詩人:どるとる | [投票][編集] |
言葉にならない気持ちに包まれて
笑うべきか 泣くべきかわからない
手詰まりの中 僕は言葉にしようと
無理やり 咲かせた花を握りつぶした
形も色もない世界を世界とたらしめるのはなんだろう
「光があれば影もある」
愛を語れば その足元に 憎しみがうずくまる
正しさを叫べば その傍らで 間違いが せせら笑う
僕は いつも言葉に出来ずに 世界から目をそらすように目をつむる
言葉にならないこの歓びをどんなふうにかたちにしようか今考えてるところさ
思考錯誤の中 見つけた答えなど
誰かと似通った言葉だから くだらない
ふれることさえかなわない物だから温もりさえ感じない
それが言葉が抱く光と影
愛を語ったその口で時には 人を傷つけている
僕が言うことが絶対的な正しさではないことを
誰より僕が一番に知っているはずなのに
あたかもそれが絶対的な正しさのように言い切る
心だけ忘れたような 街並みで
見えるか見えないか
それだけのことですべてを決めつけてしまう僕にそろそろ別れを告げたいから
嫌いなものから食べて好きな物をあとで残すように闇を知って 光を知る
愛を語れば その足元に 憎しみがうずくまる
正しさを叫べば その傍らで 間違いが せせら笑う
僕は いつも言葉に出来ずに 世界から目をそらすように目をつむる。
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何も見えない暗闇の中を泳ぐように
漂うのは朝を待ちわびる時間
僕はただひたすら泳いでいたから
忘れたように目をそらしていた
悲しみが今更ほほを伝った
泳ぎ疲れてしまう この夜の片隅で
気づいたように 見上げた空に
どこまでも広がる世界が見えたから
まだ 笑えるって強く思ったんだよ
それはまるで 目に見えない何かを
目を凝らして見つけるような
聞こえない何かに
耳をすますような
果てしなく 無謀な悪あがき
それでも 何度も繰り返すんだ
本当の明日が 見えるまで
あきらめてしまう僕をあきらめさせて
君がいれば 僕は何度でも立ち上がれる
この夜を越えて朝にたどり着いたなら
たとえばあるはずもない永遠を誓うよ
まぶたの裏に広がる海原を 泳いで目指すあの光の先
泳ぎ疲れてしまう この夜の片隅で
気づいたように 見上げた空に
どこまでも広がる世界が見えたから
まだ 笑えるって強く思ったんだよ
君を愛さずにはいられない
君に愛されずにはいられない
そう思ったんだよ。
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僕の瞳の中に 所在なく立ち尽くすように
咲いた花のように 世界はただそこにあって
雨に 降られた今日も
陽射しに恵まれた今日も
ただ 僕は変わらず僕のまま 線から一歩もはみ出せない
続いていく この流れには 逆らえない
人知れず生まれては消えていく命がある
それはまるで 花が咲いて散ってくような
ただそれだけの「日常」と笑い飛ばせば
僕もやがて 記憶の中から忘れられて
跡形もなく 消えて
目を閉じても耳をふさいでも世界は消えず
依然としてそこにあって 今日も回る
ただ笑っていた今日も
涙を流した今日も
ただ 僕は変わらず引かれた線をなぞるように綱渡りする
出来合いのレールから逸れることが恐いんだ
悲しいとか嬉しいとかそんな当たり前な
感情さえどっかに置き去りにしているような
しかたのない日々の中で死を迎えられるなら
それもまた幸せと そっと何かを諦めて
開かれたドアを閉める
神様のアングルで
世界を見渡せば
どうしてこんな
惨たらしい
現実を 見過ごせるのか
わからないような 事が度々
僕の目や耳を 通り過ぎてく
やり切れず 目に余る光景だ
胸くそ悪いよ だから 己の無力さを呪う
人知れず生まれては消えていく命がある
それはまるで 花が咲いて散ってくような
ただそれだけの「日常」と笑い飛ばせば
僕もやがて 記憶の中から忘れられて
跡形もなく 消えていくだけのたくさんある中の一輪に過ぎず。
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頭の上を回る
青い地球に立って
上も下もわからない
天も地もわからない
逆さま あべこべ
宙返り
堂々巡り
答えはどこかいな
虫も獣も生きる
同じようで
違う形 色
手足
呼吸のしかた
目には見えない
生き様を
僕は 見届けよう
ほんの数百年ほどの悪あがき
続くよ 続く
少しだけ理不尽なストーリー
雨が降っては
お日さま 差して
花が咲いて
やがて枯れる
そんな繰り返しの中
生まれるのは
悲しみを 忘れた
人にだけ 見える
確かな 歓び
ささやかな歓び
さあ 思う存分
笑うがいい
ララララ ララララ
ララララ ララララ。
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なんでもないって君は笑う
だけど何かがあるときは必ずそう言うね
同じ時間を過ごせば嫌でも嫌なとこも見えてくるけど
無駄なことなど 何ひとつなくって
君が 今 何を迷い悩んでるか
知るための 手がかりになるよ
そして日は暮れて
街並みに 影が差し
足元もうまく見えない
君が 僕に背を向ける時は
必ず いつも 寂しい時だから
何も言わずに 後ろから 抱きしめて
無理してる君の 涙を 包み込みたい
キッチンで 料理をする君の手を止めて
しばらく 二人で泣こうか
フライパンの上で焼ける野菜焦がしてもいいから
強がるって 強さじゃない
素直に泣ける人のほうが強いんだよ
勘違いしちゃだめさ 強がりなんてカッコ悪いよ
泣きたいときは泣けばいいのさ
道に迷い 途方に暮れるなら
こんな僕でも少しは役に立てる
やがて 夜になって
寂しさもよりいっそう
つのって涙になっても
知ってるよ 君が僕に心配させまいと
隠れて一人で泣いていること
その気持ちは嬉しいけど
気持ちだけ受け取っておくよ
僕の前では嘘なんか つかなくていいから
悲しいときは 遠慮せず泣きな
少しくらい 大人げなくても その前に人間だろう?
