詩人:どるとる | [投票][編集] |
明るい場所にも 闇は生まれる
暗い場所にも 明かりに代わるものはある
笑ってる人の片隅には 誰かの涙がある
誰かの涙の側には 誰かの笑顔があるように
それは対をなす
光と影の世界
隔たりを生むのは
僕らの価値観
身勝手で自由気ままな都合
点灯をしよう こんな暗い世界なら
明かりに代わるものを探そう
なければ生み出すまで
花を植えよう こんな殺風景な世界なら
笑顔に代わるものを見つけよう
消えそうな命 つなぎ止めて
闇をぬぐい去るような強さを 授かったよ。
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なんにもないさ
探したって
心の中は空っぽ
がらんどう
どこにもないさ
見渡したって
頭の中は真っ白
夢心地
とりあえず行けるところまで 歩いてゆこうか
とりあえず今やれることだけ やっておこうか
散らかすだけ 散らかした日々 老いが若さを追い抜いてゆく
たちまち 僕はしわだらけ 振り返ってしまうよ 昔の僕を
ペンキ塗りたてのベンチを思わせる 近づく者は誰彼構わず傷つける
それはまるで色のない絵のよう 見た目からでもわかる雑な仕事
だけどそれが少しずつ味わい深い何かを生み出すんだ
色のない絵を つまらないととらえるか
色のない絵を 味わいがあるととらえるか
それだけでこれからの日々は輝くよ
それだけでこれからの僕らは変わるよ
色はなくても 鮮やかな絵を描こう
色はなくても 明るい絵を描こう
色のない絵でも 色を思わせるような毎日を。
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長い長い坂道を 汗かき自転車でのぼる
君は笑いながら 蝉しぐれの中 僕に何かを言うけれど 何も聞こえない
それはそれは8月の暑い真夏の日のことでした なんにもない日曜日 通りに咲くあじさいがきれいに咲く なんにもない日曜日
「暑中見舞い申し上げます」とあなたが言うだけで僕の夏はやって来る
暑いねと繰り返し こぼす 午後の途中で
テーブルの上のコップの中の氷が鳴って
少しずつ少しずつ
暮れかかる空に 蚊取り線香がやさしく香る
待ってました 花火の夜 二人浴衣で 寄り添いながら
線香花火が落ちるのをじっと見つめてた
ほらね、暑いけれど
その暑さも過ぎれば
あとには切なさだけが残るだけ
不思議に恋しくなる
「暑中見舞い申し上げます」と君と声をそろえ言うだけで
僕らの夏は何度でも懐かしい香りをはこぶ
懐かしい景色を見せる
懐かしい景色で魅せる。
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すれ違う人や
たまたま
隣に座った人の
これからの人生を
僕は知らない
その人がもしも
明日命を落とすとしても僕には関係のない世界
悲しいかい? 裏の世界のぞけばニュースでは伝えきれない闇の現実
いじめもなくならない
戦争もなくならない
なんのわけもなく人を傷つける人だらけ
平和がある国でも
完璧な平穏はない
完全な安らぎはない
前の駅で降りたあの人のこれからを僕は知りたい
どんな笑顔で どんな涙を流すのか
どんな服で どんな場所にゆくのか
どんな人と どんな家に住むのか
これからたくさんやりたいことがある
これからたくさんやれることがある
そう考えただけで
僕やあなたの明日は広がる
これからのドア 開けばその先は無限大。
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なんで 人は人と比べるの?
同じ人じゃないか
いわば どんぐりの背比べ 意味がない
なんで 人は人と順位を競うの?
