詩人:どるとる | [投票][編集] |
この世界が たとえばばかでかい
キャンバスなら 何をそこに描こうか
悲しみを描いた人がいる 喜びを描いた人がいる
コインに裏と表があるように
表だけを描くことはできないよ
だから生まれる 光と影
どしゃ降り雨がこの町を濡らすとき
傘を差し出してくれる 人がどれだけいるかな
自分のことだけ考えて生きれたなら楽だろう
でも 誰かのことを思いやれたなら
きっと 大切なことに気づけるだろう
僕は 面倒くさくても誰かのために生きたい
人混みの中に 光輝くもの見つけたよ
宝石なんかよりずっと価値のある光を
愛を知れば憎しみも知ってしまう
避けられない 出会い
僕は 間違ってるかな
それとも正しいのかな
信じるものだけを信じるだけ
立ち止まっている君に 道を指し示してくれるのは
いつでも 誰かの優しさだろう
ちょっとぶっきらぼうかもしれない
でも多目に見てあげて その優しさは不器用なあなたの 精一杯の愛情表現
ありがとうくらいは言ってやるかな
たまには あなたに華を持たせてやるよ
寂しそうに駅の改札のそば
立て掛けられた傘が誰かを待っているように見えた
その日僕は 泣いて帰った
その傘の 気持ちになってしまったから
どしゃ降り雨がこの町を濡らすとき
傘を差し出してくれる 人がどれだけいるかな
自分のことだけ考えて生きれたなら楽だろう
でも 誰かのことを思いやれたなら
きっと 大切なことに気づけるだろう
僕は 面倒くさくても誰かのために生きたい
君に 生きていることは 楽しいことだと
気づかせてあげたい
悲しむ 暇もないくらいに笑わせたいのさ。
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どこに行くのか 宛もなく 続く旅さ
名前もない 感情に突き動かされている
飛び乗った汽車の 行き先も知らずに
風に名前がないように 明日は闇の中
大事そうに握りしめた気持ち
汽笛が鳴る 待ってはくれない
時計は 戻らず進むだけだ
冷たい雨を避けながら走る 走る
滑走路やレールなんて要らない
心に薪をくべて 燃えろ 燃えろ
運命された 旅がまた始まる
君がくれた自由へのチケット
永遠を旅する 旅人となれという
おかしな 車掌が腕章をなおすよ
ウェイターは硝子の優しい女の子
言葉にできなかった思い
遠い銀河に置いてきたよ
ここからまたあなたに会いに行く
旅立とうと思ったら何度でも
僕は旅人になって 君に会いに行くよ
退廃した町を あとにして 見下ろす
愛をくれた人はそっと目を閉じた
旅立ちを決めたときから 旅人ではなく
生まれたときから 僕は旅人なのだろう
ふいに生まれる 感情が僕を駆り立てる
あの日もらった唇が僕を宇宙に誘う
冷たい雨を避けながら走る 走る
滑走路やレールなんて要らない
心に薪をくべて 燃えろ 燃えろ
運命された 旅がまた始まる。
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汽車は 汽笛をあげて夜空に飛び立つ
この汽笛はいくつの冒険をしてきたのだろう
どれだけの物語を背負っているのだろう
星の数ほどの惑星を渡り
いくつもの出会いと別れを知っている
悲しみの駅では涙を
喜びの駅では笑顔を
憎しみの駅では裏切りを
窓から見える 名前もない星々に
遠い昔名前をつけた人がいる
僕もまた 名前のない星のひとつ
手のひらを広げればそこに銀河
レールのように 刻まれた線は道となり
新しい旅へと僕らを連れて行くだろう
汽車は再び 汽笛をあげて夜空に飛び立つ
時を旅する 汽笛に乗り窓の向こう
過ぎていく思い出を見送る もうここへは帰らない
どこから来てどこへ向かうのだろう
始まりも終わりもないような旅だから
いつもそこが終わりであり始まりだ
愛の駅では 口づけを
夢の駅では憧れを
希望の駅では 夜明けを
野に咲く花に 名前をつけた人がいる
あなたにも僕にも名前があるように
運命のように 訪れたさよならの日に
