人では 出来ないことばかりだ
どんなに強がっても
意地を張ってもわかってる
一人になると寂しいくせに一緒にいると
うっとうしくなる その落差が 心地いい
そして少しずつ二人は 包み隠さず裸になって
本音で語り合いまたひとつ いいところを見つける
愛してるだなんて言葉にしなくてもなんとなく わかってね
愛はわざわざ 言葉にしないでいいよ
そのほうが 肝心なときの何気ない優しさが涙が出るほどうれしい
何度も 何度も 喧嘩しては 仲直りする
きっと これからも同じことの繰り返しだ
そして少しずつ二人はお互いを 知ってく
知らないほうがいいはずのダメなところさえ
知りたいと思うとき
心の中に ずっと消えない 火が灯る。
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今日と明日を行ったり来たりする
日々に疲れ果ててため息が止まらない
どこまでこの道は続いているのか
とりあえず 歩き出した思いきりだけの旅だ
わけもなく宛もなく雲と肩を並べるように読み進めるストーリー
またひとつ朝が来て そして夜が来る
うとうとと船を漕いでいる
僕の意識が 少しずつ とけていく
乗り過ごすまいと 目を無理やりこじ開けても
いつの間にか夢の中
知らない駅に たどり着いて
目覚めたときには 予想していたより
ずっと つまらない明日だった
片道切符しかない僕は引き返せず
そのまま 前に進むしかなかった
行き先はいつも決まっている
明日は 誰にとっても明日のままだ
案内表示板なんかいらないんだ
とりあえず 笑えればそれだけでもういい日だ
夢もロマンもない
人並みの幸せを手に入れられれば それだけでいいよ今は
またひとつ朝が来て そして夜が来る
うとうとと船を漕いでいる
僕の意識が 少しずつ とけていく
乗り過ごすまいと 目を無理やりこじ開けても
いつの間にか夢の中
知らない駅に たどり着いて
目覚めたときには 予想していたより
ずっと つまらない明日だった
片道切符しかない僕は引き返せず
そのまま 前に進むしかなかった
風のゆくえを 追いかけても途中で見失う
足跡さえ残さないから 追いかけるのは容易じゃない
夢の後先へと消えてく 昨日の記憶は 少しずつ 消えてく
昨日の夢も 忘れてしまって 思い出せないように
ほらもう どこにもない
風はもう明日に 吹いていく。
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変わらない 暮らしの中に雨が降れば
きっと少しは毎日が楽しくもなるのにね
変化を求めるのは大概にしなさい
もうこの辺で きっと潮時だわ
ずっと願ってた あの日から僕らは
もう少し 濃密な生きている証をくださいな
わからない ちっともわからない
血も涙も答えにはならないの
唯一 朧気な あの日見た夢の続きを
求める心だけが 僕を駆り立てるよ 遠い旅へ
悲しみのない国に行きたいけど行き方がわからない
それでも探す幸せの入り口
僕は名ばかりのエンターテナー
踊り出せばそれなりに様にはなるの
口笛ひとつ 吹けりゃあっという間に歌の出来上がり
もう少し 確かな 安心をくださいな
解せない 受け入れがたい
目に映るものさえ信じられない
無意識のうちに 手に入れた夢の続きを
もう一度 見たくって それだけを理由に生きている
アイスクリームのような
甘い 舌触りとはいかなくても
世界を 世界とたらしめる
小さな命の 片鱗を
感じるような 感じさせるような
ときめきをくださいな
もう少し 濃密な生きている証をくださいな
わからない ちっともわからない
血も涙も答えにはならないの
唯一 朧気な あの日見た夢の続きを
求める心だけが 僕を駆り立てるよ 遠い旅へ。
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朝が来たのに 僕は夜のつもりなんだよ
行き先さえもわからない
片道切符を 握りしめ宛もなくふらふら
知らない 街の知らない駅で
知らない人と 夜を明かし
まだ出会ったことのない優しさや
ぬくもりを知り 愛されながら
傷つけられたりもして 生きてゆく
ロンリーウーマン 君は 少しだけ
どこか雨に似ているんだ
勝手気ままに 僕を悲しみに沈めて
いつの間にか 僕を孤独にさせるから
行かないで 愛がまだ残っている
その時を待ちわびて待ち望んでいた
名前さえわからない
気持ちの中を 行ったり来たり ふらふら
知らない 夢の知らない手触り
知らない人と 甘ったるいキス
もう二度と出会えない痛みや
寂しさを知り だまされながら
それでも信じながら 僕は疑いを知らず
ロンリーウーマン 君は 少しだけ
どこか雨に似ているんだ
勝手気ままに 僕を悲しみに沈めて
いつの間にか 僕を孤独にさせるから
行かないで 愛がまだ残っている
行かないで 僕は君を愛している
どうやら 君を愛してしまっている。
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紛れている たくさんの本当の中に
身を隠すように 嘘は そっと
さっきまで 降っていた雨も上がって
やがて 何もかもが
もう 手遅れだと気づくまで悪あがきだ
希望なんて 嘘だと思う
悲しみがある以上 気休めにしかならないことを
そろそろ僕らは気づくべきだと思う
あなたのことを思うと胸が痛いよ
にわかには信じられない
たやすく疑えない
それが本当です
やることもないから 誰かを 憎むだけ憎んだ
いつか 何もかもを
なくしたとき 最後に残ったものだけが宝物
嘘でさえ 嘘だと思う
