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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[4342] 悲しくなったら上を見上げよう
詩人:どるとる [投票][編集]


涙をのんで たくさんのんで 強くなるんだ 君も僕も

悲しいことがたくさんある 生きていれば誰も彼にも

でも悲しくなったら
上を見上げよう
何がそこに見えるかい? 青い空が見えたらまだ希望はあるから歩いてゆこう

心優しく持って
人に優しくできたら
自分にも優しくできる 転んだって平気さ
君はもっと強くなれる とりあえず今はあの街まで 行こう

まだ少し 残ってる
何かが残ってる

だけど悲しくなったら上を見上げよう
そこに見えた青空に元気を分けてもらおう さあ今はじまる
新しい旅に 胸躍らせ君は昨日より前に進む。

2012/10/21 (Sun)

[4341] 口伝怪談
詩人:どるとる [投票][編集]


深淵の奥より 現れる 闇をも喰らう獣なら その胃袋を満たすのは赤く滴る生肉に非ず 人の口より集められし嘘か真かも紐解けぬ 怪しき噺を束ねたる 数多の書物も凌駕する 怪異なる世迷い言戯れ言とは図らずも 人の口から人の耳へと渡り行く
形を持たぬ死の記録

それこそ即ち 口伝より出でる怪談と呼ばれし闇夜の囁き。

2012/10/21 (Sun)

[4340] 苗を植える担い手たち
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小さなことでもいい
誰かの役に立つことがしたい
ほんのちょっとでいい
誰かの心の傷跡癒せればいい

何かと忙しない日々の中で 人波は途切れることなく 蟻のように蠢くよ

僕ができること 探すけど なかなか見つからないから
黙ったままで 通り過ぎる 泣いてる人困ってる人を見つめてるだけの僕に気づく
僕にもできることがあるはず 言い訳しても意味はない
立ちつくすその背中に差す影を 振り払いそっと駆け寄る眼差しに重なる笑顔が見えたなら

それが何よりの宝物
抱きしめよう

僕ができること それはとてもちっぽけなことばかり

でもいつかそれが積み重なって芽を出し
花を咲かせるだろう

誰もがその苗を植える 担い手なんだ。

2012/10/21 (Sun)

[4339] 静と動即ち相反するもの
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どんな美しい花も
やがて枯れるように
時は幾重にも
僕に降りそそぎ
人の歳を奪う
命を削ぐように
そっと静かに
しかし確かに

コトコトと脈打つ静と動があるように
全ての理は相反するものとしてここに在るのです

それを紐解くのなら僕は元からここにはいない人とも
ここに確かに存在する人ともいえよう

即ちそれは対になるものとして 僕やあなたの日々を司る縁の糸 手繰り寄せて知る運命の予感

なんとなくあなたの顔を見たくてここに来ました
南の窓開けてそっと優しく吹き込む風のように
たくましいお髭をたたえた白髪混じりの顔が物語る年月の経過に流れた時間の重さがしれる

ほらねそれでもまだ愛してる
誰よりも君を

例え重なれなくても
全てを分かち合えなくても心にはちゃんと温かい何かが流れ伝う

色あせた葉っぱに
小径歩けば出逢う
もう季節は秋だ
問わずとも見える
悲しい色に染まる
街並みはモノクローム

嗚呼 それだけを伝えたくて会いに来たよ
後ろから 手渡す 少し恥ずかしさ入り混じる不器用な心思(おも)い

僕は迷わず唇寄せる

そして何度でもいうよ 君が好きだよと

君だけ愛している、と。

2012/10/21 (Sun)

[4338] 孤独な影
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僕は独り いつも独り
振り返っても見上げてみても誰も僕のことを気になんかしやしない

影を引きずって 歩いて行く土手沿い アスファルトに映る僕の影は俯いてる

果てのない旅に出た
僕はもうこの世界にはいない がら空きの部屋 最終電車の一番後ろの好きな席

孤独の影を引きずって 歩き続けるのさ
このまま どこまでも果てしない宇宙に
抱かれて僕は朽ちて行くだけだ

幸福と違えないばかりの今日にたどり着く時僕は知るだろう
揺るがない希望が
差し込めば誰もが昨日を嘘と思うように

僕は忽ちいなかったことになるから

やがては誰もが
そこに揺れてても
誰にも見えない
孤独の影に変わる

そこにはどんな概念も入る隙はない

だから、言葉じゃわからない

僕はただ、目を伏せて君の名前呼ぶ。

2012/10/21 (Sun)

[4337] 人と遅れて走るランナー
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ふつうの暮らしの中で 毎朝起きて会社に向かう
うるさい大人たちに囲まれて若さが猛威を振るう
ほらね、あまりに人様をばかにしすぎて