同じ時間を 積み重ねたぶんだけ思い出が 増えていって
そしていつか そんな思い出を お土産に空に昇れたらいいな
君が 僕に背を向ける時は
必ず いつも 寂しい時だから
何も言わずに 後ろから 抱きしめて
無理してる君の 涙を 包み込みたい
キッチンで 料理をする君の手を止めて
しばらく 二人で泣こうか
フライパンの上で焼ける野菜焦がしてもいいから
僕になら どれだけ迷惑かけてもいいから
僕は迷惑なんて思わないから。
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レールは 続いていく このままどこまでも
たどり着いたその場所が いつでも
思い通りの 明日なら涙なんて要らないね
かすかに残っている
思い出の中に咲いてる
小さく光る しずく
言葉にならない 気持ちが
僕を包んでいく
途方に暮れたまま
心は 行き先を知らない
あてどもない旅の中
僕の体を軽々とその身に抱いて
次の駅まで 停まらず快速で
きらめく夜の街並み ぱぱぱと駆け抜けて
地図さえない 右も左もわからない
消えた笑顔の行方 探す旅のはじまり
うまくいかない だから 何度でもトライ
わずかな 輪郭で
優しく縁取ってる
あの日、見た光
言葉にするのももったいないくらいの
気持ちを抱いたまま
たどり着きたい場所がある
たまには心に 旅をさせよう
いくつもの思い出を道連れに
流した涙も 浮かべた笑顔も
すべて置き去りにはしないよ
そして日付が変わる
朝焼けの向こう日が昇る
昨日今日明日
繰り返す 旅
日は昇りまた 沈む
夜明けも夕暮れも
そこにあるのは
先へ先へと伸びたレール
さあ 開いたドアに 飛び乗って明日へ 行こう
言葉にならない 気持ちが
僕を包んでいく
途方に暮れたまま
心は 行き先を知らない
あてどもない旅の中
僕の体を軽々とその身に抱いて
次の駅まで 停まらず快速で
きらめく夜の街並み ぱぱぱと駆け抜けて。
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移り変わる 季節の中
変わらないものなどあるのでしょうか
流れてゆく 時間に逆らうように
色あせないものなどあるのでしょうか
瞼の裏に 刻まれた
思い出を いつまでも忘れたくない
ありふれた気持ちのそばで
ただ同じ たったひとつの明日を見つめて
君が見ている景色と僕が見ている景色が
重なり合ってそれが未来になる
僕らは 気づくだろう
同じ空を見上げていたこと
僕らは 気づくだろう
いつの間にか 手を繋いでいたこと
それを 知らず知らずのうちに「愛」と呼んでいたこと
流行り廃りもめまぐるしい
新しいものは すぐに変わってゆく
洋服のトレンドも 音楽も
時代に合わせて服を着替える
何もかも同じには出来ない
僕らも変わって行かなくちゃ
それでも変わらない気持ちがあるなら
それこそが「愛」と知るがいい
支え合い 庇い合い 譲り合い いつの間にかそれが 当たり前になる
僕らは 気づくだろう
二人三脚をしていることに
僕らは 気づくだろう
息を合わせていること
それが知らず知らず「思い出」になっていることに
もつれた足 絡み合って
何度でも きりもなく転ぶよ
喧嘩もするし 言い合うし
譲れないとこもあるけど
必ずどっちかが引いて
「ごめんね」って笑いあえば
ほらね すぐに仲直り
嘘みたいに 仲直り
ありふれた気持ちのそばで
ただ同じ たったひとつの明日を見つめて
君が見ている景色と僕が見ている景色が
重なり合ってそれが未来になる
僕らは 気づくだろう
同じ空を見上げていたこと
僕らは 気づくだろう
いつの間にか 手を繋いでいたこと
それを 知らず知らずのうちに「愛」と呼んでいたこと
そんな生き方以外は
考えられないこと
そしてあなたのいない毎日など 考えられないこと。
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「ありがとうや ごめんなさい」
ありふれた言葉の隅っこで
うずくまる 伝えそびれた思い
なにが正しくて なにが間違ってるか
そんな事 誰にもはっきり言えないけど
きっと 誰にでも 伝えたい思いがある
近頃じゃ 挨拶さえまともにしないような
そんな 悲しい現状があるらしい
たたかれて 育った僕らにはわからない
今の子供たちはある意味 かわいそうだね
「たたかれない」から人の痛みがわからない
