詩人:どるとる | [投票][編集] |
いつもの朝 いつもの夜
窓の向こうに 広がる1日が 顔を出して笑って
君や あなたの無事を祈ってる
何もなくてもいいんだ 本当は
やたら幸せだと欲張りになるから
特別なものなんてなくていいんだ
あるものだけでお腹も心も満たせたら
まだ知らない道の向こうにあるさ
夕暮れの空 自転車が走ってゆく その背中に映る君の明日が
僕には見えないけれど平穏無事を祈るから
どんなにありふれたことも振り返るとなんだか
何もかもが幸せだった そんな気がする
不思議さ
窓の向こうに 1日が顔を出して 泣いている
悲しみに暮れるその背中に雨は降って
それでも 太陽は昇るから きりもなく 立ち上がって また僕ら笑うから
ねえいつまでも悲しい世界じゃないよ
窓の向こうに つづいてる果てしない空のそのまた向こうに
見える まだ見ない明日が ほら君を呼ぶように きれいな夜明けを その瞳に映してる
もう怖いものなんて
何もないと思う
ギターひとつ 抱えて 歌歌うように流れにまかせただよう日々
窓の向こうに 悲しみも喜びも 放り出して ワンツースリーで世界をひとつに閉じ込めよう
君がめざす明るい未来 描くのはその心
さあ 行こう 最高の明日まで
扉を開いたら そこはいつも知らない世界。
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汚い字でも一生懸命書いた字のように
君のことをずっと好きでいたいのさ
一番にはなれなくても何かに向かって一生懸命走るように
君を愛していたいだけ
この思いはきっと
道端に転がってる
誰かが捨てた
空き缶や吸い殻に似て相手にもされず邪魔くさい
それでもあなただけはそんな僕でも愛してくれるね
いくつもの眼差しの中 ただひとつの愛がある
いくつもの足音の中に ただひとり優しい音色立てて 僕を抱きしめる人がいる
こんな気持ちははじめてだよ 心から人を好きになれた
ありがとう うれしいな
ずっと前からね こんな気持ちになりたかったのさ
君だけに伝えたい
君だけに届けたい
運命なんて大げさな気持ちにのせて歌いたい
はじめての愛のうた
躓きながらも
まっすぐに君をめざして この声は思いとなって ただひとりこの世界で 僕が愛すべき人のために
奏でよう 響かせよう
生まれて はじめての愛のうた
所々にある 間違いや傷跡さえも 愛してくれる君になら 捧げられる
目いっぱい不安がりながら自信のない歌声でも
僕はうたを歌うから
君が好きだ
ずっと一緒にいたい
単純な気持ちだけど
聞いてね 受け取ってね。
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世界のどこにいても
同じ月を見てる時間がある
いま誰かを思う
帰り道の途中で
世界のどこにいても
何をしていても思いが重なる時がある
あなたは今何を
しているのかな
夜の向こう側
そっとあなたを想う
笑っていてほしい
幸せでいてほしい
僕がそうであるように
君もそうであってほしい
当たり前な暮らしの中
当たり前みたいに笑って
細々と でもめぐまれた日々を
大事な人と生きる
そんなイメージを重ねて 僕はあなたを想う
あなたは元気ですか?
好きの気持ち 残したまま 僕はあなたを照らす月と同じ月の光を浴びながら 歩く。
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窓の外は雨 僕の心も雨
ひとりでドアも開けられない
置いてけぼりの笑顔はどこだろう
今はもう追いかけても取り戻せないものばかりさ
耳をふさいで 目を閉じても
夜に逃げてもまた朝は来て
何も聞こえないふりしても無駄だよ
わかっているよそんなこと 最初からこの世界に振り回されて
生きることがそれほど正しいことに思えない僕なんだ
避けられない雨に
受け流せない涙に
濡れている君の
その夜があるなら
僕も同じ痛みを
感じながら生きるよ
重なれなくても
何も聞こえないその耳に
何も見えないその瞳に
届く光がある
明日から逃げないで
窓の外は雨 誰にでも同じように見えてる
何も聞こえなくても
届く光は同じだ
だから笑っていて
何も聞こえないその耳でも
何も見えないその瞳でも
とらえられる音や景色がある
触って そこにいる人のぬくもりを感じ
唇重ね合わせてみれば 一人じゃないことがわかるから
そっと君の闇に光を届けたい
何も聞こえない 何も見えない毎日だけど
あなたを思う僕がいる 誰かがいる
何も聞こえない何も見えないなんてもう言わせない
永遠に降り続く雨でも 僕が傍にいるからさ
明日を信じてみよう
開くんだドアを 二人で その先にあるさ
朝の光が 君にも見えるだろう
眩しいな 生きてる光さ。
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ちょっとずつ 変わってゆく 街並みも僕らも
金汚さをおぼえたら悪魔にも見える
傷ついて 傷つけて
ふいの痛みに気づいたら伝える言葉など何もない
同じこたつに足をつっこんでいる
僕らは 離れるでもなく近づくでもなく
それなりの距離をとりながら生きる
同じ空の下を同じ条件で歩いてる
僕らは 憎みあうでもなく愛しあうでもなく
ただ前に進むことだけを考えてる
考えたらみんなそれぞれ違う営みを暮らしてても どこかで繋がっている部分がある
ほら重なり合う日々の中 違うものの中に同じものがあるよ
同じこたつに足をつっこんでいるのさ みんな 誰もが同じ温度を感じながら
違うもの見てても
同じ世界で 自分の存在を謳うように。
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絶対の幸福を望むならスプーン一杯分の幸福でいい
無限の時間を望むくらいなら最初から生まれることさえなくていい
絶対的な幸福など邪魔なだけ
いつかは不幸に変わるから
知らなくてもいい明日は来なくていい
喜びは悲しみの中にこそあるものと書物が書き並べているように
僕もそのことに異論はない。
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色んな色がある中で
僕は一体何色だろう
色んな形がある中で
僕は一体どんな形?