あなたは いつものように笑っていたよ
僕を置いて汽車は行く 汽車をあげて
もうあなたの隣には僕はいない
僕の隣にはあなたはいない
あなたにはあなたの旅があり
僕には僕の旅がある
「もう会えないのにどうして口づけをしたの?」
僕はあなたにまた会いたくなる
窓から見える 名前もない星々に
遠い昔名前をつけた人がいる
僕もまた 名前のない星のひとつ
手のひらを広げればそこに銀河
レールのように 刻まれた線は道となり
新しい旅へと僕らを連れて行くだろう
汽車は再び 汽笛をあげて夜空に飛び立つ。
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夢を探して旅立った少年の瞳に宿る光
窓に映る星にさえ 物語があるのなら
探しに行こうとあなたは僕の手を引いた
きっと失ったものはもう二度と帰らない
そんな 悲しみさえ
この旅は癒してくれた
あなたが笑うだけで 僕も笑顔になれた
たくさんの夢を乗せて今日も走る
数多の銀河を さまようように宛もなく
金色のあなたの髪が風に揺れた
僕には それがオーロラに見えたよ
人は何かを探すために それぞれの汽車に乗って
旅立つ旅人と あなたは言った
だからさよならを言葉にするにはまだ早すぎる
夢を探して旅立った少年の瞳に宿る光
窓に映る星にさえ 物語があるのなら
探しに行こうとあなたは僕の手を引いた。
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いつか 誰かが読み聞かせてくれた物語
本を読んでる間だけは旅人になれる
優しい胸に抱かれて夢の中で
いくつもの旅をした
心を旅させていくのさ 幻の汽車に乗せて
もう帰れないかもしれない それなら星になるさ
時計は必要ない 時間はもう僕を縛れない
レコードと 思い出を鞄に詰め込んで
風のあとを追いかける
心を旅させていくのさ そこに自由があるなら
何も恐れるものなんてない 物語は明日に続いていく
心を旅させていくのさ 幻の汽車に乗せて
もう帰れないかもしれない それなら星になるさ。
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君は覚えているかな 忘れようとしたって
忘れられないくらい思い出はあるんだよ
笑ったり泣いたりしただけの 映画にもならないような
二人だけの 特別な物語がある
押し寄せる波に さらわれていく貝殻
砂に描いた 下手くそな 君の似顔絵波が かき消した
いつの間にか 隣にいたはずの君は いなくなってしまって
途方に暮れたように君を探すけど
笑ったこと 泣いたこと 皮肉にも君を失ってから気づいたんだよ
どんな素敵な思い出よりも ありふれたことが何より大切だったこと
いくら一緒にいても足らない時もありゃ
すれ違ってしばらく口も利かなかった時もある
わがままな僕と君は 似ている だからかな 割合うまくやっていたほうだと思うよ
日が沈むのを 歩道橋から 眺めてた
ここからの景色が 君は好きだった
人の暮らしが見えるからだって
失うために 積み重ねた時間なんかじゃない
永遠に続いたっていいくらいに 君を愛した
こんなことならもっと 君と一緒にいればよかった
世界のどこにも 君はいないなんて
こんな悲しみが他にあるだろうか 代わりなんていないんだよ
桜の季節にはまた 月ごとに日記が新しくなるように
新しい気持ちで まっさらな心で生きられる
そんな生易しいことならば 悲しみだってもう少し 可愛いげがあるんだろうな
いつの間にか 隣にいたはずの君は いなくなってしまって
途方に暮れたように君を探すけど
笑ったこと 泣いたこと 皮肉にも君を失ってから気づいたんだよ
どんな素敵な思い出よりも ありふれたことが何より大切だったこと。
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自分と書いて私と読む
あるいは僕と読む
人を疑ったり 信じたり
定まらない心は振り子のようだ