ふつうの生活の中に幸せと呼べるものはあるか
不真面目で不器用な僕らは思いを伝えることが苦手で考えている間に
電車に乗り過ごすようにタイミングを逃す

逆上がりができたよ
後転ができたよ
テストの点数も少し上がった

きっと幸せは努力したぶんだけ未来に用意されてると思われてるけれど本当はそうじゃないのかもね

ふつうの生活の中で
僕らは僕らはどんなふうに
社会や人と向き合うのか考えている間に風は通り過ぎる
頭の上にある天国に抱く憧れや創造のように僕ら形のないものを愛せても…

そこにある真相に言葉をなくすだろう

だから、少し人と遅れて走るランナーになる、僕は。

2012/10/21 (Sun)

[4336] 記憶
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僕の中の何かが云う
先に進めと言ってる
僕の中に何かが居る
後先はないと脅かす

記憶を辿る旅に出よう
この場所にはいつまでも居られない

記憶を探る旅に出かけよう
明日は待ってくれない
此方から会いに行こう

不思議なこと
わからないこと
ちょっと信じられないこと
そんなことがだんだん見えてくる

君の中の何かが云う
暗闇の中に座ってる
行き止まりまで行け
爪先ひとつ動かさず

真実だけを伝えよう

僕は嘘 真っ赤な嘘
記憶からも消えて
あの懐かしい故郷のさざ波が 押し寄せる迄。

2012/10/21 (Sun)

[4335] あなたがいてくれるから
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すぐ傍に居るのに気づけないのは すぐ近くにありすぎて 当たり前と勘違いしてるから
当たり前なんてものはいつも僕らが勝手にそう呼んでいるだけで本当は何もない

あなたがくれる無償の愛にはなんの価値もなく 当然値札なんてついてないから
計算なんてできやしないけれど 僕はいつでもわかってた
その愛の深さに

気づけなかったあなたの優しさに 僕は何か忘れてた気がするよ
大切な人のために生きていくこと
多分それがこの先も僕の課題になるだろう

そうだ、僕はためらいもなく今なら言える あなたがいてくれるから 僕はここにいる

君の悲しみに気づかないのは 自分のことばかり見ているからだ ただ傍にいることだけを愛と勘違いしていたんだ
傍にいるだけならぬいぐるみでも事足りるよ
だから僕がいつでも君の瞳の中に映ってなきゃいけなかったんだね

あなたがくれる優しい微笑みに 値する何かをあげられていたかな お世辞にもよくできた日々を歩んできたとはいえないな
不器用で危なげで 散らかった毎日を君に虐げてしまったかな

気づかなかったんじゃなく気づかないふりをしていただけかも
大切な人のために何かできることを探す
それができたなら簡単なのに素直になれない僕だったんだ

いくつもの夜が
いくつもの朝が
今まで通り過ぎた
いくつもの涙を
いくつもの笑顔を
今まで見過ごしてた

そんな僕でも君をまだ愛せるなら
また言わせておくれ
きりもなくアイラブユーと。

2012/10/20 (Sat)

[4334] 三丁目の猫
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三丁目の猫は今日も縁側でひなたぼっこ
一日中眠そうにあくびばかりしている
僕と似た者同士だから 気が合うんだ
よく遊びに行く

三丁目の猫にもやがて子供が生まれてお母さんになった
よく家族で子供を連れて ひなたぼっこする風景を見るよ

猫はいいな 気楽で
だけれど案外辛いかも
三丁目の猫はにゃんとかわいく鳴くよ
その鳴き声には少し考えさせられる何かがある

夕暮れて 空が真っ赤に染まるころ
三丁目の猫の鳴き声がしたよ 僕におやすみと言うみたいに

やがて三丁目の猫はお墓の中 飼い主のおばあちゃんも亡くなって 家もそのうち取り壊されて 三丁目の猫は僕の思い出の中だけの猫になったけど
それでも僕の思い出の中でずっとあの愛らしい鳴き声で鳴いているんだ

ほら耳をすませば
にゃんと聞こえる

くだらないことで落ち込む僕に頑張れと言うみたいに鳴いているんだ。

2012/10/20 (Sat)

[4333] そして
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そして夜は明けました
そして朝がやってきた

僕はあくびをひとつしました
そして流れる穏やかな時間

そしてドアを開けました
そして何処にやってきた

僕はもう空っぽのままで
そして心は透明になっていた

誰もが待ち焦がれた
この朝ではないけれど
それでもどこかでこの朝を待っていた人がいるから
その人の笑顔めざして僕は謳うよ

ただ、何も考えず笑っていたいのさ
そこにある平穏や永遠であるはずの平和な毎日に感謝を忘れずに

そして流れてる時間に 乗って揺すられて僕は行く、ひとり

そして そして そして そして

次は 次は 次は

何があるかな。

2012/10/20 (Sat)
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