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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[6225] 青い波
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夏の上昇気流に 乗っかってやって来る

あのむせかえるような長い長い坂道を

汗かきながら上る 君の背中が見える

ひまわりの咲く道をペダルを漕ぎながら行く

悲しみは もうしばらく 待たせたままで

僕はずっとさっきから風見鶏を眺めて
風が吹くのを待っている

夏は 呼ばなくてもそのうちやって来る

青い波に さらわれて
あの陽射しの足元へ

五月雨も ゾウの如雨露も 下手くそな絵日記の続きも

朝顔の観察も 後回しにした宿題も
今は思い出の中に光るしずく

夢のあとさきに 消えた 片っぽだけのサンダル

いつか抱いた淡い恋心と
線香花火の余韻

それはすべて 遠く揺れるカゲロウが魅せる蜃気楼。

2015/04/17 (Fri)

[6224] 終電
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終電間際の電車にあわてて飛び乗って
左右に肩を揺らす規則正しいリズム刻む
窓の外に映る 景色が過ぎてく
はるか かなたへ

いろんな人の人生のほんのささやかなワンシーンを乗せて走る
今日流した涙も 浮かべた笑顔も

さまざまな人の人生模様がある中で 僕の人生のちょっとしたワンシーンに
重なるように ダブるように 焼きついて

離れない やわらかな痛み
やさしげな誰かのぬくもり
頬に触れてすぐに
吹き抜けてゆく夜風。

2015/04/17 (Fri)

[6223] ギフト
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世界中の人に ひとりにひとつだけ
届けられる 目には見えないプレゼント
どんな人にも必ずひとつだけの命
そっと あなたの胸元に 時を刻むギフト

リボンなんか結ばないでもいいよ
本当に大切なものは飾らないでいいよ
人の命の長さは まちまちだけど
多分僕が思うのは
どれだけ生きたかじゃなくって
どれだけ人生を楽しめたのか
それがいちばん大事なこと

世界中に ただひとりのあなただけに
予告もなく 届けられる かけがえのないプレゼント

それは 願ったわけでもなく 望んだことでもないけど
あなたがお母さんやお父さんと呼ぶ人が
あなたに会いたいって思ったから
あなたに自分たちと同じ命を 与えたんだよ
だから大切にしなさい

世界中の すべてのどんな人の
夜にも 朝にも
戦争の絶えない
国に生きる子供たちにも
涙を浮かべて 生きてることを 悲しむ人が見上げる空にも
明日があるかぎり 届く 命というギフト

改めて感謝をする必要はないけど真摯に受け取りなさい
あなたは きっと誰かの宝物。

2015/04/17 (Fri)

[6222] 素直になれたら
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なんにもないなんてさ
君はまた 見え見えの作り笑い浮かべてる
何かがあった時ほど
君は悲しい気持ちを隠して
僕を心配させまいと明るく振る舞うんだ

でもそんな嘘は僕の前では つかなくていいよ
涙を見せて 泣いてくれないか?

君の涙が 汚れのような笑顔を
洗い落とせば やっと君の本当の気持ちが見える
そんなふうにいつもいつでも
心に嘘をつかずに素直になれたら いちばんいいのにね
なかなかどうしてそれがいちばん難しいんだ

雨が降りそうで降らない 空模様のよう
今にも泣きそうな顔で
笑ってる顔が辛そうで
無理するくらいなら弱音も吐けばいいのに意地を張るんだ

強がる君もかわいくて好きなんだけどね
辛いならば無理はしないでほしいなあ

僕は君の本当の気持ちが知りたいよ
恥ずかしながら 人の心は見えないから
こんなばかな僕にもわかりやすいように
悲しいときは悲しい顔で うれしいときはうれしい顔をしていてほしい

何度も 喧嘩しないとわからないこともある
すれ違って 背中合わせで しばらく 口もきかない時もある
そして そんな時間が僕にささやくように教えてくれるよ
君のいない寂しさと
君がいることの大事さを

だから今日も呼ぶんだ 世界でいちばん愛する人の名前を
ありったけの愛を込めて

君の涙が 汚れのような笑顔を
洗い落とせば やっと君の本当の気持ちが見える
そんなふうにいつもいつでも
心に嘘をつかずに素直になれたら いちばんいいのにね
なかなかどうしてそれがいちばん難しいんだ。

2015/04/17 (Fri)

[6221] 涙ひとつ
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悲しいときも嬉しいときも涙は出る
同じ涙だけど違う涙が出る
いつの間にか頬に涙がひとつまたひとつ
降り始めた雨のように
小雨が少しずつ 大雨になって
川をつくった

