詩人:どるとる | [投票][編集] |
悲しいときもうれしいときも 涙が出る
でも意味は違うんだ
悲しいときの涙とうれしいときの涙は同じ涙でも
人の痛みに気づくとなぜか僕のことじゃないのになぜか痛みが伝わるようで
気づけば涙を流してる僕がいる
人のために涙を流せる人は優しい人だよ
頑張ったね よくやったよ 君はいつも転んでばかりだけれど
頑張り屋さ 結果などは出なくてもいいよ
見えなくても君が今まで歩んできた足跡が僕には見えるから
どうして涙が出るんだろう
それは僕の心が君の痛みに気づいたからさ
どうして涙は出るんだろう
人のことなのにまるで自分のことみたいに
痛いの痛いのとんでいけ 魔法の呪文さ
君は一人じゃない
たくさん泣いたら
そのぶん明日は笑おうね 大丈夫 大丈夫
とびっきりの笑顔
僕が先に見せるから
君も少しずつ笑ってごらん
あの晴れた空のように。
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君の生まれた街の中に
それはいつもあるんだ
単純なほどの幸せが君を見守ってる
普通の家庭に生まれて
普通の家族に育てられ
普通の暮らしの中で
貧しくもなく恵まれてもない普通の生活をして 普通に毎日生きている
なんの不思議なこともないのにね いつか生まれてきたときと同じようにして僕はいつの間にか消えてゆく
簡単なことなのに
みんなわかっているのにね
戦争はなくならないしいじめなんかもある 学ばないのかな
今までさんざんやってきたのに
人のことを思いやろう
人には親切にしよう
そんな気持ちがあれば世界は今日からでも平和になる
単純だけど大切な事さ
一人一人が当事者だよ
考えてゆこう。
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とりあえず歩く
流されるように
流れるままに
ひたすら歩く
僕は歩く
どこまでも
山を越え 谷を越え
海を渡り 野をさすらい
歩く 歩く 歩くよ
悲しみも喜びも
やがて忘れて空の上だから
歩けるうちに歩く
歩く足が動くうちに歩く
年月を 数えては
消えてゆく歳月を思う
偶然の上に必然を積み上げながら
誰かの歩いた土の上に 僕の足跡をつけながら 歩く 歩くよ
カレンダーはもう
ボロボロさ
だけれどまだ
僕は死なない
地図さえない
毎日を
ヒントさえない
この道を
僕は歩く 歩きながら探す いくつものこれからを 踏み出す場所を
歩く 歩く
どこまでも
歩く 歩く
いつまでも
笑ってしまうくらい
悲しい旅だと知ってる
それでも歩くんだ
ほら今日もお日さまが昇るから。
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失うばかりだ
なくすばかりだ
僕の日々は
同じような顔の中
同じような服の人
同じような態度の人
流れ作業 息がつまるな
これから どうしようか
命でもなげだそうか
みんな同じだね だけれどどこかが違う
そんな毎日を そんな毎日を ばらばらに過ごしてる
みんな同じようで すれ違いながら
いつも毎日を いつも毎日を せかせかと生きている
ご苦労なことだ
毎日毎日君も歩いて行くんだね
失うばかりだ
なくすばかりだ
そんな日々も
愛があれば
夢があれば
輝く、さ
ばらばらになりそうな心を必死でつなぎ止めて
ばらばらに生きていても同じようにほら悲しんで喜んではい今日も日が暮れる
根本的なとこではみんな同じだね
そうさばらばらに生きていてもそこは同じ人
何かが通じてる。
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僕の瞳に映る世界と
そして君の瞳に映る世界とじゃ違うんだね
すれ違う人と人 入れ替わる朝と夜
知らない顔 見たことのない人の最後を 僕らはそれぞれ知らないままに過ごす
あなたが今日笑い泣く時も僕には関係ないから なんの痛みも感じないけれど
せめてあなたの1日が心安らぐものであることを願おう
あなたには あなたには見えますか?
あなたには あなたには聴こえますか?
目の前の 人の笑顔に隠れた悲しみは
目の前の 人の心の声は
あなたには あなたには わかりますか?
あなたは あなたは感じますか?
絶えず目の前を行き交う人がつくどうしようもない嘘が
それは仕方ないことさと誰もが言うだろう
僕は目を閉じて 暗闇に光を描くよ
そこにたとえ救いがなくても 見えないものにも目を向ける目があるならばあなたのこれからを僕は知りたいと思える
あなたには あなたには見えますか?
あなたには あなたには聴こえてますか?
