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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[6125] めまい
詩人:どるとる [投票][編集]


うつし世の片隅で 僕はひたすらに
自分という物語を書いている
何事もなく過ぎていく日々の中で
またひとつ季節は移り変わり
あと少しすれば この街も 白い服に着替えるのかな

平和すぎると めまいを覚えてしまうのは
刺激の足りない毎日に飽き飽きしてるからかなあ

贅沢な願いだとはわかっていても
この平和な毎日を 悲しいと嘆くことの出来る幸せに
気づかぬ僕には 目に見えている世界が
たまらなく 退屈で死にたくなる

つまらない小説の前書きのよう
行間にひとりよがりな私が見える

贅沢な願いだとはわかっていても
この平和な毎日を 悲しいと嘆くことの出来る幸せに
気づかぬ僕には 目に見えている世界が
たまらなく 退屈で死にたくなる。

2015/03/08 (Sun)

[6124] 
詩人:どるとる [投票][編集]


知らないあいだに夜が明けていた
手持ち無沙汰の僕はとりあえず
そばにある手頃な愛で 小さな隙間を埋めたんだ

寂しさとか 切なさとかには
もう慣れたはずなのになあ
また気づくと 孤独の中にいて
得られるはずもないぬくもりを宛もなく探してる

コンチクショウと毒づいて 幸せを自らの手で遠ざける
そして 何度でも同じような傷を負うんだろう

なくしたものとか 得たものとか
もう数えきれないくらいあって
その中でひときわ輝くものだけを
宝物と呼べたら人を愛する意味に気づくよ

僕が僕をよくよく見つめたらどれだけ自分が愚か者なのかがわかったよ
過ぎてく今日の終わりに僕は少し大切なことに気づけた
そんな気がしたよ

寂しさとか 切なさとかには
もう慣れたはずなのになあ
また気づくと 孤独の中にいて
得られるはずもないぬくもりを宛もなく探してる

誰の心の中にもある 毒のような
他人には理解されないほんとの 自分が
叫ぶ 悲鳴にも似た素直な思い。

2015/03/08 (Sun)

[6123] 三月のひまわり
詩人:どるとる [投票][編集]


埋まらない空欄の中を無理やり 埋め合わせるように
雨音は 降り積もってゆくよ 胸の奥に 音符を並べるように

悪を歌え 正しきを歌え 愛を歌え 夢を歌え
幸せを歌え 暮らしを歌え 痛みを歌え 平和を歌え
その声の先に 私を 歌え

揺るぎない 決心はやがて 弱々しい風に 消えて
ブランコは 誰かを乗せて 明日へと 揺れるだろう やさしく

種を蒔いて花を咲かせて 青い空に雲を 浮かべて
眠れぬ夜に 口ずさめる歌をひとつ 歌えば ほら
少しは 笑顔の足しにはなるはずと

なんとなく 何気なく咲いた 花のように
季節も 変わるというのに ずっと 枯れないあのひまわり
三月の窓辺に ふいに香るあなたの匂い

悪を歌え 正しきを歌え 愛を歌え 夢を歌え
幸せを歌え 暮らしを歌え 痛みを歌え 平和を歌え
その声の先に 私を 歌え

種を蒔いて花を咲かせて 青い空に雲を 浮かべて
眠れぬ夜に 口ずさめる歌をひとつ 歌えば ほら
少しは 笑顔の足しにはなるはずと

けして 悲しみになんか負けない
強い 私を 歌え
強い 私を 歌え。

2015/03/08 (Sun)

[6122] 十年前のラブレター
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君は 十年後にはどんなにきれいになってるんだろう
今よりずっときれいになっていることだろう
君に渡そうと 書いたラブレターなのに
どうして こんなとき僕は勇気が出せないんだろう

結局渡せずに 君とは離れ離れ

あれから十年が過ぎました 君は今どうしているんだろう
今更 引き出しから 出てきた少し 汚れた 十年前のラブレター
あの頃の 青くさい僕が 見えたから
思わず泣いてしまうんだ。

2015/03/08 (Sun)

[6121] 蜜蜂
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花の蜜を運ぶみつばち
ご苦労様ね
ありが群れをなし
角砂糖を巣まで運ぶ

小さな世界で 僕らの大きな体では
考えられないとても小さな力で
世界を 動かしてる

命が集まって ひとつひとつの当たり前を
引き続きの世界に運んでゆく せっせと

見て見ぬふりはできない 僕らもその中のひとつ
さあ列をなして 明日の世界に 見えない光を運ぼう

僕は僕の思い出を
君は君の思い出を
みつばちは蜜を。

2015/03/08 (Sun)

[6120] 手の鳴るほうへ
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世界は 今 混沌の中 パンドラの箱に手をかけてしまう愚かさに誰かの嘆き悲しむ声がする
希望が最後に残るのなら 流した涙や血は
きっと 生きる人々の笑顔になって 未来に花を咲かすでしょう

