詩人:どるとる | [投票][編集] |
冬の駅のホーム
すさまじく降りつける雪をはらいのけ 電車がブレーキをかけて停まる
静かにドアが開き
何人何十人の人が
出てくる その中に
たったひとりあなたを見つけるんだ
すぐに見つけられないときは 叫ぶんだよ
君の名前を
サンタクロースでも
きっと届けられない愛を 僕は言葉じゃない何かで 君に届けたい
降り積もる雪の中に
埋もれてく街並み
言葉さえも凍りついてしまいそうさ
冬の雪のように
ただわけもなく
誰かの帰り道を
阻むように
積もった雪の道
足元気をつけて
プレゼント抱え
走っていく小さな子供たちに 夢のある未来はあるかな
見てごらん争いを招くのはいつも僕らの小さな わがままや欲望のせいだろう
ああ サンタクロースなんかじゃ 届けられない愛や夢がある
僕らはサンタクロースにはなれないけれど きっと誰より愛する 人に 用意するんだ 忘れられないくらい素敵な夜を
聖なる夜に サンタクロースは立場を失うんだ
プレゼントを届けるのは僕さ
プレゼントを受け取るのは君さ
ららら…
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トラックに今日も夢を乗せて 届けに来ました 郵便です
荷物を指定された場所まで運ぶ仕事だけど ただそれだけじゃない
笑顔も一緒に届けるんだよ
あなたが早く来ないかな 楽しみに荷物を待っている
そんな顔を想像するとたまらなく 嬉しくなるんだよ
僕らは 僕らは いうなれば 夢を運ぶ そんな人
僕らは 僕らは つまるところ 夢を運ぶ そんな人 多分ね
お待たせしました お荷物をお届けに来ましたあなたの玄関先まで
笑顔をメッセージカード代わりに添えて
ハンコかサインをお願いします
そしてまたひとつの荷物届けたら またべつの場所へ お荷物を届けに行くのです
またあなたとの出会いがあるように
願いながら
僕らはまた トラックに夢を乗せて走る
青い空の下も
雨空の下でも
僕はひるまず進む
義務的に? なんてあるわけない
愛想笑い お世辞 ご無用よ 大切なのは
いつも明日に繋がる
お客様と私たちの笑顔というバトンを繋ぐリレー
1日何件 一週間で何十件 1ヶ月 一年で何万件
僕らは 夢をそのたびに乗せて いつでも
本気で 心を込めて
届けるんだよ
あなたへ あなたへ
差出人から お届け先へ…
あなたが待っている
首を長くしながら
遠い空 見上げながら
たくさんあるうちの星の中のたったひとつの星に 希望を見たら きっと明日には
あなたのお家まで
おじゃまいたします
郵便です!
元気なその声が聞こえたら扉を開けて
僕らは 僕らは いうなれば 夢を運ぶ そんな人
僕らは 僕らは つまるところ 夢を運ぶ そんな人 多分ね
僕らはまた トラックに夢を乗せて走る
青い空の下も
雨空の下でも
僕はひるまず進む
義務的に? なんてあるわけない
愛想笑い お世辞 ご無用よ 大切なのは
いつも明日に繋がる
お客様と私たちの笑顔というバトンを繋ぐリレー
夢を運んでかれこれもう何十年。
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僕の大好きなコスモ
広がるよ 瞼閉じただけでたくさんの星が降り注いで
あの頃の喜びがまた
僕の心の中で 蘇る
足元に転がる くだらない出来事のすべてがすべてすべて幸せのかけら
忘れていたんだね
大切なことを
大切なものはいつも
見えないものばかりだ
欲望に染まりきった
瞳じゃ何も見えない
広いグラウンドの片隅 転がるサッカーボール 誰かが蹴らなきゃ ただの景色の一部
人は歩く 人は笑う
どこまでも
人は眠る 人は遊ぶ
人は働く
いつでも
僕らは広い広い
空の中に輝く
星のかけらなんだ
輝かなきゃ 損だよ
足元に転がる ありふれた毎日を 蹴飛ばしたら 僕には何も残らない
