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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[8321] まばたき
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そっと目を閉じて
暗闇の中に光を探した
窓の外では降りやまない雨が降ってる

何色でもない 色に染まって
どしゃ降りのなかを駆け抜ける
まばたきの合間に
見えた気がした 明日

町中が 明かりを消したような 真夜中
出会う人もなく ただ流れていく時間

一人さえも いなくなったような世界
なんならこの寂しさに 名前をつけようか

今ある そのすべては なんのためにある
幸せのすぐ傍で 平気で人が死んでいる

ため息を まとわせて 風切るように走る
睡魔に勝てずに 乗り過ごした電車

気づけば ここは見知らぬ駅だ
看板には 「未来」と書かれている

町中が 明かりを消したような 真夜中
出会う人もなく ただ流れていく時間

一人さえも いなくなったような世界
なんならこの寂しさに 名前をつけようか。

2016/10/07 (Fri)

[8320] 道しるべ
詩人:どるとる [投票][編集]


足元に引かれたスタートのライン
確かめたのなら そこが始まりの場所

ちょっと深呼吸 雨上がりの虹を
描いた空に 投げたスマイル

百あるうちの たったひとつの運命
手にした僕らは 幸せなんだろう

道しるべは落とした涙だ
迷わないで 帰れるように
また何度でもスタートラインを探す
明日の君に出会えるように

この街で一番高いビルにかけ上って
見下ろした街 橙に暮れていた

いくつの 分岐点を過ぎただろう
降りる駅を間違えないようにしなくちゃ

味の無くなったガムをまだ噛んでる
いつか味が出るかもなんて期待して

南南西に 舵をとれ あの星を見失わないように
瞬く光に 謎は暴かれて
そして再びスタートラインに 立ち返る
明日の君が 笑えるますように

目をつむった 瞬間
飛び込んできた
無数のイメージに
飲み込まれて
僕はがらんどう

道しるべは落とした涙だ
迷わないで 帰れるように
また何度でもスタートラインを探す
明日の君に出会えるように。

2016/10/07 (Fri)

[8319] 
詩人:どるとる [投票][編集]


君をなくしてから 随分僕は変わったよ
必要になってから探すような体たらく

こんな僕でも君のこと 幸せにできたかな

君が知りたがったあの星の名前や花の色
寂しそうな遠くの町明かりが揺れた

言葉もなく 僕は恋に落ちた
手を 伝ってぬくもりは届いた

出来損ないの 紙飛行機
あの屋根を 飛び越えていく

少し背伸びして やっと見える幸せ
遅れてささやいた 愛してる

キスが下手くそねと君はよく笑った
桜も今年も終わりだねとごまかした

積み重ねたのは時間ではなく思い出

眠くなるまで言い合ったお互いの好きなとこ
嫌いなところもいつか好きになれたらいいな

陽射しにふれたような 暖かな手ざわり
僕を 君は軽々 幸せにしてしまった

人にはどうして終わりがあるんだろう
命があるために永遠を持てない

いつの間にか 隣には隙間が空いた
なくしてはじめて気づいたんだ

一秒にさらに 一秒が重なってゆく
膨大な時間の 連なりが
人の一生になっていくんだな
それは なんて凄いことなんだろう
僕は 面食らったようになる

言葉もなく 僕は恋に落ちた
手を 伝ってぬくもりは届いた

出来損ないの 紙飛行機
あの屋根を 飛び越えていく

少し背伸びして やっと見える幸せ
遅れてささやいた 愛してる。

2016/10/06 (Thu)

[8318] 名前のない感情
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それは僕の中に 落ちてくる
名前のない感情
虹色 溢れだす 胸の真ん中へ

誰が決めたことなのか この世界には
決められたルールなんてないのさ

鼻で笑って さよなら

絵の具を こぼしたような
原色で 染められた街並みに降る旋律

明日からの君を 笑顔にする
LaLaLaLa それは幸せへの入り口

跳ね上がる キー
山の頂へ。

2016/10/06 (Thu)

[8317] 初恋
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積み木を積み重ねるように
日々を 重ねて巡る季節を渡る風になる

見上げた空は 透き通り
青く広がるオクトーバー

日記にはさんだ栞
大好きな 花の押し花

あなたの 笑顔が 眩しくて
目を 背けたのは僕の
弱さなんだろう
でも 恥ずかしさに隠した
頬染める恋の色
ただ 一途に誰かを思った
若かれし僕の影

伸ばした手をすり抜けていく
光や風 見えないものにふれたくて

遠くから眺めていた 海を守る 灯台のように

ため息の数は百を越え
気づいたよ僕は恋をしている

目を合わせるだけで恥ずかくて
言葉も交わせぬ うちに
縺れほどけた
鼻緒の切れた下駄
生まれてはじめての恋
ただ 一途に誰かを思った
君だけを思った

立ち止まる 道の上
降り積もる 時間
永遠も足りないほどに
君を 見つめてるだけで
飽きることなく 僕は幸せだった

叶わぬ恋だけど それもまた味わい深い
だからありがとうと伝えたいのです

あなたの 笑顔が 眩しくて
目を 背けたのは僕の
弱さなんだろう
でも 恥ずかしさに隠した
頬染める恋の色
ただ 一途に誰かを思った
若かれし僕の影。

2016/10/06 (Thu)