僕らは ただ 列を乱さないように
タイミング見計らい手を鳴らしてる

それではおもしろくないなあ
少しは はみ出してみろよ引かれた白線を
手の鳴るほうへ 心が 行きたいほうへ
歩き出せば 世界はもっと ずっと
あざやかに 君の目に映るだろう

世界は しばし 暗幕の内側 張りぼてで隠してる 散らかった世界を 見せまいと
傷跡を汚いもののように笑うならば
きっと愛なんて この世界には 居場所なんてないんだろう

僕らは いつも 上手く生きるのに必死で
何か大事なことを忘れている

マニュアル通りでは息が詰まるなあ
少しは 暴れてみろよ わがままに
手の鳴るほうへ 心が呼ぶほうへ
踏み出せば 明日からは もっと違った
世界が 君を 迎えるだろう

みんな同じ 顔
みんな同じ 動き

それではおもしろくないなあ
少しは はみ出してみろよ引かれた白線を
手の鳴るほうへ 心が 行きたいほうへ
歩き出せば 世界はもっと ずっと
あざやかに 君の目に映るだろう

見違えるような世界がはじまるだろう。

2015/03/08 (Sun)

[6119] 指先ダイアリー
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小指ほどの 小さな記憶を抱きしめていたい
この胸の奥で 私を呼んでる
あの日の僕のようにまた 誰かを疑うことも知らないまま
愛せたらいいのに
夕暮れ 夜明け 昼下がり どんな場面でも どんなタイミングでも
変わらず 僕は 僕だったのに

指先に灯る ぬくもりのその先に
揺れていた 愛が たしかに世界を
縁取るように 包み込んでいた
あの頃の僕には あなたが全てだった

風に吹かれて 綿毛はどこに行くのかな
旅は続くよ 時間の川を泳いで
ささやかな幸せに 何度でも 気づくたびにきのうの過ちを
振り返っては泣きたくなる
公園 スーパー 商店街
僕が見つめていた世界はちっぽけな世界
僕は隠れん坊してる僕を見つけに行く

頭のてっぺんから つま先まで
愛を注いでくれてありがとうね
生きることの悲しみや痛みに負けないで
そればかりを見つめないでいて

大切なことは あなたが教えてくれた
とてもありふれたこと だけど忘れちゃいけないこと

指先ほどのダイアリー

指先に灯る ぬくもりのその先に
揺れていた 愛が たしかに世界を
縁取るように 包み込んでいた
あの頃の僕には あなたが全てだった

だから まだ 名前を呼べば 笑ってくれるような気がしてしまう
おかしいよね でも本当なんだ。

2015/03/07 (Sat)

[6118] 待ちぼうけ
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いつも いつでも夜明けを待っていた

ひたすら 夜明けを待っていたよ

君も待っているのかな
明日が待ち遠しい

悲しみも今は見えないままで

がら空きの 胸の中

夜明けが待ち遠しいのは 誰のせいでもなくて

それは人それぞれにいろんな理由があって

会いたい人がいる やりたいことがある

そんな気持ちがあるから 君は夜明けを待っているんだ

僕も ひたすら
明日を待ちぼうけ。

2015/03/07 (Sat)

[6117] チョコレート
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淡くとけ出す
君の中に しみていく
甘い味わいと
ほろ苦さを残したまま
季節は自転車でも漕ぐように ゆっくりと
進んでいくよ 悲しみはまだ消えないで

人生はなんだか チョコレートのようだね
時々甘くて時々苦くて吐き出しそうになる
そんな 味わい深い人生をかみしめてゆく

奥歯で噛んだらまだ知らない味が 広がる
波紋のように
旋律のように。

2015/03/07 (Sat)

[6116] 両手望遠鏡
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いつのことだっただろう 思い出したよあの日の僕らを
純粋だったことも 危なげだったことも
忘れないで 覚えているよ まだ
すべり台のいちばん高いとこにのぼって
そこから見上げた 一面の星空

手が届きそうでも 届かなかった
きっと誰にも独り占めできない景色だ
すべり台の上から見上げたあの星空は
まるで未来のように そこにあるのに
けしてつかめない星
すぅーっとほうき星
横切っていた 僕は見逃さなかったよ

なぜか涙が ほほを流れていったんだ
あんなに速いのにぶつからないのかな

すべり台の上から 見上げたすべてが
僕らの思い出を優しく彩っていた
この世界 染めるように
今日も あの頃の僕らのように 遠い未来を見上げてる子供たち
両手でつくった 即席の 望遠鏡のぞき込めば 見えるよ

手が届きそうでも 届かなかった
きっと誰にも独り占めできない景色だ
すべり台の上から見上げたあの星空は
まるで未来のように そこにあるのに
けしてつかめない星
すぅーっとほうき星
横切っていた 僕は見逃さなかったよ。

2015/03/07 (Sat)
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