詩人:どるとる | [投票][編集] |
この世界の端から端まで全てを解き明かすことは難しい
ならば僕は君という小さな世界を理解しよう
僕の中での世界の全ての君の全てを
不器用でもいい
危なっかしくてもいい
愛は生まれるさ
君との僕が結んだ小指にも 時折流す涙にも
未来は生まれるさ
通り過ぎた駅にもつまずいた階段にも
凪いでいる海にも
そう笑えばいい
困ったときは
ごまかすように
最初から たどり着いていた 僕らの行きたかった世界の果てに
今、立っている
僕の中での世界
君の中での世界
その果てに。
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行き交う人波の中に
僕は何を見ている
何がこの瞳に
映るだろう
人の心の奥まで
見えるだろう
人の醜さや
人の愚かしさに
気づいてしまった
僕はもうあの頃のような無邪気な幼さはない
今の僕には歪んだガラスのような汚れた美しさがあるだけ
誰かを憎むことと
誰かを愛すことは
とても似ている
それはまるでビードロ
知れば知るほどに
人の中の闇が見える
人の中の悪が見える
そういうものだ。
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背中合わせの二人が
画面の端へ消えてく
流れる涙拭いもせず
僕らは消えてゆく
さよならの言葉呟いて エピローグを迎える二人の物語
映画のような恋をしたよ 終わりまで切なくて
小雨の降る 街路樹を二人は別々の道 歩いて行く
さよならは雨音にかき消され 聞こえなかったけれど
君との楽しかった日々を思いながら僕はこれからの日々を強く強く生きて行こうと思った
だからこのさよならははじまりに向かうためのさよならさ
悲しみに笑うよ。
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電車に揺られて
宛もない旅へ
出かけよう
行き先は決めずに
カバンには
夢と希望詰め込んで
悲しみは置いてゆこう
窓の外を過ぎる
景色は思い出になる
遠ざかるほどに
懐かしくなって
思い出せなくなる
涙を拭うハンカチがないのなら僕がその代わりになるから
後先のことあまり考えすぎずに 流れる時間に心をゆるそう
ほんのささいな出来事が幸せだってことに気づけたら
なんでもない今日もなんとなくどこかが特別な風を呼ぶよ
あとで考えたらなんでこんなくだらない記憶がっていうものほどきらめいて
なんでもない今日がなんとなくいちばん特別に思えるんだ
今すぐ出かけよう
難しいこと面倒なこと考えるより先に
風にさそわれて 僕はドアを開けるよ
発車のベルが鳴る
何か新しいことが待ってる そんな気がする
風を呼ぶのは僕や君だ
行こう 行こう
まだ見ない明日へ
風を呼ぶよ。
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当たり前なほど
ありふれているほど
それは幸せな毎日だ
貧しさの中にも
豊かさは生まれる
豊かさの中にも
貧しさは生まれる
お金も必要だ
住処も必要だ
衣服も必要だ
だけれど心の余裕がなければそれら全て持て余すだけ
見つめる先は
部屋の片隅
棚の隙間
瞼を閉じた暗闇の中
中身だけ良くても
だめさ つまらない
もくじから惹かれる
そんな人生を築こう
外見だけ美しくても
だめさ 愛せない
もくじだけでときめく
そんな人になろう
表紙をひらいたら
一言だけでいい
『生きよう』それだけ
歩こう この道がもうこれ以上 行けなくなるまではずっと 命は捨てずに はこんでゆくんだ
スタート地点にもどって 見渡す今まで
幸せは そうさ
何気ないところにあった
例えばそれはポケットの中にも。
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長い夢から覚めたなら微睡みが拭えない
僅かにあいた隙間からのぞく小さな世界
どんな詩を 書こうか
どんな世界を築こうか
どんな場所を選ぼうか
夕暮れがもう見えてる
夜の中に 言葉は 静かに 消えてゆく
切なさも悲しさも痛みも苦しみも隠せずに詩になる
夜が見る夢は 眩い朝の夢 暗い場所でも独りでも明るい詩が書けたなら素敵だと思わないかい
だから僕は この胸を打つ切なさを のりこえて 闇の中へと光の矢を放つように
夜が見る夢に朝の匂いを 込めるんだ
夜が見る夢に朝の景色を 映すんだ
ほんの少し ほんの少しのざわめきだけで
夜にも 笑顔の代わりになるような
希望の光差し込む
怖がらないで、詩を書こう 夜の闇に描くのさ
暗い明るいに関係なく そこにあってどこにもない何かを見透かすのだ。
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繰り返される日々の中 大事なものがある幸せ 平穏をもたらすのはその笑顔その涙
日々、消えてゆく人
日々、生まれてる人
今日も誰かの誕生日
今日も誰かの命日
笑えない事もある
だけれど
取り戻せない笑顔はない
笑うなら今さ
スマイルアゲイン
スマイルアゲイン
忘れているその笑顔をもう一度見せて
スマイルアゲイン
スマイルアゲイン
二度とないこの時間を悲しみで満たさないで
もう一度笑って
振り返らずに歩くのは
難しい 簡単じゃない
幸せの隣にはいつも悲しみが座ってる
日々、変わりゆく街
日々、消えてゆく景色
行かないで 消えないで ずっとそのままで
誰もいない部屋
申し訳程度についてる明かり 揺れるたび影も揺れる
誰のためでもなく何かを照らすため
スマイルアゲイン
スマイルアゲイン
忘れてたその笑顔がもう一度咲く日を
スマイルアゲイン
スマイルアゲイン
僕らはずっと待ってる いくつもの夜をこえて
一緒に笑おう。
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さよならのうたがきこえる あなたの声で囁く 『またあしたね』それだけでいい
少しずつ暑さもおとなしくなって
風が吹き抜けたあとの静けさ からだを包むこのおだやかな時間に身をあずけ
僕は久しぶりに笑ったんです
見てごらん陽射しが笑ってる 庭のひまわりもあじさいも笑ってる
なんて素敵な夏だ
なんて暑い夏だ
でもどこかに優しさがある
夏の幻 遠く揺れて
追いかけるほど遠ざかる つかめない風
また会いましょうって風に 囁いて
静かに いつの間にか扉は閉まるのさ
そして気づいたら
汗もひいている
どうして暑さが恋しいのかな
夏の終わりは 切なさを残して
心に置き忘れた 何かがあるよ
夏は幻のように 終わっていった
夏は幻のように さよならを連れて
やって来ました
kikaku2012太陽
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さよならが染み渡ってゆく 僕の心に
今日誰かが死んだ
だけれど僕には
関係ない 関係ない
関係ない世界さ
最後の言葉も
最後の笑顔も
最後の涙も
これでおしまい
なんだか悲しい
なんだかむなしい
だけれど踊るよ
ラストダンス。
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昨日の 太陽が まだ君の中に 沈まずに
浮かんでる
今日の太陽が 最後の太陽ならば 僕にはただの太陽も愛らしい
人を憎む心まだ離せない それでも詩をうたうのだ 僕は太陽になりたい
小さな太陽になって
あなたの太陽になって 最後のひとときの中 沈むその時を 一緒に見送るんだ
詩よ 流れてゆけ
言葉よ 散ってゆけ
君が笑える その時を僕は沈まずに待ってるから
kikaku2012太陽