[8316] アパート
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線路沿いのアパート 電車が通るたび
がたがた窓が鳴って
共同トイレ 風呂なし 月8000円の暮らし

覚えたてのフォークギターで
歌ったのは吉田拓郎 の 今日まで そして明日から

幸せは 六畳一間のあの部屋にきっと あったのだろう

割れた窓から 眺める 星空のきれいなこと
夕暮れには 橙の空が 街を見下ろしてる

君が作る 美味しいカレーライス
遠慮もしないで何杯もおかわりした

去年取り壊されてしまった
線路沿いのアパート
久しぶりに 来てみたら
大家さんも 歳をとってずいぶん老け込んでいた

レコードをかけた 部屋で 二人は 夢を見てた

幸せは お金では買えないことを 知っているから

庭でみんなでやったささやかなバーベキュー

スーパーの特売日に買った 3割引の豚肉
野菜ばかりだったけど 美味しかった
ほっぺが落ちるほど

今は 自分の家を持って それなりに暮らしているけど
あの頃のような幸せは 今ではもう手に入らない
貧しさの中には今は忘れられた本当の 幸せがあったから

割れた窓から 眺める 星空のきれいなこと
夕暮れには 橙の空が 街を見下ろしてる

君が作る 美味しいカレーライス
遠慮もしないで何杯もおかわりした

そうやって 思い出は少しずつ
消えてしまうんだね
でも心の中には ちゃんと残されてる
あの日、食べたカレーライスの味も小さな痛みも。

2016/10/06 (Thu)

[8315] スタートライン
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ずっと 歩いてきた道のりが 走馬灯みたいに
よみがえってまぶたの裏に
まだ知らない 明日を 色々とイメージしながら
スタートラインに 立った僕は
空を見上げて ため息を吐いた

変わらないことの幸せと
変わってしまうことの悲しさの間で
僕はいつも 迷って悩んでいたんだ

僕には広すぎる街で 黄昏の風に吹かれ
宛もなく 歩いた

一番星を見つけた君が 指差す未来には幸せがあるのかな

今はただ ページをめくるだけだ
急かされるように 明ける夜
何度も繰り返した 後悔と挫折を
諦めという言葉で飾らないで
スタートラインに戻った僕は
初心ってやつを思い出そうとしてた

そばにある思い もう一度確かめた
つないだ手のぬくもり

人混みを避けて 生きてたら 笑いかたさえ忘れてしまった

なくしたものよりあの頃の僕が持ってないものを見つめよう

一つ一つ 消えてく明かり 不安げに 肩落とす夜の片隅で
理由もなく 寂しいのと君は泣いた
僕は何も出来なかった
僕は何をすべきだったのだろう
何ができたというのだろう

僕には広すぎる街で 黄昏の風に吹かれ
宛もなく 歩いた

一番星を見つけた君が 指差す未来には幸せがあるのかな

振り返れば 過ぎ去りし日々は輝いて見える
まぶしいほどに 僕は笑ってた。

2016/10/06 (Thu)

[8314] 白い雪
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夜を待ち遠しくさせているのは
ずっと忘れていた寒さのせいだろう

かじかんだ手を こすりあわせながら
雪が降るのを君は 待っている

テーブルの上のスノードーム
君が去年くれたプレゼント

手にとって 眺めてみたよ
君は 今頃何をしているだろう
気になり出したら眠れない

夜の終わりを告げる 白い雪が
街を 覆いつくして夜が明ける頃には
膝まで 積もっているだろう

電話の向こうで 笑っていた君
何がそれほどまでにおかしいのだろう

カレンダーを一枚めくるたびに
季節の移ろいに どこか心は揺れて

仕事も うまくいってる訳じゃない
たまには失敗だってするけれど

恐れてばかりもいられない
強がりでも意地っ張りでも
勇気を持って 歩いて行くんだ

クリスマス間近の街は浮かれて
赤と緑の電飾で きらめいて
君は僕のためにマフラー編んでいる

立ち止まり見上げた夜空に
流れる星は 輝いて
光を 降らせる
言葉さえ 凍りついたように 口を閉ざして

夜の終わりを告げる 白い雪が
街を 覆いつくして夜が明ける頃には
膝まで 積もっているだろう。

2016/10/05 (Wed)

[8313] その日、僕は死ぬつもりだった
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ワンルームの 部屋の隅に転がる猫
小さな悩みの積み重ねで死にたくなった

きっかけがつかめないだけで
もう何度も 死んでる

遠くのほうで工場のサイレンが 鳴って
抱えてるすべてはうやむやになって

いつの間にか 忘れたように 目覚めて
カーテンを 開く こぼれる陽射しは

悲しみなんかまるでないような
偽りの希望をちらつかせ 僕に優しく笑う

だから僕は死ねない
だから君も死ねない
だからみんな死ねない。

2016/10/05 (Wed)

[8312] 無題
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答え合わせをするように
定まらない焦点を 合わしてく
照準を絞って 解き放つ理論

誰かの積み上げた理論を 片っ端から論破
ほんの少しのひび割れから崩していく

計算なんかしている暇はないぜ
次々に答えを出していかないと
とても間に合わない 急かされる 毎日だ

飛ばし読みして ページの先へ
たどり着いても 終わらない物語
ほらまた 凡ミスだ。

2016/10/05 (Wed)
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