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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[5644] 深海魚
詩人:どるとる [投票][編集]


僕は深い海の底で
祈るみたいに
何かを待っている

光がつくる
水面に描かれる絵
輪のように
僕らの空を飾る

僕は少しずつ
ありふれて
道端に落ちてる
小石みたいに
同じ群れに混ざった

いいさ 見た目なんてつかなくても
僕は僕だ それだけで何も変わらない

いいさ 願い事が叶わないと知っている
そんな世界だと どこかで知っていたよ

きれいなものは
数少ないから
指折り数えられるほどのその小さな美しさを僕らは逃がさぬように抱きしめる

いいさ あふれかえる人の中に愛がなくても
僕は 僕自身の手で愛をつくれる人になる

いいさ 希望がいつまでも見えなくても
僕が光になって誰かの闇を照らすから

夜の中に光る目がひとつ それは深海魚の目に似てなんて頼もしい。

2014/08/04 (Mon)

[5643] 息をする世界
詩人:どるとる [投票][編集]


もう何も見たくない
もう何も聴きたくない
目を閉じて耳をふさいだ けれど光は僕を照らし
いくつもの音が僕を取り囲んでいるよ

どこへも逃げられない
誰からも逃げられない
いろんなものに向き合った時から僕は動けない

今日も笑うんだろうか
何かしら うれしいことがあれば
今日も泣くんだろうか
気づけば頬にまっすぐに流れる涙

生きているよ 僕は生きているよ
当たり前なことだけど
時にそんな当たり前なことが
うれしくてしかたない
でも悲しくてたまらない

もう僕にさわらないで
もう僕に関わらないで
そんな寂しいことを言っているよ 僕は独りになりたかった
なのになあ 今は寂しくてどうしようもない

どこまで逃げたらいいのかな
どこまで逃げているつもりなのかな
わからない 今は何も見えない聴こえない

明日も生きているんだろうか
今日みたいに出来損ないでも
ちゃんと息をしているんだろうか
普段なら考えない呼吸の必要性

今ならわかる それがどんなに大切なのか
だから思いきり息を吸い込み吐き出す
そしたら不思議なことに命が少しだけ
息を吹き返したような気になったんだ

そこに映るもの 或いは聴こえているもの
ひとつひとつ数えて
時になくすこと
そして手に入れること

「そんな当たり前が息をする世界で僕は生きてる」

今日も笑うんだろうか
何かしら うれしいことがあれば
今日も泣くんだろうか
気づけば頬にまっすぐに流れる涙

生きているよ 僕は生きているよ
当たり前なことだけど
時にそんな当たり前なことが
うれしくてしかたない
でも悲しくてたまらない

ただただ幸せなんだ。

2014/08/04 (Mon)

[5642] 初体験
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少女は思う 私はどうしたのだろう
したくて でも
いけないことのような気がしてしまうの

少年は気づく 大人になったよって
下半身の変化
見えない部分の成長
重ねている父のラララ

夢の中に 白い天使が
僕にくれた 未開の地を開く鍵
今 僕は差し込む
ゴム製のお帽子を被せて

今、世界が変わった
僕は僕から僕になる
でもその僕はもう
昨日までの僕じゃない 僕じゃない
少し大人を知った
位の高い僕だ
位の高い君だ
童貞は今愛する君に捧げた
処女は今愛する君からもらった。

2014/08/03 (Sun)

[5641] パントマイム
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天国より遠い遠い場所から命が召します
ほら、今あなたが生まれてはじめての夜が明ける

はじめて笑う はじめて泣く
いろんなはじめてを一つ一つ
こなしてく 君はやがて自分の足で立ち上がる

重なり合う 手と手が 今 違う血と血を混ぜる
そして僕らは繰り返す 愛あるピストン運動

君が喘げば僕も同じタイミングで 喘ぐだろう
やがてその時を迎える 天にも昇るような絶頂
僕の真似して 飛んでごらん 或いは駆け抜けてごらん
人は誰でもイクときクルとき 人真似小猿のパントマイム

