詩人:どるとる | [投票][編集] |
なんだか 悲しい
なんだか 嬉しい
なんとなく
生まれる 調和
とっても 悲しい
とっても 嬉しい
そんな日はまれさ
わだかまりがあるぶん少し安心
ふかふかのふとんを敷いて
日当たりのいい部屋で眠ろう
幸せなんてそんなちっぽけなもので充分だよ
調和がとれた 生活の中 目を向けてみれば 日常の片隅に ちゃんとある 満ち足りた幸せのかけら
調和のとれた 時間の中に 目を配ってみれば 見落としているだけでちゃんとある 当たり前の中にこそ
不安があって 悲しみがあって そして喜びもある
それが一番いいんだ
悲しすぎてもいけない
楽しすぎてもいけない
今が一番幸せなんだ
気づく前から ずっと誰もが当たり前な幸せに目をつむっていたこと
ちょっとだけ 心の目線ずらせば すぐに見えるのに。
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夕暮れ色に電車に乗って なくしたものを探しに出かけよう
数えきれないほどの涙の雨に降られてきたよ
旅から旅へ 渡る 渡り鳥のように いろんな思いであの空を眺めてきたんだ
笑っていても胸の中は本当は悲しみでいっぱいだよ
そんな顔で笑うくらいなら 恥ずかしさも捨てて泣きたいけど
時として人は我慢を知って 涙を押し殺してまで笑えなくちゃいけない時がある
夕暮れ色の電車に乗って 悲しみを捨てに行こう
瞳の窓から流れる景色が映る 美しいものばかりじゃないけど
たどり着いたこの夕暮れ時の空の下 あとで気づくんだよ
生きていて良かったと
夕暮れ色の電車と 色あせてくスニーカー
失ったものを指折り数えても笑えない
だからちゃんと前を向いて歩くんだよ
もう振り返られない
時の電車は止まらない
石炭はくべなくても
命を燃やしながら走りつづける 終点に向かって
今日もあしたも
夕暮れ色の電車に乗って 絶え間なくあしたをめざす
ただそれだけの旅をする 僕らは旅人さ
風に吹かれて 出かけよう
あとで気づくんだ
なんだかんだ生まれて良かったと。
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このてのひらで 誰かを庇うことができる
この口で 誰かを慰めてあげられる
この両手で誰かを抱きしめてあげられる
困っている人がいたなら その人の立場になれる頭もある
なにもできないんじゃなくて なにもしないだけなんじゃないかな
僕もあなたも
小さなことでいいんだ
少しずつでいいんだ
誰かの涙が 広がって 心の奥に 海をつくったら その海の底に沈んだあなたを 助けに行くんだ
絶えず人が行き交うこの街で 心携えて歩けないんじゃ悲しいだけだろう
だから持てる限りの血の通ったやさしさ持ち寄って
あなたに手をさしのべるんだ
このてのひらは なんのためにあるのかな
この口は この耳は
誰かを傷つけ 都合のいい声や音色にだけ笑うためにあるんじゃないだろう
だから誰かのためを思ってさ今日も生きるんだよ、当たり前だけど大切なことだろう
ある日このなんの変哲もないてのひらが誰かを助ける 素晴らしいてのひらになったらこのてのひらにもやっと人間らしさが生まれる
さしのべる手なら 二つもあるだろう
考えるまでもなく 誰かの涙に駆け寄って
その人の傘になろう。
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昨日より 今日が輝いて生きれたら
無意味の中に 意味が生まれる
その今日より明日が輝いたら
無駄の中に 特別なものが生まれる
笑っていたよ
泣いていたよ
何ひとつ無駄なものや無意味なものがないように
僕の存在も
君の存在も
何かに守られ
生きているんだ
ここにいるよ
地面に影を落として
その笑顔がその涙が
その痛みがその苦しみが 昨日より今日より 確かな足跡を残すんだ
今日は雨で 明日は晴れるかな
気まぐれな天気に振り回されてる
雨を受け止める傘はあるけれど
悲しみを受け止める傘はない
少し人を憎んだよ
羨ましくて
自分と人を比べて
むなしくなった
それでも何かを
抱きしめているから
貧しさの中に豊さが生まれ豊さの中に貧しさが生まれる
お金や名誉や地位のあるなしで
天秤は傾かない
ここにいたよ
ずっとここにいたよ
雨の日も晴れた日も
僕は確かにここで生きていた
そんな日がいつか誰にでも来るから
後悔しないことも必要だけれど
昨日より今日より
明日を見つめて
歩いて行こう
今日がだめなら
明日があるよ
理想と現実の間で揺れる心よ 止まれ
もう少し 気楽にいこう。
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新しいものに埋もれてゆく 古いものたち
色あせてゆく思い出とやけに光り輝く街明かり
流れてゆく時代に取り残されないようにするけれど 変わらないもの 探してしまうよ薄れてく記憶の中に
ベランダに植えられた小さな花や
博物館の片隅にある白黒写真
戦争が終わってもうだいぶ経つだろう
僕が生まれた時には
戦争のせの字も聞かないくらい 昔のことでした
積み上げてきた人たちの努力の頑張りの末に今の僕らがあるのにそれを僕らは知らない
今もいじめやつまらない犯罪を聞かない日はないよ
全くくだらないことばかりだ
変わらなくていいものも時間が経つだけで 変わってしまうのならせめて僕らは変わらないでいよう
笑ったり泣いたりするだけの毎日の中で
幸せにきっとたくさん気づける場面がある
変わりゆくものの中で変わらないものを見つめてる
戦争もずっと歴史の中にあって
いじめも犯罪もずっと残ってしまうから
