詩人:どるとる | [投票][編集] |
泣けない君のために僕が泣いてあげるよ
たとえば君が傷つき肩を落とす日には
ありふれた言葉で君を笑わせてみせるよ
人の涙を見ても 鼻で笑うような世の中で
せめて僕だけは 君の涙を笑わない
だって自分の涙を笑うことができないように 人の涙もそれと同じだから
泣けない人のぶんまで 僕が代わりに泣いてあげるんだ
数えきれない人の痛みさえ 僕が代わりに引き受けてあげられたらいいのに
それは けして出来ないんだ
誰も人の身になれてもね その人の痛みをじかには感じられない
だから、僕らはせめて 人の痛みをわかったように
泣けない人のぶんまで 泣いている
泣けない人のぶんまで 泣いている
誰にも愛されてないと言う君に言うよ
愛されてないって言うけど本当かなあ
愛していなかったら誰も心配しないよ
親が君を見るまなざしと他人が君を見るまなざし どうしてもすれ違うまなざし
所詮他人と言うけれど その他人も君と同じ気持ちで 同じ痛みを抱えてる
泣けない人のぶんまで 僕が代わりに泣いてあげるんだ
なにが愛がわからずに 自分のお腹を痛めて産んだ我が子さえ愛せない親がいる
だからせめて迷いながらでもいいから
なにが愛なのかを一緒に考えてゆこう
目には見えないのが愛なのに 誰かに重ねて見ているよ
愛を知らないふりしてても誰かを愛している
愛を知らないふりしてても誰かに愛されてる
だから、僕らはせめて 人の痛みをわかったように
泣けない人のぶんまで 泣いている
泣けない人のぶんまで 泣いている
君の痛みを知ることが出来ない僕に出来るのはせいぜいそれだけだ。
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僕は通り過ぎていく夜を見つめている
誰も知らない誰かの痛みが見えるような
ふいに頭の片隅に浮かぶような そんな
鼓膜に寄り添うような 声が聴こえたら
ただ 眺めているだけだった世界が 途端にあざやかに色づいて少しだけ僕に笑った
寂しさがはみ出したままの心を
弱虫だと さげすんでた昨日
そして誰かの痛みを知った今日
大切なものが何かわかったから
もう迷うことはない まっすぐ君の涙に
歩み寄れる そんなやさしい人になりたい
ふいに降り出した雨に差す傘はない
何も知らないままこんなとこまで来たよ
夜明けまえの街並み ぼんやり眺めてた
脳裏に焼きついたような 記憶という名の 思い出を 雨は丁寧に濡らす
ささやかな 暮らしの中に 少しだけ 灯る幸せ
そっと語りかけるように ささやく
僕を包み込むすべてに感謝できるかな
そして憎しみを 愛しさに変えられるかな
守るべきもの 愛すべき人
ひとつひとつ 数えてみたら 僕にもこんなにたくさんの宝物がある それは僕の持ってる優しさのひとかけら
水面に浮かぶ小さな光
それは何かの兆しのように 巡る季節をあるべき場所へ返すよ
寂しさがはみ出したままの心を
弱虫だと さげすんでた昨日
そして誰かの痛みを知った今日
大切なものが何かわかったから
もう迷うことはない まっすぐ君の涙に
歩み寄れる そんなやさしい人になりたい
誰かの痛みを 自分の痛みのように思える
そんな やさしい人になるよ。
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僕は 不器用だし だめな奴だけど
君のためなら たとえ火の中 水の中だよ
泣きながらやっと伝えた言葉は
途切れ途切れだったけど君は笑って
「うれしい」って言ってくれたんだ
傷だらけで泥だらけのこんな気持ちを
ありがとうだろうか
愛してるだろうか
夜通し寝ないで考えた愛の言葉
やっぱり どんな言葉でも 気持ちを込めた言葉なら伝わるはずと
僕は ありのままの気持ちを君に 届けたよ
それは多分ね 君しか持ってない
世界にたったひとつのプレゼント
これからも君以外にあげる予定はない
僕は 勉強もだめ 運動もからきし
君が笑うとね 悲しいことなんか忘れてしまう
いろんな君を僕は知っているはずなのに
はじめて会ったようなドキドキの中
「好きって言う気持ちを伝えるだけで恥ずかしい」何も恥ずかしがることなんてないのに
言葉交わすように
挨拶をするように
簡単に伝えられるくらいならいいのに
自分のだめさを痛いほど知っている僕はすぐに弱気になってしまう
それでも僕には君以外見えないんだ
それはね 誰もが持っている
世界にたったひとつのプレゼント
いつか遠い未来で紐解くんだ
人から 人へと 運ばれてゆく 目には見えない贈り物さ
まだ 持ってない人がいてもね これから誰かのために
必ず 持つ日がやって来るから その日を待とう
ありがとうだろうか
愛してるだろうか
夜通し寝ないで考えた愛の言葉
