ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 新着順表示

どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[5734] たとえようもない
詩人:どるとる [投票][編集]


神様はいないのに 誰かが決めたルールに
縛られた世界では 誰もが逆らえない

僕らは心に一様に同じ服を着せて歩いてる
「おざなり」という名の当たり障りのない 生き方を選んでる

変わらないのではなく 変われないだけで
変われない自分が たとえようもなく 恥ずかしいのです

だからまだ今は 人の真似事しか出来ない かわいらしい小猿

絶対なんて無いのに 舞台上に掲げられた
偽物の正義には 誰一人意見出来ない

僕らは 踏み出したその一歩だけですべてを
追い越したくて 焦っているんだ そして気づく穴だらけの心

変わりたい 変われない 果てもなく自問自答はつづく

変わらないのではなく 変われないだけで
変われない自分が たとえようもなく 恥ずかしいのです

だからまだ今は 人の真似事しか出来ない かわいらしい小猿

吊されたバナナをとるのに忙しい。

2014/08/23 (Sat)

[5733] 道化師
詩人:どるとる [投票][編集]


人は見栄っ張り裸の王様です
ありもしない光に 手を伸ばしたがる

この世界はまるでサーカス小屋のようさ

滑稽に 人は汗水流し 意味のない毎日を
繰り返し繰り返す

僕は何かを 偽るように 僕は何かをごまかすように

悲しいときほど笑ってる 道化師なんです

赤いお鼻が 似合うでしょう
くだらないことが得意なんだ
ほらでも なんの役にも立ちゃしません

世界は滑稽だ 滑稽だ 僕らは常に忙しい
時計は止まらない

僕は笑いながら泣いている 器用な道化師だ

的をはずした歌を歌っているよ
神様はいない 天国もない
この世を支配するのは 常識という名の標識

僕は何かを 偽るように 僕は何かをごまかすように

悲しいときほど笑ってる 道化師なんです

世界は滑稽だ 僕らは滑稽だ まったくもって嘆かわしい
未来は揺るがない

僕は たとえようのない大きな波にさらわれる

道化師だ。

2014/08/23 (Sat)

[5732] 今日も雨
詩人:どるとる [投票][編集]


雨が 降っている街並みはなぜか寂しげで
どこかいつもより暗く 沈んでいる
そんなふうに見える

誰もが急ぎ足で どこへ向かうんだろう
すれ違いざま肩がぶつかってもお互いに振り返りもせずにただ先を急ぐよ

雨降る日には 涙を流すのにちょうどいい

雨が都合のいいすべてを流してくれるから 誰にも見えない涙が 人知れず誰かのほほを伝っても誰も気づかず

いくつもの傷跡の前を 素通りするように過ぎていく

明日は晴れと告げた天気予報はひどい嘘つきだ 今日もあいにく雨だ 傘を忘れた僕は濡れて帰る

何をそんなに急いでいるんだろう
時間ならたっぷりあるのになあ
流されるように 人波に もまれて 行き着いた知らない駅

人いきれの街は 今日も無愛想な顔をして

僕たちのつつましい努力を笑ってる 焦れば焦るほどに僕らは滑稽な道化師だ
せいぜい人に笑われるのがお似合いで

本音を隠したままの心が表情とは裏腹に泣いている

今日も雨はやまない

雨降る日には 涙を流すのにちょうどいい

雨が都合のいいすべてを流してくれるから 誰にも見えない涙が 人知れず誰かのほほを伝っても誰も気づかず

いくつもの傷跡の前を 素通りするように過ぎていく。

2014/08/23 (Sat)

[5731] 青空
詩人:どるとる [投票][編集]


夏の青い空見上げながら 自転車で駆け抜けていく日焼けした少年
ひとつ水たまり よけて 目的もなくひたすら行けるところまで
僕らは 思い出を描くように
心に絵を描いていた
見えない鉛筆で まだ真っ白な画用紙に思い出を描いていく

へたくそな タッチでまだあどけなさ残る
曲がりくねった線がかわいらしいね

描かれた思い出は いつまでも消えないで
瞼閉じればほらこんなにも鮮やかに

心の中にいつでもあの日見上げた青空が広がっているんだ

忘れないで 今 もう二度と
帰れない 夏が 夜空に大輪を咲かせるから

へたくそな タッチでまだあどけなさ残る
曲がりくねった線がかわいらしいね

描かれた思い出は いつまでも消えないで
瞼閉じればほらこんなにも鮮やかに

心の中にいつでもあの日見上げた青空が広がっているんだ。

2014/08/23 (Sat)

[5730] はじめて
詩人:どるとる [投票][編集]


はじめて 君が笑った日
はじめて 君が泣いた日
はじめて 君が歩いた日
写真を撮って 手をつないで
不器用なふたりは
いろんなはじめてを積み重ねていく

たとえば 僕らが 家族ってことを
忘れそうになって
心すれ違うときは
そんなことを思い出そうねと約束したよ

ただ 愛しているということを確かにしたいだけで一緒にいるんだよ

ただ そばにいてくれるだけで 何より安心してしまうよ
油断したそばからまた転んでしまう

そんな僕のこともちゃんと愛してくれる君たちは僕の大切な家族だ

はじめて 喧嘩したあの日
はじめて雨に降られた日
はじめて出かけた日
シートを敷いて お弁当をみんなで食べた
今も覚えているよ

たとえば 君と出会うこともなかったなら
家族になることもなかったんだね
だから小さなことにも感謝だ

ただ 僕が僕らしく
君が君らしくあればそれで いいと思うんだよ

特別なことなんて何もしてくれなくていい そばにいるだけで伝わることもある

家族の共同作業壮大な積み木遊び
崩れたらまたやり直し 何度でもはじめから

君に大切なこと気づかされるたびに自分の駄目さが浮き彫りになる
そんなとき 僕は思うんだよ
そうだ僕はひとりじゃ何も出来やしないんだって

ただ 愛しているということを確かにしたいだけで一緒にいるんだよ

ただ そばにいてくれるだけで 何より安心してしまうよ
油断したそばからまた転んでしまう

そんな僕のこともちゃんと愛してくれる君たちは僕の大切な家族だ

はじめての宝物だ。

2014/08/23 (Sat)

