詩人:どるとる | [投票][編集] |
雨上がりにそなえて 絵を描こう
真っ白な 画用紙に虹を 七色の虹を
悲しみが濡らすのは弱い人も同じだ
だから、何ひとつ例外はないんだよ
君も 雨の中 同じ冷たさを知っている
だから僕は何も言えない
傘はいらない 同情という名の傘なんて
悲しみが深まるだけだろう
傘も差さずに どしゃ降りの中 立っている
雨はただ はみ出したものを濡らすだけ
通り過ぎる人はただ僕を馬鹿だと笑うだけ
まっすぐ歩けるかい?この道を
まっすぐ過ぎて 道を反れたくなる
ねじ曲がるのも心が素直だからさ
それを認めようとしない世界も世界だ
君は 理不尽の中 あらゆる矛盾の中
とある葛藤の中 何かに耐えてる
雨宿り出来る場所があるならいいけど
世の中そううまくはいかないんです
見つからない 答え 出口のないトンネル
雨はただ 悪意のない寂しさを植えつける
冷えていく心では 優しさや愛なんて見えない
だから降り止まない雨降りの一日に 虹に代わるものを
お願いだ 神様
これではあまりにも 哀しすぎる
傘はいらない 同情という名の傘なんて
悲しみが深まるだけだろう
傘も差さずに どしゃ降りの中 立っている
雨はただ はみ出したものを濡らすだけ
通り過ぎる人はただ僕を馬鹿だと笑うだけ
僕は強がるように雨上がりに虹を探す
明日も笑えるようにと。
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どうして どうして
この胸は しめつけられるほどに脈打つんだろう
どうして どうして
あなたの笑顔を見ると こんなにもうれしいんだろう
わからない すべてがはじめての出来事
まるで 病気さ 僕は恋わずらい
やさしい雨に 濡れているよ
学生服をとうに脱いだ青い季節は過ぎてもまだ
僕に 春を くれたんだよ
うまくは言えないけどあなたが好きなんです
いつでも いつでも
あなたのことばかり考えてるよ 今、何してるかなあ
ああ朝でも夜でも あなたの声が聞きたいと思う なんて口が避けても言えない
見えない ページをそっとめくれば 夏はもう終わりだね
葉っぱが色づいてく
恋をした 世界が変わった 見える世界が
まるで 夢のように輝いている
僕を濡らす雨 少し躓きながら
歩き出した 日々にはもう 寂しさは必要ない
悲しみを吐き出すような涙とは ここでさよならさ
愛というものの痛みを知り
愛というものの優しさにふれて
僕は少しだけ 大人になる
やさしい雨に 濡れているよ
学生服をとうに脱いだ青い季節は過ぎてもまだ
僕に 春を くれたんだよ
うまくは言えないけどあなたが好きなんです
相変わらず不器用で 言葉少なだけど
少しずつ 言葉にするよ
あなたを愛しているんです。
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なんにもない テーブルにいつもの
朝ご飯が 並んでるような風景
ニンジンが嫌いなのもずっと昔から変わらない
お皿の端っこに よけて食べるのも相変わらずだ
開けた窓から 見えた ぬけるような青い空
海をひとつ越えればまだ戦争してる国もある
信じられないなあ
ここから見える世界は平和そのものなのに
たとえば 朝のテーブルに
いつもの 食べ飽きたパンとスープ
それだけで 幸せなのにまだ
何かが足りないよ
でも思ったんだ
ふと目線をずらせば見える君の笑顔
それだけで なんとなくほっとする
だからこのままどこまでも流れてゆく
こんな毎日が 過ぎていって やがて世界の終わりを連れてくるまで
意味もなく 笑うくせがついたのは
誰かに弱さを見せたくないから
誰かが流した涙を笑ってしまうのは
まだ弱い自分が 僕の中にいるからだ
鏡に映る 自分の姿はさぞかし醜いだろう
愛というものを 言い訳にしてしまえば
きっとすべてが きれいごとになってしまう
それじゃいけないなあ
だからたまには汚れてみるのさ 愛を知る為に
たとえば ここから 見える小さな世界
青い空と白い雲 狭苦しい部屋
それだけが 僕の世界なんだよ
当たり前にある
この世界なんだよ
気づかないくらいに当たり前になってる
呼吸するのと同じように そばにいる
だから特別だとも思わないよ
こんなふうな毎日を 幸せと呼ぶのならば僕は何も望まない
「何もない」それはきっと幸せなことだ
だけどそんな暮らしを満たしてるのはなんだろう 空っぽに見えて
たくさんの思い出が僕らにはある
たとえば朝のテーブルに。
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めんどくさい やりたくない
そもそも関係ない
僕には
優先席 譲らない
寝たふりをする
重そうな荷物抱えた
老人の前素通り
世の中、そんなに
優しくない あったかくない 情け容赦ない
世界が悪いんじゃない
時代が悪いんじゃない
そこに生きる僕らがどう生きるかで
この世界は 良くも悪くもなるんだ
めんどくさい やりたくない
そもそも関係ない
僕には
人の話聞かない 言うこと聞かない
飽きっぽいくせに
好きなことにはまっしぐら。
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残業終わり 電車に乗り僕は改札を出る
人気のない道 静かすぎて
まるで深い海の中 まるで宇宙の闇の中
僕の心臓の音だけがいつまでもあとからついてくる
たった 独りぼっちで闇の中に浮かぶ
月は 寂しくないのかな 心細くないのかな
なんとなく話しかけてみる 帰り道
なぜだか泣きたくなる 心の琴線に触れた
殺風景の部屋 積み上げられた思い出は
今や何の意味もなさない
まるで 忘れ去られた名も知らぬ無人駅
寂しさだけは僕を裏切らず 僕を寂しくさせる
たった 一度だけの時間の中漂う
くらげのよう 純粋過ぎる目には毒だよ
この世界の意地汚さは目に余るものがある 僕の心もだんだん汚れてく
たった 独りぼっちで闇の中に浮かぶ
月は 寂しくないのかな 心細くないのかな
なんとなく話しかけてみる 帰り道
なぜだか泣きたくなる 心の琴線に触れた
手を伸ばせば 指先にチクリと 刺さる
痺れるような 感覚
それだけで十分生きていると 強く印象づける。
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たとえば僕らは 光のようなものです
いつか輝きを失ってしまうのです
たとえば僕らは それまで輝く光
定められた時の中でしか輝けない光
想像してみないか?
