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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[5975] つよがり
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日の暮れた道を 今日も一緒に帰ろうか
心の隙間に生まれるさびしさなんかは相手にしないで
ほら見てごらん オレンジ色に染まった空が
どこまでも続いている
つないだ手から伝わるぬくもり
それだけあれば 生きていけるよ

強がりの君の頬を悲しみが伝うとき
僕は気付いたんだ 君の隠した痛みに
本当は寂しがり屋なクセして
意地を張れなくなるところまで強がるのは昔からちっとも変わらないね
だから見たことか 頑張りすぎた心が傷だらけさ

寝過ごし目を開いたらもうすっかり夜で
台所からいい匂いがしてきます 今夜の夕飯は何かな
優しい気持ちを ひとつに集めたような場所で笑っている
ありふれた幸せといえばそうかもしれないな
だけどそれがいちばん何よりの宝物

考えてみりゃなんでもないことだったよ
幸せになることなんて いつもささいなこと こんなふうに笑ったり泣いたりしてる時間がもう答えだったって 気付いた時には大切なものを
傷つけたあとだった
もう一度 やり直せるかなあ

涙なんか 知らないような人だって思っていたのは 僕の大きな間違いだった
悲しみを知らずして生きていくのは誰にも出来ない
君に降る雨を止ませることが出来ないならせめて 傘の代わりになってあげることくらいは出来るかな

強がりの君の頬を悲しみが伝うとき
僕は気付いたんだ 君の隠した痛みに
本当は寂しがり屋なクセして
意地を張れなくなるところまで強がるのは昔からちっとも変わらないね
だから見たことか 頑張りすぎた心が傷だらけさ。

2014/12/30 (Tue)

[5974] 海月
詩人:どるとる [投票][編集]


海月みたいに浮いているのさ
思い出が 水面に浮かんでは消えて
その透明な肌のひとつひとつに
覚えさせたいつかの温もり
まだ忘れてない

あなたがくれたあの気持ちがまだ
この胸に燃えている
それを「愛」と呼んでしまえばひどくたやすいなあ
痛みと一緒に
ずっとここにある

針みたいに 突き刺さるんだ
思い出は 先の尖った刃みたいで
手をつないだときのなんとも言えない
感覚に僕は言葉をなくして
そっと目を閉じる

あなたと重ねた時間は名もない思い出
すれ違うだけのこと
それを「愛」と名付けた僕らは幸せの意味を知っている
痛みと一緒に
抱きしめている

ありがとうとかさよならとか
おはようとかおやすみとか
当たり前みたいに聞こえる場所で
今日も僕らは生きている
ただそれだけのことがすべてだ

あなたがくれたあの気持ちがまだ
この胸に燃えている
それを「愛」と呼んでしまえばひどくたやすいなあ
痛みと一緒に
ずっとここにある。

2014/12/29 (Mon)

[5973] 12月27日
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夜が通り過ぎてく
僕らの頭の上
星屑を 散らせて
時計の中で 年老いた概念は 昔からの習いで
僕らの命をそれぞれ見定める
暮らしのどこかに
幸せは 隠れたまま
まだ姿は見えない
僕らの欲望は
尽きることもなく
赤子のように幼稚
世界は思うより明るいと知る
明日はまだ雨だとは限らない。

2014/12/27 (Sat)

[5972] 
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雪が降る 白に埋もれた道を歩く

静かな 人気のない路地裏は まるで

キャンバスに描いた絵のよう 芸術的

「まだ少し もう少し
歩かないと春には遠いようだなあ」

ふいに 誰かが言った
午後の窓辺

蕾はまだ固く凍えたままで。

2014/12/27 (Sat)

[5971] ぼんやり
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寝過ぎた夜は ただいつも 時の重さに押しつぶされるだけ
振り返れば なんて素敵な毎日だったんだろう 僕は気付く

こんなふうに こんなふうに ぼんやりしている時間が間違いなく幸せと呼べたなら
きっと僕は幸せになれる

無意識に咲かせた花よ 君の中でだんだん 思い出になる
押し寄せるさざ波に僕らは たどり着く夕暮れ 帰り道

こんなふうな こんなふうな なんでもない気持ちが 本当は宝物だって知っている
もう少し早く気づけたなら

きのう降った雨に 道に落ちてる水たまりに 映ってるあの日の私

こんなふうに こんなふうに ぼんやりしている時間が間違いなく幸せと呼べたなら
きっと僕は幸せになれる。

2014/12/27 (Sat)

[5970] 花を育てる
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いつか私が蒔いた小さな種が いつの間にか
こんなに きれいな花になりました
私はね あなたをどんな人にしたかったか
わかるかい? すべてが私の思い通りにいくとは思わないけど
きれいなだけの花より
心ある人に なってほしいと思ったよ
だからね 私の傷跡も隠さずに これが生きることと ありのままを見せたのさ

何かを守れるように
誰かに優しく出来るように
間違ったこと正しいこと 少しずつ君に教えよう
くだらないこと 大切なこと いろいろ君に伝えよう
人を育てることは花を育てることと同じ
怠けてしまえばすぐに枯れてしまうよ
人を育てるには心を一緒に育てなければ 人の痛みはずっと見えないままだから

雨に降られてる見つめてる ひとつの瞳
その冷たさが時に生きてる証になる
私はね 生きる喜びだけを教えはしない
わかるかい? なぜかを だって嬉しいことばかりじゃない
傷だらけの花には
見た目ではわからない美しさがある
ただそこにいるだけに見えても 生きてるだけで いろんなことがあるよ