やっぱり どんな言葉でも 気持ちを込めた言葉なら伝わるはずと
僕は ありのままの気持ちを君に 届けたよ
それは多分ね 君しか持ってない
世界にたったひとつのプレゼント
いつか遠い未来で紐解くんだ。
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人は誰も長い長い帰り道を歩いている
生まれてから死ぬまでの人生という道を
今日もまた その長い道のたったひとつを辿りながら家へと帰る
ほら見てごらんもうじき夕日が沈むよ
影も伸びて チャイムが鳴れば
たちまち熱くなる胸
なんとなく見上げてる空の向こう
近づく夕闇に さよならをする
ああ 僕には帰る場所がある
何故だろうそれだけで安心だ
「おかえりなさい」が待っている
わざと遠回りしながら歩いて行こう
人生と同じだ ごまかしながら生きてく
誰もみんな 辿る道を 誰もみんな抱える気持ちを 僕も背負ってる
ほら見てごらん もうじき家に着くよ
いつの間にか長かった一日も終わる
ぐぅとお腹が鳴るよ
今日の夕飯は何かなあ 想像しながら
いつもの歩道橋を渡る
ああ 僕には待っていてくれる人がいる
何故だろう それだけで幸せだ
「おかえりなさい」が待っている
当たり前くらいに思っているよ
でも当たり前なんかじゃないし 当たり前なんて思ったらいけないんだね
ここにあるものは それほどかけがえのないもの
だから大事にしよう
今ある時間をかみしめよう
たちまち熱くなる胸
なんとなく見上げてる空の向こう
近づく夕闇に さよならをする
ああ 僕には帰る場所がある
何故だろうそれだけで安心だ
「おかえりなさい」が待っている
「ただいま」を言う準備は整っている。
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人の数だけ 心はあるんでしょう
冷えたような心などもういらない
その燃えるような両手であたためて
もう 冷えてしまわないように
愛だと呼ばなくてもそれが愛だと伝わるように
手入れした庭に咲いた 思い通りの花
そんなふうに 命は育たないから ちゃんと心だけは伝えていく んだよ
ねえ 知ってるかい? 本当の愛なんてしょせんまやかしだ
でも、本当に愛しているなら 押し付ける愛より 見守る程度のほうがいい
そして肝心なときに寄り添って 多すぎず 少なすぎず
愛してる我が子に愛を注ぐ
大切なことさ わかっていてね
愛は自ら 愛とは名乗らない
だから 素敵なんだなあ
数えきれない雨音の中のたったひとつ
聞き逃さないように 声をひろう
泣きながら産まれてきた命よ
笑うことを覚えたら 世界が広がる
まっすぐになんて歩けなくていいよ
ただ心だけは まっすぐなほうがいい
人の 痛みを知った人は優しさも知る
そんなふうに 命は誰かの痛みをもって いろんなことを知ってゆくんだ
ねえ 知ってるかい? 優しささえ忘れたような顔して 生きる大人たちよ
子供たちを見習うがいい 人生の中であんなに素直な頃はない
一番心がきれいな時だよ
見えないものを見つめる心が またひとつ そしてまたひとつ 大切なものを見つける
当たり前なことさ 忘れないでね
愛はけっして見返りを求めることはない
だから 愛なんじゃないかなあ
ねえ 知ってるかい? 本当の愛なんてしょせんまやかしだ
でも、本当に愛しているなら 押し付ける愛より 見守る程度のほうがいい
そして肝心なときに寄り添って 多すぎず 少なすぎず
愛してる我が子に愛を注ぐ
大切なことさ わかっていてね
愛は自ら 愛とは名乗らない
だから 素敵なんだなあ
だから 簡単には口走れないんだなあ
「愛している」なんて。
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やることがなにもない
したいこともなにもない
考えることも 思いつくことも
なにもない なにもない
見事なまでに 笑っちゃうくらいに
行きたい場所も 欲しいものもなにもない
持て余した時間 ふと見上げた空に
ぷかぷかと浮かぶ雲
いい日だ 悲しいこともない
幸せとは こんなふうなものなのでしょうか
ただ ぼんやりと過ごす なにもない一日
世界は今日も 忙しく 流れていくけれど
急ぐ人たちを見て 僕は思ったよ
いつか 終わる人生なのにばからしいって。
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僕の中 君の中 巡る血潮が運ぶ命
ほらね 魔法のよう 当たり前に繰り返されるすべてに意味があるような 不思議
そして僕はまた今日を読み終えてしまう
昇ったそばから 沈んでいく太陽よ
何を急かすことがあるのか 時間はやがて尽きていくのに
それでも僕は どうしようもない何かに