はるかな宇宙のずっと先にある惑星
たとえばそんな夢みたいなロマンを追いかけながら整える旅支度
追えば逃げる 光を追う 永遠の旅人は
跡形もなく消え失せても 光を探すことはあきらめない
光は 昨日にはない
僕らの目の前にある
さあ 今、夜明けの扉を開いて 新しい朝へ旅に出よう
君は光を追う旅人。
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空が 泣いている
何か悲しいことでもあったのかなあ
空は 泣いている
はみ出した世界を容赦なく濡らしてる
僕はぼんやりと ただ見つめている
過ぎ行く景色を 風の流れる先を これからの世界を
悲しみを受け流す傘さえ 無い 世界で
傘の代わりに なるのはなんだろう
たったひとつの傘の下で交わす会話はくだらない
透明な 傘から見えた 世界はぼんやりと にじんでる
心だけは 心だけは どこにもなくさないようにするから
帰り道 一人 ただ寂しさに ふるえてる僕を置いていかないで
涙もちゃんと 明日には笑顔になるから
雨上がりには きれいな虹になるから
だから天気予報など見る価値もない
強く信じれば明日は晴れるだろう。
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僕は 梅雨を 脱ぎ捨てて
雨粒 パラッとはらって
夏から少し はみ出る
秋の色が混ざる
8月の終わり ため息のような雷が鳴る
電車の窓から見えた 月がぼんやり
行く宛てを探すように さまよってた夜
ただ 景色の中に 色鮮やかに 咲いた
あじさいの花 こんな情けない僕を笑ってくれるかい
痛いくらいの優しさに 僕は途端に夕立のように泣き出して
帰り道 心は泡になる。
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愛する人と一緒に暮らすなら
椅子を買おう机も買おう
箪笥も買おう 冷蔵庫も買おう
時々は喧嘩もしよう 仲が良すぎても駄目だ
なんとなく 意見が合わない時には
お互い 一人の時間をつくろう 僕はパチンコにでも行こう
心が分かり合えない時には 愚かに醜態見せるまえに
距離を置いて 頭を冷やそう
ラララ すべての愛する人から 同じように愛する人へ
歌い継がれていく ただ愛するために それを頑なに守るように
僕らは ラブソングを歌うよ
愛する人との間に子供ができたら
引っ越ししよう 家具も増やそう
ミルクを買おう カメラを買おう
少しお互い大人になろう
わけのわからない 寂しさが喧嘩したあと
胸を突き刺したら 早く謝ってしまおう
帰り道一人 誕生日にはケーキを買って
残業せずに 帰るよ
月明かりがきれいだから 少し散歩でもしようか
長い影をアスファルトに落として手をつないで
ラララ まるで当たり前な 言葉だ でもなかなか言えないよ
愛するために そして 愛されるために 僕らは出会ったんだろう なあそういうことにしておこう
ラララ すべての愛する人から 同じように愛する人へ
歌い継がれていく ただ愛するために それを頑なに守るように
僕らは ラブソングを歌うよ
僕らは ラブソングを歌うよ。
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ほら 見えるだろうか 仄かに灯る明かり
ほうき星が 流れてく先を 指でなぞって
美しいものなんてまやかしだと
嘯いていた唇をそっと黙らせて
僕はすべての光放つものに 途絶えない憧れを抱く
意識の外れでくるり くるり 渦を巻く 銀河
それはあらゆるすべての生命の物語のはじまり
ちっぽけな細胞から歩き出した世界
石斧を振り上げて獲物を追いかける
狩りに費やした日々よ
僕も見てるよ いつか誰かがこの場所で
星を見たように 同じ気持ちで今も
遠い太古に心は帰る。