詩人:どるとる | [投票][編集] |
特別でもなければ
当たり前でもない
言葉を探して
唄う人
言葉は楽器
如何様にも奏でられる
貶されたっていいさ
わがままだっていい
描きたいことを描くだけ
認められなくてもいいさ
へたくそだって構わないさ
ただの詩人でいたいのさ
浅はかな愚か者でいたいのさ
だからこれからも。
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おたまじゃくしが列をなし 跳ねる 踊る 回る 輪を描く
さいごの晩餐 平らげて 虹色のカーテン閉めたら ゆこう
もう誰も憎まずに
笑ってばかりいられる そんな世界へ
都合のいいハッピーエンド
連れて行こう
いつかの悲しみも
いつかの切なさも
やりきれずにいた
あの夜も流した涙も
泡となり消えたマーメイド 永遠はつかの間
ラストワルツでも踊ろうか
さいごのさいごでだだこねる
幼さがさよならを妨げる
楽しいふりして笑ったり
嬉しいふりしてごまかしたり
くだらないな 大人はみんなくだらない
ラストワルツでもかけようか
回るレコード 針落とす夕暮れ
チャイムの音に玄関へ 開けた扉の向こうには
まるで夢のような
生まれたての朝がある
ああ 死にたくないな
ああ まだ死ねないな
流した血より多くの涙を流す時
僕は生きる希望を見た気がした。
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目を閉じて 暗闇の中 見えない景色を眺めてる
目の見えない人は目が見えないなりに見えている景色がある
耳の聴こえない人は耳が聴こえないなりに聴こえる音がある
僕らの命をつなぐメロディ 一定のリズムで上下に揺れる波長
心音がふるえるほどに感じる幸せが ほら見えない景色の向こう側が光で満たされる
何も聴こえない
何も見えない
ただかすかな
心音だけで生きている
曖昧なひびき
タクトは秒針
なにもしなくても
僕らは日々命を削られる
それでも笑う
そんな不思議
抱いたまま
今日も風と戯れる
行き交う人の流れを
眺めてる僕と眺められてる人の視界に降る雨の違いに嘘はないはずだよ
見る人によればそれは冷たくもあって優しくもある
君にはどう映る?めのまえの景色
新しいひびきのなか
ひびきあう人と人
僕らは互いを憎まずに愛しあえるかな
さて さて
試される
目を閉じたあとのしずけさのなか
五感を研ぎ澄まし
生まれる未来
落ちたる先の結末は
落ちたる先の結末は
無音の叫びに気づけたら
透明なざわめきに気づけたら
ひびきはただのひびきから またとないひびきへと変わる。
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吸い込んだ冴えた空気
夜気を帯びた風
ほほをなでたらキスの時間
体温は多分平熱36℃
楽しくもないし
悲しくもない
空っぽ がらんどう
真っ白な気持ちで
僕は笑い 泣くよ
それだけ
ただそれだけで
世界は輝く
当たり前な日々
平熱36℃
変わらないから
幸せなんだ
気づいたよ
気づいたよ
平熱36℃の幸せに。
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掛け違ったボタンをかけ直すように
僕はまたここから歩き出す
どれだけ時間がかかってもいいんだ
また始めよう 最初から
装うのは得意だ
嘘でごまかしゃ大丈夫
さあ 旅支度をしよう
僕は変わるんだ
このドアは開けるためにあるんじゃない
このドアは閉めるためにあるドアなんだ
だから開けよう
目の前の見えないドア。
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窓辺に佇み
ただ目を閉じ
瞼の裏に
明日を描く
幸福でした
昨日までは
誰かが死んだ
今日を知るまでは
世界巻き込む
不幸や災害も
昨日の僕らには
知る由もなく
仕方ないと
済ますしかない
僕らは
この窓辺で
ただ悲しみを抱く
見つめる先には
瓦礫の山と
誰かの涙の痕がある
幸福でした
明日が来なければ
誰かの死を
目の当たりにした
今日を知るまでは
ああ 今日はなんて日なんだ
ああ 今日はなんてついてないんだ
僕も君も何らかの被害者だ
責任からは逃れられない
弱い強いに関わらず
今日も傷つく民の中
幸福の窓から見える景色はいつでも残酷なほど美しい
今日という現実を突きつけられるまえの昨日まではね
今日見た地獄も天使が優しく微笑む天国のようだった。
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禁断のりんごを食べた二人の
僕の体の中にも血がめぐる
裸で笑い 裸で泣いた遠い昔の絵空事
緑に囲まれた 部屋
呼吸する木々や花の中で アダムもイブもパンドラの箱の悪夢も見ずにただ幸せだった
ほら、僕もアダムとイブのように
ただ 愛のままに 生きたい そして
生まれたときから欲望に支配されたこの心の中にもう一度あの日の美しさを
りんごを食べたい
その欲望が生まれたばかりに僕らは悪魔をこの心に宿してしまった。
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過ぎ去った時間を追いかける旅
失った時間を取り戻す旅に出かけよう
ロスタイムラン
今 出発の夜明け
さあ この一歩から
すべては始まり
そして終わる
獣たちが退化をたどり
僕らは猿に逆戻り
素直な気持ちのままに裸で りんごをほおばる
楽園に行こう ただ緑が生い茂る 場所へ。
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さあお手を拝借
踊りましょう
手に手をとり
そして愛し合おう
永遠を描くように
二人は今夜の月が照らす 舞台の上で口づけを交わすんだよ
僕はかっこつかないジェントルマン
無駄に嘘がうまい
僕はかっこつかないジェントルマン
男のくせに涙もろい
そんな僕にもまっすぐな愛をくれる君だけのジェントルマンさ
君だけのために用意したんだよ 今日の舞台
ほら 美しい星空が二人を包み込むだろう
踊りが下手でも
大丈夫だよ
ルールはない
好きなように
生きていけばいいだけ
泣いて 笑って 日々は過ぎる まるでワルツを踊るように
回る 回る 二人の世界
ジェントルマンを気取りながらも 時に紳士らしくない僕がいるね
僕はかっこつかないジェントルマン
無駄に嘘がうまい
僕はかっこつかないジェントルマン
男のくせに涙もろい
そんな僕にもまっすぐな愛をくれる君だけのジェントルマンさ
僕はまるでだめなジェントルマン
意地ばかり張っているだめなやつさ
僕はまるでだめなジェントルマン
君の心のさびしさに気づけなかった
そんな僕だって優しさをくれる 君こそがジェントルマン。
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無理して笑っても 悲しくなるだけ
だけど無理までしないと 大人の世界では生き残れない
愛想笑いやお世辞を毎日振りまいて 他人の目を気にして生きてる 大人って疲れるね
どうしてこんな時代に生まれてきてしまったんだろう
たまに後悔するけど
たまに生まれてきたことを心から喜んでる僕もいるんです
どうして嘘をつくのか わからないけど
気づけばね僕も嘘つきの仲間入りさ
今日も心に嘘をつく
こんな時代に流されて
こんな時代にしたのは誰だ
こんな時代に変えたのはなんだ
こんな時代に
こんな時代に。