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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[4202] 空気みたいな夜
詩人:どるとる [投票][編集]


あの空の青さが やがて 橙に染まる頃

僕は今日いちばんの笑顔に出会う

ドアを開けたら そこはもう夜の端っこ

真っ暗な あたりを 見渡し 思うのは
大体くだらないことなのに

空気のような 柔らかな声やしぐさに僕はためらいもせず 受け止める

日付が変わり 朝が瞳にも 訪れたら
僕はまた 「おはよう」を言おう

それまではね

空気みたいな朝を夢見て 眠る。

2012/09/01 (Sat)

[4201] 夢から覚めたら
詩人:どるとる [投票][編集]


夢から覚めたら
今日いた人も
居なくなる

影すら 残さず

夢から覚めたら
昨日会った人の顔
覚えてるかな

もらった言葉や
その人の癖や
シワの一つ一つまで

夢から覚めたら
今日の喜び、
悲しみ、憎しみ
全て白紙になって
しまう気がする

朝が変える世界が
夜の静けさに
音を取り戻させる
解き放たされた
ドアの向こうで
生活がまたはじまる

夢から覚めたら
昨日の別れや
昨日の涙は
どうせなら
笑顔や虹に
変われ 変われ

夢から覚めたら
その瞬間から
何もかもが鮮やかに見える

些細なことで
すれ違い
争い始める
人たちを
憎むのもやめて
少し心を片づけよう

そしてまた再び夢に沈むまで 僕は夢のような今日を走るから。

2012/09/01 (Sat)

[4200] 夏の終わりに
詩人:どるとる [投票][編集]


遠ざかる夏を 感じ 思うよ 理由のないせつなさを

遠ざかる夏は 残す
誰の心にも 見えない火傷のあとを

青い空 入道雲 みんなで行った海
焼けるような暑い陽射し 夜の花火

肝試し 恋人たちは浜辺をどこまでも歩き
恋のひとつも咲いただろう 何も話せなくても通り過ぎる時間が やけに甘酸っぱくて 明日のふたりを近づけさせたね

夏の終わりは 落ちる線香花火のよう
はじけて飛んでやがてだんだん静かに消えてゆく

あんなにも 暑くてさ みんな 早く夏が終わればいいと思っていたのにね 不思議に夏の終わりが来ると暑ささえ恋しく思うのさ

心に残った 置き忘れたままの 夏の思い出

影はまだ少し残ってる

ほらすぐそば揺れている。

2012/09/01 (Sat)

[4199] そんな人になりたい
詩人:どるとる [投票][編集]


力は弱くても
優しさにあふれてる
頭はわるくても
思いやりを持ってる

足りないもの
足りないところ
補うように
力のない人には
それにも勝る
心があるんだよ

人間、力じゃない
人間、頭でもない
人間はね 人間はね
心できまるよ

誰かのために一生懸命になれるだけ
誰かのために涙を流せる それだけ

有り余る力のために暴力ふるって 誰かを困らせるなら
力などなくていい
なんの役にも立たないよ

それより 頭はわるくても 誰かのこと心から思える人のほうがすばらしい

僕はそんな人になりたいよ

目立たなくても
有名じゃなくても
脇役みたいでも

世界にたったひとりの君という人の持ってるその優しさ
そしてかがやく瞳

それがあれば いい

自分を無意味だとか
無駄だとか言わないで 君がいることできっと誰かが助かってる 誰かの支えになっている 必ず

器用に物事こなす人や 欠点のない人よりも ずっと不器用なほうが人間らしい

考えようによるよ

僕なら そんな人でいたいな

僕はそんな人になりたいな。

2012/09/01 (Sat)

[4198] 君だけのヒーロー
詩人:どるとる [投票][編集]


君の傘になりたいな
悲しいときは その悲しみを 受け流す
傘になりたいな

君の太陽になりたいな
もしも落ち込んでるのなら そんな時間をせめて少しでも 照らせる
陽射しを注ぎたい

大したことは多分 おそらくできないけど
ずっとそばで変わらない 気持ちで君を見つめつづけるから

この世界に生きる全ての人を濡らす 悲しみから 守ってあげるよ

君は僕にとってのたったひとりのヒロインで
僕は君にとってのたったひとりのヒーローで

だけど頼りなくて
不器用で
だめなヒーローだけど

気持ちだけなら誰にも負けないつもりだ

今日も言うよ 愛してる 大好きだよ

僕は君だけのヒーロー。

2012/09/01 (Sat)

[4197] 泣き虫の処方箋
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悲しいときには
どうぞ我慢せずに
泣いてしまいなさい
涙を押し殺しても
いいことなんて
何ひとつないから

