詩人:どるとる | [投票][編集] |
魔法なんてものはないこの世界の中で
僕らはちゃんと遠くにあるものを
背伸びして つかもうと努力している
ささやかなものに 囲まれながら
いつもいつでも何かに一生懸命で
必死になってる そんな僕を見せたくて
魔法なんて使えなくてもね僕らは夢のようなたくさんの不思議な力を持ってる
ほら すっかり 謎は解けたよ
ほら あっさり 夜は明けたよ
機械ばかりの 冷たいアスファルトの世界
僕らは何を目指しているんだろう
とりあえず他の国に負けぬように
無駄な対抗意識を燃やしてる
変わらないもの変わってゆくもの
たくさんのいろいろが ひしめき合ってる
どんなに時代が進んだってわからないものはわからないままずっと変わらない
ほら すっかり 見違えたよ
ほら あっさり 夢は覚めたよ
いちばん上を目指すなら
いちばん下から這い上がらなくちゃ
誰かの痛みをわかるには
自分の痛みに気づかなきゃ
わからないさ
魔法なんて使えなくてもね僕らは夢のようなたくさんの不思議な力を持ってる
ほら すっかり 謎は解けたよ
ほら あっさり 夜は明けたよ
少しだけ 山の頂(いただき)が見えたよ。
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見えないものがある
どんなに目を凝らしても
聴こえないものがある
どんなに耳をすましてみても
わからないものをわかろうとするのが
解き明かせないものを解き明かそうとするのが人なら
本当に見つめなければならない景色や表情がある
本当に受け取らなければならない声や音があるんじゃないか
一度、目を閉じたまま何かを見つめようとしてごらん
暗闇の向こうにイメージという光が差し込んだらそれが答え
一度、耳をふさいでごらん かすかに聴こえる音以外は遮断された世界で
大切だと思う音だけが心に響くから。
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予報にない雨が降ってきた
せめて悪ふざけの延長で笑いたい
表通りはもう 雨に沈む
だだっ広い海の中
泳ぐ魚は車のよう
どうしようもない悲しみに してやられたら
余計な言葉はしまって ただ涙に溺れよう
かつてお前は歌った
「やるかやらないかはお前次第だ」と
だけどお前も
いつか何かを諦めて口笛のような歌を歌ってる
どうしようもない悲しみに
どうしようもない憎しみに
どうしようもない寂しさに
どうしようもない侘びしさに
同じ夜明けが 同じ朝焼けが。
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空き缶転がって
蹴飛ばす誰かがいる
拾う人はいるかい?
救いはあるかい?
路上に佇むシンガーは歌うのさ
愛と平和の歌を
声をからして
熱いアスファルトに
今日も突っ伏している
空を見上げて何か思う
いいさ 笑われたって
いいさ ばかばかしくたって
世界はまるごと嘘だ
世界はまるごとまやかしだ
いいさ 呆れられたって
いいさ 下らなさすぎたって
常識などは蚊帳の外さ
常識などは 道端にポイさ
お前の足裏にじんわりと伝わる
東京の冷たさを ただ憎むなら
それは寂しいな
だからせめて 誰かの肩越しにともる わずかなぬくもりに希望をあずけてる。
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いつの頃からか考えていました
生きることって一体なんだろう
わからない わからないから
とりあえず出来ることをするよ
間違い探しをしてばっかさ
死んじゃいたいと思ってるけど
痛みに耐えて生きたいと思った
後ろ向きでもいいんだよ
前向きじゃなくてもいいんだよ
死にたいって思ってもいいんだよ
でも約束してね それでも生きたいと思う
自分を捨てないで。
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子供と親がつなぐ手にはいつまでも
変わらない愛が握られているのかな
虐待や悲惨な事件なんて無い世界に
行こうとしても行けないから
僕らはささやかでも誰かを思い
誰かを愛し 誰かを支えるんだ
道端に吐き捨てられた吸い殻のように
誰もが鼻で笑うような当たり前を
僕らはその背に携えて行こう
掌にはいつまでも冷めることのない
熱いくらいの愛を握りしめたまま
恋人が恋人とつなぐ手にはいつまでも
色あせない思いが握られているのかな
戦争やつまらないいじめのない社会に
しようとしてもそれを邪魔する人がいる
自分がされて嫌なことはするなかれ
そんな事が出来なくてどうするの
まだあどけなさ残る少年や少女の
手首に走る生々しい傷跡には