泣いていると必ず
誰かの優しさが それこそ陽射しのように
涙でずぶ濡れの僕を照らしてくれる ほらもう涙は跡形もなく乾きました

あなたが悲しいと僕まで悲しくなる
他人の涙を見ると僕も泣いている
目をそらすことなんか出来ない
それが大事な人ならなおさら
伝わるはずもない痛みなのにどうしてなんだろう
あなたの痛みがわかるよ

あなたが僕に優しくしてくれるように
僕も誰かに優しくしたいな
雨に濡れてるように悲しみに 一人ふるえる人のそばに寄り添える人になりたい

数えきれない 悲しみを
数えようとするから 悲しみは いくらでも増えていって
小さな喜びが見えなくなる
でも いつまでも降り続く雨なんかない
太陽は 雲間からでも差し込むんだよ
それを知っているのなら晴れるのを待つんだ

泣いていると必ず
誰かの優しさが それこそ陽射しのように
涙でずぶ濡れの僕を照らしてくれる ほらもう涙は跡形もなく乾きました

涙に濡れていた顔に
かわりに咲いたのは
雨上がりの虹のような 満面の笑顔。

2015/04/16 (Thu)

[6220] ヒコウキ雲
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胸の中に 置き去りにされたままの
気持ちと見つめ合って 今日もまた
僕は空ばかり 見上げていたんだ
言葉は なんの役にも立たなかった

それは引き出しにしまわれたままの思い出
空に 消えた 途切れた ヒコウキ雲の形

花には花の名前が 人には人の
名前の向こうにある 本当の君に
僕はそっと 話しかけてみるんだ
だけど返事はいつも ありません

それは 通り過ぎた駅の色あせたベンチ
ページを追う 物語の先に待つ 見知らぬ結末

僕は窓を開けて 闇を抱いてる夜を
ただ ずっと 眺めてた
夢から覚めたときにはもう 何もない

それは引き出しにしまわれたままの思い出
空に 消えた 途切れた ヒコウキ雲の形。

2015/04/15 (Wed)

[6219] あまのじゃく
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流れる人波に とりあえず乗って
どこにゆくんだろう ただ 眺めてる
僕の意思とは 関係なく 流行りは変わり
時代も 何もかもが ページを捲るように先を急ぐ

何かを 変えなければ
変わらなければ
そんな強迫観念みたいな 焦燥感でいっぱいさ

愛されたいのに 愛してなんかほしくない
気持ちと心が 見事に背中合わせさ
それは掛け違ったボタンのように
いつまでも素直になれない僕はあまのじゃく

この流れは 流れるプールのようだ
流れに逆らえば たちまち 向かい風が吹く
何かに抗おうと試みようと してみても
わざと斜めに歩くと歩きづらいことに気づく

何かを成し遂げなきゃ
結果を残さなくちゃ
タイムリミットなんてまだ先なのにのっけから飛ばし気味さ

一人になれば寂しいと泣く癖にさ
誰かと一緒だと一人になりたいと文句を言う
それはどちらも紛うことのない 本心で
いわば正しい矛盾なのさ 不器用なだけだ

いざ愛する人を目の前にすると
何も言えなくなるんだ
あまりに 自分がちっぽけで
あなたが鏡のように 僕の浅ましさや愚かしさを 映すようで
うまく向き合えない

愛されたいのに 愛してなんかほしくない
気持ちと心が 見事に背中合わせさ
それは掛け違ったボタンのように
いつまでも素直になれない僕はあまのじゃく。

2015/04/14 (Tue)

[6218] うまれてはじめて
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愛なんて口にすればたちまち
厳かで 尊いもののように聞こえる
だけど結局は ただ好きだの嫌いだの
それだけの違いしかないだろう

道ゆく人は 愛をただ 流行りの服のように
とっかえひっかえしては また着替えるように
気分次第で 捨ててしまうんだろう

僕に似合う服なんかあるのだろうか
ずっと 色あせないようなそんな都合のいい服なんかない
だから 愛なんだ

僕をうまれてはじめて愛してくれたのはあなたでした
そしてうまれてはじめて愛したのもあなたでした
たくさんの人がいる中で 僕を嫌う人もいて 好きになってくれた人もいました
だけどその中でもひときわ 大げさな気持ちでもって
僕を愛してくれた君だから 僕は 君を愛してるんだ

