詩人:どるとる | [投票][編集] |
せっせと穴掘り 今日も明日も汗を流して働くよ
人ももぐらも似たようなもんさ
さっさと切り上げ 仕事が終われば たまには寄り道 飲んで帰るよ
人ももぐらも似たようなもんさ
もぐらの1日も
人の1日も
違うところはほとんどない
人と別の生き物比べて どちらがえらいとか上とか下とかない
概念を拭い去れ
もぐらの1日はこうして終わる
地下へ地下へともぐってゆく
人の1日もこうして終わる
疲れた顔でも楽しそうにテレビ観て笑う
そんな1日はとても楽しくて たまに悲しくて 泣きたくなるけど
頑張る気持ちがいつだって必要さ
無理しない程度で明日も行くよ
もぐらは日々を掘り進むように行くよ
僕ももぐらに負けじと行くよ 行くよ
穴から顔出して 舌出し笑う あいつの愛らしいこと 愛らしいこと。
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あいた穴を埋めよう
きれいに隙間なく
誰かがあけた穴を
穴を埋めよう
それは涙が流れ出てゆく穴
そして笑顔が消えてゆく穴
思い出や記憶が吸い込まれてゆく穴
悲しみも喜びもブラックホールの中へ
もう二度と 過ぎ去ったら帰らない 帰らないよ
降り出した雨を 止ませることができないように
降り続く雨に 自分だけの上には 降らないように 命ずることなどできないように
全てはもしかしたら最初から決められていたことかもしれない
だけど自由に笑うんだ
そして自由に泣くんだ
台本など見当たらないさ
心にあいた見えない穴に いつか自分自身が 命を捨てるその日まで
僕は 生きよう
生きて 笑おう
そして 泣こう
例えば愛を抱こう
小高い丘に家を建てよう 家族を築こう
それこそが人生。
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それでも花は散っていくんだよ
どんなに 悲しくても
それでもさよならの輪郭をなぞるように 映画は終わるんだ
盛り上がりの場面にさえも悲しみや切なさは一向に消えずに
僕の瞼の裏に焼き付いている
この街の夕暮れに
僕は優しさばかりを
見てきたわけじゃないはずなのに
どうして愛しいんだ
わけもなく泣きたくなる だんだん暗くなってゆく
街明かり揺れて ぼんやりと 遠くから 光を放つ
忘れられないあの悲しみも まだこのむねに残ってる真新しい痛みも
全てさよならのあとには 何事もなかったかのように夢の中の出来事になる
それでもなぞるんだ
それでも花を育てるんだ
さよならにたどり着くために
さよならを好きになれるように
僕は日々を笑いたおして過ごすんだ
エンドロールを過ぎてもまだ終わらない
明日は晴れかな雨かな
一つ一つの出来事に配分されるように
どんな1日も悲しくて でも嬉しくて
さよならのあとには必ず あたたかい何かが心包むから
だから僕は何度だろうと このさみしさを抱きしめるんだ
さよならを塗り替えるように
生きる悲しみさえも笑いたおすんだ
確かなその輪郭をなぞるように
逆らえない運命がそうさせるように
外傷も痛みもないけれど日々少しずつ削られていく命を見つめてる。
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さよならの日に 僕は生まれた
出会いととるか別れととるか
もうこれで永久にお別れ
またいつの日にか出会いましょう
桜咲く日に僕は 生まれた
新しく咲いた花と やがて散る桜
悲しさと喜びを兼ね備えた季節
雨雲をくぐり抜ければ晴れ間に出会える
僕らは春待ち小町
通りを行くバスを見送って
風に次の行き先を尋ねて歩く
自由な翼広げて
次なる未来へ
輝きをなくした
瞳に灯る光
それは雨上がりの虹
悲しいことなど何もないさ
春待ち小町はいざ行くよ 桜は散るとも僕の決意は咲いたばかり
扉を開いたら もう立ち止まらない
どこまでも ゆけるね。
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その凝り固まった石頭 打ち砕きたい
まるでそれが世界でただひとつの絶対的な決まりのように
言い切る人は嘘つきだね ルールなんて出来合いの作り物だろう
ルールがなけりゃ生きられないのならそれは安っぽい人だね
人にはそれぞれ生き方があって 様々な歩き方があって
歩くペースも人それぞれ 心までは縛り付けることはできない
時間にとらわれたその笑顔を取り戻すための旅に出かけよう
今こそ固定観念を打ち砕いて 自分の道を切り開くように
そうさ歩いていこう
ひとつにこだわったり偏らせたりする必要はないさ
今こそ固定観念を打ち砕け
生き方も歩き方も道も無限大だ
僕は宇宙的思想で行く。
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けっして枯れない
萎れない造花に
水は天敵
生花とは違うよ
老いを知らない
若いままで
流れる時を
旅してる
僕は砂漠の中
吹き荒れる
砂嵐にまかれ
目もあけられない
たちまち向かい風に押し流され
また同じ場所に逆戻り