色んな音がある中で
僕は一体どんな音
色んな手触りがある中で僕はどんな感触?
この何色でもない思いが奏でるのは景色
必ずしも耳に届く
音色ではない
何色に染まれば
僕は僕だということを思い出せる
わがままに揺れれば
忽ち空が割れて
宇宙が顔を出し
全ての謎が解ける
それでも僕は
無限の中でも
限りを抱きしめてる
だから散りゆく命
だから過ぎ行く時
それでも僕は
永遠を知っている
例え形はなくても
ずっと消えない思い
ずっと腐らない魂
それは言い換えれば
ひとつの賛美歌
君に降る時間
消え去ろうと
燃え尽きようと
永遠の中にある
ただひとつの無限。
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行きたいな 夜の最果てがあるのなら
悲しみや喜びは夜の最果てへと流れる
暮らしは暮らしの中
折り重なるでもなく
花びらのように
隣り合って並び立つ
ここで賄うさ
終わりも始まりも
夜の最果てへと 船を漕ぎ 目指す
オールは心だよ だから頼りなくて
それでも信じられる勇気がある
夜の最果てへと 翼を広げ 羽ばたく
風を巻き起こすよ 大地が背中を押す
そうだよ疑いようのない愛がある
行きたいな ロマンだけ憧れだけで
悲しみも喜びも越えていけるんだ
さあ 夜明けは今
猫も走り出す
塗り替えてしまえ
つまらない世界も
誰も千の夜を超えて
たどり着くその先の世界
一歩踏み出したら
そこからが新しい世界
夜の最果ては 夜の夜の最果てさ
跨ぐように 飛び越えて たどり着いたその場所で誰もが描くのさ
自分だけの朝。
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小さな蕾の中に
一年ぶんの悲しみが
一年ぶんの喜びが
いつもの道の途中
色んな人の人生が
色んな人の涙や笑顔が
水たまりに映る今日
小さな虹をつくった雨上がりの街
駅の側立てかけられたさび付いた自転車に僕を重ねた
すっかり色あせて
勤めを果たしたような姿に
膨らんだ蕾は 春を待っているのに 僕の瞳には光はないよ
夕暮れ 赤茶けた空に 明日を思い描いても笑顔ひとつ浮かべられないんだ
一輪の花の僕は 降りる駅を知っている だけど降りなかった
白い雪に埋もれたり 雨に濡れてみたけれど答えは見つからなかったんだ
春を待つ蕾は 花を咲かすためにあるのに
僕は咲かした花を枯らしてしまったのさ
知っているんだ僕は
知りすぎているくらいに
それでも きれいにあなたの瞳に映れない
浮かない顔をしたままうなだれているよ
あなたは知っているのか?僕の何を
後ろ向いたまま 萎れたように夜に紛れて
届かない何かを 掴めない何かを
追いかけて たどり着いた明日には
誰も知らない虹が架かる そして朝日が照らした世界には希望はあるだろうか
神様のいない世界では僕らだけが全てで
春を待つ蕾は何もいわずに時に花を咲かさぬまま散る
僕は相変わらず
曖昧な日々を暮らす
昨日と今日を行ったり来たりして たどり着けない明日を探す
動かない時計の中
モノクロの冬の中
泡沫の夢の中
こたつに隠れては
窓の外の世界に
憧れる猫。
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深い海 深海にも都市が広がり それぞれの暮らしがある
青い海 魚のように口を開けながら 餌を頬張る人の暮らしが
ここには幸せが
ここには悲しみが
波紋を広げて
やがてたどり着く
岸辺までは
深海何万メートルまでつづくいくつもの人々の記録
DNAが伝える かつての誰かの癖や仕草
短い生涯を閉じても何かまだわかることがある
深海の暮らしは
僕らの今に通じる
何万何億という
重みのある
時の果てに今
僕らはいて
これからも
そんな時の繰り返しがつづいていく
今はまだ世界の旅の途中 だけれど僕らはそんな世界の切れ端さえつかめないほど何も知らない
ただ泳いでいくことにだけ 価値を見いだすように とりあえずできることだけを
何かのためになるようにと
誰かのためになるようにと
小さな一歩に
思いをあずけて
いくつもの
海を渡る
潜水艦からの眺め
それがこの景色
色んな気持ちが
見えてるように浮かぶ
悲しみや喜びさえ血を見るようにリアル
痛みさえ確かに伝わる だから見えないものさえ形を成す。