詩人:どるとる | [投票][編集] |
君が 笑った
君が 泣いてた
そんな場面に
あふれる幸せ
くだらないことだ
ありふれたことだ
だけど今ある
確かな幸せ
ただ、テーブルを
はさんで見える
君の笑顔
庭先揺れる花
窓に映るふつうの暮らし
生きている
僕は生きている
ただそれだけで
もう幸せなんだ
笑えている
君と笑えている
ただそれだけでも
めぐまれてるんだ
これ以上ない幸せに
この上ない幸せに
僕は満たされている
笑おう 笑おう
くだらないことなのに大切なことさ
いつでもわかっていなくちゃね
鼻で笑い飛ばすような人にはわからない幸せなんだ。
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海に浮かぶ海月のボート 波に揺られて僕は進む
鯨の頭の上 水しぶきをあげて 船を漕ぐ
僕の横 ついてくる
この悲しみは 海にもあるのか
この喜びは 空にもあるのか
この痛みは あなたも背負っているのか
この苦しみは 世界のどこにもあるのか
そして海月は僕らより何倍も小さな体で 小さな命で それでも前に進む前に進む
そんな姿を 僕は見てる
そんな姿に 僕は見とれる
僕は憧れる。
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右も左もわからずに
生まれて来たのです
さまようようにただようように僕はいろんなことに揺れている
開いた瞼の裏に浮かぶ様々な不安や重たい期待の果てにある予想できる結末
僕は何かを見失ったみたいだな
今を生きる全ての人へ 伝えたい届けたい
もう泣かないでもいいんだよ そのうち笑えるようになるから
ただ、生きて行こう
馬鹿みたいに笑おう
そしてやがて来るだろう波にさらわれるまで
この人ごみの中で呼吸を繰り返そう
夢見がちでもいい
勘違いでもいい
そこにある今に
何か光り輝くものを少し見つけられたなら
平らげよう 夜を
平らげよう 不安も
咲き続けることに慣れても 風に揺れることに慣れることはけっしてないから
ただ生きてみよう
馬鹿みたいと笑われよう
そしてやがて訪れる全てにさよならする日に
ちょっとでも笑えたらいいと思う
日の当たらない部屋の中 薄暗い蛍光灯の光が 揺れながら部屋を照らす
そこにある幸せ 僕には持て余すくらいだ
今僕は笑ってるかな
今君は笑ってるかな
とりあえずこの悲しみの中でも呼吸はできそうだ
この人ごみの中で呼吸を繰り返そう
目に見える幸せはどうやらここにしかないから。
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夜明けの街 朝霧が包む道の彼方に 昇る朝日
朝焼けの街 ポツリポツリ灯りがつき始める
賑やかさがまた戻ってくる
自転車に乗って知らない街へ 出かけて行こう
電車に乗って 車に乗って 行き先は何処でもいい 手段は問わない
夜明け前は今 逃さないでその時を
はじまりは今 扉を開けて 光の射すほうへ
夜明け前が今 君の瞳に七色の今日を映す
走り出すなら今 靴を履いて 青い世界へ
もういっそ染まってしまおう
もういっそ溶け込んでしまう
そこにある朝に
そこにある幸せに
珈琲飲み干すように
それが例え最後のひと時でもまだ先は長くても変わらないさ
ただ、僕にはひとつだけ確かなことがある
今日はまだ始まったばかりだということ
ああそれだけで
心軽くなる。
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人の向こう側
心の裏の裏
攫えば出てくる
人の粗
人の闇
ぬかるみに足をとられ君は前に進めない
本当のこと 切実なこと 振り返って見える 全て 僕は気づく
耳をすまして
はじめて聴こえる音がある
目を凝らして
はじめて見えてくる景色がある
人を疑って
はじめて出てくる答えがある
人を信じて
はじめてわかる事があるのさ
手のひらを開けばそこにぽつんとある
水色や赤や黄色のビー玉のような人の涙
かすかな脈打つ音
ほら 夢のようにどこか果てしない物語はらんでる
それは僕の全て
そして君の全て
明日へと続く扉の向こう側の出来事
指し示すような心騒がすさざ波
手のひらひらけばあるよ。
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目には見えない愛を
僕は抱きしめている
触れられないはずの愛を僕は知っている
愛を記そう 君の元へと届けるために
愛を綴ろう 君の側へと伝わるように
ラブレターを書くなら 答えは簡単さ
思っていること全て
言葉にすればいい
ここらへんまで出掛かっているのに
見えない 浮かばない 出てこない言の葉
伝えたい思いは山々なのに ああ
閃かない ペンが進まない 愛してるのに
こんなに好きなのに
