ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 新着順表示

どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[5684] 最初の一筆
詩人:どるとる [投票][編集]


君の一歩は
画用紙に 絵筆が
最初の一筆を
おろすのと似ている

踏み出したその
一歩が その踏み出した場所に
色をつける ほら何もない景色が
あざやかに染まる
あざやかに染まる

未来はそうやって
少しずつ絵になる

完成を目指しているようで
僕らは終わりのない絵を描いてる

途中で間違ってもいいのさそれもまた人生
さあ色んな色で世界を染めよう どんな色にするのも君の自由だ

さあどんな未来が
描かれるかなあ
僕にもまだ
わからないんだ

今日もまた
未開の地に
最初の一筆を
静かにおろす
静かにおろす。

2014/08/12 (Tue)

[5683] 暗澹たる
詩人:どるとる [投票][編集]


何も 見えないよ
何も 聴こえないよ
すべての光が
すべての音が
眠っているから

どこかで 今
静かに 寝息を立てる人
一定のリズムで波打つ脈拍

悲しいことなんてこの世界には無いよ
それを悲しいと思わなければの話だけど

見えないそれをあたかもあるように
思わせるのは透明という名の確かな存在

ああ僕は これ以上
何かをごまかすことは出来ない
隠し通す自信もないよ
だから涙は素直にはみ出すのさ

誰も 気付かないよ
誰も 見通せないよ
すべての意識が
すべての無意識に
語りかける

いつでも悲しくてでもうれしくて
ただ ここにいる
それだけで いいと思う

流れる血もあたたかくこの体を巡る
その血さえ醜いなら僕らは悲しい生き物

何ひとつ 解き明かせない そんな悲しさを笑うのは けして強がりじゃないよ

ああ これ以上僕は言葉を紡げない
暗澹たる 闇にのみこまれた心は
まっすぐ 明日を見つめたまま動かない

動けない

透明であるがゆえに 見つかりづらいものを僕らは いつも胸の中にしまってる
それが命というのものだ

ああ僕は これ以上
何かをごまかすことは出来ない
隠し通す自信もないよ
だから涙は素直にはみ出すのさ

だから命は愚直に
泣き出すのさ。

2014/08/12 (Tue)

[5682] 水を掬う
詩人:どるとる [投票][編集]


僕は 水みたいなもんだ
形なんて元から 持ってないんだ

命は 水みたいなもんだ
すくってもすくっても 助からない

悪魔みたいなことを言うんだね
誰かが 僕を非難した

真実を認めるのが怖いから
僕はとりあえず 嘘でごまかした

世界の終わりを願ってしまうのは
生きているのが 悲しいからだけじゃない。

2014/08/12 (Tue)

[5681] リアル
詩人:どるとる [投票][編集]


なんでもないことが 時々 悲しすぎるだけ
当たり前とされてるけど 当たり前にするには 受け入れがたい現実もある

忘れてしまえるならそれが一番いいんだろう
だけどそれが出来ないから困るのさ 悲しいことほど記憶にあざやかに残るから

どうして 僕はここにいるんだろうな
下手をすれば 死んでてもおかしくない
そんなことを積み重ねてきたのになあ

ひとりで生きているとは思わないけれど
ひとりで生きているのはどうしようもないリアル 夜が明ける 朝が来る ただそれを繰り返す毎日がある

逃げ惑う人の後ろ姿は 見ていられない
なんとなく人のことならどうとでも言えてしまえるところが勝手だな

このまま死ぬのを待つのも退屈だから
誰かを愛してみようかなあ
誰かに愛されてみようかなあ
ただ無意識にそう思う

眠れない夜 目を閉じても意識だけ起きてる
いろんなことが浮かんでは消える夜
そういや昨日も同じような夜だった

自分で自分を褒め称える気はないけど
たまには誉められたいと思うのはどうしようもなく本音
寝起きを繰り返す 往復数時間 今日もまた残業

ひとりで生きているとは思わないけれど
ひとりで生きているのはどうしようもないリアル 夜が明ける 朝が来る ただそれを繰り返す毎日がある。

2014/08/11 (Mon)

[5680] 
詩人:どるとる [投票][編集]


見えている美しさだけじゃなく
見えない美しさまでも美しさと言え

ふれて確かめる 愛し方よりも ずっと
視覚や聴覚に頼らず 心が見つけたものを

愛と呼べ そこに生まれた光を花と呼べ。

2014/08/11 (Mon)

