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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[6275] 静と動
詩人:どるとる [投票][編集]


目を閉じて 耳をふさいだ世界には
ただ 暗闇と無音が世界の仕切りをなくす
用意された 体と心を傷つけながら歩いていく
この世にあるすべてのありとあらゆる対をなすもの

僕の影は 行き場をなくしてしまうよ
誰かが 僕の存在を否定してしまったら
その日、僕は誰よりも愛さなくちゃ
いけないはずの自分自身を嫌った

繰り返される夜と朝の真ん中で
行ったり来たりする意識と無意識
振り子のリズムに合わせて呼吸する命

始まりと終わりがすれ違う世界で
今日も僕らを かたどる静と動の波。

2015/05/24 (Sun)

[6274] 恋と風の行方
詩人:どるとる [投票][編集]


見上げた 誰かの瞳がとらえた
どこまでも続く果てのない夜空
悲しみは しばらく置き去り
あとは簡単 笑い出すタイミングを
逃さないように見計らって

跡形もなく消えていく一日の寂しさと
そうやって少しずつ
積み重なってく
思い出と
何気ない誰かの優しさが
ちょうどいい具合に
混ざり合って
ほら なんでもないひと時を彩ってる

神様の視点で見つめた世界には
多分他人事だからつまらない
ちゃんと雨に濡れる体があって
感情に左右される心が 高鳴って
生きてるって わかるんだ

降りかかる悲しみを受け流す傘はないけど
同じ痛みを分かち合える
誰かが そばにいれば
ありふれた思いと
あいまって
この恋の行方を風が明日にはこんでく

ふいに おとずれた
その時
恥じらいを隠せずに
君の顔さえ見れない
それでもなんて
今日はいい日なんだろう
明日に追い風が 吹いている

跡形もなく消えていく一日の寂しさと
そうやって少しずつ
積み重なってく
思い出と
何気ない誰かの優しさが
ちょうどいい具合に
混ざり合って
ほら なんでもないひと時を彩ってる

ほら ありきたりな毎日も特別に変わる
変わってゆく。

2015/05/23 (Sat)

[6273] カラフルワールド
詩人:どるとる [投票][編集]


目を覚ました世界が
またもう 一歩
物語の終わりに
手を伸ばした

誰かが 描いた
世界に世界が
折り重なって
積み重なって
同じパレットの中で
ひとつの色に変わる

色とりどりのストーリー
分岐して軌道を外れても
また 同じ道で落ち合い
ここからまた始まってゆく

めくったページの先を
目で追っていくのが
今は精一杯だけれど
あらすじを探す旅

誰かの決めた
ルールの中じゃ
うまく笑えない
嘘もつけない
未来を染めるのは
君の指先だけだ

発展途上のストーリー
道を外れて枠からはみ出して
誰も知らない物語のページを捲ろう

いろんな色で染まってく世界
ひとつの色ではおさまらない
たくさんの色で染められた世界には
あなたなしではつまらない
どんな色も欠けてはならない
だから正しさなんてまやかしだと笑え

色とりどりのストーリー
分岐して軌道を外れても
また 同じ道で落ち合い
ここからまた始まってゆく

そして
また明けてゆく空
何色でもない
カラフルワールド。

2015/05/23 (Sat)

[6272] メロウ
詩人:どるとる [投票][編集]


通り過ぎてく 車窓の景色が
風に 流されていくのをただ 眺めていた
どうでもいい 誰かの始まりと終わりを乗せて回る世界

記憶に生った果実のような思い出が
熟して 落ちて ほらもう食べ頃です
歯形を残して 食べかけのままの時間
まだあと少し笑えそうだ
まだあと少し泣けそうさ

余韻を楽しむ時間も与えられない
後味はほのかに痛みだけを伝える
開け放された時間の中では ありふれたことも幸せに見える

一気に飲み干すにはあまりにもこの世界は
惜しくて 尊くて 味わいながら
甘さのあとの苦さ
クセになる その味
まだ もう少し 生きていたいんだ
まだ もう少し 雨に濡れていたいんだ

時計が 何周も
夜と朝を行ったり来たり
何度目の夜でも
朝でも
一度きりの今だ
通り過ぎてく 車窓の景色が
名残惜しむ僕に 手を振っている

記憶に生った果実のような思い出が
熟して 落ちて ほらもう食べ頃です
歯形を残して 食べかけのままの時間
まだあと少し笑えそうだ
まだあと少し泣けそうさ。

2015/05/23 (Sat)

[6271] あじさい
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笑っていました 悲しみの中でも
夕焼け空が見下ろす路に影を落として
こんなきれいな景色の中に涙は似合わない
もういいかい まだだよ
誰かの声がした
いつかの僕らも こんなふうに
見えない何かをあてどもなく探した