誰かを 愛せるように
誰かに愛されるように
雲の形や 愛のてざわり 言葉にできないこと
目には見えないもの 生きることの意味
ゆっくりと話そう
同じ血を分け合う同じ命が向かい合って
親や子と呼び 暮らすこと
それはかけがえのない関係さ

何かを守れるように
誰かに優しく出来るように
間違ったこと正しいこと 少しずつ君に教えよう
くだらないこと 大切なこと いろいろ君に伝えよう
人を育てることは花を育てることと同じ
怠けてしまえばすぐに枯れてしまうよ
人を育てるには心を一緒に育てなければ 人の痛みはずっと見えないままだから。

2014/12/26 (Fri)

[5969] 生きてるだけでついている
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ついてないと思うのは高望みするからだ
膨らみすぎた欲望はそのうち破裂するぞ
ついてないこともあるのさと思っていりゃ最初からため息つくこともないのにね
人間ってのは馬鹿ですから 理想を高く持つのです

誰かがついてないと言う
たかが少し転んだだけで
おいおいまだまだこんなとこ
人生の入り口からそんなに離れてないぞ
人生を悟ったような顔すんな
若さを腐らせるな
どう生きるかはおまえ次第
その命は その魂はおまえのもの
どう扱おうがおまえ次第
だけど忘れるな おまえは生きてるだけでついている
いつも忘れるな おまえは世界を見れば幸せなほうだ

人を羨ましがるのは隣の庭がきれいに見えるのは
他人の笑ってるとこしか見てないからだ
他人だってただの人間さ どんなに賢い人間だってみんな同じように弱くって
だからつよがり笑うのにおまえはそれを知らずに羨ましがる

誰かが 微笑むそのそばで誰かが泣いてる
この世には光と影がある
戦争もあれば平和もあるさ
たまたまおまえの住む国は
平和ってだけで青空しか見えない
目に見えるものに惑わされるな
見渡せるだけの世界を全てだと思うな

途中で死ぬのもありだけど
死んだらきっともったいない
まだまだ笑えたかもしれないし
まだまだいいことあったかも
僕は死人より 少しだけ生きてるだけでついている
僕は死人より 生きてるだけでまだマシな人生おくってる

また言ってるね
ついてないと言う
それだけであなたはついてない
肝心なことわかってないから

人生を悟ったような顔すんな
若さを腐らせるな
どう生きるかはおまえ次第
その命は その魂はおまえのもの
どう扱おうがおまえ次第
だけど忘れるな おまえは生きてるだけでついている
いつも忘れるな おまえは世界を見れば幸せなほうだ
早く気づけるといいね。

2014/12/23 (Tue)

[5968] アンモナイト
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この夜は ただ道の上に闇を背負っている
路地裏の小さな空き地で見つけたよいつかの忘れた光
僕たちは いつも人の幸せを願いながら
自分の幸せも願ってる
それは悪いことじゃない

なくしたものを指折り数えるよりも
手に入れたものや残された日々を思おう

目を閉じたときに少しだけ見えるもの
耳をすましてつかまえる君が生きている音
それはひとつひとつ違う色と形で
いたるところに咲いてる
それを幸せと名付けましょう

痛みは消えないよ 帰らない人を残す
それでもまだ僕には向かうべき明日がある
僕の声は積み重なってやがて夜空に輝くひとつの星になって
ありふれた気持ちのそばでそっと僕が気づくのを待ってる

それはまるで 深い土の中で 息をひそめる
時の中で だんだんと化石になった
アンモナイトのよう
僕たちの中で 少しずつ形になる
わずか百年ほどのはかない命を縁取るみたいに

言葉にもならないほどうれしかったから
悲しかったから まだ生きている
きのうのようにまたいつかみたいに 笑ったり泣いたりしたいから

たったひとりのあなたを愛したいから
たったひとりのあなたに愛されたいから。

2014/12/21 (Sun)

[5967] 今日の日の私を
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歳を重ねるのは 何かをなくすことだ
そして何かを手にすることだ
ひとつひとつ 私が消えていく
今日を生きた私はもういないよ
あしたにはもう今日の私じゃない

だから覚えていよう私だけは今日の日の私を
私だけが覚えていられるから
頑張った自分や悲しかったこと嬉しかったこと 消えない痛み
全部背負って生きていくんだ
それが私が私である証だ

砂時計が落ちるように いつかなくしてしまう
時間は永遠じゃないんです
ひとりにひとつ ある命だから
あなたがいなくなればもうあなたは
この先、生まれることはないんだ

だからかみしめよう生きていられるこの時を
喜びも悲しみも全部抱きしめて
後悔したきのう 雨に降られた日 傷ついた日
全部残らず私のかけら
それが私が歩いた足跡

意味などなくていいまたここに誰かが生まれるとき 私が歩いたこの道が 轍になれば

ひとつひとつ 私が消えていく
今日を生きた私はもういないよ
あしたにはもう今日の私じゃない

だから覚えていよう私だけは今日の日の私を
私だけが覚えていられるから
頑張った自分や悲しかったこと嬉しかったこと 消えない痛み
全部背負って生きていくんだ
それが私が私である証だ
それが私が私だった証だ。

2014/12/21 (Sun)

[5966] 生きること
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花が咲いて 散っていくだけのことなのに
人が生まれ 死んでゆくだけのことなのに

なぜにこんなにもうれしいのだろう
なぜにこんなにも悲しいのだろう

もう降らない雨 明けない夜 過ぎ去ったきのうの世界

生きることは 通り過ぎること 忘れ去ること。

2014/12/20 (Sat)
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