詩人:どるとる | [投票][編集] |
花はとても妬ましい
生まれたその時から
きれいだから
苦労なんて してなさそうな
花だってさ 知らないだけでさ
何かしらの苦労を 背負ってるんだよ
道端に 咲いた名前も知らない花を
見くびってたよと 謝ってみる
どれだけ頑張っても
たとえば頑張らなくても
与えられるものは等しく同じで
喜びと悲しみで 大差なんてないんだと
最近になって僕はやっと思うのです
僕とあなたでは 生きてきた環境や
歩いてきた 道さえ違うので
それを知らないから 何も言えない
せいぜいわかったように知ったかぶりをするだけ
誰もが言う自分とは
どうすれば自分で
何が自分じゃない?
たとえば障害を持って生まれた子供を
持った親の気持ちなんて僕にはわからない
でも本当はわかってはいけないことだ
どうしようもない「運命」だとしたら
それを受け入れる強さは僕にあるかな
君の気持ちなんて 胸に手をあてても
わかりゃしないけどそれでもわかりたい
そう思う 気持ちが人を理解するんだよ
長い時間をかけて その人の良さや悪さを
癖なんかを知って 嫌いになっては
都合よく好きになったりして
その人が心許せる人の一人になりたくて
本当はわからなくてもわかったように見せかけることも愛だ
同じ椅子に 座って
同じ机に 向かいあって
同じ 食事をしてる
でも 違う人だから
好き嫌いがある
だからそんなときは
その違いを 愛してやるんだよ
それこそが あなたの持つ 僕にはない 特別
どれだけ頑張っても
たとえば頑張らなくても
与えられるものは等しく同じで
喜びと悲しみで 大差なんてないんだと
最近になって僕はやっと思うのです
僕とあなたでは 生きてきた環境や
歩いてきた 道さえ違うので
それを知らないから 何も言えない
せいぜいわかったように知ったかぶりをするだけ。
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夕暮れの 教室の隅窓から見てたのは
寂しさを描いたような土煙舞う 校庭
石ころ蹴飛ばしながら家まで帰る
追い越されていくチャイムの音に
歩道橋から見えた 沈みそうな夕日が
僕にくれたのは 小さな優しい光の種
広げた手のひらに咲いた君の温もり
静かに見下ろす 街に夜の帳が降りてきて
また明日で 別れるいつもの分かれ道
喧嘩してもただいまだけは忘れない
言葉にしただけで心が 丸みを帯びる
着替えをするように空は夜に着替えて
月や星の模様の 上着を 羽織るだろう
まだかすかに残ってる君の温もり
人を選ばずに 向こうに渡らせてくれる
歩道橋の真ん中に来たとき いつもいつも
同じ気持ちになる 切なさとも違う気持ち
今なら誰にでも優しくなれる そんな気がする
歩道橋から見えた 沈みそうな夕日が
僕にくれたのは 小さな優しい光の種
広げた手のひらに咲いた君の温もり。
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瞼閉じれば スクリーンに映る
思い出が 記憶を回想していく
この手に 灯っていた温もりは
短すぎる 命を抱えていた
時は待ってくれず
僕の前から 消えたあなたの笑顔
一緒に並んで歩いた
あの桜並木に 吹く風は切ない香り
思い出す度 あなたに会いたくなる
君の好きだった映画の三作目が
テレビでやってたよ 出来はいまいち
素直になることが 恥ずかしかったよ
でもこんなことになるなら もっと
君に優しくすればよかった 今さら後悔しても遅いのに
もう 桜は散って久しいけれど 緑の中でも 思い出せるあの笑顔
この世界で一番価値のある宝石
観覧車に 乗って街を 一望
見下ろした街に 明かりが灯る
今日は君の誕生日
一人 おめでとうと呟く
一緒に並んで歩いた
あの桜並木に 吹く風は切ない香り
思い出す度 あなたに会いたくなる
もう会えないのにおかしいね。
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小雪混じりの 空 白く染まってく
街並みを 眺めながら 季節は過ぎてく
本のページをめくるように
繰り返す 昨日と同じような今日を
