詩人:どるとる | [投票][編集] |
愛している そばにあるありとあらゆるものを
愛されている 傍らに寄り添うような
優しい声の持ち主を
雨降る街並みを ただ窓越しに見ていた
なんとなく口づけを交わしたらあとは
二人の世界さ
手と手を重ねて
唇と唇で語らって
大切なことは
ぬくもりを感じれば
すべて伝わるよ
すべて届くよ
いつでも ありふれたラブストーリーを観ている途中さ
抱きしめられてる
くだらない ありきたりなものに
抱きしめている 君と積み重ねた 思い出の数々
このまままっすぐ道なりに行けば
僕は必ず死んでしまう でもそんな悲しみさえ 今は見えない
目と目で会話して
言葉使わず分かり合う
肝心なことは
きっと寄り添う それだけでわかるよ
言いたいこと
してほしいこと
ずっとありきたりなラブストーリーの主人公とヒロインさ
映画の最後に 流れるエンドロールのよう
高く積まれた時間の中に名を連ねる命
それでも僕はただ精一杯君を愛するよ
手と手を重ねて
唇と唇で語らって
大切なことは
ぬくもりを感じれば
すべて伝わるよ
すべて届くよ
いつでも ありふれたラブストーリーを観ている途中さ
ずっと ありふれたラブストーリーの主人公とヒロインさ。
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傷つけたら 痛いんです
傷つけても 傷つくんです
自分だからいいって誰が決めたことなのか
悲しければ ちゃんと涙だって流れるよ
うれしければ ほらね笑顔がはちきれるよ
何も大したことはない
ただ僕は僕の中の「自分」と向かい合って
日々を生きてる
自分の中には いろんな自分がいて
その自分の中にもまた自分がいる
合わせ鏡のように 自分が自分の中に
折り重なるように積み重なってる
憎しみからは幸せは生まれない
でも幸せからは憎しみは生まれる
どんな幸せの中にも容易く憎しみは土足で踏み荒らす
笑った顔が あまりに愛しくて抱きしめた
そのぬくもりだけで僕は走りきれるよ
喜びの数は数えないのに
悲しみの数を数えてしまうのは
なんでだろう 夜明け前が一番暗いことと関係あるかなあ
自分の中の自分はどれも違う自分で
明るい自分もいれば暗い自分もいる
重なり合うことはないよ だけど
いつでも上手く寄り添いあっている
自分って何か わからなくなったなら
まずは自分に聞いてごらん 答えはいつも自分の中にある
自分の中には いろんな自分がいて
その自分の中にもまた自分がいる
合わせ鏡のように 自分が自分の中に
折り重なるように積み重なってる。
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どこまでも広がる
闇の中にそっと
生きている小さな光
見えているものじゃなくて
聴こえているものじゃなくて
目を閉じて耳をふさいでも消えないもの
たとえば誰もそれがどこにあるか知らないのに
確かにここにあるってわかるようなものさ
僕の瞳の中君の瞼の裏
想像の水面に浮かぶ命の蛍よ
行かないで 消えないで
いつまでも僕の心に寄り添っていて
どんな歌をつくろう
誰に歌おうかな
いつか宝物になる歌
ふれられるものじゃないよ
つかめやしないものだけど
心の扉開いてはじめて見えてくるもの
何も見えない夜の中に隠してる
声にならない寂しさや切なさに
ほんの少しの油断でこの命も跡形もない
僕の手のひらに走る無数の線
点と点をつなぐように引かれてる
愛してる 愛されてる
誰だってこの世界の中の「大切」だ
いつかどんなにきれいなものも
澱んだような汚いものも
どんなものも命あるものはすべて
同じ場所に消えていくよ だから
僕の瞳の中君の瞼の裏
想像の水面に浮かぶ命の蛍よ
行かないで 消えないで
いつまでも僕の心に寄り添っていて
僕の手のひらに走る無数の線
点と点をつなぐように引かれてる
愛してる 愛されてる
誰だってこの世界の中の「大切」だ
君という人は僕の中の「大切」だ
君は僕の光 そして僕は君の光。
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多分誰も知ることはない思いだ
線香花火のように闇に消えてゆく
青空の隙間から聞こえる子供たちの笑い声
日に焼けたような思い出が街を包んだ
半袖シャツ濡らして誰もが今だけを見つめていただろう
見てごらん星座がこんなにも
きれいに見えるのはなんでだろう
誰もが同じ台詞を何度も繰り返すよ
「暑いね」って君が言うから
僕も「暑いね」って言ったよ
それはまるで 夏を呼ぶ蝉の声
緑の中を走る風は水面を乱して
僕は相変わらず体たらくなままで
なんとなく風鈴を吊してみた東の窓に
たまに吹く風に揺れて音をたてている
いつの間にか僕は夢の中で気づけば
日は暮れて五時のチャイムが鳴る
目を閉じたような 闇の中に咲いた花
いくつも夜空に咲いては散っていく
恋の終わりは梅雨の終わり
やがてこの雨も降り止むだろう
それはまるで 夏を越せない蝉の涙
手を伸ばしてもけしてつかめないもの
それは胸の中だけに刻まれる景色
「暑いね」って君が言うから
僕も「暑いね」って言ったよ
それはまるで 夏を呼ぶ蝉の声。
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誰も誰かの代わりにはなれない
誰も誰かの代わりにはなれない
誰も誰かの代わりにはなれない
誰も誰かの代わりにはなれない
誰も誰かの代わりにはなれない
僕は僕にしかなれず
君は君にしかなれず
あとがない先がない
ただ自分に閉じこめられる
出口などはじめから無い。
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止まっていた景色が動き出すような
或いは命の供給が流れ出すような
そんなからくりで