重なり合うのは手だけじゃないのよ 心も重なり合う
やがて僕らは 白い涙を吐き出す それが愛の残り火よ

真夜中のちょっとした行き過ぎた行為
たまにハードで マニアックな世界に
片足を突っ込みたくなる なる なるのよ
でも許してねこれが私が男である確たる証

重なり合う 手と手が 今 違う血と血を混ぜる
そして僕らは繰り返す 愛あるピストン運動

重なり合うのは手だけじゃないのよ 心も重なり合う
やがて僕らは 白い涙を吐き出す それが愛の残り火よ

それが 残り火よ。

2014/08/03 (Sun)

[5639] うた
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出会ったその瞬間にまるではじめて出会った気がしない初恋のような君との出会い

ありがとう はじめまして 歌わせて 歌わせて。

2014/08/03 (Sun)

[5638] 洗濯物
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幾つの言葉を
生み出せばいいのかな
生み出した言葉で
誰に何が出来るだろう

言葉は生乾きの洗濯物のよう
まだ 言いたいことがうまく纏まらず
途切れ途切れ ばらばら 形にはならない

何かが足りないというならば
すべてだと言える 勇気があるか?

自分を裁く言葉を持ちなさい
自分を戒める拳を打ち下ろしなさい

その先に光は 瞬く

何もない それならそれでいい
ただ確かめたいのさ
僕は失敗もまた結果のひとつ 何を恐れることがあるものか
自分を貫けばいいだけだ

若さに染まりきらない心が 抱いた
渋さを 大切にしてればやがて煌めく

自分を 誉める言葉もいいだろう
だけど自分を叱れる言葉はそれよりいい

その先の未来を支える

言葉は生乾きの洗濯物のよう
まだ 言いたいことがうまく纏まらず
途切れ途切れ ばらばら 形にはならない

何かが足りないというならば
すべてだと言える 勇気があるか?

自分を裁く言葉を持ちなさい
自分を戒める拳を打ち下ろしなさい

その先に光は 瞬く

まぶしすぎる程の
朝が 舞い降りる。

2014/08/03 (Sun)

[5637] 自画像
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不思議だな 心が悲しいと 僕の顔も泣き顔になる
不思議だな 心がうれしいと 僕の顔は笑い顔になる
だけど時に人は心にまで嘘をつくのか
顔だけじゃわからない
少しずつ嘘がうまくなって いつか心は汚れきって誰かを傷つけてしまうかな

僕の心が 嘘をつくなら
嘘つきの僕を 絵に描いてみよう
きっと 悪い顔をしてるだろう
きっとそんな顔を見たら
思い直すだろう こんなんじゃだめだって
描いたように 生きてるままに自画像は僕の心を書き写す
ほらね 嘘をついても君は君を偽れない

不思議だな 誰かを憎むと 僕の顔は嶮しくなる
不思議だな 誰かを思いやると 僕の顔は優しくなる
人を憎むより人を思いやるほうがいいのに
どうしてそれだけじゃ生きれない
何度も何度でも 考えても 気づけば誰かを憎んでる
気づけば誰かを傷つけてる

誰かの心が 見えなくなったときは
見えなくなったその痛みを
自分の痛みと同じように考えてごらん
きっとそうすりゃ見えないものも
すぐに見えてくるだろう
人の痛みを知るのには計算なんかいらない
心をつかって誰かのことを強く思うだけでいい
心で描いた自画像は本当の君を描いてる

僕の心が 嘘をつくなら
嘘つきの僕を 絵に描いてみよう
きっと 悪い顔をしてるだろう
きっとそんな顔を見たら
思い直すだろう こんなんじゃだめだって
描いたように 生きてるままに自画像は僕の心を書き写す
ほらね 嘘をついても君は君を偽れない。

2014/08/03 (Sun)

[5636] 空とにらめっこ
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何もないさ どんなに走っても 1秒さえ戻らない
何もないよ どこを探してみても 僕からはみ出せないよ
1日が 夕暮れに 追いついて もうすぐ夜がこの街並みを染めるとき 気づくんだ
いろんなものを今日だけでも もう僕は失って 何かを手にしていただろう

