詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕の言葉はひどく中途半端で拙くて下手くそで
一番伝えたいことがうまく伝えられない
言葉のはずなのに言葉が言葉にならない
言葉を 心の水面に 浮かべて 沈まないように
ちゃんと君の声と思いで支えていて
あなたに好きだと 伝わるまで
僕の言葉があなたの心の支えになればいいな
少しくらい不格好でも許してくれる
そのほうが人間らしくっていいって笑う
言葉を心の空に 浮かべて 声を雲にのせる
はこんでおくれ 明日の君の心まで
ほんの少しでもいい 伝わるまで
本当に大事なことだけ伝わるなら
それだけでいい 言葉にできないこともある そんな気持ちは 同じ時間を過ごしていればいつの間にか伝わるよ お互いの心に
言葉を 心の水面に 浮かべて 沈まないように
ちゃんと君の声と思いで支えていて
あなたに好きだと 伝わるまで。
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何を見つめているのか
一人一人の僕らの瞳は
何を聞いているのか
都合のいいことしか聞けないこの耳で
目を閉じても 耳をふさいでも 無駄なのさ
世界はいつでもそこにあって 君が笑ったり泣いたりするのを待ちわびている
答えのない日々だ 視界の果てまでいっぱいに広がる青空は
何も教えてはくれないけど いつの間にかこの心を埋め尽くす
言葉にならない光
それだけは けっして嘘じゃないから
何にふれているのか
決まった形を持たない心は
どこまで行けばいいのか
地図さえもない 入り組んだ世界で
迷ったり 悩んだりするのは誰だって
同じだって誰もが優しく言うだろう だけどそんな言葉は聞き飽きたのさ
影を追う日々だ 夢や理想の後ろ姿を すんでのところで見失う
ひどく透明な未来ってやつが いつでも僕を急かしてる
言葉にならない光
それだけは どんな闇の中にも生まれる
そして訪れる朝や夜が 君の瞳や耳に見えたり聞こえたりする
目を閉じたままでも 耳をふさいだままでも 世界が世界のあるべき姿を映すから
答えのない日々だ 視界の果てまでいっぱいに広がる青空は
何も教えてはくれないけど いつの間にかこの心を埋め尽くす
言葉にならない光
それだけは けっして嘘じゃないから。
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お母さんの手は 家事をするための手だ
お母さんの手は 子育てをするための手だ
たとえば 洗い物をして 少し荒れた手だ
たとえば 我が子を抱きしめるあたたかい手だ
お父さんの手は 仕事をするための手だ
お父さんの手は 家族を守るための手だ
たとえば 分厚く 頑丈な石のような手だ
たとえば 正しいほうへ導くまっすぐな手だ
いろんな人の手に 僕は支えられながら生きてる
僕ひとりじゃ持て余すことでも誰かの手をかりて
はじめて出来ることがあるよ
だから僕は 手と手をつなぐ
人と手をつなぐのは嫌かい?汚いとでも思っているのかい?
傷だらけでも 泥だらけでも汗塗れでも
それがあなたの手なら なんて素敵だ
いろんな人の手に 僕は支えられながら生きてる
僕ひとりじゃ持て余すことでも誰かの手をかりて
はじめて出来ることがあるよ
だから僕は 手と手とつなぐ。
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見てごらん 小さな命が懸命に生きようと呼吸を繰り返してる
吸って吐いて また吸って そんな繰り返しを繰り返すだけで
生きているよ 生きてゆけるよ 人も花もみんな命の重さは同じ
生き方や形が違うだけ どちらが上とか下とかもなく
ただ命のあり方が違うだけ
それはなんてつつましやかな呼吸だろう 聞こえるかい?
君の耳には 花や小さな微生物が生きてるその音 その声が
笑っているよ 泣いているよ 君や僕と 何ら変わらないように
肌の色や言葉が違っても
どちらが 正しいとか間違いとかもなく
生まれた場所や考え方が違うだけ
目を閉じて 歩いてみる
ただ風の音に神経を集めてみる
そして聞こえるもの いろんな音や感覚がこんなにあるんだな 僕の肌や耳や心に たずねてくる 万物の鼓動や息づかい
生きているよ 生きてゆけるよ 人も花もみんな命の重さは同じ
生き方や形が違うだけ どちらが上とか下とかもなく
ただ命のあり方が違うだけ。
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どこまで 歩いていこうか? このまっすぐに伸びた道を
僕は いつか物語の中から跡形もなく消える
存在に過ぎないから どうかこのまま
おだやかな風のように 時よ流れなさい
どれだけ笑えば どれだけ泣けばいいのか わからない ただ積み重なる思い出が
誰かの瞼の裏に焼き付いている
ひそやかな約束のように雨は降る
繰り返される時の行き帰りの旅が
いつか 定められた終わりを告げるとき
空まで伸びた 道を僕は辿ってゆく
少しずつ この命で賄ってゆく
足跡は 空に 刻まれるから目には見えないだろう
どんなに 息を切らして走っても たどり着けない場所がある
空に続く道 目には見えない道がある
ほらね 長い長い眠りから覚めれば
陽射しが突き刺さる
赤い血が流れる
僕の世界には 僕の歩く道が 僕の愛する人がいる
ただそれだけでいい ただそれだけでいい
説明はいらない 僕は僕だという 証さえあれば