繰り返す夜と朝
日が昇ってまた沈んでゆく さよならと言う君のあの声がまだこの耳に残ってる…
書ける気がしていたのに 自信満々だったのに 君を思うと散らかってしまう心さ
届けたい思いがあふれてる そうさ
誰より愛してるはずの君になら伝えられる
素直な気持ちで
心の窓開け放して
今、全て伝えよう
嘘はつかないで
見栄を張らないで
着飾らないで
思ったままの気持ちを
たゆたうように
流れるままに
言の葉 君の元へ
言の葉 君の夜へ
今、伝わるように
否、伝えるように
ポストまで。
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お母さんのその手は何をする手なの
お母さんのその手は子を抱くためにある
だけど時に厳しく子供の間違いを諭すためにあるのよ
お父さんのその手は何のためにあるの
車のハンドルを回すためにあるの
重たい荷物を持つためにあるの
だけど家族たちを守るために少し大きくできているの
僕はどうしてここにいるんだろ
そして僕の手は何のためにあるの
小さな手だけど
君を守りたい包みたい
その肌に触れて
ぬくもり確かめたい
力はそんなにないけど
愛する人をこの手で感じたい
そのわがままも
時に見せる笑顔も全て僕は
長い長い夜も猫の額ほどの広い広い日々の向こう側も
君の助けをかりながら歩いて行ける
たまにありがとう
言うから
たまには恥ずかしがらずにキスもしよう
あんまり頭のいい歩き方できなくても
君の手と僕の手が描く明日はきっとたのしいものになるだろう
僕の手と君の手
誰かの手やすれ違う知らない人の手
えらい人の手
もう会えない人の手
色んな人の手から手へと伝わる 見えない愛が 思いがほらあるように
僕にも君の手握る僕の手から思いを伝えるよ
愛してる 大好きさ
だから離さない
だから離せない
この手は 僕の手は
ずっと君のものさ
君の手を握ったままさ。
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人は誰も罪深い生き物だ
生まれたその瞬間から人は自由を手に入れるから
心に枷をするけど
時にわがままに人を傷つけ殺める
僕らは 僕らは どうしてこんなにも汚くなれるんだろう
僕らが 僕らが いつでも誰かが笑えるように 明日の君が笑えるように 日々考えて生きなくちゃ悲しいのに
時折道を外れるように生き方を間違えるんだな
あなたがあなたを笑っているよ それはきっとただあなたには似合わないことだよ
少しでも誰かの痛みに気づけたなら 鏡に映るあなたの姿に醜さを見たなら
振り返ってごらん
今からでも間に合う
長い夢を見ていた
悪夢にうなされてた
でも今やっとなんとなくわかったんだ
僕は間違っていたんだね
誰かがもう笑えなくなるまえに 気づけるといいね
僕らは 僕らは いつも都会の隅っこでひっそりと根を張る雑草のように
僕らが 僕らが 僕らの愚かさに気づくその時、自分というものの醜さが暴かれる
笑えるはずもないんだよね そこに泣いている誰かが1人でもいるなら
どんな世界でも
どんな今でも
そんなふうに
人を傷つけてまで
得られるものはない
ただひとつだけ思うこと
いうまでもない当たり前なこと
今さら僕は気づいた。
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1日が終わって
日が沈んで
夜があたりを
包み込んだら
月明かりを背にして
あなたが帰ってくる
おかえりなさいを言う準備は整ってるから早く帰って来てね
ドアの前に笑顔がひとつ
でも少し不安げさ
ただいまの声に
心がほぐれたら
ほら今度は私がおかえりなさいを言う番だね
少しタイミングがずれたよ
おかえりの声に
あわせて言った
つもりのただいまの声はちょっと小さめ
だけどあなたに届いたみたいさ
ああ今日もまた
こうして1日が終わるんだね
誰もがこうやって
日々を歩くんだね
日々を生きてるんだね
だから言うのさ
ただいまの声に
おかえりなさいを
おかえりの声に
ただいまを
ドアの数だけ
人の数だけ
今日も聞こえる
あなたは聞いてる。
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僕は塵になりたい
気持ちよく昇りたい
今までしてきた悪事
その全てにごめんなさい
僕は雲になりたい
気持ちよく浮かびたい
今までもらった助け
その全てにありがとう
何から何までごめんなさい
何から何までありがとう
全てに感謝感激
これ以上言えないし
これ以上は言わない
忽ちちっぽけになるから
あなたの思い出も
あなたとの日々も
そして今やこれからも
流した涙から
浮かべた笑顔まで
だから僕はへりくだって
ちょっと下手に出るよ
そして少しだけ
あなたが優しくしてくれたなら あしたもたのしいだろう。