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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[5704] ブルー
詩人:どるとる [投票][編集]


何か弱い部分を 隠すみたいに
人には見せたくない傷跡があるのです

僕にはまだ 踏み出せない一歩がある
開けることの出来ないドアがある

季節は 変わりゆくものだとして
時の流れが 僕から何を奪っても
泣くことのないように 今から
寂しさに 慣れようか

ひとつひとつ 大切なものが増えていって
その代わりべつの何かをなくしてしまう
気づけばほら 昨日まで当たり前だった世界が 今はこんなに蒼くにじんでる

見えない傷跡から流れるのは
血ではなくて 優しさだったりするよ

僕にはまだ伝えなければならないことや
やり残していることがある

すべての命には終わりがあるとして
それは変えることの出来ないものなら
ねえ せめて生きている間だけでも
光り輝いていたい

ひとつひとつの出会いと別れの中で
もう二度と出会えない人もいるだろうか
ただすれ違うだけの小さな出会いさえも 偶然なんて言葉で片づけたくない

ひとつひとつ 大切なものが増えていって
その代わりべつの何かをなくしてしまう
気づけばほら 昨日まで当たり前だった世界が 今はこんなに蒼くにじんでる。

2014/08/16 (Sat)

[5703] 
詩人:どるとる [投票][編集]


それは見えないものです
それは聴こえぬものです
ハナから さわれぬものです
それなのに 目の前にあたかもあるような
そんな幻が はっきりと鮮やかに見える

どうしてなのかなあ
わからないことが多すぎるこの世界は
一歩踏み出せば謎の群生地

虹のような 橋のような 何かと何かを繋ぐもの
光のような 闇のような 向かい合わせの左右不対象
似て非なるものだ でも寄り添えるよ
だって同じ温度で
同じように 脈打ちながら 人類は皆兄弟だと 知っている

だから 境界線など無い
手をつないだらもう誰もが友達だ
そこには一切の
差別は有り得ない
七色の虹のどの色も
独りにはしないよ
たとえそこに
黒や白が混ざっても
汚いとは言わないよ
もはや古い時代の
忌まわしい風習や
勝手な解釈は 戯れ言にしか過ぎない
だから同じ人間を愛せない 世界は滑稽だと歌うのだ
だから同じ人間に位をつける 世界は滑稽だと歌うのだ。

2014/08/16 (Sat)

[5702] 夜の岸辺へ
詩人:どるとる [投票][編集]


夜の果てへ行きたくて闇の中を 泳いでいく
恐れ知らずの 僕らは絶えず朝を 手繰り寄せては 抱きしめる
ほらね 気づけば 手にしてる朝の光
でも、なんだかそれじゃつまらない
なんでだろう なんでだろう

望遠鏡が 世界の果てにも届いたなら
すべてを見通せるのになあ
すべてに答えが出せないことで
この世界には 不思議という概念があるのでしょう
だから僕らはわざと目をつむる
夜の岸辺へ 舟を着け
朝に 上陸するんだ

ほら さっきまでの静けさが嘘のよう
眠ってた ざわめきが 目を覚ます。

2014/08/16 (Sat)

[5701] 虹を待つ
詩人:どるとる [投票][編集]


雨上がり 虹が架かるのを
誰もが待ち望みながら空を見上げる
でも 悲しみのあとには静かすぎるほどの世界があるだけ
探してみても 虹はどこにもない
「希望」や「期待」という言葉は
ある程度の可能性を揶揄した言葉で
完全な 絶望の前では 何ひとつ意味をなさないんだ

だから僕は雨上がりに 虹なんか期待しないよ
痛みと引き換えに出来るものは
虹のような美しいものじゃなくて
きっと、生きているということを
ただ確かにするだけの事実確認さ
それでも僕は 虹を待つ 奇跡みたいなわずかな確率に身を委ねるばかな人間さ

防空壕みたいに 何かから身を守る
襲い来る見えない雨に濡れながら
日々 少しずつ身を削がれる思いで 生きている みんな
ありもしない奇跡を待っている
光と影のよう 対をなすものはすべて
ある程度の状況下の中でしか輝けない

空の終わりを探してみても見つからない
この世界は

そして誰かが見つけた虹によく似た何かを
僕は虹とは呼ばないけれど とてもきれいだと思った
悲しみのあとに待つものが 悲しみだとしても
明けない夜や やまない雨なんて言葉を
何度も反芻して口ずさみながら 奇跡みたいな頼りない光に 手を伸ばしてる

だから僕は雨上がりに 虹なんか期待しないよ
痛みと引き換えに出来るものは
虹のような美しいものじゃなくて
きっと、生きているということを
ただ確かにするだけの事実確認さ
それでも僕は 虹を待つ 奇跡みたいなわずかな確率に身を委ねるばかな人間さ