[5729] 童貞処女
詩人:どるとる [投票][編集]


まだ何も知らない
本当の痛みも悲しみも苦しみも見たことがないのなら幻と変わらない

我が子を抱いたこともない
産声も聞いたこともない少女が
すぐに死にたいと言い命を軽んじれば その命は汚れてしまうよ

処女膜を突き破るのは偽物の愛じゃなくて 血の通った
優しい優しい愛であるように 僕は願うよ ゆっくり君の深淵に足を踏み入れる

僕は血にまみれた
君の大事なところを
醜いなんて思わない
だからそっと呟くよ
「僕の童貞をあげるから君の処女をください」
その決意を誰が笑うことが出来るだろうか
忘れないで その時の痛みが生きてることを確かにする

小説の中の物語
リアルと呼ぶにはあまりにロマンチックできれいすぎるきらめく夢物語

子供の重さを知らない僕は
子供の気持ちも知らないから
愛せない 愛し方も知らない ねえなにが愛なんだろうか

ねえこの汚れた世界では 性行為を 単なる卑猥な行為と勘違いしているやつが多いよ だからだから交わる本当の意味を伝えなくちゃ

僕は君の中で ひとつになる 君と

僕は血にまみれた
君の大事なところを
醜いなんて思わない
だからそっと呟くよ
「僕の童貞をあげるから君の処女をください」
その決意を誰が笑うことが出来るだろうか
忘れないで その時の痛みが生きてることを確かにする

世界の真理ってやつに 少し歩み寄れる
そんな気がする
だから 僕は君に「はじめて」を捧げたんだよ。

2014/08/23 (Sat)

[5728] あかね雲
詩人:どるとる [投票][編集]


それぞれの帰り道
どこまでも どこまでもついてくる
アスファルトに影法師 涙に濡れている
帰りたくないよとためらった右手も
いつの間にか それが当たり前みたいに
分かれ道 あなたに手を振った

今日もまたあなたのために 帰り道が
家までまっすぐに伸びている だから
家に帰ろう 笑顔を連れて帰るから涙も
置いていかないさ
ほら ふいに見上げた空に あかね雲 ひとつ 浮かんでいる

昨日の痛みを残したままで
いつまでも いつまでもうずいている
傷跡に 誰かの優しさが痛いくらいしみる
公園のブランコが風に揺れていた
砂場には誰かがつくった砂の城
取り残されたようなシャベルとバケツ

今日もまた あなたの心まで赤く染める
夕日が静かにあなたの瞳の中で沈んでく
家に帰ろう ただいまを言うよ だからおかえりを聞かせて
「人は最後はどこへ帰るんだろう」
僕はあなたの待つ家に帰りたい

今日もまたあなたのために 帰り道が
家までまっすぐに伸びている だから
家に帰ろう 笑顔を連れて帰るから涙も
置いていかないさ
ほら ふいに見上げた空に あかね雲 ひとつ 浮かんでいる。

2014/08/22 (Fri)

[5727] 今日という日のために
詩人:どるとる [投票][編集]


なんとなく 思うんだ 生きていることは
当たり前だ でもその当たり前の中には
きっと特別な光がある そう思うんだ

窓の外 通り過ぎてく 季節が また
移り変わる その時 僕は またひとつ歳をとる
そして 色あせてく

痛みのない 傷を抱いた 心は声に出せない悲しみを唄う

「すべては今日という日のために」

そんな 今日にたどり着くために 僕は生きていこうと思う

なんとなく 見つめてる 眺めているんだ
遠い国の戦争や 無益ないじめの実態を
相変わらずの世界だなあ ため息が止まらない

見えない 景色を探す
聴こえない 音を探す
僕は 名ばかりの旅人
いつか 灰に成り代わる

名前のない 感情が僕を突き動かす 心のゼンマイを回す

「生きていて良かった」とか
「生まれて良かった」

すべてはそんな気持ちに到達するためにあるんだと思う

またページをめくる 雨が朝を濡らして
踏み出した 一歩が
たとえ小さくても
そこからはじまる物語

痛みのない 傷を抱いた 心は声に出せない悲しみを唄う

「すべては今日という日のために」

そんな 今日にたどり着くために 僕は生きていこうと思う。

2014/08/19 (Tue)

[5726] せかい
詩人:どるとる [投票][編集]


素直に見えるものを見えるままに 素直に聴こえるものを聴こえるままに 言葉にしてみる そして見えた世界が僕らの世界。

2014/08/19 (Tue)

[5725] 痛みを覚えている
詩人:どるとる [投票][編集]


過ぎ去った昨日の景色の中に
傷跡が見えるようさ
見えないものだと人は笑うだろう
聴こえないだけで無いものと思い込む馬鹿者め

あらゆる概念の中で
唯一 存在することを許されている
「心」という見えざる思想は単なるまやかしか

まだ 消えない まだまだ消えない
後悔という残留思念 悪あがきした若さの影
幽霊みたいに 行ったり来たりしてる
胸の中 いろんな感情が喧嘩している

生きているだけで忙しい
忘れたというのは全部嘘で
今までのすべての痛みを覚えている。

2014/08/18 (Mon)
8416件中 (2801-2810) [ << 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 >> ... 842
- 詩人の部屋 -