詩人:どるとる | [投票][編集] |
生きることはいいことか
それともわるいことか
わからないまま僕はとりあえず生きています
死にたいと思うことと
生きたいと思うことは
どこか少し似ている
でもどこが似ているんだろう
追いかけている何かわからないものを
探し続けてる何かわからないものを
ずっと命の後ろ姿を その影を
追いかけている そして追いかけられてる
探し続けてる そして何かを見つけた
だけど何が正解かわからないから
間違いながら 躓きながら 今を生きている
生きることをやめてしまえば
きっとそれで楽にはなれる
だけどそれじゃ前には進めない
生きたいと思えば思うほど
遠ざかる生きることの意味
絶えず僕は問いかける 「どうして僕は生きているんだ」
生きることに形を与えてしまえば
きっと味気ない だから曖昧なんだよ
迷い悩み 苦しんだそのぶんだけ
僕は生きている実感を得ていることに
気がついて なんとなくわかった気がした
僕はいつも命と向き合い生きている
「なんとなく」でもいい
生きる為だけに人は生きているんだ。
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見えざるものと手をつなぐ
見えざるものとぬくもりを分かつ
それだけでいい
見えないものが見えるんだ
聴こえざるものに耳すます
聴こえざるものに心をあずける
不安なことなんて何ひとつないんだ
そこにあるものをただ其れと呼んでしまえば
きっと容易く命など この指の隙間から抜け落ちる
だから不器用な言葉と声で生きているって叫ぶのさ
それはまるで心を編み上げるように 少しずつ形になってゆく
いとしい光 あなたの足元をやさしく照らしている
語らざるものに何かを重ねる
語らざるものに手を伸ばす
それだけでいい
なんとなくここにあるってわかる
愛されざるものに まなざしを配る
愛されざるものの傍に寄り添う
「多分」とか「おそらく」なんて言うよ
そこにあるものの影を指差して 確かなものだなんて
なんの意味もないんだ だって僕ら悲しいほど摩訶不思議
だからわからないすべてをわからないまま抱きしめるよ
いつしかそれは光となってあなたの心に降り注ぐからね
まぶしい光 何故だろう目を開けたままでも平気さ
この手のひらに 生まれる熱は本物
だけどそれだけではあまりにさびしい
だから不器用な言葉と声で生きているって叫ぶのさ
それはまるで心を編み上げるように 少しずつ形になってゆく
いとしい光 あなたの足元をやさしく照らしている
あなたの命の輪郭を静かに縁取っている。
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答えはいつも 淡くにじんで
日々の向こうのさよならを滲ませる
生きたいと思って
死にたいと思って
何度でも 立ち止まる 立ちすくむのに
まだ何かが僕には出来る気がしてさ
悲しみと喜びが 列をなして歩く カーニバル
それは一度きりの出会い つかの間のハピネス
カーニバルは終わらない まだ
やり残した何かを残してる。
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辛いこともたまにはありますが
どうにかこうにか日々をつないでいます
どうしようもない何かにいつも
生きることを押しつけられているようさ
歩道橋の上から見えるいつもの街並み
ずっと向こうの空で沈んでく夕日
涙に滲んでぼかし絵のようだ
あなたの声に耳をすますと まるでこの世界には悲しいことなんてないように思えるんだ
あなたの 肌に触れると まるでこの世界には幸せしかないように つかの間の夢にひたれるんだ
今日も悲しいことがあったよ
傷もつくったよ
慰めておくれよ その魔法の声で
包み込んでおくれよ そのぬくもりで
消えてしまいたいと思った今日の僕を
全部嘘にしてしまっておくれよ。
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木や草花に水を遣るように
見えないものには
愛を注いでやる
枝の一本一本葉の一枚一枚まで
行き渡るように水を遣る
どうか 優しくなるように
どうか 穏やかであるように
肥料の代わりに願いをかけて
陽射しの代わりに眼差しを注いで
手作りの不格好な如雨露片手に愛育む日々。
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それはまるでアズライトの光
近寄るものをさらに惹きつける光
それはまるで夢の形
いつか出会ったような懐かしい形
宝石とは名ばかりのちっぽけな小石にも
川底を転がって魚と戯れた記憶を持つ
いくつもの物語を秘めているそれは
宝石にも勝るとも劣らない輝きを放つ
生きているという光。
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一万回のため息だって
一万回のまばたきだって
一万回の地団駄だって
世界はそれを許さない
小さな恥を抱えました
だけど僕はそれを恥に思わず
誇りみたいに抱きしめていた
少しも 怖くないよ
だって まだ命の
明かりは消えてない
それを恥と思うか思わないかはその人次第で
誇りと思えばなんの恥にもならない
だから僕は自分自身を許せる優しさと
肝心なとこで自分を戒められる強さを持っている。
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何か楽しいこと
考えて考えて
考えてるうちに
夜が空を染めてしまった
夕暮れは僕の心に
寄りかかり
僕は少し涙ぐむよ
そこにあるのは
一抹の不安さ
さあさあ
おねむの時間よ
景色に光を 闇に宝石をばらまいて
僕らは見えない景色や聴こえない音を
抱きしめるよ さながら夢の中の出来事
ハイカラな街並み。
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悲しみの中にも喜びが
喜びの中にも悲しみが
あるんです
そこはかとない
切なさに焦がれたこの胸は
勝手に語り出すよ
見てきたように涙流れるその有り様を
それはブルース
或いはバラード
だけどたまにラブソング
何かを讃えるように
それは流れるんだ
どこまでもただどこまでも
優しい音色が
鼓膜を通して
心をふるわすんです。
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手を伸ばす先にある 花に似た幸福は
いつか君がくれたあの笑顔 なんて素敵
部屋中にあふれる
たくさんの絶望は
悲しみと折り重なりあって 僕のほほにはらはらと降るのです
さよならもおはようもおやすみも
愛してるも 大好きもそのぬくもりで
ひとつに融けて 幸せという光に変わる
そんなふうな当たり前が今日の僕を支えてる。