詩人:どるとる | [投票][編集] |
闇の中に 描く
朝から夜にかけての出来事
のぞき込んだら
今日の涙が見えました
笑顔も 見えました
こんなこともあったんだな
あんなこともあったんだな
僕は 今の気持ちを
言葉にすることができない
生きるって いう当たり前なことに
答えを出せない 僕がいて
意味や理由を 知りたがる程に
遠ざかる 命が ほら今にも
消えそうで 可哀想で
僕は僕が 僕である証さえ解らずに
今日も ただそこにいただけで
何ひとつ、意味なんか無いのに
笑いたくて 泣きたくて
誰かに 愛されたくて
誰かを 愛したくて
たまらない
雨上がりに 咲いた
虹が きれいだと思えるのは
きれいな心を持っているから
真っ白な心は汚れて
いたいけな心は 傷ついて
そんなことではもう喜べない
僕は いのちのある意味さえわからない
生きるって 聞かれても答えられない
どうして だとか なぜだとか
問いかけばかりに 埋もれてしまうよ
花や空は 意味などなくても花や空なのに
僕は 空欄をすぐ埋めたがる
でも埋まらない空欄もある
今日も ただそこにいるだけで
誰かの笑顔になれるのに
誰かの支えになれるのに
空ばかり見上げてる
足元ばかり見下ろしてる
僕は 今の気持ちを
言葉にすることができない
生きるって いう当たり前なことに
答えを出せない 僕がいて
意味や理由を 知りたがる程に
遠ざかる 命が ほら今にも
消えそうで 可哀想で
僕は僕が 僕である証さえ解らずに
今日も ただそこにいただけで
何ひとつ、意味なんか無いのに
笑いたくて 泣きたくて
誰かに 愛されたくて
誰かを 愛したくて
たまらない。
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昨日の痛みがまだ残っているようで
うまく笑えない 雨降りの午後
夜がすぐに やって来て
街の明かりをひとつずつ消していく
寂しさを言葉に しようとして
声にならない 気持ちだけがあふれて
一歩踏み出す手前 堪えきれず
涙が ほほを伝うんです。
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映し出された世界の中で
スクリーンの向こうには
昨日と大して変わらぬ世界があって
空は果てまで広がり道は果てまで続く
何をしているのか
笑っているのか
泣いているのか
それさえ曖昧なら
生きる意味など
少しもない
目をつむると 途端に世界は 闇に包まれ
朝なのにまるで夜のような 世界だ
そこに 映した幸せだけは 目を開けても
消えないように
消さないように
人はそれを
思い出と呼んだ。
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夜が明けて カーテンを開ける
眩しいくらいの光に目をそらす
世界は今日も 変わらずに
退屈な 昨日の続きで また振り出しから
願うことなら たくさんあるのに
叶わなくたって 痛くもなんともないからね
目を つむったまま
見て 見ぬふりで
世界が 通り過ぎてくのを
ただ 眺めているだけで
夜が明けて 日が暮れて
また夜が明けて 何度でも
繰り返される世界で
僕は 何度でも気づく
はみ出せない
案外世界は狭いんだ
つまるところ世界なんて 広くなんてない
僕は 僕から一歩も変われやしない
さなぎのまま 終える命さ。
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悲しみなんて もう片付いてしまえばなんてことのない話
忘れたような場所に咲いてる花だよ
風が吹いてもまだ
何も変わらないまま
誰かが 落とした
笑顔が 空に手をのばしてる
いくつもの 声と言葉を 重ね合わせて
描くんだよ 明日の空に 君なりの幸せを
願うことは ただひとつ 君の幸せさ
寂しさなんて まやかしだ あるはずもない嘘っぱち
いたいけな心を踏みつぶすための工作
渦巻く輪廻のトンネル
その向こうの光
誰かが 引いた
たくさんのもしもの答え
不透明な箱から 取り出したくじ
アミダは続く 迷路のような世界で
まだ希望なんてものを信じている
やがて 降り出すであろう雨を待ちわびて
やがて 明けるであろう夜の終わりにそなえて
見上げた夜空に降り注ぐ流れ星のひとつに 手を合わせ願う
「この悲しみにいつか微笑みを」
いくつもの 声と言葉を 重ね合わせて
描くんだよ 明日の空に 君なりの幸せを
願うことは ただひとつ 君の幸せさ
世界中の幸せさ。
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それはまるで飼い慣らした寂しさ
それは まるで呼吸をすることを忘れた
誰かの戯れ言が 今日も空っぽを満たす
ラブとスマイリー 忘れないで
その時の痛みを 或いはかすかな希望を
窓に差し込んだ光を
昨日 今日 明日
繰り返す日々の向こう
誰かの 影が 猿のマネをして
いつかの涙や笑顔を
