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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[6255] トリロジー
詩人:どるとる [投票][編集]

何もない 空っぽから
ふと 生まれた
小さな 小さな命

笑って 泣いて
たまに 怒って
そうやって築かれた情緒を
積み重ね 折り重ね
なんとなく いつの間にか
ここに咲いていた
名もない花 一輪

回り 回る 巡り 巡る
世界が世界をトレースしていく
そこで続く おかしな劇
とある概念に とらわれた心は
正しいも間違いもなく
そこにある 出来合いのルールに沿って
ありのままの世界を 見てる

境界を飛び越えて
今日から明日へ
ダイブする 意識

イエスとノー
二つの選択肢
どちらを選んでも変わらないよ
間違いながら 躓きながら
なんとなく 知らない間に
空白を埋める
自分なりの答え ひとつ

見方如何で すべてが変わる
何もかも同じようで違う世界
重ね合わせてはじめて見える世界
ひたすらページを追っていく
あらすじを 辿るだけの単調な日々
いつもその向こうを見てる

音と光の 魔法
熱と風の悪戯
僕をかたどるのは
不確かな ものばかりだ
だけどまぶしいくらい輝いている

回り 回る 巡り 巡る
世界が世界をトレースしていく
そこで続く おかしな劇
とある概念に とらわれた心は
正しいも間違いもなく
そこにある 出来合いのルールに沿って
ありのままの世界を 見てる。

2015/05/16 (Sat)

[6254] 死ニ様試写会
詩人:どるとる [投票][編集]


私の手のひらに昨日が映る
陽炎のように朧気な輪郭象る
まぶしい季節は雨の中で花を育てて
明日のいい加減な私を
何も言わずに包み込んだ

ああ 目をそらすな
そこに映る 雨が降るイメージを
それがおまえの死に様だ

私の隅々に行き渡る愛
忘れてしまった 記憶が 押し寄せる
ただ 暑苦しい 季節の 小さな今日の笑顔を
いつまでも覚えているよと君は静かに笑ってみせた

ああ 耳をふさぐな
命を 雨音が 少しずつ削っている
それがすべてのはじまりの終わり

何もかもが 昨日のように思い出していた
あの 蝉しぐれ 嵐の前の静けさの中
吹いていた風の匂いやこの手をつなぐ誰かのぬくもり

ああ 目をそらすな
そこに映る 雨が降るイメージを
それがおまえの死に様だ。

2015/05/10 (Sun)

[6253] 命の名前
詩人:どるとる [投票][編集]


レールからはみ出して歩き出して
どこへ向かうのか わからないままで
答えばかり求めていた
だけど答えのないこともある

ねえたとえば目を閉じた暗闇の中にも 光はあって
僕が生きるこの世界には 出口なんてないけれど
いつでも 生きている ただそれだけのありふれたことがすべてだ

線路をたどってどこまで行こうか
空は青く 果てまでも広がっている
いつか忘れてしまった思い出が水たまりに映る

ねえ たとえば僕らが生きる今が 無意味だとして
それが僕にとってどんな答えになるのでしょうか
とりあえず 生きている それだけが確かなら何も望まない

いくつもの 言葉
聞き慣れたあのメロディ
置き去りにした
押し花のゆくえ
波にさらわれた
貝殻の かたち

すべてにひとつひとつちゃんと刻まれてる命の名前

ねえたとえば目を閉じた暗闇の中にも 光はあって
僕が生きるこの世界には 出口なんてないけれど
いつでも 生きている ただそれだけのありふれたことがすべてだ

この世界のすべてだ。

2015/05/10 (Sun)

[6252] しあわせ
詩人:どるとる [投票][編集]


余計な言葉はいらない

ただ悲しいだけ ただうれしいだけ

そんな思いをひとつずつ積み重ねて

思い出と呼んで 宝物にしよう

私を呼ぶ声が聞こえる

その先に 笑顔のあなた

ほら 幸せなら 探さなくても

いつでもここにある

あしたも明後日も

いつでもここにある。

2015/05/09 (Sat)

[6251] 中央線ラプソディ
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改札を 抜ければいつもの 夜の闇が
ぽっかりと口を開けてる
寂しさは もう 慣れたはずなのになあ
どうして 涙は 流れるのだろう

転びながらじゃないと
うまく歩けない

中央線の ホーム
目を閉じて
誰を思う 何を思う?

それぞれの 痛みをのせて走り出す
電車を 見送ってさよならと手を振るの
ほらね もう雨は止んだ。

2015/05/09 (Sat)

[6250] キャベツの千切り
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キャベツの千切りがあるだけで
おかずに ひとしな 加えるだけで
トンカツや コロッケ 揚げ物が美味しくなるよ
今夜も 影の引き立て役
ちょこんと地味に
お皿の端に キャベツの千切り。

2015/05/09 (Sat)

[6249] 約束のリボン
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おとぎ話の中にあるようなそんな魔法仕掛けの歌よ
すべての人のハートを 揺らしてみせてよ
もう一度 この世界に笑えますように
リボンを結んだその形は人が手をつないだときの形に似てる

手を離したら リボンがほどかれたときの形に似てる
でもリボンは 見えないところで 誰かと誰かをつないでる
愛してるだとか大好きだとか
わかりやすい 言葉はなくてもいい