たとえば悪いことをしたその間違いを正さないままじゃ
なにが間違いなのかもわからないだろう
だから そんな時代だからこそ 握り拳をかためて
愛をかたどるように殴るくらいの気持ちで
子供と向き合うべきだと思う
そのための 握り拳なら少しも 痛くない
悪いことをしたから
助けてもらったから
生まれる言葉のはずなのに
それさえまともに出来ない
助けられたなら助けられたまま
悪いことをしても謝らないまま
そんな事 誰かがおかしいと言えなきゃ
誰も正しさや間違いを教えてくれない
うざったいの一言で親の言葉に耳をふさぎ
こぼしまくった言い訳の後始末もせずに
たたかれないのをいいことに
ドアを閉めてそこから出ようともしない
たたかれるってことは愛されているからだ
それなのに暴力ととられちゃ 心外だ
たたかない大人が増えていったら 傷ひとつない子供が
やがて大人になって 痛みを知らない大人になって
誰かを 平気で傷つける だって痛みを知らないから
人を傷つけることが如何に愚かなことか知らないんだろう
当たり前な話しさ
正しさや間違いを教えるのはいつも
大人の役目だ だからそのために拳がある
歯を食いしばれ
たたかれたその痛みがやがて
君に教えてくれる
その時の痛みが
自分の痛みと他人の痛みは少しも変わらないこと
あまんじてうけなさい 愛という握り拳を。
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なんでもないような一日がまた通り過ぎてく
ページをひとつ めくる
暮れゆく空の にじんだオレンジ色が
やけに 胸の傷跡にしみて しみてゆく
笑って 泣いて
ただそれだけで
日は暮れて
やがて 大切なことに気づいて
忘れていることを思い出して
言いそびれていたありがとうや
ごめんねを 君に伝えたくて
手を伸ばす 君の笑顔が 僕のすべてを包むんだ
微睡みの中 やがて来る夜を待ちわびて
空を 見上げてる
疲れ果てた 帰り道
溜め息が
ゆらゆら 揺れて 早く早くと急かしてる
愛したり愛されたり
それなりに忙しい
毎日を送り
たまに誰かの思いがけない優しさや
思いやりに 涙が出るくらいに救われて
伝えなければならないありがとうや
届けたい 愛してるが増えていく
歩いてばかりの僕を待っていてくれる君がそこにいる
下手くそで
不器用な僕なのに
そんなのお互い様
大したことじゃない
そう言ってくれる
君に 今日も感謝の気持ちでいっぱいさ
さあ 美味しそうな夕飯を食べよう
いただきますを 言ったそのあと
笑って 泣いて
ただそれだけで
日は暮れて
やがて 大切なことに気づいて
忘れていることを思い出して
言いそびれていたありがとうや
ごめんねを 君に伝えたくて
手を伸ばす 君の笑顔が 僕のすべてを包むんだ
夜遅くに帰宅した僕を寝ずに待っていてくれる
君が おかえりと 笑うその顔が好きなんだ。
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どこまでも 途絶えないループの輪を
くぐって くぐって その向こうへ
いつまでも 終われない物語のあらすじを
追いかけて 追いかけて ページを捲る
つかの間の幸福に酔いしれたあと
すぐに夜が来て 何もかも のみこまれてしまう
泣いていた 笑っていた思い出の中で
あなたは 愛されてた
ちゃんと愛されてた
そんな ありふれた時間を思い出と呼ぶのなら
たとえいつか 跡形もなく 消えてしまうとしても
ひとつまたひとつ積み重ねよう
いつからか 忘れてしまった 宝物の在処
さがして さがして ドアを開けて
いつまでも 見つからないなくした何か
名前も色も形も知らない 思い出のカケラ
長い夢から覚めて気づく
また振り出しから
生まれては消えていくシャボンの記憶
ここにいるよ ここにいるよ 思い出の中に
大切なものは しまわれているだけなのさ
凡そ百年余りの時間の中で出来ることなど
限られてて 出来ないことのほうが多いくらいで
それでも ひたすら 明日また明日と繰り返す
目を閉じて 暗闇に描くいつか
見た景色 それは今も忘れられない
あざやかな場面です
思い出はいつも どうして綺麗なんだろう
泣いていた 笑っていた思い出の中で
あなたは 愛されてた
ちゃんと愛されてた
そんな ありふれた時間を思い出と呼ぶのなら
たとえいつか 跡形もなく 消えてしまうとしても
ひとつまたひとつ積み重ねよう。