かたどるように
下手くそなパントマイムでごまかせばいいさ
あとは簡単
仕上げを待って
夜明けの空に 街に
あの 思いの傍らに
世界を 描けば 寂しさなんて ただのモチーフ。
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蝉しぐれの雨の中
僕は空っぽのまま
ふと見上げる空の向こう 光を探してた
変わらない街並みの
変わらない風や匂い
少しずつ変わってく時の流れに少しだけ切なさ滲んで
ミンミンと鳴いている
蝉の声はまるで
ほんのひとときだけの儚い命を精いっぱい謳うように
夏の青い空の中でもほらね 少しも色あせることなく あちこちから聞こえます
幻のような 泡沫の夏休み
誰かの影揺れて 鼻緒切れて しゃがみ込む 背中に聞こえる花火の音
目には映らず形のない 夏が今 笑いました。
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目を放すとすぐに見失ってしまいそうな光
手を放すとすぐに迷子になってしまいそうな心
人を愛する気持ちだったり
人を 思いやる気持ちだったり
ありふれた ことでつながってる僕らは
時々 調子に乗って
大切なものを 忘れてしまうんだ
それは たとえば夜明けの空に 描く 太陽
まっさらなノートの片隅に記されたあらすじにないストーリー
思いもしないようなことがきっかけで
まだ知らない明日へと僕らを連れて行くだろう
ほらドアの向こうへと物語は 続いてる
捨ててしまうにはあまりに もったいない光
まだ 半分も読んでない本の結末を知りたい心
人に 愛されたい
まだまだ愛したい
人を 思いやりたい
思われたい
くだらない筋書きで満たされてしまう僕らは
単純な 頭の持ち主で
だから迷うときも 命がけさ
それはまるで 沈み行く太陽が 流す涙
傘にはじけて アスファルトの上で ダンスをしてる雨粒
交わされた約束と 待ち望んだ明日
不用意なシナリオと 出来損ないの世界の台本
破り捨てたら そこからはレールから外れた旅
つまらない予定調和を裏切って
僕は 僕の 道を行く
傷つかない旅などくだらない
悲しみのない旅なら意味はない
つかの間に手にする幸せなどささやかでいい
たとえば 今にも消えそうな あのトワイライトのような
それは たとえば夜明けの空に 描く 太陽
まっさらなノートの片隅に記されたあらすじにないストーリー
思いもしないようなことがきっかけで
まだ知らない明日へと僕らを連れて行くだろう。
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言葉は多分何もいらないんだ
生態系を閉じ込めた球体が
いくつもの命を抱きかかえ闇に 浮かぶ
それがすべてと誰かが世界と呼んだ
悲しいことのすべてが
いつか嘘だと気づくのなら
積み重ねた思い出までも
いつか 夢だと気づくのか
そして僕らは少し遠い旅に出る
取っ手のない ドアを開けたらもう
引き返せない 片道だけの旅のはじまり
あらすじの先にインクを垂らせば
そこからは新しい旅の序章
幕が開くように踏み出した途端 描かれる
その時気づいた誰かが僕を僕と呼んだ
愛しい すべての人と
いつか さよならするのなら
つないだ手のぬくもりさえも
いつか 跡形もなく消えるのか
そして僕らは 今度は忘れるために生きる
でも 忘れようとしても忘れられない
忘れるにはあまりにもたくさんの思い出
悲しいことのすべてが
いつか嘘だと気づくのなら
積み重ねた思い出までも
いつか 夢だと気づくのか
そして僕らは少し遠い旅に出る
取っ手のない ドアを開けたらもう
引き返せない 片道だけの旅のはじまり。
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あらすじは いつも
レールからはみ出して
それていく 遥か彼方へ
結末を 急ぎすぎた天才が
たどり着いたその場所は
脳内より少し 手前
浮ついた ビートで
かき混ぜて
私の イカれた平行世界を
所詮、目指すはアイランド
きらめくような銀世界
忘れないでね
いつか 手放した涙を
たとえば
風を束ねた花束を
空席に いつも
影が 座っている
埋めていく 空欄の箱
隙間なく 感嘆のため息で
満たされた その場所は
幸せより寧ろ うつろ
厳つい フォルムで
圧倒させて
平和を 夢だと気付かせて
張りぼての砦 アイランド
アルキメデスの蜃気楼
忘れないでね
いつか産み落とした卵を
たとえば
自ら望んだ永遠を
やがて すべては
点と線で結ばれて
シナリオとシナリオがつながってゆく
そこには感情なんてない
ただ誰かの膨大なイメージが紙面にふきこぼれてる
でもそれが何より
リビドーみたいな
快感をくれるの
痛みさえもリアルなここは理想郷
浮ついた ビートで
かき混ぜて
私の イカれた平行世界を
所詮、目指すはアイランド
きらめくような銀世界
忘れないでね
いつか 手放した涙を
たとえば
風を束ねた花束を。