[5679] 素潜り
詩人:どるとる [投票][編集]


わがままに描いた
夢までの地図
破り捨てるには

勇気が足らないよ
だからまだ僕は
夢見る子供だ

イメージの寄せ集め
城を築く未来
まだ まだ
完成には程遠い

いつか僕が 歌う
この歌が
あなたの光になりますように

今日も この街の
物陰で歌うよ

またたくように ささやかな言葉で
見えているものや聴こえているものの
向こう側にある世界を手探りするよ

その姿はまるで。

2014/08/11 (Mon)

[5678] 
詩人:どるとる [投票][編集]


美しいものは
醜さを隠してる
醜さを隠すために
美しさを併せ持つ

花の美しさなら
とげのような
鋭さを隠すために
着飾るのさ

嘗てひとつだった概念は光と影の二つに 分けられて そして僕はそのどちらでもなく

醜い部分も持っていて 綺麗な部分も持っている そんな曖昧な存在としてここにいるよ

そして今日も咲いている
そんな生き様を美しいと言えたなら

言えたなら。

2014/08/11 (Mon)

[5677] 余白
詩人:どるとる [投票][編集]


手のひらを
見せてごらん

弱さまでも
君らしい

背中をわざと
見せて
誰かを守ってる

やさしい闇に
包まれながら
僕は世界の
終わりを迎えたい

母のような
あたたかい光
恐くはないよ
終わりに抱きしめられてる

雨は降るよ 耳の中に
雨は降るよ 頭の中に
頭は降るよ 記憶の中に

思い出の中に

余白を埋めるように
せめてもの愛
そう僕は受け取るよ。

2014/08/11 (Mon)

[5676] 花は花
詩人:どるとる [投票][編集]


指先から 伝わる
感触は
本当は 嘘なんだ

感覚がなかったら
きっと無いのと
同じだろう

そんな寂しいことは
言わないで

たとえば花を美しいと思うこと
たとえば空や海や
道行く人を見て
その中で
愛する人を愛おしいと思うこと

それはすべてこの心が思うこと
見えないものをいつも信じない僕らが
見えないものにいつも助けられている
皮肉だろう

何でもある世界でも何ひとつない世界
見つめているもの聴いているもの
視界を遮ってしまえば
音を遮断してしまえば
すべて嘘になる

この頬を すべり落ちる涙の冷たささえも
皆と分け合ってる 同じもの見つめても
同じもの聴いても

花が花であるように
言い換えれば
花は花でしかないように
僕は僕でしかなく
僕は僕にしかなれないんだ

だからすべてのものにそれなりに存在する意味がある

この 気持ちさえ
嘘でも 嘘と
思わなければ

この世界は本当だ
この命は本当だ。

2014/08/11 (Mon)

[5675] 雲をつかむ話
詩人:どるとる [投票][編集]


僕は何を探しているんだろう
或いは何を 求めているんだろう
わからない わからないけど
名前や形さえも無い何かを探してる

夜の闇の中に 手を伸ばしてごらん
何かをつかまえられるだろう
でもその何かは感触なんて
わかりやすいものはないんだ

だから すぐに人は忘れてしまう

見えず聴こえもしない
ましてや触れらやしない
何かをなくしたよ

それは 手のひらでつかめるものじゃない
いうなれば心でつかまえるものだ
誰もが つかまえられるものじゃない

でも誰もが 手にすることが出来るものだ

僕は 何も 知らない
肝心なこと以外は

でもそれだけ知ってれば上等だよ
雲だってつかむことが出来る

感覚に働きかけてごらん
五感が君に力をかしてくれる

見えず聴こえもしない
ましてや触れらやしない
何かをなくしたよ

それは 手のひらでつかめるものじゃない
いうなれば心でつかまえるものだ
誰もが つかまえられるものじゃない

でも誰もが 手にすることが出来るものだ

いつも 手にしているのに気付かないんだ

それは持ってないのと同じことだ

雲だって 星だって
持っていると思えば
いくらだって
つかまえられるのに

目に映るものや耳に聴こえるものしか信じられないのは寂しいだろう?

2014/08/10 (Sun)
8416件中 (2851-2860) [ << 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 >> ... 842
- 詩人の部屋 -