突き動かされるように次々にページを捲る
いつか僕は自分という物語を読み終わる。
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季節には名前がない
春も夏も秋も冬も
ひとつひとつに名前がない
桜が咲くから 春ならば桜が咲かない季節は春じゃない
青く広がる空だから夏なら 暑くない夏は夏じゃない
葉をあざやかに染めるのが秋というなら
葉の染まらない秋は秋じゃない
白い雪が降るから
冬というなら
雪の降らない 冬は冬じゃない
ああ 何を見て何を聴いて季節を選ぶのか
僕には何もわからない ただ流れるように生きるだけ
ああ 心が 季節を感じるから季節は変わる
寒いとか暑いとかじゃない 本当の季節は心に問いかける
だから名前のない季節でも 僕はそれがなんの季節なのかわかる
そこにある たったひとつの季節を見つめ
その中にある今しかない輝きを抱きしめる。
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ねえ どうして
同じ世界に悲しみと喜びが隣り合ってるのかなあ
ねえ どうして
戦争の絶えない国もあれば 平和な国もあるのかなあ
「みんなが幸せになる」
それがいちばん 素敵なのに理想はいつも鼻で笑われるのかな
そこに落ちてる 吸い殻や空き缶を
誰も拾いもせずただ知らないふりをして素通りする
そんなイメージを 拭えない世界だから
ねえ どうして
幸せを与える人と同じ世界に
幸せを奪う人がいるんだろう
ねえ どうして
愛し合う 人と 同じ世界に
憎み合う 人が いるんだろう
僕らは勘違いしている幸せの影に 血が流れるような世界に生きている
僕らは惚けている つかの間に終わる 幸せの中で笑っている
尊くきれいなものほど か弱く脆いものはない
ねえ どうして
同じ世界にこうも格差や差別があるのかなあ
ねえ どうして
人が同じ人を傷つけて 殺めたりするのかなあ
「命は最も大切だ」
それは 疑いようもない事実なのに きれいごとと鼻で笑われるのかな
そばで泣いてる人の涙を見たとき
弱い奴だと言うのはおまえが弱いからだ
恥ずかしいことと思えない弱さだ
ねえ どうして
人の幸せを願える心のそばに
人の死を望む心があるのだろう
ねえ どうして
命を 尊ぶ 心のそばに
命を軽んじる心を 神様はつくったんだろう
きれいなものさえもなんだか汚く見えてしまう心が僕にもある
それがたまらなく
嫌で嫌でしかたない
ねえ どうして
幸せを与える人と同じ世界に
幸せを奪う人がいるんだろう
ねえ どうして
愛し合う 人と 同じ世界に
憎み合う 人が いるんだろう
僕らは勘違いしている幸せの影に 血が流れるような世界に生きている
僕らは惚けている つかの間に終わる 幸せの中で笑っている
まるで当たり前のように 思い込んで
平和な場所で 隣の庭を羨んでいる。
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孤独の中に 小さく佇む君の影が
まだ生きたいよって呟いてたよ
人混みが苦手になったのはいつからだ
いいんだよ それでも寂しくなければ
孤独なことが悪いんじゃないよ
死んでしまうことが悲しいんだ
生きているから 悲しい
でも
生きているから うれしい
泣いたり 苦しい目にもあうけれど
その 悲しみさえ生きているから 感じることだ
だから孤独は少しも 悪いことじゃない
でもね寂しいと思うこと 悲しいと思うこと
少しずつ わかってくれたらいいな
強がらずに 人に頼れる素直な君に
いつか 会いたいなあ
日陰の中に 小さく咲いている花は
なんて名前だろう 僕にはわからない
僕の悲しみは君にはわからないし
君の悲しみは僕には見えない
死にたいと思うことは悪いとは言わない
だけど本当に死んでしまったら悲しいよ
生きていれば 悲しいことがある
そんなの当たり前さ
みんな 冷たく言い放つ
だけど本当は生きることそれがいちばん難しい
当たり前っていう言葉は時に 残酷さ
すれ違ってしまう気持ちを否定してしまうから
だから 涙流す君に僕が言えることは
正直 何もない きれいごとは嫌いさ
かといって死ねばいい 何てこと
間違っても言えない 優しい君の心が
いつか 気づいてくれたらいいなあ
生きている その喜びに 命ある この尊さに
またひとつ 過ぎてく今日
人生に意味を見いだすのは限りなく難しい
生きることは 思うよりも 簡単じゃないね
「今日できないものが明日できるはずがない」
いつもそんな 不安を抱えながら 生きてる
だから孤独は少しも 悪いことじゃない
でもね寂しいと思うこと 悲しいと思うこと
少しずつ わかってくれたらいいな
強がらずに 人に頼れる素直な君に
いつか 会いたいなあ。