繰り返される時の行き帰りの旅が
いつか 定められた終わりを告げるとき
空まで伸びた 道を僕は辿ってゆく
少しずつ この命で賄ってゆく
足跡は 空に 刻まれるから目には見えないだろう
意味なんてほとんどないだろう だけどあなたが生きた人生は
いつまでも嘘にはならない 忘れられても あなたはここで確かに生きていたよ
あなたはここで笑い泣いていたよ
それが答えなんだ。
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ねえ 空に聞いてみたの
雲の流れる先とか
これからの世界のこと
目を閉じて 広がる暗闇の中
光もない場所で
ただひとりの人を思う
迷ってばかりさ この心は旅してばかりさ
小さな風にも 揺れて
もう駄目だよって 言いたいけれど
まだ負けないって言いたい自分もいる
どっちつかずの振り子の心
曖昧なままでも やがてたどり着く未来
まだ僕は 何も決めてはいないよ
だから今の僕は何色でもない。
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ささやかな幸せがひとつだけあればいい
あたたかな陽射しのような さもなくば雨上がりの虹のような
ちっぽけな喜びがくれたうれし涙のような
ひとつひとつの 幸せ 指で数えて
住む場所がある幸せ 家族がいる幸せ
仕事がある幸せ
勉強できる幸せ
そんなたくさんの幸せの中で これ以上何を望み これ以上何を欲しがるのか
そして 何を不服に思うことがあるのか
ささやかな幸せが 気づかないあいだに
僕らを優しく照らしている 朝に飲む一杯の珈琲のような
昨日見た夢のような
くだらなくてありふれた出来事のような
ひとつひとつの 幸せに目を凝らして
ここにある すべての当たり前は 僕らが勝手にそう呼んでるだけで
何ひとつ当たり前なことなんか ないからね
間違わないで
いつの間にか 大切なものは この手のひらから ひとつ残らず
すべり落ちてしまうから その前に
ありがとうや 愛してるなんて 言ってみよう 僕を愛してくれるすべての人に
ささやかな幸せがひとつだけあればいい
あたたかな陽射しのような さもなくば雨上がりの虹のような
ちっぽけな喜びがくれたうれし涙のような
ひとつひとつの 幸せ 指で数えて
あますことなく宝物にしていこう。
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夜の帳がそっとおりて
静かな街に いつもの重たい闇が
広がってゆく 誰かの声さえ拾わない
チカチカと今にも消えそうな水銀灯と
自販機の明かりの中 君は一人
星さえもない夜空を眺めている
何かが 足りない そんな不安を残したまま
明ける夜は あまりに無防備だ
時々 誰かが 生まれ 消えてく世界の中
誰かのこと 考える余裕もないくらい
あなたを追い詰めるものが何か知りたい
出来ることがなくてもそばにいるだけで
冷えた あなたの手をあたためることぐらいは出来そうで
朝が明ければ 賑やかなものさ 街にまた人があふれて
心にもない嘘をつく 愛想笑いしながら
夜はすべての都合の悪いことを
隠してくれるけど朝はすべての都合の悪いことを照らす
はみ出したままの傷跡 埋めるのはなんだ
目をつぶって逃げたつもりの僕を許すな
ぶらぶらと さまよい流れる 日々に
慣れていた自分に 居場所をくれた
あなたのために 頑張れることの喜びを教えてくれたあなたのために僕は生きたい
そしていつの間にかあなたとこうして笑いあう今が思い出になる
ラララ 待ちわびているよ 夜の片隅で
迎えに来ておくれ まばゆいくらいの 笑顔を たずさえて
時々 誰かが 生まれ 消えてく世界の中
誰かのこと 考える余裕もないくらい
あなたを追い詰めるものが何か知りたい
出来ることがなくてもそばにいるだけで
冷えた あなたの手をあたためることぐらいは出来そうで
そしていつの間にかあなたとこうして笑いあう今が思い出になる
宝物になる。
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悲しい気持ちは どうして言葉に出来ないのでしょうか
言葉にするだけで 悲しい気持ちが 傷にしみるんだ
うれしい気持ちは どうして言葉にしたがるんだろう
言葉にすればうれしさが倍になって 膨らむ
もっとうれしくなる
同じ涙でも うれしくて流す涙と
悲しくて流す涙とじゃ全然 違うんです
ラララ ラララ 言葉に出来ない気持ちになった時には
無理やり 言葉にせずに 胸の中で
悲しい気持ちやうれしい気持ちが 僕や私の一部になるまで
その喜びにただ笑っていよう
その悲しみにただ泣いていよう
或いは
その悲しみに黙っていよう
その喜びにふるえていよう。
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高いとこから落ちたってグシャッとつぶれたって
また元通り 何度でもやり直しが 出来る
チャンスは 季節ほどにせわしく巡る
粘土で出来た 世界を粘土の兵士が
列をなして ゆく
銃や刃が 粘土なら 血も流れないのになあ
この世はあまりに リアルすぎる
こんなに悲しい思いをするなら血なんか いらない
花を 見て美しいと思う人はいても
それを踏みつぶしたいと思うのは
あまりに 滑稽だろう
だから クレイアニメーションのような
シュールな愛とストイックな世界で
あなたを愛したい
あなたを憎みたい
おかしいかなあ?