単純な言葉で
難なく 通じ合って
単調なリズムに
すとんと乗っかって
たとえば
ふいに 目線にちらつく
紫や赤の
あじさいに 心を染められて
やっと夏だと気づくような体たらく

ささやき声で 伝えてよ 愛を
覗き込む思い出のバケツの底に光る
あの 線香花火のほろ苦い余韻
先に落ちたほうが負けだよ
君の声がした
いつかの 僕らはあんなふうに
今をただ精一杯 生きれていたのに

企みのない笑顔で
今を 笑って
まっすぐな 気持ちで
誰かを 思いやって
たとえば
疑うことなんか知らなかったから
裏切られることも
作為的な嘘も
僕らがいた世界には何ひとつなかった

好きだよと 言えば
好きだよと こたえる
そんな 会話には
悪意はみじんもなく
ただ目の前にある
楽しすぎる毎日に
僕らは のめり込んでいた
のめり込んでいただけで
幸せになんて すぐに なれたのにいつから汚れてしまったんだろう

単純な言葉で
難なく 通じ合って
単調なリズムに
すとんと乗っかって
たとえば
ふいに 目線にちらつく
紫や赤の
あじさいに 心を染められて
やっと夏だと気づくような体たらく

ほら 今さら 心のどっかで
僕の線香花火が 落ちる 音がした
それはずっと押し殺していた涙だ
僕のほうが長続きしたのに僕の負けだよ。

2015/05/23 (Sat)

[6270] タワー
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僕はいくらでも
積み重ねる
涙を 空に届くくらい
高く 高く 積み木みたいに
それはまるで
いつかの昔誰かが
空に手を伸ばして
神様の怒りを 買った
あのバベルのように

いくつもの思い出を
ひとつ またひとつと
増やしていって
いつの間にか こんなに
忘れられなくなって
やがて 僕のこの手も
空に 届くだろうか
君に 届くだろうか

僕は いくらでも
間違えてしまう
世界から 正しさ以外を
排除したら とてもつまらない
間違いとか正しさとかは
誰か一人が決めるものではないことを
僕らは 知っているから
知らないことがあるほうがいい

いくつもの思い出で
真っ白な 心のキャンバスに
色を 足していく
花が咲いたら いいね
雨も 気持ちいい
僕は笑うけれど
君は笑ってくれるかな

夢うつつのままで
なんとなく
降り立った大地に
僕は花のふりをして
世界の 一端を
染めてみるけど
どうかなあ
どうかなあ
いい線 いってる気がするけど
まだ あと少し
理想には 届かない

いくつもの思い出を
ひとつ またひとつと
増やしていって
いつの間にか こんなに
忘れられなくなって
やがて 僕のこの手も
空に 届くだろうか
君に 届くだろうか

この声は。

2015/05/27 (Wed)

[6269] またあした
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薄暗闇の中に目をこらせばそこに咲いた名前のない花
日がちょうど陰る頃
君はどこにいるのだろう
宛もなく 探したよ
あるはずもない君の影を

少しだけ 強がって
できるだけ
寂しさに堪えた
でも もう涙が 落ちそうだ

また明日ねって言ってごらん
さよならが 言えないのなら
今日が 終わってゆく
あとにも先にもたった一度きりの
あなただけの今日が終わってゆく
悲しかったかい?嬉しかったかい?
それだけでもいい
聞かせておくれ
いつもの君がくれるただいまを 待っている

瞼の裏に広がる目を閉じたときの闇よりも暗い夜
笑うのをやめたら
涙になってしまうよ
意地っ張りのままで
下手くそな嘘をついて

悪者になろうか
遠い夜明けを
ひたすら追いかけて
いつかの誰かの笑顔を思い出す

それはもう出会えない出会い
別れる為に用意された時間
ほらもう跡形もない
昨日降った雨も嘘のようさ
だけど 雨が残した足跡は
まだ 少し 残っている
悲しいだけ ではない毎日だから
ほんの小さな 幸せを見つけたとき 僕らは大げさに笑うんだ

この世界に生きるたくさんの人の営み
それぞれの窓に灯る明かりの向こう
幸せは確かにあるのです
ならば簡単 その幸せを枯らさぬように
育てるのさ 世界の終わりまで

また明日ねって言ってごらん
さよならが 言えないのなら
今日が 終わってゆく
あとにも先にもたった一度きりの
あなただけの今日が終わってゆく
悲しかったかい?嬉しかったかい?
それだけでもいい
聞かせておくれ
いつもの君がくれるただいまを 待っている

