詩人:どるとる | [投票][編集] |
あなたが好きなもの
ひとつひとつ数えて
覚えたよ
好きな食べ物や好きな場所 好きな景色
好きな色 好きな映画 好きな洋服
あなたが好きだと僕も好きになるよ
不思議だね つながってるってわかる
くるくると 回る 独楽のよう
世界を見渡しながら いろんなことを知る
好きなもの 嫌いなもの まだ 見たこともないもの
そんないろんなことをあなたと 見たり聞いたり さわったり
雨の日には 心も
ふさぎ込んでしまう
傘もない
お互いの好きなもの すべてを 同じにはできない
だけどすべてが同じじゃないから 面白い
あなたが好きなものを嫌いでも
僕が好きなものをあなたが嫌いでも
それは それで 正しい
くらくらとめまいの中で 見てる 夢
幻かもしれない この世界は 誰かの
見てる 夢かもしれない なにが本当かわからないこの世界
これからも喧嘩もするしささいなことですれ違うだろう
ああ でもそのたびに 今までわからなかったあなたの好き嫌いがわかる
だから 喧嘩することもすれ違うことも それはそれで正しい
くるくると 回る 独楽のよう
世界を見渡しながら いろんなことを知る
好きなもの 嫌いなもの まだ 見たこともないもの
そんないろんなことをあなたと 見たり聞いたり さわったり
愛されたり 愛したり 明日も 明後日も
何年後も 何十年後も ずっと ずっと
僕は僕のまま 君は君のまま 世界は世界のままさ。
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この夜は 寂しさや切なさを 隠して
はみ出した今日の傷跡さえ 見えない
カーテンをぴしゃりと閉め切ったように
都合の悪い すべてを 視界から消している
雨は ただ地面を削り取り やがて 何もかも なくなって
誰かの胸の片隅に影だけが ぽつり残るだけ
僕は声も出さずに
泣いた 夜が明けるまで
そんな 日もある
この涙は忘れてしまうには
あまりにも 大切な思い出だ
ほら いつの間にか宝物になっている
どれだけの朝を 夜を繰り返せば
まともに笑ったり泣いたり出来ますか
わからないことばかり積み重なって 積み木みたいに 心の中に 答えのない問いかけが
記憶の中を 埋め尽くしてしまっている
いつか 片づくかな
あなたの記憶に 小さな明かりを灯す 忘れないでね
笑うことを 忘れてしまったように
うれしいことがあっても笑えない
雨のように胸に突き刺さる
時の重みが 僕を押しつぶす
ああ独白は暫くつづく
夢から覚めたら ここはどこだろう
どこでもないさ 夜の片隅
ずいぶん遠回りしてきたよ やっと
スタートラインに立てたかなあ
僕は声も出さずに
泣いた 夜が明けるまで
そんな 日もある
この涙は忘れてしまうには
あまりにも 大切な思い出だ
ほら いつの間にか宝物になっている
ゴミ箱に捨てたあの 萎れた花も。
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風の中に立っている
向かい風の中に
追い風は まだ
吹かない
百獣の王様は
誰より きっと
悲しみを知っている
人の痛みを知っている
優しい心は 傷ついたその傷跡があるから
人は誰しもライオン 吠えて存在を提唱する
「認めてくれよ 僕はここにいるよ」
君も たてがみを揺らして 野を走るライオン
「愛しておくれよ 愛をおしえておくれ」
出来損ないでも
愛を知ってれば
優しくなれる
人らしくなれる
誰かの先頭に立って
道しるべになれる
人は誰しもライオン 吠えて存在を提唱する
「認めてくれよ 僕はここにいるよ」
君も たてがみを揺らして 野を走るライオン
「愛しておくれよ 愛をおしえておくれ」
嫌われ者の乱暴者じゃなくて
あたたかい心に 血の通う人になりたい
たとえばライオンのような。
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愛する人を傷つけてしまったときや生きることにつまずいたときには
いつもベランダに出るのが僕の癖になってしまった
なんとなく見上げた空はもう日暮れ前
ほら チャイムが鳴って 夕闇迫るよ
日は少し伸びてもまだ 春というには肌寒く
シャツ一枚では少し心もとない
だから 風邪を牽かないようにしなくちゃ
くしゃみひとつした ら
涙が 一気にあふれた
当然それが理由ってわけじゃないけれど
まるで合図のように強いはずの僕をこんなにも弱くする
ほら もうあっという間に夜が あたりを闇で包んで
呆れたような 君をガラス越し 映してた
「もう、ゆるしてあげる」と
君は笑ったんだ
逃げ場所なんてどこにもないと思った
でも居場所ならここにちゃんとあるんだ
待っていてくれる人がいて 心配してくれる人もいる
こんなに呆れたり たまには喧嘩したり
あれやこれやしたり 出来る人がいる
ただそれだけで 本当は 幸せなのに 気づかないってだけで
幸せは 目には映ってても心には映らない
※時々 何もかも わからなくなる時がある
生きることさえむなしくて 立ち止まる時
決まって 僕を励ましてくれるのは大好きな君以外いないよ
うまい言葉はこれといって思いつかないけど
今はとりあえず 愛してる これで勘弁してね
「相変わらず 不器用だね」と
君は また笑った※
多分 そんな ひとつひとつのささやかなこと
ばかばかしくもあってくだらなくもあって
だけどかけがえのない思い出が
明日を 生きる 力になるんだ
※
その笑顔のために僕は今日も生きている
その笑顔のために僕は明日も生きていく。
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花は 咲いてほころんで 空は広がってそして流れて 僕は笑ってたまには泣いて
生きているって 形にしている
一呼吸おいて 君は歩き出すよ