せめてくだらないことの続きはやめにして 誰かを一途に思ったりする
そんな日々を歩んで行こう
日が沈む街 遠く眺めて 憂いに満ちた心透けて たくさんの嘘やたくさんの言い訳があの美しい夕日の前じゃ汚く見えてしまう
明日こそは今日の自分をあらためて
変わりゆくもの
変わらないもの
見つめて行こう
誰もみんな。
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テーブル越し笑いかける 朝の君の顔
少しずつ 少しずつ
時が経つたびに
僕らは命を削られるけれど 愛の重さは変わることなくこの胸にその重さを伝える
僕らいつか天に昇るまで 楽しい思い出をこの胸にきざもう
貧しくてもいい
君が笑ってくれるなら
豊かな日々でも
欲望に染まらずに
お金より大事なものをいつまでも見つめ続けられればいい
目の前にある時間を
僕らは 大げさな物差しで その長さをはかるけど 大事なのは時間ではなくどんな人生を歩んだからだろう
短い生涯でも 色濃く残るような 素敵な日々を生きて行こう
繰り返す ありふれた日々の中 美しいものは形のないものだから
ビューティフルデイズ
少しずつ色あせてゆく街並みを眺めて思う
僕らもいつまでも若いままじゃない
あの空のように黄昏時をむかえるんだ
せめて若さをなくしても心は変わらずに
お互いを大切にしよう
一分一秒と無駄にはできないけれど
ふいの風に包まれた時気づくんだ
ああ こんなふうに幸せな時は つかの間に過ぎること
それでも、そんな時間の中に 幸せは輝いているものなんだと
僕は見つめるんだ
君を見つめるんだ
そして今、思おう
目の前にいる君こそが僕の生きる証。
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なぜだか 悲しくて
涙が止まらないんだ
何もないのに 生きているだけで
なぜだか胸が痛い
笑いが止まらないよ
当たり前な日々の中
生まれる調和
蝉しぐれの中を ひとり僕は行く 長い長い坂道をこれからいくつもむかえる
ほんの少し ほほに流れ伝う汗をぬぐって
ふと日陰に逃げ込み
吹きつける風の中
目を閉じて 見えないものへの興味や聴こえないものへの感心をひくんだよ
泣きそうな声で 笑い出しそうな表情で 僕は全身全霊で 生きる喜びや悲しみを受け止める
いいさ、誰にも僕の全てわかってもらえなくても
日が落ちてゆく
空が橙に染まり
やがて、訪れる夜
うつせみさ
まぼろしさ
このからだ灼く陽射しも絶え間なく流れる汗も
嘘のように消えてゆく
僕らは夢を見てる
幻のような夏だね
でもまだ見始めたばかり
蝉たちが歌う歌が聞こえなくなるまで
暑さもあのアスファルトに見える逃げ水も朝昼晩とつづく冷や麦もしばらくはつづく
幻のような夏だったね
そんな心に変わるまで。
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世界は鏡のよう
人を映す鏡のよう
人の醜さを
人の美しさを
映す鏡のよう
回る地球の片隅に
生まれた命たち
ばらばらに
散らばって
別々の場所に
芽を出す
生まれてから
消えてゆくまで
僕らはそれぞれの
日々の中
泣き笑い過ごす
人の生き様を
誰も笑えない
泥にまみれ
汗を流し
それでも輝く
今日も生きる
僕らは
あがいてもがいて
転がりまわって
人の波にのまれて
流行りに振り回され
何が正しくて
何が間違いなのかよりもビードロのような透明な心で見つめるべきものを見つめてる
それだけで本当は何もかも 捨て去れるのに
余りある欲望が感情がざわめいてしまう
それでも、この透けた心の奥に映る誰かを大切にしたい
本当に大切なものを見つめる瞳は心にあるのだから
そこに映った大事なものから僕はけっして目をそらさない
笑いかけて 一緒に明るい未来をめざそう
この夜を この激動の時代を乗り越えた先にあるおだやかな場所にたどり着こう。
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近いような 遠いような 距離をとって
僕は今と未来を見つめている
星の瞬きに 心奪われて 言葉さえ出てこない そんな夜には
必要以上の言葉はいらない ただ、君がそばで笑ってくれれば
幸せなんてすぐにこのてのひらに生まれるんだよ
近いような 遠いような 距離をあけて
僕は近づくわけでもなく遠ざかるでもなく あなたに視線を送る
近くにあるものが遠くにあるような
そんな感覚
僕を惑わす
少しせつなくて
半ば安らいで
遠近法のような
この距離と距離で
二人はつながってる。
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滲んでゆく ぼやけてゆく街並みが見える
嬉しいのかな 悲しいのかな その答えはまだ出ない
戯れに描く 絵の中に幸せを閉じ込めて
笑うあなたの横顔を僕はこの瞳で見つめるんだ
確証のない日々の努力や頑張りに 期待はしても希望は生まれない
それでも、この街は何かを 奪う代わりに何かを 与えてくれる
それはまるで 水彩のように少しぼやけた淡い心模様
水彩の街は水の下に隠れて 何ひとつ見えない わからない
本当のことはいつまでも闇の中に 身をひそめて 声さえ聞こえないよ
確かな輪郭をなぞるようなその指先が描く明日に 僕はなんの疑いもなく幸せという題をつけるだろう
希望が無いのならこの指先で描いて行こう
なにもない静かな夜に ほんの少しざわめきを生み出すために
たださみしいじゃ終わらない 日々だから この街をもっと
好きになれるように
あなたが変えてゆく
この街がこれからどんな顔を見せてくれるかな
それがひどく楽しみでしかたないよ。