詩人:どるとる | [投票][編集] |
鳥は低空飛行 雨がもうすぐ降ってくるな
車の流れの中 ぼんやりとただ眺めていた
生きる意味だとか
生まれたわけだとか
探してるんだよ
そんな事ばかりに時間が過ぎてく
だって 僕らにはたったひとつの意味さえ見いだせないよ
本当は意味なんてありはしないんだから
だから、それらしい意味を抱いて生きている誰もみんな
ひとつふたつ またひとつ 一秒が 胸に杭を打つように
僕から 何かを奪ってく 僕は何かをまたなくすだろう
ほら、雨粒のようだろう 僕らは
あんなに高い空から落ちても
すぐに 弾けて 跡形もなく 消える
駅のホームに 傘の花が咲き乱れてる
僕はなぜ僕なのか 何のために生きるのか
最近はそんなこと
どうだってよくて
飯にありつければ
命ある人が命ある人を傷つける
そんな 無慈悲に奪われる他人の命に涙を流せるか
何ひとつ 例外はない世界には
僕と君の違いなんかありゃしないんだ
ただいつもすれ違う時間を生きてるだけ
ひとつふたつ またひとつ 一秒が 胸に杭を打つように
僕から 何かを奪ってく 僕は何かをまたなくすだろう
ほら、雨粒のようだろう 僕らは
あんなに高い空から落ちても
すぐに 弾けて 跡形もなく 消える
それを笑うなら もはや誰も信じられない
だから、強がってでも生きてる 雨の中
ひとつふたつ またひとつ 進んでるようで落ちていく
僕は 自分の命の重さで ただ どこまでも 沈んでゆくだけ
意味のないことに それとなく
意味や理由を付け足して
それを生きることと勘違いしている
生きることは それ程 素晴らしいことじゃない
きれいごとで その意味のなさを隠して
人は 雨粒のような運命を笑っているのさ。
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ほんとの気持ち 胸の奥に押し込めてる
そんなふうに生きて楽しいのですか?
人に良く見られたくて本当を偽って
生きてる僕らはとんだ嘘つきだろう
でも本当は 嘘なんてつきたくなくてさ
素直な気持ちだけで生きれたなら
どんなにいいかなって思っている
笑いたいのに 笑えなくって
泣きたいのに 泣けなくって
いつでも嘘っぱちの表情つくって他人どころか自分まで騙しているのです
人混み たくさんの足音の中に紛れてる
僕の弱々しい足音 不安げに歩く
遠慮という言葉を巧みに使って
諦めてばかりいる その手の天才
でも本当は諦めることなんかせずに
最後までやり通したくてそして
最後にゴールテープを切りたくて
悲しいのに 笑うしかないよ
うれしいのに 泣きたくなるよ
本心って言葉は社会では持ち込むことは出来ないのかなぁ
今日も嘘をつく
こんなんじゃただのあまのじゃく
嘘をつくことにも慣れました
悲しくならないのが悲しくてたまらない
笑いたいのに 笑えなくって
泣きたいのに 泣けなくって
いつでも嘘っぱちの表情つくって他人どころか自分まで騙しているのです。
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どうすれば大人になれるんだろう
どんな人を大人と呼べるんだろう
わからないまま大人になった僕たちは
迷子のようになって社会の隅っこで人を妬んだ
マニュアルにあるような大人にだけは
なりたくなくてわざとへそを曲げたけど
やっぱり世の中に逆らうだけじゃ
何も見えなくて曲がったことをすればするほど自分が恥ずかしくなった
みんなが口をそろえて言う「大人」にはなれそうもない
そういう意味では大人になれない僕たちは ずっと子供のままで 生きていくよ
絵に描いたような大人になれば
みんなに気に入られるのかなあ
だけどそんな大人を大人と呼ぶなら
みんな同じみたいでつまらないのです
大人とは呼べないような人だって
人間らしいほうがいいと思うんだ
大人であるがゆえに誰かを見捨てるなら
大人になんてなれなくて構わない
僕が思う大人の姿は何より心優しい人間になること
そんな理想像からはずれた大人になるくらいなら
子供と呼ばれる大人になって 本当に愛してくれる人のそばで生きていくよ
歳を重ね生きていく そのたびに
季節を出迎え見送るたびに
僕は大人になってゆく だけど心はあの頃のまま
多分それでいいんだ 人間なんて
みんなが口をそろえて言う「大人」にはなれそうもない
そういう意味では大人になれない僕たちは ずっと子供のままで 生きていくよ
ずっと自分のままで生きていくよ。
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人混みの街並みは 夕陽に照らされてる
言葉もないままに誰もが 生き急いでいるように見える
答えを教えてくれないか 本当の僕ってものがいまいちわからなくって
不意の誰かの一言に容易く己を見失う
使い勝手のいい「普通」という言葉の身勝手さに振り回され すっかり僕は周りの色に埋もれた
