詩人:どるとる | [投票][編集] |
ねえ 目を凝らしてよ
闇の中に何が見える
ねえ 耳を傾けてよ
無音の中に何が聴こえますか
人の中に人はいて
その中でほかの人と重ならないよう紛れないようにそれぞれの色に染まるのに
「自分」という色には染まれない僕らはまるでカメレオン
好奇心だけは人一倍強いその長い舌で
ありとあらゆる新しいものを蠅をつかむがごとく引き寄せて
あなたはすぐに廃れる流行りに心を奪われている
ねえ 心を落ち着かせてよ
静寂の中に身を置いて
見えるはずのないものや聴こえるはずもないものに駆け寄れ
人の中に人はいて
その中でほかの人と重ならないよう紛れないようにそれぞれの色に染まるのに
「自分」という色には染まれない僕らはまるでカメレオン
好奇心だけは人一倍強いその長い舌で
ありとあらゆる新しいものを蠅をつかむがごとく引き寄せて
あなたはすぐに廃れる流行りに心を奪われている
「自分」でいようとすればするほど
自分からかけ離れてく僕らがいるよ。
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弱さは強さの中にあるのです
強さは弱さの中にもあるのです
硬い石をたたき割るように
力に頼った強さもいいけれど
どうかそれだけを強さと呼ばないで
どうかそれだけに頼りきらないで
厳しさの中に隠した優しさのように
厳しさの中に灯る深い愛のように
ねえ 賢い人は 心に拳をぶつけてる
過ち犯す そんな自分を戒めて
おまえは 正義のふりした悪だと言える
きれいごとやおべんちゃらでごまかされた
世の中にある 陳腐な正しさを笑う
私は道化師 おまえも道化師
おどけたふりして 泣いている
ふざけたふりして 嘆いている
涙を笑顔に隠してる。
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夕日の色が綺麗に見えるのは
心が澄みきっているからだ
ほら 見えないものも見えるんだ
たくさんの人が歩く街を見渡せば
人の心の汚れが際立ってる
こうして耳をすましてみれば
誰かを傷つける人の言葉が聴こえるんだ
生きていくただそれだけで
耳を塞ぎたくなるような
目を伏せたくなるような現実がある
隣り合うように
寄り添い合うように
今日と昨日が
抱き寄せ合って
明日がそこに生まれる
流れる人波の中 心は置き去りのまま
人は何処へ行くのか
心を持たずに明日へは行けない
だから僕はただ心に忠実でありたい
だから僕はただ心に面と向き合いたい
心に心を重ねて
あらゆるすべてと
手を交わしたい。
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どうして涙を僕らは流すんだろう
悲しいときうれしいとき感動したとき
涙があふれ出して頬を伝う川が
晴れぬ気持ちを何処かにはこんでいく
涙を流せる生き物は数少ないけれど
きっと涙を流せなくても心がその代わりを果たすだろう
ウミガメは 卵を生むとき涙を流す
何故だろう それは痛み以外の何かを
感じているからだろう 言葉にならない
喜びが涙になる
夕日の色が綺麗に見えるのは
心が澄んでいるからだ 生きている 今僕は生きている
願うことはただそれだけでいい
悲しみは果てまで
続くけれど
それなら悲しみの果てまで行こう
そして笑おう
人様の暮らしから遠く離れた青く広がる空のように
波立つ海のように。
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ちょっと泣いたらまた笑いたくなる
ちょっと笑ったらまた泣きたくなる
繰り返す時の魔法で僕らはまた出会って
そしてお尻を向けて誰かとさよならする
エンドレスラブストーリー
終わらないものなんかないのがこの世界
だけど終わらないものがひとつあっても
いいじゃない いいじゃない
好きかもしれない もしかしたら
嫌いなとこもある それさえ好きだよ
南から吹いてきた春の風 桜を咲かせる
僕にも春はやってくるかなあ ねえ。
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愛されているから
誰かの拳が僕の過ちを正してくれる
愛されているから
誰かの手のひらが僕の涙をそっと包み込んでくれる
痛みで届く愛と優しさで届く愛が