僕は偽物
整形をして
得た美しさには
本当の美しさはない
心を磨け
見た目より
中身だと言うのなら
造花にも愛がある
造花にも優しさがある
枯れないで 咲いている 長い長い時間を過ごしたよ
造花にも悲しみがある
造花にも喜びがある
それを知らないでいるのはなんておろかなんだろう。
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僕が見ていた明るい未来はくだらない幻でした さようなら
見上げた空には 一面の星空 美しいという言葉よりも
僕には自分の叶わない夢に 苛立ちを拭えず 誰彼構わず憎んだ
もう逃げ場はない
始まりも終わりもない
入り口も出口もない
生まれたときから
運命は決まっていた
僕らはどうせ最後には幻のように消えてしまう つかの間しか輝けない光だ
さようならを言わせておくれ もう帰らないあの人の後ろ姿に
一秒さえ戻ることはない日々の中 何かで取り返そうと 走るけど むなしさだけが時計を回す
幻だけが 瞼の裏で ぼんやりと 仄かな光を放つのさ
生きている意味なんか どこにも無かった
救いなどは かけらもなかった 神様のいないこの世界じゃ
笑うことも 泣くこともなんて むなしいのだろう
僕は次の言葉をすっかりなくして
会話を繋ぐことさえできずに 黙った。
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目だけでは人の痛みや涙には気づけないよ
ありのままの景色しか映らないから
大事なものを見つけるときや人の心を見るときは
目より心を働かせて人の痛みを知るのだ
他人というだけで人との間に見えない壁をつくって 関係を拒んでも
生きている限りは人との関係は断ち切れない
だから時には人を死ぬほど憎み命さえ奪いたくなる
だけど時には人の優しさにふれまた人が好きになる
今日も人の中 僕も人 あなたも人
人として 変わらない営みの中 生きているのです
花が咲いたらいつかは枯れてしまうように
形あるものには定められた終わりがあるから
僕もいつかこの道の果てで跡形もなく消え失せるだろう
だけどだけどそれでも生きていく
明日もまた笑いたい
人の中 あなたやあなたと ありふれた会話の中 ふつうの毎日を当たり前くらいに思ってるけれど
たまには誰かに感謝したりもして
なんとか 生きているのです
人として 世知辛いこの世の中 耐えているのです
人として 変わらない営みの中 生きているのです
笑っているのです
泣いているのです
いらいらしたり怒ったりもするのです
それでも 生きているのです
それはなんと素晴らしいことか。
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何もない 何もない
僕の中には何もない
君の中には何がある
僕の中には何もない
なんでもない なんでもない
僕は君より幸せで
君は僕より不幸せ
そんなに大した差はない
人と比べてどうこうよりも
自分と自分比べてみよう
悪い自分と良い自分
たまには交互に出たり入ったり
あとで気づくよ人の涙に
あとでわかるよ人の痛みが
右手に悲しみを
左手に歓びを
乗せてみよう
見えないけれど
想像するんだよ
あまり大した
差はないだろう
そうさ、全てくだらない
悩むことなど無意味さ
何もないさ 何もない
どこを探しても何もない
机の下 本の間
夢の中 引き出しの奥
大事なものは 見えない場所にこそある
ほら、君のむねの中や 僕の瞼の裏に…
右手に愛を
左手に優しさを
乗せてみよう
あるつもりで想像するんだよ
見えないのになぜかその尊さや重さがなんとなくわかる不思議に
そうさ、全て当たり前
迷うだけ損さ
だからもういちど眠ろう
本当の朝に目覚めるために。
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何も特別なことは多分できないけれど
精いっぱい 愛すからね 一度しかないこの時間をなるべく楽しく生きていきましょう
時には悲しいこともあるでしょうが そんなときこそ優しさを忘れずにいれたら
嵐の過ぎ去ったあとのような 散らかった毎日に愛が傷を癒すようにしみていく
胸に 胸に 溢れる
君への思いは
永遠のないこの世界で唯一限りないものだから
僕と 君で 描いてく
一枚の絵には
沢山の思い出と当たり前と見間違えるほどの幸せがあざやかに彩ってゆく
いつしか神様が薄く下書きした人生という輪郭をなぞるようなつまらない時間はごめんだね
予想もつかないような 悲しい だけど 嬉しい 毎日を君と今日も描くんだ
たまには間違えたりするのも人間らしくてすてきじゃない
君からもらう言葉は全て愛の詩と受け取るよ
大好きな君の笑顔と
なんてことのない朝や夜に 生まれる安堵のため息
筆を持つ手がふるえている
命の脈動(リズム)がほら直に伝わるね
さあ新しい一歩を踏み出すように 一筆入れましょう
ただ、愛してると
きりもなく言うために僕は生まれたのかもしれないから
僕は悲しいことなどまるでないように
笑い 君と抱きあうのさ。