流行りに流されて 人混みに流されて
押し寄せるたくさんの足音の中から
たったひとりの人を見つけるのはいまの時代容易じゃないよ
雑踏の中に紛れ込む小さな泣き声に注意深く耳をすまし目を凝らせば
本当の世界がそこに見えてくる
時の流れる速さについて行けずに
この頃は流行りも知らない ジーンズのように色あせても
なんの味もない 古臭い歌のようにただ流行りがまた巡る
僕はここに居るのにどこにも居ないよ
戦争といじめを秤にかけて 同じ土俵の上で続く茶番劇の 傍観者は 自分が傷つかなければ 手をさしのべようともしない
周りに合わせないと生きられないような年頃なら
もうとっくの昔に過ぎたのに
まだ僕の中に 大人になりきれていない幼い僕が 居るようで
雑踏の中に紛れ込み 周りを見渡せば 案外自分だけじゃないと安心してしまう
僕は他の誰でもない僕をころしてる
流行りに流されて 人混みに流されて
押し寄せるたくさんの足音の中から
たったひとりの人を見つけるのはいまの時代容易じゃないよ
雑踏の中に紛れ込む小さな泣き声に注意深く耳をすまし目を凝らせば
本当の世界がそこに見えてくる
本当の自分がそこに見えてくる。
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目には見えないものでも名前があれば
見失うことなんてないのに
たとえば僕らが抱く気持ちのすぐ隣に
寄り添うように名前があればいいのに
そこにある 確かにある かけがえのないいくつものひとつひとつ
呼んでごらん
呼びかける名前もないけど それは僕らにしたって同じだ
風のような あやふやな命に 名前をつけて 区別しているに過ぎない
耳には聞こえない 心の声は
なんとなく 気づくほかはない
なにせ 気持ちなんてものは聞くものじゃなく
感じるものだと僕らは知ってるから
ぬくもりひとつ 手のひらに乗せて これが宝物だって
言えないのが 悔しいんだよ
僕らを包み込むふいに吹く風に名前なんてないんだ
通り過ぎてくだけの時間の中を 吹き抜けてく僕らも風のようなものだから
夕暮れ 誰もいない
道に あなたの影が揺れる
どうしてだろう 答えなんか見えなくても
そのぬくもり それだけでお腹いっぱいさ
呼びかける名前もないけど それは僕らにしたって同じだ
風のような あやふやな命に 名前をつけて 区別しているに過ぎない
ならば あとからつけたその名前を 抱いたまま この道を吹き抜けていく風になろう。
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薄汚れた 僕のせいで君の手さえも
汚してしまいそうで恐かったよ
愛することで傷つけることを恐れて
君に見つからないように隠れた
たくさんの恩を 仇で返すように 僕は
こんなにも汚れている 自分の手で
誰かを愛することなんか 出来なかった
静かに冬は時を凍らせて 雪は二人の隙間に そっと降り積もってく
物語の 途中で 足を止めてみたら
空の夕暮れのコントラストが
綺麗だったよ 君にも見せたいな
でも見せられないな もう君は
愛そうと思った時には ずい分遅かったよ
汚してしまえば良かった もういっそ
同じ色に染めてしまえば良かった
すべてを白く染める雪に変わる もう埋められない天と地ほどの距離
思い出す思い出すその場所が いつでも
心が帰る場所になる あの日の僕らがいた場所になる
そこが雪のふるところ 悲しいと思うことさえもないように
感覚を麻痺させてください神様
こんなにも汚れている 自分の手で
誰かを愛することなんか 出来なかった
静かに冬は時を凍らせて 雪は二人の隙間に そっと降り積もってく
つぼみは固く閉じて春は 雪が溶けるのを待って瞼を頑なに閉じている。
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あらすじを なぞる指先が 次のページをめくれば
その向こうで また新しい季節が ドアを開けて待ってる
スタートのボタン押して 君は最初の一歩を踏み出す
花びらが散る そのあとを追って
次々にめくってゆくページを飛ばし読み
君が笑うまで 何度もやり直しするんだ
今日が駄目なら明日
明日が駄目なら明後日
そして夜は明けて 目を開いた僕の瞳に
今日が何食わぬ顔して 「おはよう」って微笑む君を 描く
サイズの合わないスニーカーを履いていた気がする
身の丈に合わない 服を着て 似合わない色に染まってた
流行りの歌はどこか耳に馴染まなくて好きになれず
君が行くその道は どこに続いているのか
忘れてたように思い出すあの記憶が蘇る
あの日僕はうまく笑うことしか頭になくて
精一杯その日を生きたのに あと一歩手が届かなかったよ
そして 気づけば なんとなく 時は過ぎて
何年か後の今日も何年か前の今日と 何も変わらなかった
僕らはひたすら ほうき星を 追いかける