笑うのだ あまりのばからしさに
そして笑い飽きたら
泣けばいい
足元に転がる 君だけのコスモ くだらなさすぎて 笑うしかない
足元に転がる くだらない出来事のすべてがすべてすべて幸せのかけら
会いに行こう
僕や君を待ってる
それぞれの優しさへ
抱きしめられに行こう
僕や君だけを待ってる
それぞれのぬくもりへ
足元に転がる くだらないことのすべてにすべてすべて意味があるのなら
目の前にある 何てことのない景色にさえ
幸せはあるはずだ
コスモはいうのさ
いつまでも
僕が夢から醒めるまで。
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長い旅路の終わりに
旅人は 確かに見たのさ
大きな夕日や 果てしない大地や 煌々と輝く夜明けの空の色
ナスカの地上絵のように 遠くから見下ろしてはじめて見える
あの日の僕の涙や笑顔が 教えてくれる
意味のないことなど何ひとつないからね
見えない 瞼の裏の景色の中に 希望をひとつまみふりかけて
信じてみよう
明日の自分を
忙しくしていると
過ぎ去る季節も風のよう
馬の駆ける蹄の音
風に凪ぐ草のざわめき
おだやかに流れる
川のせせらぎ
鳥たちのアンサンブル
ナスカの大地に息づく命は永遠の物語の中に秘められた時代を超えて伝わる物語 そっと手を伸ばせば
届く あの日のときめきや感動が 今再び目を覚まし 僕の瞳の中で遠い遠い夢を呼び起こす
瞼の裏に 広がる海のように 遥かな宇宙のように 僕の記憶はとぎれても
地上絵ように
いつまでも消えない
僕らの生きた証が
刻まれているよ
見えない瞼の裏に
地平線の向こうに
ナスカの地上絵のように
あなたのように。
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遠くから 見ても
近くから 見ても
つかず離れず
僕のそばに
いつもいる人よ何故にそこにいるの?
景色に
奥行きがあるように
見せる遠近法のように 君にはどこまでも広がる魅力がある
好きだよ 愛してる
その心の闇さえも
すべて受け入れよう
遠くから 遠くから
僕を見つめるそのまなざしはまるで近くにあるような
そんな愛がある
そばにいるのに
こんなに近くにいるのにね 心はたやすく離れてく
そして僕らたまに
互いの心傷つけあうそんなときがある
そばにいすぎたのかな
近すぎるのかな
僕らは幸せなのに
なぜだかたまに ひとりになりたくなる
わがままに背中見せて 強がる君に 僕は何も言えないまま
静かに見送った
それでも好きなんだ
君だけが僕のすべて
近くにいるんだから
わからないことなど何もないさ
大切なことはいつでも目の前にある君の瞳が その笑顔が
涙が 教えてくれるから
遠くから
遠くから
見つめてるのに
近くに
近くに
あるように
見える遠近法のように本当は本当は
息もあたるほどそばにいるのに 気づかないふりなんかしてる
僕はばかだよね
ごめんね
愛してる
そばにいるのに
こんなに近くにいるのにね 心はたやすく離れてく
そして僕らたまに
互いの心傷つけあうそんなときがある
そばにいすぎたのかな
近すぎるのかな
僕らは幸せなのに
なぜだかたまに ひとりになりたくなる
わがままに背中見せて 強がる君に 僕は何も言えないまま
静かに見送った
そばにいる君に
何ひとつ言葉はないけど それでも黙ったままでも伝わる何かがある 僕らはそれを愛と呼んでいるんだよ
そばにいる君だけに
君だけに伝えたい
届けたい 届けたい
思い抱えたまま
遠近法を無視して
平面のような
単純な毎日の中
君の心ごと 抱きしめるんだよ
抱きしめるんだよ。
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ゴッホのひまわりも
ピカソの泣く女も
名画と呼ばれてはいるけれど 本当にそう思いますか?