ただあなたを まっすぐ思う気持ちだけで
また ひとつに 心を結べるさ

二人の手と手を重ねて 少しずつ
もう一度 リボンを結びなおそうよ
何度も 何度でも ほどけたりしても
絡み合ったりしても いつの間にか
二人の心は ひとつなるよ
ほら まるでリボン結びみたいだね

陽射しの中に 見つけた あなたの笑顔が咲いてる
微笑みのドアを開けて ノックしてるよ
もう一度、君のぬくもりに ふれたい

何度も約束しても 何度も破ってしまう 結んではほどいて
ほどいては 結んで繰り返す それはまるでリボンの形似てる
なんとなく 会いたくて 名前を呼んでみた
あなたの心と 僕の心が重なり合う瞬間

遠く離れた二人の心をひとつに結ぶ
見えない リボンが僕らには見えるよ

わずかな二人の力加減で
ほどけたリボンを結びなおそうよ
力いれすぎて切れないように
優しく ゆっくり 時間をかけて
二人の心は ハートの形を描いて
ほら ほどけない 約束を結んだ

言葉でなら なんとでも言える
それならば どんなふうに愛を伝えようか
迷いながら探してる
かたちのない愛を

二人の手と手を重ねて 少しずつ
もう一度 リボンを結びなおそうよ
何度も 何度でも ほどけたりしても
絡み合ったりしても いつの間にか
二人の心は ひとつなるよ
ほら まるでリボン結びみたいだね。

2015/05/09 (Sat)

[6248] 恋に染めて
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花のようなほころんだかたち
少しだけ 恥ずかしながら
僕の名前を呼ぶあなたの声が
どこかでまた ひとつ 聞こえた
この出会いは永遠の別れ
積み重ねる 一瞬のひと時は
もう 味わえないんだ

ああ ぱっと広げた
花びらの一つ一つを
紅のような 恋に染めて 恋に染めて
君は幸せだって笑った
だから僕も幸せだと笑った。

2015/05/09 (Sat)

[6247] バースデイ
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忙しさに 忘れてたよ 今日は 君の誕生日
何歳になるのかな
不器用なとこはパパそっくりで
優しいとこはママそっくりだ
忙しさを言い訳にしていたけれど

おもちゃ屋さんのショーウィンドウ
君が 欲しがっていたぬいぐるみ
買って 帰るよ

残業なんて ほっぽりだして
今夜は君のために予定をあけるから
ハッピーバースデー おめでとう
大きくなったね

大人になってもね 誕生日は やって来る
お酒で乾杯して祝おうよ
みんなで 集まってケーキを食べて
懐かしい話に花に咲かせた

恋人が出来たって 君が言った

もう君もそんな歳になったのかって
思うとなんだか 胸の奥が熱くなった

幸せになれよ

毎年のように誕生日が来たら
ケーキとプレゼントを買ったよね
小さなパーティーをしたよね 今日は君の誕生日

おめでとうって 言えるかな
寂しさを 我慢して
白い ドレスを着た
君の 笑顔が
まぶしかった
もう君は 子供じゃない
わかってる わかってるのに
あふれる涙 とめどなく

毎年のように誕生日が来たら
ケーキとプレゼントを買ったよね
小さなパーティーをしたよね 今日は君の誕生日

家族で祝うのは最後の誕生日。

2015/05/06 (Wed)

[6246] 天体観測の夜
詩人:どるとる [投票][編集]


ベランダに 備え付けられた望遠鏡で宇宙を 眺めていた
暗い宇宙の闇に いくつもの天体が 浮かんで
図鑑と照らし合わせてた

ベガ アルタイル
マーズ
ジュピター
名前もない小さな 星に
名前をつけて名前を呼んだ

瞳の中 いっぱいに
広がっていた宇宙は
まるで 僕の瞳が
望遠鏡になったようで
いくつもの 知らない世界を
見せてくれた
僕の窓辺には 宇宙が広がってて
夜になるとひとりの天体観測がはじまる

本を読めば 活字が 頭の中に 流星群を降らせるよ
でも宇宙は 形のない メビウスの輪 幾重にも 連なる 世界

大熊座
てんびん座
白鳥座
夏の大三角
名前のない小さな 僕だけの星よ
名前を呼ぶよ

目を閉じれば そこに
広がる 僕だけの宇宙
誰にもひとつだけ
自分だけの 宇宙
いくつもの 知らない世界を
見せてくれた
今夜もまた 夜空にのばす 望遠鏡
たくさんの星が 瞬いてる 天体観測の夜

いつか 誰かが
見上げた夜空に
流れた 星ひとつ
遠い旅の途中に
誰かが 観たその星は
何万年前の星かな
時間はゆっくりと
流れて 遅れて 僕らには見えている
不思議だね
ほらまた 新しい星が流れた

瞳の中 いっぱいに
広がっていた宇宙は
まるで 僕の瞳が
望遠鏡になったようで
いくつもの 知らない世界を
見せてくれた
僕の窓辺には 宇宙が広がってて
夜になるとひとりの天体観測がはじまる

今夜は誰にも邪魔させない天体観測の夜。

2015/05/05 (Tue)
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