確かなことなんてわからないから 不確かなこともない
だから 間違ってて正しい世界
今あるすべてが 唯一の答えだ
ベランダから見た
沈んでく夕日
なんとなく
寂しさが 押し寄せてくる
切なさが こみ上げてくる
希望なんて 嘘だと思う
悲しみがある以上 気休めにしかならないことを
そろそろ僕らは気づくべきだと思う
あなたのことを思うと胸が痛いよ
本当のことを隠すために嘘があるなら
その笑顔の向こうには傷跡があるんだ。
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終わりのない 映画のように
大切なその時を 僕らは何度でも見失う
歩き出す タイミングもわからない
話し出す タイミングもわからない
あやふやで 曖昧な この世界では
正しさなんて 誰かが 描いた上手い落書きだよ
世界は広いゆえに狭い
わりに 途方もない
このまま
平行線を辿りながら
変わらない スピードで
下降気味に落ちてく
命 は坂道を転がりながら
やがて たどり着く場所を 知ってる
だから ちょうどいいさよならなんていらないわ
雨上がりを 読めたならば
きっと 何ひとつ誰も失うことなんてない
行き先なんて あるようでない
ためらいなんてみじんもない
でも 結果ばかりに追い詰められる
幕引きを 逃したなら 恥ずかしさがはみ出すぞ
世界は美しい ゆえに醜い
わりと シャープ
このまま
円の周りを回りながら
変わり映えしない景色を
季節が染めてゆく
こんな毎日に体のいいタイトルをつけて
映画のように 今を綺麗に飾り付けるの
ほら、そうすれば 退屈なシーンも 少しは様変わりするわ
雨が アスファルトに刻んでいくビート
肩で リズムとって
踊り出せば
ほら もう どこからどう見ても
素敵な ムービースターでしょ
さあ あなたもこっちにおいで
世界は広いゆえに狭い
わりに 途方もない
このまま
平行線を辿りながら
変わらない スピードで
下降気味に落ちてく
命 は坂道を転がりながら
やがて たどり着く場所を 知ってる
だから ちょうどいいさよならなんていらないわ
劇的な人生も 運命的な恋も スリリングな毎日もいらないわ
生きている それだけで奇跡なら この世界は映画よりも素敵だわ。
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かすかなまどろみの中に浮かぶようにたたずむ
かすかな 欲望は 渇きを求めて 宛もなくさまよう
たとえば 曖昧なままいつしか 途絶えた声のように
あるいは あやふやな言葉を つなぎ合わせてこしらえた詩のように
世界は その輪郭をぼやかしながら 僕の中に果てしなく広がる
終わらない計算式の空欄を埋めるのは
とってつけたような誰かの詭弁と間に合わせの慣用句
愛にラブを 足したような 甘ったるいラブソングに酔いしれて
ただ性を貪るだけの淫らな行為にモザイクをかける
いつの間にか読まされている出来合いの台本はきれいごとで埋め尽くされ
僕らは ギリギリの痛みの中に快楽を見出すために生きている
理由はどうであれ 明日を望むなら
物語の続きを 望むなら こんなとこで立ち止まっていられない
たとえば 絵に描いたような正しさがすべてなら
いつまでも矛盾は 置き去りのまま 答えは出ないね
世界は いつまでも答えを出すことをためらっているんだろう
それはある種の雄弁なるカタルシス
無理やり 正しさを装っているような 下手くそな擬態
ただありふれた喜びの中に ふと生まれる ほんの少しの幸せ
そこにある世界は どんなに目を凝らしても世界のままで
はみ出すこともなく逆らう理由もなくただ真っ直ぐに伸びたレールを辿る
ほんの少しでも 流れに逆らい 踏みとどまって 生きている
愛にラブを 足したような 甘ったるいラブソングに酔いしれて
ただ性を貪るだけの淫らな行為にモザイクをかける
いつの間にか読まされている出来合いの台本はきれいごとで埋め尽くされ
僕らは ギリギリの痛みの中に快楽を見出すために生きている。
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僕は勝手気ままに他人の不幸をよそに幸せを笑ってる
ただ 始まっては終わる 朝と夜の中で
今日も気づかないくらいささやかに
繰り返される 生と死のループ
目を閉じても 耳をふさいでも
消えやしない 音や光が君を離さない
この美しくも残酷な世界で
どこを目指してるんだろう
ただ僕は 電車に揺られながら
ひたすら降りる駅に着くのを待つ
世界の終わりまで伸びた見えないレール
僕は その 果てしない道の 延長線上にいる
ああ 僕は 何だろう
曖昧な輪郭を持っているからすぐに存在を否定する
ここにいてもまるで透明でおぼろげで
今日も 笑っても泣いてみても
生きてる実感なんてこれっぽっちもない
寝ても覚めても いつでも
僕は僕を確かめる言葉さえ持たない
この美しくも残酷な世界は
誰の手で創られたんだろう
見事までに ありがた迷惑なほどに
喜びがあって悲しみがあって
簡単には「死ねないように」出来ている
僕は どれだけ自分を否定しても「命を尊ぶ心」を捨てられず
また 命を 美化している
生きることは 正義か
死を選ぶことは悪か
くだらない より分けや 先入観はいらない
自分の気持ちに正直になって
どうしたいか なにをしたいか 決めればいい
それだけだ
この美しくも残酷な世界で
どこを目指してるんだろう
ただ僕は 電車に揺られながら
ひたすら降りる駅に着くのを待つ
世界の終わりまで伸びた見えないレール
僕は その 果てしない道の 延長線上にいる
ああ 僕は 何だろう。