詩人:どるとる | [投票][編集] |
狭い世間の隅に
蜘蛛の巣を張って
生きてるんです
弱いくせに
よく吠える
正しさとか
大切にしたいのに
きれいごとと
笑われたら
元も子もない
この街の人波に
流されてゆく
記憶の一番奥の
引き出しにしまわれたままの思い出
忘れたふりをすればするほど
悲しくなって
今日も夕日に染まってく街並みを
遠く眺めながら
悲しみの置き場を
どうしようか
考えているのです。
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ショートフィルムの向こうへ行きたい
水たまりも軽く飛び越えて 行きたい
雨の日も 楽しげに
世界は 笑い
きれいな花が咲いて
悲しいことなんて
珍しいくらいで
夢のつづきで 世界に朝が来て 夜が明けて
痛みさえも スポンジみたいに 柔らかい
はじめようか 愉快な レイトショー午後零時を飛び越えて
誰も彼もがみんな生きてることを
心から 楽しめる
そんな 世界へ今すぐに行きたい
みんな 同じ 格好で笑う 世界なら
つまらないよ 違うから おもしろいんだよ
喧嘩して 食い違うほど
重ならない パズル
言葉では分かり合えない部分を補うのが心なら いいな
誰かが笑えば また誰かが つられて笑う
伝わってゆく 誰かの喜びが 波になって
物語のページはめくられて ショータイムの幕は開けてゆく
雨が降るのは 雨上がりの虹を見るため そう思ったら
さほど恐くはないって わかってからは
夜明けが 待ち遠しく なったり しなかったり
逆さまのリズム
悲しみが喜びで
喜びが悲しみで
天地がひっくり返り
朝と夜が 交われば
夢は 終わり
そこには血なまぐさい
現実が 夢をあざ笑う
それでも僕は夢を見る
夢追い人さ
夢のつづきで 世界に朝が来て 夜が明けて
痛みさえも スポンジみたいに 柔らかい
はじめようか 愉快な レイトショー午後零時を飛び越えて
誰も彼もがみんな生きてることを
心から 楽しめる
そんな 世界へ今すぐに行きたい
はじめよう 夜明けのショータイム
待ちきれないよ
ほかに笑う理由がないなら
生きてることを 言い訳に 笑おう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
地図なんかない旅だからさ
気ままに 生きていけばいいさ
標識もない 道だからさ
好きなように 生きていけばいいさ
悲しみも 喜びも 数えきれないくらいあって
でも 雨が降ったあとには 必ずお日さまが差し込むから
ほら 履き慣れた靴を履いて
目の前に新しい ドアを開けよう
風をきって 走る
君の その瞳に
見える世界は
果てしなく広がり
君を 包み込むだろう
夜明けに降る
シューティングスター
窓越しに眺めてる
夢から覚めても
終わらない夢
果ての果てまで
世界を 広げてく
憶測が世界の 限界を決めるなら
世界には限りなんかないさ
ルールなんか 蹴飛ばしてしまえ
間違った正しさ振りかざすなら
間違ったことなんて 腐るくらいにあって
だから、僕はいつまでも 変わらない声で歌ってる
ほら 自転車 ひとつ ペダルを漕いで坂を上がって 街を見渡す
ドアの向こうの
その先を見たいんだ
ありふれた筋書きに
付け足そう
つづきの旅
闇を 照らし出す
シューティングスター
願い事はない
もう願い事は
叶ってしまった
未来は踏み出した
その一歩から始まる
決めつけられた世界に
さよならを 告げ
世界は また 新しい一歩を踏み出した
ここからは
誰も知らない
旅の始まりだ
風をきって 走る
君の その瞳に
見える世界は
果てしなく広がり
君を 包み込むだろう
夜明けに降る
シューティングスター
窓越しに眺めてる
夢から覚めても
終わらない夢
果ての果てまで
世界を 広げてく。
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空から 落ちてきた
雨粒が 傘にはじけて
地面に 落ちました
行き交う人の流れを
目で追いかけて
瞳に 人の生き様を
映していた
泣いている人
笑っている人
ほんのささやかな
すれ違いなのに
ねえ どうして
こんなに 僕らの心は
離れ離れなんだろう
ひとりにひとつ