少しずつ僕の手から離れていく
君の温もりを 僕は覚えているから
君にはただのさよならでも
僕には少し 意味合いが違うよ
溢れそうなほどの思い出がある
本棚にしまわれた大小様々な本
君と見たもの あるいは聞いたもの
一つ一つ思い出しながら 記憶をたどる
君の温もりを失った僕の右手は
寒さですぐに冷えてしまうだろう
この手にはもう取り戻せない
温もりは僕のものじゃないから
白さに 埋もれてく
刻んだ足跡さえも
もう見えないよ
君のあの笑顔
思い出を 濡らすのは どんな色した涙だろう
僕は どうしようもなくなって
自分を 自分で抱きしめた
少しずつ僕の手から離れていく
君の温もりを 僕は覚えているから
君にはただのさよならでも
僕には少し 意味合いが違うよ
君の温もりを失った僕の右手は
寒さですぐに冷えてしまうだろう
この手にはもう取り戻せない
温もりは僕のものじゃないから
つい昨日までは 僕のものだった
温もりで 今君は 誰をあたためているのだろう。
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空に浮かぶ 雲に憧れを抱いた
あの頃の僕の中にあったものは
情熱と呼ぶには些か大げさで
でもふれれば火傷しそうなほどだった
急な坂道を自転車でかけ降りる
少年を見たとき 僕の中で何かが変わった
歌いたいのは多分ちんけな 夢なんてものじゃなく
一言では語れない ロマンを越えた その向こう側にある何か
行こうと決めたその日に 僕は鞄に適当な荷物詰めて
なけなしの勇気を たてがみみたいに風に揺らしながら最初の一歩を踏み出した
旅人と名乗るのもおこがましいが
そう呼んでくれてかまわないよ
若さが手伝って僕は強がった
ダンデライオン 青空を染めるイエロー
魔法みたいな言葉を探してる
たとえば君の涙を消してしまうような
信じていたいのは 君を守れる僕自身
暑さに負けない頑丈な体も めまいを起こしそうな最高気温
君の手をつないだときに僕は何かを誓ったのを覚えてる
それは君を何があっても愛すること 自分でも恥ずかしいほど赤く染まる頬
そしてまた 僕は同じ坂道を かけ降りる
同じ気持ちと 同じ決意を胸に秘めて
歌いたいのは多分ちんけな 夢なんてものじゃなく
一言では語れない ロマンを越えた その向こう側にある何か
行こうと決めたその日に 僕は鞄に適当な荷物詰めて
なけなしの勇気を たてがみみたいに風に揺らしながら最初の一歩を踏み出した。
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渚を走る 海風
コンパスは南を指す
小さな車に乗って
好奇心を走らせよう
君はどこを目指しているの?
それは心だけが知ってるんだ
空と海の青が混ざりあって
その境目を曖昧にする
ドーナツうかべた空
書きかけの絵日記
どこに続いてるのかもわからない道
そのすべてが ただただ眩しかった
学校の屋上 突き刺すような陽射し
プールに飛び込んで
50メートルを制覇
小さな 僕の決意は揺るがない
一人で旅立つ 電車に飛び乗って
太陽を一抱えにして夏をひとりじめ
心まで空と同じ色に染まってく
下ろし立ての自転車
坂道を一気に駆け降りる
話題は尽きなさそうな夏休み
あの頃のすべてが今でも眩しい
大人になって 手にしたもの
そのかわりに 失ったもの
その一つ一つが その人を形作る
だから何を失っても 何を得ても
僕は 無駄だなんて思わないよ
今のすべてが 例外なく僕のすべてだ
空と海の青が混ざりあって
その境目を曖昧にする
ドーナツうかべた空
書きかけの絵日記
どこに続いてるのかもわからない道
そのすべてが ただただ眩しかった。
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笑った顔がやっぱり君には似合うね
ずっとこのまま時が止まってほしい
虹を降らせる 雨上がりの空が
真っ白な画用紙に悲しみを描く
一人が二人になっただけなのに
それが 今の僕には何より心強いんだ
虹が生まれた日 僕は悲しみと喜びを知って
人を愛すことの幸せとその難しさを 知った