みんなが口をそろえて名画というけれど
好きか嫌いか それだけで名画は落書きにも見える
美的センスなど関係ない 見る人の心にとまれば 露店で売っている 売れない画家の絵ですらも 子供が画用紙に描く絵にさえも価値は生まれるのさ
僕の描く人生は どんな名画よりもずっと
かけがえのないものだと思うから
それぞれのタッチで
それぞれの速さで筆をはこぶ日々
配色も構図も皆違うから
見れば見るほど面白い
出来上がりまでは どんな絵になるかわからないけれど
そんなこと考える暇もなく 僕らは生きていくのさ
再び繰り返される
同じタッチの構図で
僕はまた 筆をはこぶ
塗りつぶした過去も
すべては積み重ねた
日々の中に 塗りつぶしたその下にあるから 消せやしないさ
罪も傷跡も悲しみも
すべて
僕は描く 何よりも 誰よりも素敵な絵を 負けない 負けない
負けないさ
僕だけしか描けない
天才と誉れ高き
私の描く絵は
名画としての人生ともいうべき壮大な一枚の絵だよ
どんな画家にも描けない絵がある
それは人生という絵
その人にしか描けない人生がある
君は君の
あなたにはあなたの
僕には僕の
人生という名画
名画としての人生
モデルは僕ひとり
僕が僕を描いていく
ひとり遊びの日々
涙が一粒 キャンバスに落ちて にじんだ空に 星がひとつ流れて ただいまというあなたの声がやさしく響くと また付け足される思い出 あざやかな色彩で絵は染まる
名高い名画の隣に
飾ってほしい
僕らの人生描いた名画
そんな美術館があったらいいよね
そしてまた僕は筆を握り 思い思いに絵を描く
今日の涙も 昨日の笑顔も 明日の切なさもいつかの儚さも
すべて
私の描く絵は
名画としての人生ともいうべき壮大な一枚の絵だよ。
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生きていれば
太陽は何度でも
何度でも昇るから
ちょっとくらい
いやなことがあったって気にすることないさ
空の上に浮かんだ
太陽は沈んでも
僕の傍で朝となく夜となく輝いている
もうひとつの太陽は沈まずにここにいる
ああ 長い旅路だから いろんなことがあるけれど どんな事があっても生きていくことだけはやめないでいたい
生きていれば
何度でも何度でも
また 笑えるからね
生きてさえいれば
何度でも何度でも
日は昇るからね
僕という太陽も沈まない
ちっぽけだけど
輝いている
太陽は沈まない。
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あなたを好きな気持ち
頬染める恋の色
花を染める朱や紅のよう
好きだよ 愛してる
言えない気持ち抱えたまま
過ぎ去る季節十を越えいつの間にか
こんな場所にたどり着いていた
儚く散りゆく恋の花
枯れ葉のように枯れ落ちて
私は
いくつの涙を落としたことか
いくつの笑顔をなくしたことか
それでも懲りずに恋をする 恋をするたび頬染める
咲き誇る日はあるのでしょうか
来る日も来る日も
待ち続ける
永遠に醒めない夢のような 花びら染める恋の色
花々を染めるような 花化粧
納める鞘のない刀はいつしか錆び付いて
思いの伝えかたを忘れていくのがこわかった それでも 私は恋をして 何度だろうと 祈るのです
この鞘に合う 優しい刀を 私は あなたに求めてる
ただ 儚げに揺れる
花のような けなげさと
凛とした みずみずしさを兼ねた
何気ない景色に赤く咲く
あなたが染める 花の名は 私という名の一輪の花
永遠ともいうべき
果てなき時間を
共に過ごせる
幸せを かみしめることの意味や理由を
さがしている
愛することの喜び
愛されることの喜び
そこに隠された難しさ
身をもって知れたなら
私の心は 幸せという名の色に染まるでしょう
景色にそっと咲く花のように
私という名の花染める 恋という名の花化粧
艶やかにただ艶やかに
艶やかにただ艶やかに
花々を染めるような花化粧。