本物や偽物 見分けがつけばいいね
せめて形や色があればいいのに
だけど愛は目にすら映らないんだ
ただ何かをかえしてイメージするだけ

快楽の為に 愛はただ あるんじゃないよ
満たされない思いのはけ口でもなくて
大げさに言えば 長い人生を共に歩くパートナー

傷つけずに やり過ごせる愛なんかない
傷つけてあってやっと過ちに気づく
それが 愛なんだ

僕をうまれてはじめて 否定してくれたのはあなたでした
そして思えば認めてくれたのもやっぱりあなたでした
たくさんの人との出会い そして別れの中で
いろんな人を愛したり いろんな人に愛されたりしたけど
いつまでも 僕に飽きずについてきてくれたのは あなたくらいなものでした

知らず知らずのうちに積み重ねていく
日々の中で 手にしたり 手放したりするものは数えきれない
だけどいつまでも君だけは変わらず
僕のそばで 変わらない笑顔を浮かべてる
それがなんだか 嬉しかったりするよ
恥ずかしかったりするよ。

2015/04/14 (Tue)

[6217] 僕が好きな君と君が好きな僕
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誰かを好きになることよりも
自分を好きになることのほうが
何倍も何十倍も難しいって思うのは
僕が僕をまだ好きになれないから

自分の好きなところは見つからないのに
自分の嫌いなところはすぐに見つかるよ
自分の嫌いなところ 数えてみたらたくさんあったよ
好きなところなんてひとつもなかった
でも君はこんな僕の 好きなところをたくさん見つけてくれる

君が好きな僕が好きなんじゃなくて
君を好きになれる僕を好きになりたい
そんなふうに言ったら きっと君なら
自分のことを好きになれる
そんなあなたでいてね
そう言うに違いないから 僕は決めたよ
僕が好きになれる僕になって 君が好きになってくれる僕にもなること

誰かを愛することなんて
自分を愛することに比べたら
とても簡単なことだと思うのは
他人には嘘がつけるからかもしれない
自分のことになると嘘をつけないから
嫌いなものは嫌いなまま好きになれない

笑うのも下手くそだし 男なのに泣き虫で
かっこいいところなんて あるはずもないけど
どうして君は僕の嫌うところが好きなの?
そう聞くと君はきまってあなたのすべてが好きだからって言う

愛されるために そればかり考えていた
だけどそれは僕がなりたい僕じゃない
君が見つけてくれた たくさんの僕の知らない僕がいる そして君が好きになってくれた 僕がいる
どんな僕でも 約束するよ 僕が嫌いな僕にはならない
僕が好きになれる僕で 君を 好きになって 見せるからね

少しずつ そうやって 僕の知らない僕を 知って
また僕は僕のことを好きになってく
君のことも もっともっと まだまだ知りたい。

2015/04/14 (Tue)

[6216] コトバガエシ
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言葉に出来ない思いがここにある
言葉に出来ない思いがこの胸にある
それはとてもありがとうの一言じゃ言いきれない
君からもらった感謝の気持ち

すべて全部伝えたいけど言葉にしようとすればするほど素直になれずに
汚い言葉で君を傷つけてしまうんだ
それでも 優しい君は なんでもないみたいにいつも 優しく笑ってくれる
一番大事なはずの人を誰より一番に傷つけていた

返す言葉もない それでも伝えたいんだ
こぼれ落ちる涙のわけは聞かないよ
君はそうつぶやいて
あたたかな微笑みでそっと僕を抱き寄せた

言葉にしていいことと
言葉にしなくてもいいことの
違いがいまいちわからない とりあえず思ったことを言葉にしている
だけど時々君の 心を深く傷つけてしまう言葉を 口にしてる
愛なんて口では言っても嘘だってついて

もうわからなくなって逃げ出そうとするんだけど 帰る場所はひとつしかない
ごめんねって言ったら もう許してるよって君が笑うから

返す言葉もない 涙で目の前がうまく見えない
不器用なのはお互い様でしょって君が言う
その時 僕は 君を愛せる喜びに これ以上ない幸せを感じるんだ

何度も 何度も 喧嘩したり すれ違っては
多分ね 少しずつ そうやって 間違いながら つまずきながら
お互いを 知ろうとしながら 同時に自分ってものを 知っていくんだろう

返す言葉もない 涙で目の前がうまく見えない
不器用なのはお互い様でしょって君が言う
その時 僕は 君を愛せる喜びに これ以上ない幸せを感じるんだ

だから 返す言葉なんかいらない
黙ったままでも伝わる痛みやぬくもり
その中に 灯る 確かな愛に 少しでも心が見えたなら
それがただひとつの二人が二人である証

今日も繰り返す他愛ない言葉返し
明日も僕は君の知ってる僕で
君は僕の知ってる君で
そして二人は二人のままで。

2015/04/14 (Tue)
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