詩人:どるとる | [投票][編集] |
乾いた 何かを
そこそこの大きさの
水を吸うパンのような何かを人は抱いて
途方もない道のりを歩くのだろう
窓の外の憧れと
今は届けられない
別れの言葉と
多少の犠牲と古びた地図を見つめている
緑の中にそっと
見え隠れする
淡い刹那色
僕らは誰もが
ひとりぼっちの
寂しさを知ってる
夜がさわぐなら朝を遠ざけてるこのくだらない不安を消して下さいな
例えばパンを片手に希望って 届かない星を夜明けに期待してるんだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
魚だって
海の冷たさに
抱かれている
鳥だって
空の果てしなさに
飛び疲れる
僕らは人でなし
すぐに命を
捨てようとする
例えば、僕らは
単なる偶然の産物で
例えば、僕らは
向き合う二つの掛合で
それでもこの場所で生きたいと歌うのさ
それでもこの場所で誰だって
生きたいと叫ぶのさ
凍えてる それぞれの生きる世界で
誰も皆、完璧にはなれやしない凍える魚
甘く見たら 傷を負う。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
曖昧にでもはっきりと心を象る何かを見たよ
僕らは失いながらも尊い何かを手にしていくんだよ
なくしては手に入れて
そんなことを繰り返して
永遠なんかあるわけもないほころんでく世界で
終わらないものを望んでる
行ったり来たりする時間のループで
今日と何ら変わらない顔をした明日が
嘘みたいに青い空を広げてる
目を閉じても 消えない痛みに 訴えるように
痛みに耐えながらも生きる 僕らの暮らしの波
耳をふさいでも 聞こえる誰かのやさしい声が
悲しみに 打ちひしがれている 僕らの傷跡に寄り添ってる
ねえ片時も忘れたことなんて無かったんだ
僕らは 悲しみの中でも笑っていられる強さを持つ
意識を奪われて眠りに落ちて
その間際に見た光を覚えてる
積み重なる記憶の果てに 刻み込まれる思い出を脳裏に焼き付ける
壊れては修復される破壊と再生
昨日の僕と今日の僕と明日の僕は
すべて一本のレールで繋がっている
一秒後の僕が絶え間なく重なり合う
意識のないままで何かを思うように
真っ白なイメージが膨らんでいく
存在するあらゆるすべてのものに
付随する運命を終わりと片付けて
僕たちは幾度もごまかしてきただろう
探し続けている どうして生きているのか
それは壮大な人類の永遠のテーマ
そんな大げさなことじゃない
誰かが戯れに吹く口笛と偉人のたいそうな名言には違いはない
目を閉じても 消えない痛みに 訴えるように
痛みに耐えながらも生きる 僕らの暮らしの波
耳をふさいでも 聞こえる誰かのやさしい声が
悲しみに 打ちひしがれている 僕らの傷跡に寄り添ってる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ねえ 自分自身を 信じられなくなったら
あとは誰を何を信じればいいというの
ねえ 諦めた数は知れず その分だけやり切れない何かが胸の中に鉛のように沈む
何もやらなけりゃ
何も生まれやしない
そんな当たり前から
僕は目を反らしてた
「こんなの無理だよ出来っこないさ」
ねえそれって自分にかけなくていいブレーキかけてるよ
本当は出来ることなのに出来ないと決めつけているから何も出来ないように思えるだけだ
千里の道も一歩から
一歩も進まずに
出来ることなどあるものか
ねえ 諦めた自分自身をどっかしらで
容認してないかい?考えてみてごらん
ねえ 歩き疲れた足を休める時間が惜しい
でも走りつづけるにはあまりに長い道のり
誰も助けてくれない
自分がすべて決める
やるもやらないも
逃げるも闘うも
「どうせ自分には才能がない」
それって誰が決めるんだろ?思い込みに惑わされている
本当はなんでもやればそこそこ出来るはずなのに恐れおののく心は
諦めることで失敗した時の挫折を軽減させている
誰も完璧な人はいない
何かを手にしたいならその分だけ努力をしなきゃ
痛い目も見なきゃ
何ひとつつかめない
「こんなの無理だよ出来っこないさ」
ねえそれって自分にかけなくていいブレーキかけてるよ
本当は出来ることなのに出来ないと決めつけているから何も出来ないように思えるだけだ
千里の道も一歩から
一歩も進まずに
出来ることなどあるものか
やらなかった後悔よりやったあとの後悔のほうがいい
たとえ失敗したとしてもその傷あとは誇らしいだろう
光り輝く自信になるだろう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕らは誰も
独りぼっちだよ
生まれたときも
死んで逝くときも
希望なんて
きれいごとさ
それ程人は
優しくはなくて
誰かのぬくもりに
縋ろうとすると
肩すかしを食らう
どうして僕は
それでも人を
心底憎めない?