通り過ぎていく 車の列を 横目に僕は 空とにらめっこしていた
変わらないもの 変わってゆく何か
思って 浮かんでは 消える そんな記憶をとぎれぬように繋ぐ
僕の存在は 透明だから すぐに汚れるし
すぐに見失われる
それでも、消えない何かを僕ら秘めている

だから闇の中でも 星は光り 僕は朝と道連れにはされないでここにいる
僕も君も 夜の闇にのみこまれて 避けられずに知らない間に明日に運ばれていく
いろんなものを今日だけでも もう僕は失って 何かを手にしていただろう

通り過ぎていく 車の列を 横目に僕は 空とにらめっこしていた
変わらないもの 変わってゆく何か
思って 浮かんでは 消える そんな記憶をとぎれぬように繋ぐ
僕の存在は 透明だから すぐに汚れるし
すぐに見失われる
それでも、消えない何かを僕ら秘めている

それでも、色あせない何かに僕ら守られてる
何かに僕ら抱きしめられている。

2014/08/03 (Sun)

[5635] うまれてはじめて
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はじめて君を 見たときに僕はなんとなくわかったよ
これが幸せっていうんだと 伸ばした僕の手をつかむ君の小さなその手が僕の心を包み込んだから
言葉にしなければ
わからないような愛ならば
きっとそれはそれまでの愛なんだと思うんだ
何かわからないものを指して 愛と呼ぶとき
名前はなくても触れるぬくもり その優しさに僕らは気づく

誰かに愛されて 誰かを愛して
うまれてはじめてのことが増えてゆく
数えても数えても数え切れないよ
君のその笑顔 僕には太陽に見えたから
見えない 瞼の裏や胸の奥 いつもあたためてる 思いがここにある
それが愛だよ

何かが不安で仕方ない 不安の中にあるものと
向き合って見えるもの その向こうにあるものを 君は知っているのかな 試すような瞳に嘘は暴かれてく
僕がついた嘘は
きっと僕をだめにする
立ち止まる ああ立ち止まる 風の中
揺れる時の観覧車 命を運ぶ
僕らもいつかは離れ離れ だからこそ一度きりのこの時間を生きる

誰かを思って 誰かに思われて
その度うまれてはじめてのことを知る
本当に大切なことはなんだろう
答えのない日々の中 舟はただ進む
あなたに出会えたこの奇跡に そっと頬寄せ 愛しいと心から思えたら
その時はじめて僕は君の 君は僕の愛になる

愛になる。

2014/08/03 (Sun)

[5634] だんだん
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色褪せてゆく空の色
今日もまた
誰かの帰り道を照らす赤い夕日 その足元に影を伸ばして
悲しかっただろうか
うれしかっただろうか
あなたの1日は
どんな1日だったんだろうな
どんな誰にも同じように1日の終わりが来て
どんな誰も同じようにさよならと手を振るだろう

失ってしまうもの
引き換えに手に入れたもの
見えない傷を負うようなものさ
またひとつ 僕は何か大切なものを知る
だんだんわかる
だんだん気づく
だんだん見えるんだ

目の前を覆っていた霧が晴れるように
少し歩いて立ち止まる
あなたはまた
今日という1日を追い越して 明日を目指すだろう
笑えるといいな
楽しいといいなあ
やがて訪れる
明日が晴れでも雨でもね
どんなに悲しくたって涙拭わなくちゃ進めない
いつまでも立ち止まっていたって何も変わらない

失ってしまうもの
引き換えに手に入れたもの
見えない傷を負うようなものさ
またひとつ 僕は何か大切なものを知る
だんだんわかる
だんだん気づく
だんだん見えるんだ
目の前を覆っていた霧が晴れるように

耳をふさいでいたよ
目をそらしていたよ
今、ふさいでいた耳を自由にして
閉じていた目を開くよ
そして見えるもの
聞こえるもの
それが全てだろう
それが答えだろう
だんだん出来るさ。

2014/08/03 (Sun)
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