どんなに絶望に打ちひしがれても 希望を見失わないのは
雨上がりに架かる虹みたいな 「もしも」に期待するから。

2014/08/15 (Fri)

[5700] 本当の嘘
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本当は 本当は 悲しい気持ちでも
本当は 本当は 泣きたいくらいの夜も
隠してしまうのはどこかで弱い自分を
誰かに 見せまいとする僕の弱さだろう
強がりが また 心に蓋をするんだよ
本当は 逆さまなのさ 笑ってるときほど
元気そうなときほど悲しくて 寂しくて たまらない

人は本当の顔した嘘の中で 苦しいのを我慢して息をするんだなあ
人は本当を装った 嘘に本音隠して 悲しみさえごまかすんだなあ
でも、やっとひとりになったとき 涙が
嘘っぱちの笑顔を洗い流すんだなあ

本当は 本当は 辛いときでも
本当は 本当は 死にたいくらいの今日も
まだ生きているのは生きることしか 僕には出来ることが無いからだろう
夜が明けては また 夜が来てしまう
いつも うまく いかないことばかりだ
少し人より 足らないよ何かが 大事なものが 欠けている

僕は天使の顔した 僕である日は愛を語り 誰かを目いっぱい抱きしめる
僕は悪魔の顔した 僕になって さんざん愛した人を平気で傷つける
そして 手遅れになった時気づくんだよ
ひとりぼっちになってから あなたの大切さに

ああ こんな気持ちを下手くそなバラードにしてしまえば
それはまるで よく出来た劇のような
出来すぎた 茶番のようで 笑えるなあ
でも笑えないなあ

人は本当の顔した嘘の中で 苦しいのを我慢して息をするんだなあ
人は本当を装った 嘘に本音隠して 悲しみさえごまかすんだなあ
でも、やっとひとりになったとき 涙が
嘘っぱちの笑顔を洗い流すんだなあ

そして 手遅れになった時気づくんだよ
ひとりぼっちになってから あなたの大切さに

こんなに こんなにも悲しいのに
まだ強がれる自分がたまらなく嫌いだ
だけど 振り返るといつも僕より先に 謝ってたのは優しい君でした

だから僕は君を愛せない。

2014/08/15 (Fri)

[5699] 思春期
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流れ 流れて僕らは どこへ行くんだろう

口笛みたいな たよりないその場しのぎの嘘で
痛みをごまかしてる

僕は迷子のように ただ狼狽えて
いつでも願わずともそばにいてくれる誰かを絶えず探し求めてる

へそ曲がりな心は 愛されることを拒む
でも本当は誰より愛されたいと願ってる

意地っ張りな心は すぐ独りになりたがる
でも本当は誰より寂しがり屋なんだよ

だから 僕は まだ子供という殻から
抜け出せない 思春期なんです

北へ 南へ 心は さまよい歩いて幾とせ

大人というものは昔からただ社会に
縛り付けられた飼い犬みたいなもの

そう思ってたけど それは僕の間違いでした
でもたまに 情けなくなって 一番身近にいる 親の背中を 冷めた目で見てたよ

素直になれない瞳は 疑いようのない確かなはずの愛をまっすぐ見つめられない

もう僕にはわかっているはずだよ なにが愛かそうでないのか でもまだ駄々こねる

そんな自分を 鏡に映して見つめたら
まだ、まるで 幼い子供だった

思春期の延長線辿っていけば
今と何ら変わらない僕が 親の胸元で
抱っこされて うれしそうに笑ってた
まだ素直だったな 子供でいるなら あの頃みたいに純粋でいたい

へそ曲がりな心は 愛されることを拒む
でも本当は誰より愛されたいと願ってる

意地っ張りな心は すぐ独りになりたがる
でも本当は誰より寂しがり屋なんだよ

だから 僕は まだ子供という殻から
抜け出せない 思春期なんです

いつまでも世話のかかるあなたたちの子供なんです。

2014/08/15 (Fri)

[5698] 花は美しく
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美しさというものを考えた時に
同時に浮かぶ 醜さがだぶるように
イメージしてる美しさに重なるんだよ