すべての人の無意識に寄り添う夜に
そっと 静かに 独り言のように歌う
口ずさむこのメロディが君の寂しさや
切なさをほんの少しでも癒せたらなあ
消してしまえたらなあ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
空は燃え尽きて
黒くなって
太陽も無くなって
月も息絶えて
人類は死に絶えて
酸素は薄くなって
冷たい地平に風が吹く
誰もいない 何の音もないいつか誰かが予言した
ハルマゲドンの最果てでノストラダムスはあの世でほくそ笑む
なんとなく今日で世界は終わり
誰の思惑だろう
一番得をするのは誰だ
僕には墓もない 僕には葬式もない
僕には夢もない 僕には愛もない。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
どんな言葉なら 笑ってくれるだろうか
どんな嘘ならごまかせるだろうか
言葉は嘘をつくことが出来る
巧みに拐かす 己も他人もその範疇
優しさだけでは得られぬ幸せがある
求めては拒んでる 何がしかの希望
痛みを 分かち合うことは安らぎを
分け合うことよりも容易いはずなのに
僕らは嘘をただ悪としか見れないために
本音ばかりの会話の中で互いを疑った
嘘をつくのが ためらわれるならば
愛という見え透いた言い訳で繕った
きれいな嘘をつけばいい
どんな言葉でも 隠せない心がある
邪魔をするのは剥き出しの感情
たとえば優しさという都合のいい概念で
必死に隠してる自分の浅ましき欲望
窓に映る 表情に正しいことは何もなく
ただ無意識に何かをいつもごまかしてる
嘘をつくのが ためらわれるならば
愛という見え透いた言い訳で繕った
きれいな嘘をつけばいい
嘘をつくことに 慣れたと思ってもね
ほらまだ悪者になりきれてない心が
出来損ないの 嘘をつかせる
たぶんそんなためらいが 優しさというんだろう
今はそれを捨てないように
傷つけてあっても
どこかでそんな自分を恥じる心を忘れぬように愛しあう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
暗がりの中に
手を伸ばせばほら
夏の風がやさしく舞うでしょう
胸の隙間を埋める
足りない部分は
積み重ねた思い出で
補えばいいさ
不意の寂しさに
忘れたはずの痛みに
もう一度向き合ってみる
ばらばらに砕け散った夢のかけらを
ひとつずつ集めて未来を形にしてゆく
果てしないでもそう遠くない光
いつか君の見つめる世界を照らす。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
憂さ晴らしのように
ホームに投げ捨てた
吸い殻が闇に消えた
終電はがらがら 貸切のように不気味なくらいの静けさがある
声にならず 言葉に消化されずに
積もっていくばかりの無駄な時間
我が儘に作り出した昨日の虚像
カゲロウのように揺れている
悲しいときは 悲しいって泣き叫びたい
うれしいときは うれしいって笑いたいな
怒り狂っても 優しさを忘れていない
見失った自分自身を僕は見捨てやしない
ほら またひとつ間違った駄目な自分を
殴る見えない拳が自分を戒めてく
意識の外れで朝が 夜を 追い越してった
取り留めのない会話は続く たぶん世界の終わりまで
見境なく 傷つけあう互いの浅ましさに
僕らは己を恥じて 少し素直になる
馬鹿らしい馴れ合いは手と手を伝い
ごくシンプルなぬくもりを届けるさ
お利口な愛をうまく理解できない
僕らには言葉なんていらなかった
ほらまた 忸怩った自分を笑ってたのは
僕自身だと気づいた 僕は目を覚ます
あらゆる 誤解はいとも容易く解けてく
悲しいときは 悲しいって泣き叫びたい
うれしいときは うれしいって笑いたいな
怒り狂っても 優しさを忘れていない
見失った自分自身を僕は見捨てやしない
ほら またひとつ間違った駄目な自分を
殴る見えない拳が自分を戒めてく
意識の外れで朝が 夜を 追い越してった
いつもの要領で僕の惨敗で日にちは変わる。