大人だって泣きたいことは 毎日のようにあるからね
誰かの涙を指差して笑うのだけはやめなさい

恥ずかしいことなんかじゃないよ 涙を流すことは
涙を我慢してまで笑うことのほうがよほど恥ずかしいことだろう

自分でもわからないけれど 悲しいときほど笑っている
嘘や強がりや他人の目を気にして 涙を流すことも 我慢しなきゃいけないような世の中に

もしも、もう少し 穏やかな心 芽生えれば

心に負ってしまった
傷跡を癒すには
市販の薬じゃ 治せないのさ 誰かの優しさや誰かの気遣いと思いやりで だんだん傷跡が塞がる事もある

泣き虫の為の 処方箋をお出ししましょう
早く 笑えるように
「お大事に」とでも言うように あなたに笑顔を届けよう

なんでだか 涙が止まらない 昨日の悲しみが 今日の僕を濡らすよ
子供のように 誰の目も気にせず 涙流せたらいいのにな

伝わる誰かの痛みが
僕の心に 届いて
ほら、目を閉じたら
何も見えない暗闇の先に あたたかい光が見える
僕はやっと大事なことわかったような気がしたよ

だから 涙を流しながらでもいい 生きて行く道は人それぞれでも
たどり着ける明日がある限り そこに夜明けがうまれる

自分でもわからないけれど 悲しいときほど笑っている
嘘や強がりや他人の目を気にして 涙を流すことも 我慢しなきゃいけないような世の中に

もしも、もう少し 穏やかな心 芽生えれば
誰だって泣き虫を心に宿してるものなんだ
強がったって その作り笑いの向こう側には 絶え間なく雨が降っていること
僕は知っているからね 泣きやんだら真っ先に 本当の笑顔を 心から浮かべよう
作り笑いというお化粧落として。

2012/09/01 (Sat)

[4196] なんでもない日
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なんてありふれた毎日だろうな だけどどこかが幸せに満ち満ちている

陽射し差し込む部屋の中 僕はひとり
何かを見つめてる

平凡の中にある 限りなく確かな幸せを 探したいだけなんだ

当たり前なことがいつだって いちばん幸せだってこと
そんなことは初めからわかっていたはずなのにね

いくらお金を持っていても心が豊かじゃなければ 貧しいだけだってことを
僕はだいぶあとになってから気づいた

日常の隅にある なんでもない喜びに笑いかける今日のよき日には

財布が空でも 笑える

雨の中でも つよく咲く花のように僕も 逞しくいよう

非情な運命に さらされた人だって いつかは笑える日が来ることを僕は誰よりも知っているから

ふいに吹いた風に
理由もなく笑ってる
そんな今日はなんでもないただの1日

それでも特別な1日。

2012/09/01 (Sat)

[4195] 欲望の種
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お家が欲しい そんなに大きなお家じゃなくてもいいから みんなで楽しく住めるような

家族が欲しい さみしいとき寄り添ってくれるような 喧嘩しても何度でも笑いあえるような

あれもこれも欲しい
なんでもかんでも欲しい
欲望ばかりが膨らんで 財布は空で

お金で買えない幸せを僕は知っているはずなのに
どうしてだろう
欲望に目をぎらつかせて お金を欲しがるよ

なにもなくても幸せは 人の心の中に生まれる
ただ大好きな人と心落ち着く場所があれば
それだけでいいのに。

2012/09/01 (Sat)

[4194] 悩み多きこの時代に
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尽きぬ悩みや迷いに埋もれた 時代の影にさすらうように
男はひとり夕暮れの中笑う

夜明けの中にも黄昏はあって ほら気を抜けば忽ち意識の外であの頃を思う 髪巻き上げるような風が吹く

嗚呼 悩み多きこの時代に 僕は生まれてきてしまったよ
それを 幸せと思うか不幸と思うかで 見える世界が鮮やかにも色あせても見える不思議 胸に灯る

隣り合って 重なり合って 束になって悲しみさえも飲み下す日々
この足が 動くままに 地図は広がり
朝と夜が幾度か繰り返されたあとに 僕はまた今日と同じように笑えるだろうか

今はまだ不安さえ新しくて

悩み多きこの時代に 生まれたことを素直に楽しめずに笑えない

だから言葉ひとつすら濁るのさ。

2012/09/01 (Sat)

[4193] 騙しの日々
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何かがあまりに足りないよ
この世界には

物であふれてるのに
本当に必要なものは数少ないな
都会でも田舎でもそれはかわらない

どうでもいいものばかりが 散らかって
当たり前の中にあるような 無償の幸せに気づけないまま 僕は嘘っぱちの幸せに 笑いかけてる

君にもあるだろう
気づくことが
僕にもあるだろう
大事なことさ

虚像にだまされて
本質を見失う
実像はそこじゃない
君の隣や 君の足の下にあるよ

鼻で笑うのなら それほど安い幸せはないな

自分を騙くらかして
他人をも騙くらかして
一体いつから本当のことが言えなくなったんだろうな

両目を閉じて 心の瞳で見た世界は 今まで隠していた不平不満にあふれてる

両耳をふさいだら 音のない世界が悲しくて 僕は音を恋しがりすぐに両手を離した

歩くことや走ること
悩み迷うことをやめたら 僕らは生きるすべを見失うから

結局自分を騙してまでも 悲しみにさえ時に微笑むくらいの痛みを味わうのも厭わない日々にいなきゃ。

2012/08/31 (Fri)
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