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あなたを見つめる
そのまなざしは
たとえば
愛する人のまなざし
愛すべき家族のまなざし
信頼する友のまなざし
すべての人とは仲良くできなくても
きっとどこかで
心繋がる場面があるんだよ
そんなに人を憎んでばかりして生きることはない
信用なんか100%できるわけもない
疑うこともまた同じ
いつの間にか自分と他人の境目に聳え立った見えない壁
風にはこばれてゆく
僕らの命はまるで一枚の葉っぱ
青々した若葉から
色づく時代を生き
やがて枯れ衰えて
枝から散り落ち葉になり 土に還ってく
誰かのまなざし
僕や君を見つめる誰かの瞳
ただ目と目で見つめ合えば
憎しみも怒りも苛立ちも
ばかばかしいことに
思えるほど 優しさに触れて気づく時がある
僕らはこんなにも愛されて 見守られているんだ
愛すべき家族、
親しい友、
いつも傍にいてくれる人、
僕を生み育ててくれたこの街へ捧ぐ
まなざしはすべての人の心にまんべんなく注がれていく
瞼閉じるかわりに心の瞳を開けて そこに見えたものに感謝と敬愛の言葉を贈ろう
まなざしはすべての人の心へ順繰りと向けられていく
閉じた瞼の裏に浮かんだのは いつも眩しいあなたの笑顔と陽射しのようにそっと包み込むようなまなざし
誰かのまなざしにふと気づくとき
同時に大事なものに
気づく そんな時がある
あなたを見つめるそのまなざしは
痛いまなざしばかりじゃない筈だ
きっとあなたを愛するがゆえの厳しさも込められているから多少尖ってはいるけれど
ほらあなたが傷ついたとき 深く悲しみに沈んだとき
あなたに向けられたそのまなざしは言葉以上の何かであなたを励ましたり慰めたりするでしょう
ほら 僕も君もそんなまなざしに救われてる
1人にひとつずつ与えられた命を 落とさぬように大事に抱えて歩く日々
まなざしの雨や陽射しが降る
今日もあなたの傍に。
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繰り返す変わらない営みの中で 僕らは生きている
当たり前だと思うのは人の勝手だけど 幸せを絵に描いたらきっとこんな毎日
鼻で笑い飛ばしても
ふと振り返れば
何気ない
場面に涙が止まらない
笑いすぎた
泣きすぎた
風のように
過ぎ去った
時間だけが
心の中に
いつまでも
輝いてる
しょぼい
思い出さえも
きれいな記憶のようになぜだか思い出す
きっとなんでもない
出来事がひとつ残らず幸せだったんだよね
そしてこれからもそんな出来事の一つ一つが幸を形づくるんだろう
行き交う人々の波
僕らは 乗り合わせたように ここでめぐり会う すれ違う人もただ憎み合う関係でも
出会った事には
きっとそれなりの意味がある
つまらない毎日だって吐き捨てるような毎日が きっと 本当のところ 紛れもなく幸せなことならば
見事なまでに変わり映えしない営みを
ただまっすぐに伸びた 順調な道のりを
僕らは 幸せと呼ぼう
夜明けまえの空に見つけた 星の輝きのようにそっと毎日に寄り添うような幸せを僕らは全力で愛すのだ
それが僕らのやるべきことだ
それぞれの営み
えらそうに鑑みるその人の勘定じゃけっして見破れない
誰かの その人だけの幸せ 答えはいつもどしゃ降りの雨の向こうに
悲しいことの後にあるのだから
とりあえずは やるだけやってみよう
駄目でもともと
僕の営みはそんなふうにして 続く
短編小説のように
いつまでも
飽きの来ない人生
何ひとつ同じ
日はない日々
昨日とは違う
今日がここにあり
今日とは違う
今日が明日も
待っている
大あくびして
ひとまず休憩から
始めましょう
気が向いたら歩き出す
そのくらいのペースでいいや
決まりきった常識なんてクソ食らえだ
僕には僕の歩き方があるから
順位など気にせず
群からはぐれて
周りの景色など
眺めながら
ゆっくり 行こう。