いつも僕らを支えてくれるんだ
本当の愛なんてものがこの世界にあるなら
それはきっととてもちっぽけなもので
誰かがくれる いつもの何気ないその一言が
僕に愛を教えてくれていたこと
今 遅ればせながら気付いたよ
愛されていること
確かめるにはぶたれた頬を触ってごらん
愛されているなら
叱られたあとに 出来たての夕飯のようにあたたかい
愛はただ優しいだけじゃ足りないよ
時には人の痛みも教えなければね
僕が思う愛と君が思う愛は違う愛だ
それでも愛には違いないんだ
大切なのは愛を誤解しないことだよ
子をぶたない親にははたして愛はあるのかなあ
愛は痛いものの筈なのに
街を行き交う人の中
それぞれの瞳の中
映る世界はすれ違う
同じ世界が映るのに
心が違えば
見え方も無数にある
だから、時に人は愛のあり方を見失う
そして愛の在処を探すようにさまよう
本当に愛してくれる人は何処に
本当の愛なんてものがこの世界にあるなら
それはきっととてもちっぽけなもので
誰かがくれる いつもの何気ないその一言が
僕に愛を教えてくれていたこと
今 遅ればせながら気付いたよ。
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林檎みたいに真っ赤な色した空の下で何を君は泣いているの
あの夕陽の赤い色が目に染みたからって君は笑っていました
でも僕だけは知っているんだよ
君が背負ってるたくさんの悲しみに
人は悲しい生き物ですね
どんなに悲しいときも
どんなに辛いときも
心に嘘をつかなきゃならない時があるから
どんなに今日が悲しくてもたとえば雨降りだって笑わなきゃ
いろんなことがあったよ 今日だけでも小説が書けそうなほど
なんとなく町外れの寂れた店先
降りたシャッターをただ見つめていた
人は けなげな生き物ですね
みんな同じ人の中で区別されて
変わらないものの中で変化を求められ
狭い世の中で「個性」を奪われて
僕は自分が何者かもわからず
ただ人だ生き物だと言うだけで
人はそこに必ず他人とは違う
つまらない小さな差を見いだそうとする
人は悲しい生き物ですね
どんなに悲しいときも
どんなに辛いときも
心に嘘をつかなきゃならない時があるから
人は けなげな生き物ですね
みんな同じ人の中で区別されて
変わらないものの中で変化を求められ
狭い世の中で「個性」を奪われて
発言を遮られて。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
果てのない闇に浮かぶ星の中に
たくさんの命が息づく星がある
僕らが世界と呼ぶただひとつの惑星
悲しみは 繰り返され
争いはいまだ消えず
恥の上塗りを積み重ねて人は惑う
何を理由に 汚すのか
人は心のあり方を知らない
ただ優しく つつましやかに明日に夢見る少年や少女であればいいのにな
届かないものにばかり手を伸ばそうとする
つかめないものほど奪おうとするのはなんでかなあ
僕はそんな姿を人とは呼びたくないのです。
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僕らは 不器用なクセに好奇心だけはやたら強い
躓くことはめっぽう上手くて
だけど何かを成し遂げるのは苦手だ
最初から 一番を目指すから失敗する
飛ばしすぎた駆けっこのように
ほら失速した時 自分の浅はかさが見える
この未熟者よ 成功を手にしたいなら
失敗することを知りなさい
この未熟者よ 栄冠を勝ち取りたいなら
つまらぬ欲を捨て去りなさい
僕らは 価値あるものを生まれながらにしてたくさん持ってる
それはお金じゃ買えないものです
この未熟者よ 人を笑うということは
自分をあざ笑うことに他ならない
この未熟者よ 成功者は人よりもずっと
傷つき失敗することを知っている
だからお前もまずは未熟者からはじめなさい。
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遥か太古の人たちがいつかこの場所で暮らしていたように
嘗ての営みを瞼の奥に 描きながらあなたは
敷き詰められたこの道を 何を理由に汚すのか
昔あなたがくれた言葉は 深い海のように私の心の中にさざ波をひろげた
我らは生きることしか出来ない不器用者だから
せめて誰かの為を思いながら今日という戻らぬ日を生きる
戻らぬ日を生きる。