少年のような 瞳を 持っているべきだろうか
なんて思っては また落ちかけてる小説の前書きのようなストーリー
次々にめくってゆくページを飛ばし読み
君が笑うまで 何度もやり直しするんだ
今日が駄目なら明日
明日が駄目なら明後日
そして夜は明けて 目を開いた僕の瞳に
今日が何食わぬ顔して 「おはよう」って微笑む君を 描く
僕も「おはよう」って微笑んでみる
まるで それが当たり前みたいに 幸せはこんなに簡単に手に入れられるんだな。
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はじめて 君に出会った日のことを覚えているかい?遠い遠い昔のことだよ
あの日あの時からはじまった僕らの物語
涙も笑顔もごちゃ混ぜの忙しないストーリー
今までいろんなことがあったけれど
今にして思えばすべて楽しかった思い出のように思うんだよ
君が居なくちゃ僕なんてさ いる意味がないよ
ひとりで笑ってたってちっとも楽しくないから
君がそばにいてくれなくちゃ 僕は寂しすぎて
泣いちまうよ だからそばにいて僕の友達よ
夕暮れ 誰もいない公園でシーソーしたよね 君と向かい合わせで
好きだとか 嫌いだとか曖昧な年頃
だけれどなんとなく頬を赤く染めていた
君の笑顔がいつもそばにあったこと
今にして思えば当たり前みたいに思っていた気がするんだよ
いつまでもずっと一緒にいられると思っていた
だけれど気づくと君はいなくて 名前を呼んでも
君は返事をしてくれなくて
面影に話しかけていた 幻のように消えちまった友達よ
引っ越しのトラックが茜色の空の向こうに消えてく
窓を開けて君が手を振っていたあの日の二人の涙
「またいつか会おうね」約束したからきっとまた会えるだろう
君が居なくちゃ僕なんてさ いる意味がないよ
ひとりで笑ってたってちっとも楽しくないから
君がそばにいてくれなくちゃ 僕は寂しすぎて
泣いちまうよ だからそばにいて僕の友達よ
いつまでもずっと一緒にいられると思っていた
だけれど気づくと君はいなくて 名前を呼んでも
君は返事をしてくれなくて
面影に話しかけていた 幻のように消えちまった友達よ
互いに忙しくてなかなか会えないでいるけどいつかきっと会おうと約束した
僕のはじめての友達よ。
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生きているということをもっとずっと
確かにするために 僕は染めるよこの世界を
あたたかい血潮で 塗りつぶす 汚い嘘や
誰かのゆがんだ足跡を
踏みつぶされた花を
そっと抱き起こして
大丈夫?のひとつも言えないようじゃ未来はないね
迷いや悩みが踏み出す自分の邪魔をするなら心を 空っぽにして 既成概念を捨てて ドアを開けよう
不特定多数の誰かのせいで汚れた世界を血の雨が洗うよ
まだ真っ白な キャンバスに 明日が描かれる日 虹をひとつ 架けよう
雨を止ませるほどの力はなくても
虹になってやるくらいの力ならあるよ
聞きたくないセリフや言葉ばかりだな
思わず耳を疑いたくなるような
笑われるようなきれいごとも 言えないようでは きっと心なんて 空気みたいにしか思わない
迷いや悩みの多さに 疲れ果てた僕は 見失っていたみたいだ
たまには 何もかも忘れて 捨て身で行こう
わかりやすいような 絵に描いたようなやさしいせかいを待ってるんだ
すべての人がすべての人にやさしくできるそれだけでいいのにね
違う人同士 それだけで みんなばらばら
でもそのすれ違いが僕らの手をつなげてる
不特定多数の誰かのせいで汚れた世界を血の雨が洗うよ
まだ真っ白な キャンバスに 明日が描かれる日 虹をひとつ 架けよう。
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染まってゆくのは誰のためですか
自分という色を塗りつぶすように
頑なな気持ちを捨て去らなければ
いつまでも変われない 僕からはみ出せない
この世界の片隅で さえずっていても
誰にも届かない そんなことくらい知ってるよ 痛いほど
まだ真っ白な 未来を 染める ただひとつの色
どれかひとつなんて ケチなこと言ってないで
色とりどりの色で 染めてしまえ
風の色が 変わった気がしたよ
すぐ隣で 笑う君がくれた色さ
多分ね出来ないこともあるけれど
ひとつくらいは出来そうさ とても簡単なこと
空を見上げていたら ちっぽけな心が見えたよ だから目を閉じたまま
生きてることを再確認
朝焼けを染める 色は 希望に似た 色をしてる
そこにあるありったけの全部の色をつかって
世界を都合よく 染めてしまえ
なぜだろう その先へ
答えを求めて ドアを開ければ 朝は
どんな 人の元にもやって来る
まだ真っ白な 未来を 染める ただひとつの色
どれかひとつなんて ケチなこと言ってないで
色とりどりの色で 染めてしまえ。