つないだ手から伝わるぬくもりは
あるはずもない 永遠をくれました
いくつもの 日々が思い出になっていく
宝箱にしまった色とりどりの宝石
君がいることが僕にとって 一番大切なことになった
君と出会って いくつの季節が過ぎたかな
指折り数える暇もないくらい忙しかった
色を変えてくすべて
存在するものは 等しく 変化を 遂げるもの
でも僕は思う
変わらないものも確かにあると
それは形を持たぬ気持ちだ
虹が生まれた日 僕は悲しみと喜びを知って
人を愛すことの幸せとその難しさを 知った。
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言葉にできないことが僕にはありすぎる
人への感謝も憤りも言葉にはならない
凝りのように抱えてる 不安や焦りを
隠せずに 今日も誰もが生きてる
それを下手くそな笑顔でごまかしてたら
ある時、涙になって頬を伝うのでしょう
それはまるで予報にはない
にわか雨のよう 差す傘もない
だから誰かの優しさが傘の代わりに
僕を 濡れないように悲しみから守ってくれる
その時こそ僕の気持ちは言葉になるのだろう。
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僕はあなたのその目に映るすべてに
疑いを隠せず時々あなたを信じられない
向かいあって見えてくるお互いの醜さに
目をそらす狡さも必要だと 思い知ったよ
誰かが 歌う愛にごまかされそうなら
時には汚れてみないかと裸になった
答なんてないなら自由が約束されてる
ゆがんでるくらいが丁度よかったりする
ドラマにあるようなつまらない生や死を
鼻で笑う僕らには少し世界は美しすぎる
夕暮れの街 水面が空を映してる
誰かがついた嘘さえ紛れてしまうよ
もしも目を閉じて生きれたのなら
余計なものを見ずに幸せになれるのに
一人になりたいのに一人がこわいのは
僕も寂しさを覚える人間だということ
夜が広がってく 闇の中で息をころす
たずさえた光は 希望にもどこか似ている
物語は続いてくページが途切れるまで
人を愛することで自分を愛そうと思う
変わらない 日々の退屈や 卑屈さえも
風になって吹いてく 明日へ
誰かが 歌う愛にごまかされそうなら
時には汚れてみないかと裸になった
答なんてないなら自由が約束されてる
ゆがんでるくらいが丁度よかったりする
ドラマにあるようなつまらない生や死を
鼻で笑う僕らには少し世界は美しすぎる。
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それは僕を 困らせまいとする
君の決死の強がりなんだろう
優しさは時に とても悲しくて
心に深い傷を負わせるから
神社の長い石段を上るとき
すれ違った 子供たちに僕は
あの頃の僕と君を重ねて見てた
どんなときも 二人だからできたことがある
それはきっと恋なんかじゃなくて
なんとなく 曖昧なものだったのだろう
明日もまた会えるって疑いようもなく
そう思ってた僕らに突然訪れた別れ
それは夏の暑さが 見せた幻なんだろうか
君が好きと気づいたときに終わった恋
指切りして 簡単に破ったり守ったり
できる約束なら いいのにね
約束をすることもしなかったのは
する必要がなかったからだろう
映画のラストシーンを飾るように
雨は降る 咲き乱れる傘の花
その中の一つに君はいるのかな
見つけられるはず これがもしも運命なら
世界でたった一人を 愛するなら君以外にいないよ
多分そんなことを伝えるために
僕はあなたを思い続けていたのだろう
僕は果たして夢を見ていたのだろうか
覚めてしまえば ふれることさえかなわない
もしも大人になっても気持ちが
今と変わってなかったら
その時は 恋人になろうって約束した
あの日を僕はまだ消せずにいる
だってまだ僕の中には君への思いがあるから
それはきっと恋なんかじゃなくて
なんとなく 曖昧なものだったのだろう
明日もまた会えるって疑いようもなく
そう思ってた僕らに突然訪れた別れ
それは夏の暑さが 見せた幻なんだろうか
君が好きと気づいたときに終わった恋
多分僕が生まれて初めて 味わった恋。