ばからしいじゃないか
ものを覚えることや頭の良さ 比べたってしかたない
どんぐりみたいに その辺にいくつでも転がってる命さえ
いつかは腐って土の中 悲しくない筈はない
それでもそれさえ当たり前 知れ渡ってからは当たり前
朝がきて 夜がきて
腹を満たすためごはん食べて
ただそれだけの繰り返しの中で 僕らは
人を憎むことや人をうらやむことに時間を割いたりする ばからしい
そんな暇があるなら昼寝をしろよ
そんな暇があるなら歌でも歌えよ
僕らはどんぐり どこにでもあるようで
みんなそれぞれちょっとずつ違いがある
それでもそこはどんぐり どんぐりはどんぐり どんぐり同士比べあっても どんぐりはどんぐりでしかないのさ
だから僕とあなたは比べれば そりゃ何かが違うけど
だけれど僕とあなたは 人という点じゃまったく同じ
どんぐりがどんぐりであるように
違いを探すだけ くだらない
いいじゃない どんぐりはどんぐりで
比べて悲しくなるならば 比べず互いを認めあう
それだけで世界は明るくなるはずだ
それだけで心はやさしくなるはずだ。
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人と人を比べてみても ばからしい
僕らは誰もがみんな人で誰もが平凡な人
だから 人と比べてみても 意味がない
だけれど僕とあなたとじゃ 何もかもが違うよ 見た目ももちろん 中身も生まれた場所でさえ 歩んできた人生も だけれど何ひとつ比べても 違うところはなくみんな一緒だ
障害を持って 生まれた人も
そんな障害を持って 生まれた人をばかにするあなたも
みんな一緒だよ みんな一緒なんだよ
悲しいことに 生まれる前のことは動かしようがないから
選べないけれど
同じ人をばかにするってことは自分をばかにするってことだ
恥ずかしいからやめなさい
できればみんな一緒に 足並みそろえて
不器用でもいいから
生きてゆくのが一番いいにきまってるのにね
ばかがばかにするってことくらい ばかなことはないってこと
そろそろ気づくべきだ
アングルを変えれば なんて悲しい世界だろ
それでも、このからだに血潮がめぐってるように優しい世界もあることを知ってる
だからこそ あなたを僕は信じたい
いつか みんな一緒に手をつないで同じ人として 笑いあえる
そんな日がくればいいと信じてる。
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あなたの存在がたまらなく 今 恋しい
あなたのそこにいてくれるだけで 大助かり
なんでだろう
なんでだろう
当たり前なことなのに
最初から特別な気がするよ
匂いを嗅ぐ たどる
その先に君がいる
窓を開ける ドアを開ける その先に月がある 夜がある それぞれの生活がある
波立つ予感 引き連れながら 眠る 憩うようにただ 半歩 距離をあけて君が笑う
そうだったんだな
全ては単純なからくり
君がそこにいてくれるだけで 答えはいらないよ
眠れない夜も
みょうに冴えない頭の朝も
君がそこにいてくれるだけで 何もかもが片付くよ。
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晴れた日には 外でいっぱい 日が暮れるまで遊んで
雨が降る日は 家の中でたくさんお話して
日が暮れたら ちょっとさみしくなって
行き場のない思いだけが残されるだけ
これといって特別なものはなにもなく
ただいつもと同じようにはじまり終わる1日を僕らは何度でも繰り返してゆくんだ
ボロボロの船に乗り
かわりばんこでオールを漕ぎながら
大好きな人とたまには喧嘩もしたりして
それなりに暮らす
大きな家なんかいらない お金なんかいらない
君の幸せな顔が咲いているなら 僕も幸せだって思うから
なんにもないただの人生だけど ただ君がそこにいてくれるだけで 何よりも幸せだから それ以外何もほしくないよ
見事なほどなんにもない毎日だ それでも幸せはいつでも僕の瞳に映ってる 心にあふれている 感じるよ 当たり前なほど。
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夜がやってきたよ 君の瞳の中にも 夜がやってきたよ
黙ったままで まぶたを閉じて 目の前に広がる暗闇に光を描くことができたなら
悲しい明日も 乗り越えられる
夜がやってきたよ 誰の瞳の中にも 知らんぷりしたまま
口を閉ざして 次の言葉を待つ人の期待も応えずに 不安に包まれ 期待にすがりつき日々は流れる
朝もやの中から 生まれたひなのような かわいい太陽が目も開かないうちに 街を照らしたら もう僕から言うことはない
少しでも優しいものであれ そう願う
真夏の夜にみる夢
真夏の夜の夢。
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さみしさは風 吹き抜けてしまえば忘れられる
だけれど吹き抜けるまでが苦労です
寄り添う人もいないからさみしい
だけれど寄り添う人がいてもさみしい人もいる
贅沢ばかりの日々
デジタル化された街
人と話しをするのも今は遠くからでも簡単だし 画面を通して 離れた人とも顔を合わせられる
さみしさは風 それでも吹いている
だから忘れるにはまだ時間とお金が足らない
なんでだろうかこんな気持ちになるのは
さみしさが拭えない
なんでだろうかこんな気持ちになるのは
切なさが痛いほど
夜が長いから 月が苛立ちをおぼえ 些か降り注がれる光がゆがんでる
なんでだろうかこんな気持ちがするのは
さみしさにやられて
なんでだろうかこんな気持ちがあるのは
切なさに焦がれてる
出口のない入り口が口をあけて待ってる
扉を開ければそこにはもうもどれない
やりきれなさが走り抜けてゆく
僕を追い越した時間が恋しくて恋しくて涙
今夜はさすがに眠れないよ。