物語には始まりと終わりが付き物だと
勝手に思いこんでて
見えてきた現実に
少しめまいを覚えました
止まっていた時間が進み出すような
或いは久々の暑さに汗が流れ出すような
そんな仕上がりで
飛ぶ鳥を見てなぜ飛ぶんだと言うような
意味の意味を問い質すような無意味さに
かるい怖気を感じました
まるでそれが当たり前みたいに
人が蝉の抜け殻みたいに屍をさらす
そんな混沌とした世の中でも救いはある
聖書の中に 人混みの渋滞の中に
ベストセラーの小説の前書きに
消えていく本当の声
或いは願い僕はちら見することも出来ない
止まっていた景色が動き出すような
或いは命の供給が流れ出すような
そんなからくりで
物語には始まりと終わりが付き物だと
勝手に思いこんでて
見えてきた現実に
少しめまいを覚えました
子供返りしたこの世の中に
浅い絶望をかいま見ました。
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回り続ける 季節の中で
めくられる今日というページには
まだ少しも何も描かれてはいない
悲しみも喜びもたったひとつに重なって
同じ空と同じ大地の中で脈打つだろう
回る 回る 君は回る
時の周りを回る
踊るみたいに舞うように
誰かの為の光になりたくて 手を伸ばす
夜のなか新しい朝を手繰り寄せて
暗闇に命という光を灯す
弛んだネジを回せばほら
今どこかで朝が始まり
今どこかで夜が訪れる
それは誰のせいでもないよ かわりばんこさ
静けさの中に見つけた小さな君の声
抱きしめるように 耳をすましてつかまえる
風に揺れる風見鶏が指し示す明日には
希望ばかりじゃないと知ってる
誰かの傷跡に心を重ね合わせて見つめる
同じ痛みを僕も持っている
錆び付いたフィルムが回り出す
闇を照らすのが光の役目ならば
僕を照らすのは君で
君を照らすのは僕だ
何も違いはない
回る 回る 君は回る
時の周りを回る
踊るみたいに舞うように
誰かの為の光になりたくて 手を伸ばす
夜のなか新しい朝を手繰り寄せて
暗闇に命という光を灯す
君の世界に僕の世界に。
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大人みたいな子供でも
子供みたいな大人でも
見えるものが違うとしても
同じ世界見つめてても
同じ音や景色見ていても
すれ違うのは心がそうさせるから
変わりゆく日々の中
変わらないもの探すけど
変わりゆくもの数えたら その多さに悲しくなる
瞼閉じると 一瞬光が遮られるように
さっきの今は今の今とは別物だから
まばたきのあいだにもすべてが 変わってしまう
だから 闇に紛れても光は必ずあなたに朝をはこぶんだ
嘘みたいな本当を
本当みたいな嘘を
信じたり たまに疑ったりする
同じ場所にいても
考えや思いが違えば
当然見える世界も違う
色あせてくものや
色あせないもの
何ひとつ変わらないものなどないと
知っているのになあ
闇の中にも光を期待してしまうのは
どこにいても希望を見失いたくないから
同じように明日も朝が来て夜明けの空に真昼の月が浮かび
やがて夜の端っこでわがままな歌歌うだろう
瞼閉じると 一瞬光が遮られるように
さっきの今は今の今とは別物だから
まばたきのあいだにもすべてが 変わってしまう
だから 闇に紛れても光は必ずあなたに朝をはこぶんだ
たったひとつの朝をはこぶんだ。
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言葉に出来ず 背中を向けた
君の声が遠くで僕を呼ぶけど
僕はその声にうまく返事できずに
物語は見えざる何者かの手で
日々めくられていく 先へ先へと
急かされるように
ポツリ ポツリ 傘に落ちる水玉
少し 恥ずかしがりながら 手を伸ばす
その先にある 誰も知らない明日
絵を描くみたいに 少しずつ形になる
書き換えたり 出来ない日々だけど
やり直すことなら何度でも出来る
何ひとつわからない ただあるがまま
流されていくように 流れていくように
僕は僕でいる意味さえ見えない
はらり はらり 僕の頬にも落ちる水玉
のらりくらり 暮らすけど大切なものは
大切なままで 好きは好きのままで
ポツリ ポツリ 傘に落ちる水玉
少し 恥ずかしがりながら 手を伸ばす
その先にある 誰も知らない明日。
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僕はあとどれだけ生きることが出来るだろう
今まで考えもしなかったけど
人の命はそれこそ気泡のように
一瞬で消えてしまうことを僕は知ってるから
目をそらせないいつか迎える終わりに
僕らはどう向き合うことが出来るだろう
遠くに見ていた 僕という物語の最後のページ
うたかただよ この笑顔も涙も愛も憎しみも
ひとつひとつ順番は違っても大切なものそうじゃないものも
なくしてく 消えていく
それを僕はうまく言葉にすることが出来ない
明日の僕は今日の僕と何ら変わらない
ただ今日の僕は明日の僕が知っていることを知らない
たとえば明日世界が終わるとしたなら
僕らは何を死ぬまえにするのだろうか
静かに口を閉ざしたような街並みが
青ざめて見えるのはけっして幻じゃないんです
耳をふさいでみても消えないものがある
同じように目を閉じても消えない光
回り続ける万華鏡と気怠い夏の日々
うたかただよ 流れる汗も線香花火のように終わった恋も
ひとつひとつ ちゃんと光り輝いてそして僕の見てる世界を彩っている 色あせず
いつまでも終わらない夏が僕の中に咲き誇る
闇の中広がる静寂 君の声だけ 聞き逃さないように
うたかただよ この笑顔も涙も愛も憎しみも
ひとつひとつ順番は違っても大切なものそうじゃないものも
なくしてく 消えていく
それを僕はうまく言葉にすることが出来ない
それでもいい めくられていくページの先に行こう。