その手に ひとつ
あなたも持っている
強がりでも
意地っ張りでもいい
それが 力になって
君を 悲しみから守る
かばうような仕種で
戒めるような態度で
覆い隠すように
頭の上に 広がる空
見下ろした世界に
咲いた 色とりどりのアンブレラ
その胸に 落ちてくる
思いには 名前なんてない
名もない気持ちです
生まれたばかりの命や
これから
死んでゆく命に
伝えられる言葉はないけど
無視も出来ない
大好きな人
大嫌いな人
違いは あれど どんな人にも同じように
その区別はあって だから誰もわるくない
すべてを好きにはなれない
それだけの 違いだ
ひとりにひとつ
その手に ひとつ
命は 世界にひとつ
けっして同じ命はない
それが揺るぎない証になって
僕や君を存在させてる
覚えていることも
忘れたような ことも
すべての記憶が違えなく思い出なら
ここにある世界は
今日明日と重ねていくことで世界になる
変わらない
色あせない
老いさらばえず
時間から はみ出した
そんなものはない
そんなものはないさ
だから 今しかない今を生きる
ひとりにひとつ
その手に ひとつ
あなたも持っている
強がりでも
意地っ張りでもいい
それが 力になって
君を 悲しみから守る
かばうような仕種で
戒めるような態度で
覆い隠すように
頭の上に 広がる空
見下ろした世界に
咲いた 色とりどりのアンブレラ
雨の中でも
きれいに咲いてる
誰かの笑顔 それはアンブレラ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
曖昧なこの世界を
人は それぞれの
勝手な理屈や
尺度で 計ろうとする
答えなんて そもそも
ありはしないのに
手を 伸ばしたって
街ひとつにも及ばない
手にした つまらない
常識で 何を計ろうというの
そこにある世界は
今日も誰かの
頭の上で回っていて
それを誰ひとり
解き明かせない
夜と朝を巡る回転は
僕らの 命さえ
軽々と その手中におさめてしまう
ほら また 世界は振り出しから
ひたすら 割り切れない計算をしてる
あやふやなんだ 何もかもが
影のように 感触さえなく
つかみ所のない ものばかりで
それでも 答えを知りたがる
それが人間だ
机にかじりついて
すべてを解き明かそうとした
手にしたばかりの物騒な
銃で 誰を 傷つけるの
そばにあるありとあらゆるすべての事柄に
いちいち 構ってられもしないから
見て見ないふりがここで役に立つ
世界に跨る木馬の回転は
使い慣れない常識という言葉で
世界をものさしで計るなら
あなたの世界はものさし程度で
計れるくらい ちっぽけなものです
まだ 手にして まもないおもちゃを
赤ん坊が物珍しげに 手で弄くって戯れてるだけ
常識という言葉を
めったやたらに 叫んでいたいだけ
夜と朝を巡る回転は
僕らの 命さえ
軽々と その手中におさめてしまう
ほら また 世界は振り出しから
ひたすら 割り切れない計算をしてる
ひたすら 答えを割り出そうとしてる
この世界には
形や色さえ ないのにね。
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思い出 それは 引き出しの中に ある
小さなビー玉だったり けん玉だったりするよ
ほんのささやかなことが
あとになって思い出すと
みょうに大事に思えて
たまに 涙になったりする
きみは僕が悲しいとき
自分のことみたいに泣いてた
うれしいときは 本当にうれしそうに笑ってた
たとえば 僕ときみは
時には 磁石のSとN
だけど けんかしたときは
背中合わせです
だけど すべて同じじゃないから
まだ知らないきみを知りたくて
嫌いなきみも 好きになりたくて
きみの名を呼ぶ
思い出 それは 青い空に浮かぶ雲
すぐそこにあるのにけしてふれられない
泣いたこと 笑ったこと ただそれだけだって
何より大切な思い出
いつまでも 色あせない
きみは 僕が持ってないものを持っていて
僕はきみが持ってないものを持っている
だから、お互いにお互いを
尊敬してて 憧れたりもする
似てないからこそおもしろい
けんかするから 張り合いがある
きみが気づかず僕にくれたもの
きみといると だんだん増えていく
それが思い出だ