風の中に立って
探した 自分は
まだ 見つからず
見るもの 聞くもの
すべてこの世界なら
その形や色は 人によって変わるなら
輝けるかな 磨いても輝かないただの
炭鉱に転がる 煤けたような石ころも
いつか 変えようのない未来を知って
腰をおろす場所を 見つけたなら
タンポポの綿毛のようにそこに荷をおろして
僕はあなたを居場所にするよ。
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人混みに紛れ さまようように歩いた
夕暮れの街は 誰もを寂しくさせる
帰路に着いたのは 随分暗くなってからで
道しるべは月の明かりくらいだったよ
「なんのために 生きているんだろう」
目的意識もないままに 今日も 僕は生きている
与えられた命を 粗末にする人もいる
人生をまっとうする人もいる
僕はどっちだろう いつまで生きれるかな
残された時間で足りるかな
あとどれくらい今日と同じように
泣いたり笑ったりできるだろう
星を数えながら 帰り道を 歩いた
寂しさをごまかせるほど器用じゃない
好きなあの歌を口ずさみながら
負けそうになるのをこらえてる
「僕は誰のために生きているんだろう」
生きる理由なんて必要なかったはずなのに今さら欲しがる
人を容易く 殺めるような人もいる
自分を省みず人を助ける人もいる
僕はどっちだろう 正しくあれるかな
間違ってないと 言えるかな
あとどれくらい今日と同じように
人の優しさにふれることができるだろう
意味がないと 吐き捨てたのは
いつか宝物と呼んでいた思い出
なくしただけで 大切なものは
すぐに 要らなくなるのかな
それではあまりに悲しすぎるよ
与えられた命を 粗末にする人もいる
人生をまっとうする人もいる
僕はどっちだろう いつまで生きれるかな
残された時間で足りるかな
あとどれくらい今日と同じように
泣いたり笑ったりできるだろう。
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眠れない夜をどんなふうに君は過ごしてるの?
窓の向こうに広がる空に 君の顔を浮かべてる
珈琲のカフェインが回った頭で考える君のこと
笑いながら 泣きながら 近づく夜明けを
なんとなく待つように 遠ざけるように
不安と期待の入り交じる気持ちでいるよ
今だけはどんな言葉でも 慰められない
慰められたくもないから 放っておいて
始発電車の時刻確かめて 一番早い電車に乗って 世界の果てまで君を連れて逃避行
来るべきその時にそなえて 準備は怠りないよ
どんなことが起きてもいいように 期待なんてしない
疑ったり 信じたりするのももう疲れたから
まだ薄暗い線路脇の金網の向こうのホーム
電車が ブレーキを踏んで停まる
いつもの座席に 迷わず僕は座る
下手くそな口笛に名前をつけて歌にする
ささやかな君への僕からのプレゼント
時々立ち止まったり進んだり 落ち着かない旅だ 悪いね希望しか今は見えない
近づく夜明け 羽を広げて一羽の鳥が羽ばたいたのを
見逃さなかった
君もまた遠い旅に出るんだね
僕もなんだよ 奇遇だね
今だけはどんな言葉でも 慰められない
慰められたくもないから 放っておいて
始発電車の時刻確かめて 一番早い電車に乗って 世界の果てまで君を連れて逃避行。
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遠い昔の忘れたはずの恋を 静かに 思い出す 初恋はいつだったかな
多分気づきさえもしなかったんだろう
でもなんとなく
この胸が焦がれた
感覚を その時は覚えたはずだ
遠くて近い距離からただ眺めているだけの
とても 弱気な恋をしていたような気がする
同じ喫茶店に入って 同じ珈琲を頼んだ
たまたまを装って
恋をしたら 伝えなきゃそれは 恋じゃないのかな
伝えないままの恋もまた 恋ならいいな
抱く気持ちは 優しくこの胸を滑り落ち
やがて僕から離れてくまで この痛みを忘れないでいよう。