どれだけのドラマがあるんだろう
涙ながらに助けてとつぶやくあなたの明日が晴れ渡るように僕は願うよ
ふいに吹いた夕まぐれの風に
弱い心くすぐられ
僕は途端に自分が恥ずかしくなる
口笛吹いてる暇があるなら 傷つきながらでも雨に降られよう
道端に吐き捨てられた吸い殻のように
誰もが鼻で笑うような当たり前を
僕らはその背に携えて行こう
掌にはいつまでも冷めることのない
熱いくらいの愛を握りしめたまま
まだあどけなさ残る少年や少女の
手首に走る生々しい傷跡には
どれだけのドラマがあるんだろう
涙ながらに助けてとつぶやくあなたの明日が晴れ渡るように僕は願うよ。
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僕を突き動かしてる感情がここにある
脈打つ命の秒針が刻む終わりある永遠
目の前にすぐそばにいる人たちのまなざし
求めずとも伝わるぬくもりがある
僕は思うよりずっと幸せなんだろう
でもどうして 多くを求めてしまうんだろう
誰かを思い 誰かに思われる
そんな当たり前な ありふれた感情
僕を濡らすのは やさしい雨
僕を照らすのは 止め処ない陽射し
ほら 大切なものならいつもここにある。
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ねえ 僕らが生きるこの世界の中に
それはあるのでしょうか
どんな命にも 定められた終わりが
そしていつかもう開かない瞼を閉じる時
それは聞こえるかな
それは見えるかなあ
ずっとわからなかった扉が開くかな
悲しみも喜びも愛しさも憎しみも
ひとつになって 空に昇ってゆく
出会った人も刻んだ記憶も大好きな
あの歌も場所も
忘れられない大切な思い出も連れて行こう
ねえ 時計仕掛けのこの世界の果てに
たとえば求める答えはあるのでしょうか
誰かがくれた笑顔のような光
そしてやがてすべての意味をなくすとき
それはわかるかな
それは紐解けるかな
ずっと探していたものは見つかるかな
今日も明日も明後日もいつまでも
終わらない螺旋 永遠へも続いてる
巡る季節のはるかな便りのように
風を運ぶ役割を果たす
誰かの手が 未来を築くのなら僕らはその手のひらの上さ
さあ始めよう奇跡を紡ぐ物語
それは色とりどりのサーカスシンフォニー。
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優しくするばかりの親は「甘やかし」と「愛」の違いがわからず
厳しくあたるばかりの親は「愛」と「虐待」の境目を知らない
たくさんの子供たちの瞳に光る涙
流れなくていい涙が今日も笑顔を遠ざける
愛の矛先を 向ける先を違えたままじゃ
いくら叫んだって愛など届かず未遂に終わるからね
ちゃんと愛してるんだって
ちゃんと見てるんだって
伝えるための痛みで
届けるためのまなざしで
包み込んでお互いがお互いの過ちや浅はかさに気づいたとき
流れる涙や浮かぶ笑顔が愛だと知るがいい
手をあげるのを恐れる親は愛する我が子を知らず知らず
猫なで声で行き過ぎた自由を与える
どこまでが愛でどこからが愛じゃないのか
わからない だから誰も間違いを犯す
愛の矛先に 触れた手を そっとつかんで
おまえはただひとりの私の子供だって叫んでみるんだ
そんな当たり前なことだって
心はちゃんと受け取って
すくすくと育つ為の栄養になるからね
だからほら少しずつわかってゆけばいい
なにが愛かを そこに見えた光の波 そっと頬を撫でてく
たどり着いた未来で君があなたが親で良かったと笑うなら
それですべてが報われる
愛の矛先を 向ける先を違えたままじゃ
いくら叫んだって愛など届かず未遂に終わるからね
ちゃんと愛してるんだって
ちゃんと見てるんだって
伝えるための痛みで
届けるためのまなざしで
包み込んでお互いがお互いの過ちや浅はかさに気づいたとき
流れる涙や浮かぶ笑顔が愛だと知るがいい
誰も傷つかず誰も傷つけない愛なんて
無いと知るがいい。
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それでいいということは無いけれど
「それでいい」という言葉はどっか
優しくて あたたかい慈愛に満ちている
不器用で拙いあなたの心を照らすだろう
間違いは間違いで認めればいいじゃないか
人なんてそれほど完璧じゃないから
例えば何か間違いを犯したら反省出来る心があればいい
そんな当たり前を笑うなら
あなたが間違えた時に人を笑えるかい?
それを考えたら人の間違いなんて
とてもちっぽけに見える
間違えぬことを鼻にかけてばかりの器用さよりも
間違えぬように一生懸命に取り組む不器用さが
必要なんじゃないかな
そう思うんだよ。