さっきまで泣いてたことなんて忘れさせてしまう
やさしい君の愛の言葉を待っている。

2015/05/20 (Wed)

[6268] てのひら
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通り過ぎてく 今日の終わりに
僕はなんとなく一人 考えていたんだ
悲しいことも 思い出と呼べたなら
何ひとついらない思い出はないって

暮れゆく 街並みをオレンジ色の空が
抱きしめてるように僕には見える

そうやっていつの間にかひとつひとつ
増えていく思い出を指折り数えて
人は思い出と呼ぶ

思い出を手のひらに映して
あの日、泣いたこと 笑ったことを思い出す
こうして目を閉じれば 忘れていることも昨日のことみたいに
ほら あざやかによみがえるよ それが思い出と呼べるもの

忘れ去られた 場所に咲いている
花のように かすかな輪郭をかたどって
なんとなく 胸の中にしまわれている
忘れたつもりの涙さえ輝いて

これからの日々を歩いてく道になるよ
ほら その涙が生きる強さをくれた

悲しいことだけを覚えてる 思い出ならいらない
流した涙も あますことなく思い出だと呼べたならいいな

思い出を手のひらに刻んで
ふと 人生に行き詰まるとき あなたは思い出すだろう
何ひとつ 忘れてしまえばいいことなどないから
今日流した涙も浮かべた笑顔も全部思い出と呼ぶよ

僕が 歩んできた 道の上に
刻まれた 足跡が 見える
いろんな 思いや 感情が こみ上げる
それは形のない 宝物 かけがえのない僕らの財産

そうやっていつの間にかひとつひとつ
増えていく思い出を指折り数えて
人は思い出と呼ぶ

思い出を手のひらに映して
あの日、泣いたこと 笑ったことを思い出す
こうして目を閉じれば 忘れていることも昨日のことみたいに
ほら あざやかによみがえるよ それが思い出と呼べるもの。

2015/05/17 (Sun)

[6267] ひとりのうた
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どうせ 誰も僕のことなんて必要としてくれないんだろう

隠してる訳じゃないけど気づかれたら恥ずかしいよ
孤独は 傷跡と同じでさらけ出せない

目を 閉じてしまえばいいのかな
何も見なければ 何も見えないのと同じ

耳を ふさいでしまえばいいのかな
何も聞かなければ何も聞こえないのと同じ

こんなにたくさんの人がいるけど

数が多くても一人一人の心は狭くて

「他人」というだけで距離をとる

そんな人ばかりだよ

だから孤独は いくらでも生まれてしまうんだ

見せたくない傷跡は押し入れにでも隠しておけばいいさ

気づかれたくない こんなにも本当はひとりが寂しいこと

心を 閉ざしてしまえばいいのかな
誰にも会わず 誰とも話さずにいれば

寂しいことなんて 気づかれないから
それでも誰かの優しさにふれたら

本当に本当の愛なんてささやかなもの

痛いくらいに僕らは知っているからね

だから他人に優しさを無理に求めないよ

距離をとって 付き合って

ある瞬間たまに何かのきっかけで 分かり合えたりすればいい

すべてを分かりあえなくても
すべてを分かりあえないからこそ
どうして分からないのかを考える
その気持ちの中に愛はある

こんなにたくさんの人がいるけど

数が多くても一人一人の心は狭くて

「他人」というだけで距離をとる

そんな人ばかりだよ

だから孤独は いくらでも生まれてしまうんだ。

2015/05/17 (Sun)

[6266] さよなら電車
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終電間際の電車に揺られ
残業終わり すっかり疲れ果てた
僕の体を運んでゆく色あせた電車
乗り過ごさないように
目を 開けていた

気づいたら 降りる駅に着いてた

どんなに頑張っても誰にも ほめてもらえないけど
通り過ぎてく 電車が頑張れって
言ってくれてるような気がして涙がこぼれたんだ
さよなら さよなら 電車 明日も僕を乗せてくれ

大切なひとつひとつの思い出が
窓に映っては瞬く間に過ぎてく
悲しかったこと 嬉しかったこと
今日あったいろんなこと 思い出してた

どんなに頑張っても誰にも ほめてもらえないけど
通り過ぎてく 電車が頑張れって
言ってくれてるような気がして涙がこぼれたんだ
さよなら さよなら 電車 明日も僕を乗せてくれ

こんなに頑張っても誰にも ほめてもらえなくても
ただひとつだけ 自分との約束なんだ
生きることだけは やめないでいようって思うんだよ
そしてまた今日も 終電をつかまえて帰る

よく頑張ったね 誰にも言ってもらえないからせめてせめて
自分だけは 自分の頑張りを認めてあげよう。

2015/05/17 (Sun)
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