僕の痛み あなたの痛み すべての人の営み
目蓋の裏や心の奥にある本当のこと
見えるなら 聴こえるならわかるだろう
振り返る その瞳に映る世界が 少しずつ色を取り戻す。
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今日死んだ人がいる
今日生まれた人もいるだろう
人の瞳に映る世界は誰にとっても同じなのに 違う人ってだけで同じ世界が違うように見えてしまうんだ
何かを おそれている
何かから逃げている
そんな心が また僕を暗闇に閉じ込める
無理に笑うことはないんだよ
泣きたければ泣けばいいんだよ
だけれど素直な心だけでは人とは交われない
世の中は今日も嘘ばかり
人は今日もごまかしてばかりさ
目に見えてわかる あの愛想笑いの向こう側には悲しい涙が隠れていることが
笑ってるようで笑えてない
笑うように泣いている
誰からも愛されたい
誰からも嫌われたくない
そのためだけに大人になるなら 悲しいだけだろう
なにからも縛られたくない
いつだって自由でありたい
そう思う大人だって嘘をつかずには 生きられない
あれは本当の姿じゃない
だけれど大人はみんな悲しみを隠しながら
悲しいときも笑ってすましてる
だけれど笑いながら泣いているんだ
嘘ばかりの大人の中
矛盾ばかりの街の中
ズームして垣間見る心の中は意外ときれいなんだろうな
嘘のない人はいない
嘘をつかない人はいない
大人は今日も嘘をついて 大人として一人前になる
だけれどその嘘は揺るがない明日を築くための嘘だ
嘘と大人と世の中と
似たり寄ったりだ
みんななんて
汚くて
どれもなんて
美しいんだろう
そこにはなんの嘘もなく間違いもない
ただ、誰かの努力や額に汗した日々があるだけ。
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夜の中に閉じこめられたままの僕は 独り何かを探していた
歩くのもやっとで 希望なんか見えなくて いやなことばかり考えてしまうよ
電気の消えた暗い部屋
窓の外の誰かの笑い声が象る幸せな様を羨みそして憎む日々
アパートの重いドアを開けて 冷たいノブを回して ただいまだけが独り言のように口からこぼれる
お帰りなさいは返らないよ
なにが悲しいわけじゃないけれど それなのに胸の中に 切なさがあふれているんだ
重いドアが後ろで静かに 下界との隙間を断つ 僕はその時 言い知れないむなしさに泣くんだ
ばらばらになった心のかけらを ひとつ残らず拾い集めて またばらばらになるのを知りながら雨の降る悲しみの中へ足を踏み入れる
窓の外に広がる暗い暗い夜を見つめたまま動かないこの瞳は見えなくていいものまでも映すよ
あのドアをそっと開いて 目もあけられないほどの光が僕を包む 朝に出会うまで
重いドアはけっして開くことはなく 物言わない鉄の塊になる
役目を果たすだけさ 僕が開けないかぎり重いドアは重いドアのまま 僕の心と世界の一切を隔てる
まぶたの裏の青い海を 泳いで 夢の岸辺から 現実の沖へ上がるまで 僕は目の前のありもしない幻と楽しそうに戯れるよ
そんな夜は そんな夜は流した涙を 取り戻すため どんな小さな喜びにも笑うんだ
心が身体より先に死なないように。
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ギラギラと輝く
あの太陽が夏を連れてくる 連れてくる
ビーチにたわわな実がなる
もう僕の目は釘づけ
下心だけが ほらねあふれている
ほほを流れる汗
拭えば ああ
それだけでもう
僕の心は夏モード
ほらね あらま 小麦色に焼けついた 肌を のぞかせてるのは魅惑的な天使たちさ
もう たまらないね 踊り出してしまいそうさ サングラス越しに 雲が流れ 青い空が果てなく広がる
隣には 彼女はいない
それでも夏が来れば自然と心踊り出す
そして街ははじけるような夏モード
それだけでもう誰もかれもが夏モード
打ち寄せる波と
砂浜に残る足跡
そして日焼けのあと
暮れゆく空には
誰かの失恋の痛手
夏は少しずつ
勢いを増して
やがて 夢幻のように消える 陽炎に似て儚げ
君のほほを流れる
涙に気づいた時
僕は後ろから抱きしめてしまってたよ
それだけでもう
夏モード
僕らの心
夏モード
踊ろう 騒ごう
泳ごう ラララ
夏モード!
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今日 死んでしまう
人には 見えない
今日しか咲かない
ひまわりがある
ベッドの上で冷たくなって 動かない時計を抱きしめたまま
文句さえ口にしないあなたのひまわりは小さな種を残して
お空へ旅立つ
いつか死んでしまう
人にしか見えない
百年しか咲かない
ひまわりがある
無理に笑ってる
世の中の中の中
探ればいつかは
見つかる そんな
人の中の中の綻び
たった一度の夏さえ
飛び越せない命でも
さなぎから蝶になるように僕の中からあなたの中から 一生ぶんの喜びやときめきがあふれ出すのを感じるよ
いいんだよ 今日しかないときめきでも
いいんだよ 今日しか見えない太陽でも
いいんだよ あなたしか知らない喜びでも
そこにひまわりが咲くのならいいさ。
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夏の陽射しが 照り返す ひまわりの咲く坂道を僕らは上る
8月は一番 傾斜がきつい いきなりの暑さに驚きを隠せない
それでもいつの間にか 肌を伝う汗も消え 過ぎ去った夏を思う
あなたの声がする
あの縁側に風が吹く
全ては夢を見ていたような
全ては僕が見ていた夢のような
夏の陽射しを 浴びながら 咲くあのひまわり 黄色く揺れる
過ぎ去ってしまえばさみしいものだと
小さくこぼすあなたのからだにはまだ汗がにじむ 夏はまだ来たばかり
太陽よりも輝いて
誰の目にも
優しく映る
ひまわりの咲く坂道を上る。