過ぎ去る時間は待ってはくれないから
涙を残すけど雨上がりには
きれいな虹が架かるように
必ずそこに流したぶんの涙に
代わる 笑顔が咲くんだよ
たとえば 僕ときみは
時には 磁石のSとN
だけど けんかしたときは
背中合わせです
だけど すべて同じじゃないから
まだ知らないきみを知りたくて
嫌いなきみも 好きになりたくて
きみの名を呼ぶ
大好きな
きみの名を呼ぶ。
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ねえ お母さん 僕は今まであなたに
たくさん迷惑かけてきたけど
本当は 感謝でいっぱいなんだよ
気づいてないのは気づかれないように
照れ隠しや意地っ張りで 隠してるから
恥ずかしいんだ あなたに
愛されていることをこんなに
幸せだと 思ってることが
気づかれてしまうのが
本当は そんなこと恥ずかしがる必要なんてない筈なのに
多分あなたが生きてる間には
言えそうもない この気持ち
ありがとうとか 愛してるとか
とんでもない とても言えない
だけど 時々あなたの愛を 感じたとき
僕は その場では 素直になれなくても
あとでこっそり 泣いてたりするんだよ
だから わざと聞こえないくらいの声で言うんだ
ありがとう
あなたの為に僕は何をすればいいかな
そう聞いたらあなたならこう言うね
何もしなくていいから好きに生きなさい
望んでることがあればわかりやすいのに
あなたはきまってそれ以上言わない
恥ずかしいんだ あなたに
そう言わせてしまう僕が
あまりに 無力であまりに非力で
頼られないことがたまらなくって
僕は僕が嫌いになった
でもそれは大きな間違いでした
あなたは何も望んでない訳じゃなく
僕の幸せを何より望んでいること
あなたの目を見ればわかるんだ
たとえば遠い昔 父に叱られた僕を
抱きしめてくれたあのぬくもりは
紛れもなく愛だったことに気づいたら
僕は あなたの子供であることを幸せに思う
あなたにもらった優しさの数だけ
たくさんのありがとうがある
感謝をしてもしきれないほどなのに
感謝をしても感謝をしても
きっとあなたの愛には 到底及ばない。
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僕らには 居場所なんてない
だから 容易く孤独になってしまう
いくつもの扉を開けても
いくつもの坂を上がっても
或いは下っても
扉の向こうはいつも明日
雨のち晴れを繰り返すだけ
続いていく
悲しみも 喜びも
たくさんの
思い出を 抱えたまま流れていく
逆らうことなんて
出来やしない
僕らには 形や色なんてない
だから 命は 輪郭さえぼやけてる
この 名前のない痛みは
死ぬまで 僕を離さない
せめて 報われないなら
もう 這い上がれないくらい沈みたいよ
さびしさという街まで。
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時という鳥かごの中に世界はあって
僕らはさしずめ監禁された花 一輪
ネジを回して 動き出す世界が
夜明けを連れて 街並みに光を届ける
また いくつかの迷いが 誰かを悩ませて
それでも 望んだ結末を知りたがる
そして 僕らは また同じ場所に 咲く
月は朧に 影は去り行き
なんて 言葉で その場をやり過ごし
宛もなく雑踏の中へ消えていく
花 一輪。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
短編映画の中に
沈み込んだまま
意識だけ 目覚めて
心は 瞳の中に
浮かぶ世界を眺めてる
いくつかの罪と
いくつかの罰を
指折り数えた日々は
もうとうに過ぎ去り
もうあんなに遠く
空想小説の向こう
活字は星になって
夢をかたどる あらすじが
僕らを呼んでる
あとは目の前の扉を開けるだけ
短編映画の中に
沈み込んだまま
意識だけ 目覚めて
心は瞳の中に
浮かぶ世界を眺めてる
昨日が残した足跡を
追いかけていけば
たどり着くだろう
その場所は
いつか夢に見た未来
それは まぶたの裏のスクリーン
そっと 思い出を映し出す
笑いと涙の 茶番劇
観客は一人もいない
役者も一人もいない
アングルは同じ
位置をキープする
空想リテラシー。