美しいものを美しいと呼べるのは
もっと言えば美しいと思えるのは
その美しいものが美しく見えているから

外面だけの 美しさに騙されてる心じゃ
本当に美しいものなんて見えないだろう

花は美しく 可憐なものだとハナから決めつけてる心は
最初から美しいものとそうでないものの区別をしながら
本当は差別している

顔だけは美しく生まれた人でも
中身まではどうか知らない
そもそも美しさってなんだろう

美しいものを 決めつけるのが心なら
目で見ているものは一体なんだろう
醜いものが醜いように見えたり

美しいものが美しく見えたりするのは
その醜さやその美しさに心が惹かれるから

どんな花にも棘が隠れてるって 最初から知っていたら
傷つくことなんかなく 本当に好きな人を愛すことが出来るのに 僕の心は見た目に左右される

絵に描かれた 美人を美人と誰もが呼ぶのは美人なように描かれているから
でも人は絵じゃない
誰でも醜さを内にも外にも隠し持ってる

花は美しく 可憐なものだとハナから決めつけてる心は
最初から美しいものとそうでないものの区別をしながら
本当は差別している

どんな花にも棘が隠れてるって 最初から知っていたら
傷つくことなんかなく 本当に好きな人を愛すことが出来るのに 僕の心は見た目に左右される。

2014/08/15 (Fri)

[5697] 幸せが咲く場所
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人の心が そのまま
世界を映し出してる
鏡の役割を担ってる
人の心がすさめば
世界もすさんで映る
そこにある 小さな
花たちを 踏み潰すような 傷つけるような そんな愛など愛じゃないから
たくさんの人たちが 群れをなす街並みで 僕らは 人という形をしているだろうか

そこにある 誰かの涙の目の前を
素通りできるほど僕の心は冷たくなってしまったよ
汚れきった人たちの中にいるうちに
愛というものの形を忘れてしまったよ
心は行方知れずさ
幸せが咲く場所はどこですか?

戦争やいじめを 他人のことだからと
面白おかしく喋る誰かを見たらその姿はまるで人と呼ぶにはあまりに醜かった
そこにある 小さな
命が奏でる音に耳をかしてごらん それはどんな音色より美しい
人ごみに紛れ込んでみればこんなに人がいるのに 誰ひとり他人に注意を向けない

我先にと 歩いてく競争社会の中には
もはや愛などあるようで無いものなのか
ねえ教えておくれよ
何が正しく何が悪いのか それさえ長いこと考える時間もなかった ただ生きるのに必死で心忘れてた
幸せが咲く場所が無いのです

迷子のように ただ途方に暮れて
立ち止まる 呼べる名前がひとつでもあったかなあ
生きることは我慢すること いつからそんなふうになったかなあ

そこにある 誰かの涙の目の前を
素通りできるほど僕の心は冷たくなってしまったよ
汚れきった人たちの中にいるうちに
愛というものの形を忘れてしまったよ
心は行方知れずさ
幸せが咲く場所はどこですか?

2014/08/15 (Fri)

[5696] 
詩人:どるとる [投票][編集]


夕暮れが 電車の窓から見える
手を降る誰かの影も見える
僕はこのまま終点に向かってゆく
それは夜の水底に向かってゆくことだ
ほら、だんだん息もしなくなって
夢の中へ 意識は深く沈み込んでゆく

僕はそれを花だと思いました
どこかきれいな花に見えました
数枚に分かれた花びらを染める色は
同じ色に見えてもそれぞれに違う色で
この世界のいたるところで息をしてる
「生きている」それを忠実に守りながら
今日も この街のどこかで咲いているよ

川はただ川のように流れて
当たり前という形をなぞってる
僕は一枚の白い画用紙を無駄にして
次々に破り捨てては駄作だと言う
ああ、何が正しいかすら曖昧なら
この世界にあふれる正しさはとんだ嘘だ

僕は嘘だと知ってて愛している
君の唇が 世界の終わりを告げるまえに
僕は嘘でもいいと笑うからまだこの
物語は終わらない 夜と朝を繰り返してく
物語のページをめくるように日付は
限りなく最果てを目指して過ぎていく
それをただ悲しいと言いたくないだけ

そして 再び 物語は風向きを変えて
回り始める 何ら変わらない景色の中に
今日や明日と名付けても結局は
明日は今日と呼ぶのなら 何も変わらない
今日は今日だ

僕はそれを花だと思いました
どこかきれいな花に見えました
数枚に分かれた花びらを染める色は
同じ色に見えてもそれぞれに違う色で
この世界のいたるところで息をしてる
「生きている」それを忠実に守りながら
今日も この街のどこかで咲いているよ

涙で濡れて光る 花びら 枯れることも
わかっていて まだ咲きたいと願う花。

2014/08/14 (Thu)

[5695] さよならにさよなら
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うれしさは素直に
このほほを伝うのに
悲しみは頑なに
泣くことを拒むのです

恥ずべきことみたいに思うのは
さよならにさよならできないから
進むことも戻ることもできない
心は 立ち止まったままだよ

物語は夜のページをめくっている
そして朝のページを遠く待たせてる

ああ 悲しみは 喜びの中
光は影の中 そして夢は目覚めの終わりに

だからさよならにさよならさ
誰かが 歌ってたあの愛のように

愛のように。

2014/08/14 (Thu)
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