歩き出した ストーリーはそのまま
止まらずに 次のページへ進む
もうひとりで歩けるね
もうひとりで立てるね。
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「生きていること」
それを確かにするのはなんだろう
ただ呼吸をして 息を吸って吐いてるだけでは
生きてることにはならないんだ
それはただ 体の意思で生きようとしているだけで
君の意思で生きていることじゃない
「死にたい」なんて言う暇があるなら
「生きたい」と思うように 今は見えない太陽に手を翳してみろ
生きたいよ誰でも苦しみさえなければ生きることだけに前向きになれるのに 心が座りたいのは
絶望という名の椅子ではなく
希望という名の椅子だから
「愛するということ」
それがどんなことなのか わからないよ
でも知らず知らずに誰かに愛されてる
僕を見つめる君のまなざしがそう言う
それは きっと たったひとつの答えを持たないものだ
形や色に左右されない ただひとつのものだと思う
「愛されたことがない」なんて言う口をふさげ
愛されたことがないならば 今あなたはここには居ない
笑いたいさ 誰でも泣いてるよりも笑ってたほうが何倍も気持ちいいに決まってる
でも心が 選ぶのは 悲しみのない世界で笑うことより
悲しみのある世界で笑うことだよ
また一人 また一人 時代や時間が 変われば 街の景色や流行りが変わるように
人はまた新しい 場所を求めて 長年座ってた椅子から立ち上がり 遠い旅に出る
新しい自分になる為に もう一度生きる為に
生きたいよ誰でも苦しみさえなければ生きることだけに前向きになれるのに 心が座りたいのは
絶望という名の椅子ではなく
希望という名の椅子だから。
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この心は 形を持たないから
見えもしなければ聞こえもしない
目をこらしても耳をすましても
何もわからない
ああ またひとつ 今日が終わる
日が沈む直前
流れた涙は どこに消えていくんだろう
笑ってよいつもみたいに
ただ そこにある 喜びに
笑ってよ 泣いてないで
痛みを越えて 手に入れた
その 場所で 僕は無能だと嘆いても
誰も 助けることは出来ない
この右手と左手
五体満足の体を持ってても
出来ないことばかりだよ
ジャガイモの皮もうまく剥けない
夢から覚めた そのあとで
またなくしたもの 手探りしてた
どこかにあるんだよ あの日見た光
ただそこで息をしてるだけの僕に
教えてくれた 生きることの喜び
今度は 君に その喜びを教えたいのに
君はもう 思い出の中にしかいない
僕には 笑えても 泣けても
風向きを変えることすらかなわない
ただ 流れてく川の先を 見つめてる
それが精一杯だ
それでも生きるんだ
笑ってよいつもみたいに
ただ そこにある 喜びに
笑ってよ 泣いてないで
痛みを越えて 手に入れた
その 場所で 僕は無能だと嘆いても
誰も 助けることは出来ない
だから 進め 果てまで伸びたこの道を。
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波紋のように ひとつ またひとつ
生まれる 小さな渦をそこにつくる
つま先でちょんと 揺らした水面が
ほら ずっと 先の未来の今も揺らす
続いていく この物語のあらすじを
指先でなぞるように 縁取るのさその輪郭を
夜は果てまでも広がって 寂しさを隠す
だけど涙だけは まっすぐにこの頬を伝う
ああ ひたすら悲しいね 生きることは
ああ 消えない痛みをいくつも残すから。
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ため息集めて 花束でもつくろうか
途絶えぬ人波は川をつくり流れていく
忘れたあの場所に 咲く花の残り香がまだ
この胸に 切なさを 風が運んでくる
さよなら もう出会えない つかの間の出来事だから
いくつもの はじめましての握手は避けられない別れにつながってる
読み終わった本の表紙を閉じてしまうには まだ解せないことがたくさんある
記憶を閉じ込めたような部屋のあちこちに
あなたがいるんだ その引き出しのひとつひとつに
さよなら いつかこの手を離すとしても 人は誰かを愛すことをやめないでしょう
そして誰かに愛されたいと思う そこに愛があるから
人と人の間に 生まれるのが人ならば
誰もが一人じゃない 必ず誰かの間にはさまれているから
寂しくないよ
だからほらつまずいたとこからまた歩き出せばいい
さよなら もう出会えない つかの間の出来事だから
いくつもの はじめましての握手は避けられない別れにつながってる
それまでの 幸せを得るために 何度でも
僕らは互いに愛されて 愛して繰り返す
この世界が終わるまで。
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例えばここに言葉がひとつ
誰かを包み込むような言葉がひとつ
ちっぽけだけれど確かな輪郭で
僕の心を縁取るように包む
愛とは少し違うかもしれないけれど
ただまっすぐに誰かを思う気持ちだよ
ふわり ふわり 誰かの声が空気をふるわせて 空に舞い上がる言葉
愛してるのサイン それだけあればもう何も要らない
徐に両手を広げてみる
君と僕の手を重ねてみればほら
大きさも形も色合いもどこか
違うのに同じ手なんだよ
その手で誰かを愛することが出来る
腕を伸ばして 誰かの手をつかむんだよ
ゆらり ゆらり 心のブランコ 誰かの優しい言葉に 揺れたら
理由のない ときめきがこの僕を笑顔にしてくれるんだ
ふわり ふわり 誰かの声が空気をふるわせて 空に舞い上がる言葉
愛してるのサイン それだけあればもう何も要らない
僕は君を愛してる
君は僕を愛してる
それだけ確かなら
僕は何も要らないよ。