詩人:どるとる | [投票][編集] |
あの人は 誰を待っているのかなあ
さっきからそわそわして落ち着きがない
時計ばかりとにらめっこしてさ
待ち合わせてる人が来ないのかな
何となく気になってしまうのはなぜだろう
それぞれがそれぞれの夜を 過ごしてて
きっと笑ってたり泣いたり それは実に様々だ
電車の窓から見える明かりの一つ一つに
異なるその人だけの暮らしが あって
もしかしたら大切な人がいて
たまには愛してるなんて 言うのかなあ
そんなことを思うとなんだか 人間も
捨てたもんじゃないと幸せな気持ちになる
待ち合わせしてる人がやっと来て
手をつなぎながらその場をあとにする
どうかあの人が幸せでありますように
そう願う僕はずいぶんと余裕があります
悲しいことはありますが今のところ無傷だ
明日になったら今日の涙なんて忘れちゃっててまた のんきにあくびなんてしてるだろう
目を閉じて 浮かぶ思い出の中に いる人が
僕にささやくよ いつかのアイラブユー
君が誰かに 愛をささやくように
僕もまた 誰かに愛をささやくよ
いつもと何も変わらない いつもと同じ夜 でもどこか特別な夜なんだ
通りすぎる風景はページを捲るように移り変わっていく
立ち止まったままなのに時計は足早に走っていく
明日も夜明けが来ることを願って
電車の窓から見える明かりの一つ一つに
異なるその人だけの暮らしが あって
もしかしたら大切な人がいて
たまには愛してるなんて 言うのかなあ
そんなことを思うとなんだか 人間も
捨てたもんじゃないと幸せな気持ちになる。
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今日 できたことが明日もできるかな
ページは捲られていく 読む人がいる限りは
物語は 人の頭の上に 雨を降らし 陽射しを 落とし
風を吹かせ 光を 散らばして
日は昇り やがて沈み 数千の夜が過ぎ数千の朝を迎えた
活字は 降るよ 物語を読む人の頭の上に
でもこれは 読むのではなく理解すること
目を閉じても耳をふさいでも 意味はない
「世界はいつも僕と共にあるのだからね」
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ごまかしてばかりいた 昨日に別れを告げ
窓を開けよう 風を部屋に招き入れて
夜を 賑わす 星たちのささやきは
終電の窓からでも 何となく見える
ほらね魔法のようにページは捲られて
季節は 小説を読むように 流れる
この街に集う夜は星のささやきのように
一人一人の悲しさや喜びを見送って
生まれては消えてく思いを 記憶する
そしてまたひとつ 新しい命がこの星に
僕は思ったよ
「僕はあとどれくらいこの夜を迎えられるだろう
そして あとどれくらい夜を越えていけるだろう」
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君が笑ってる顔をもっと見たくて
僕は 明日も 君が泣いてても
笑えない君のために笑ってることが
君の支えになるんだと信じてる
自分のことで精一杯なのに誰かのために頑張る君を知ってるから涙を隠す必要はないよ
君のあたたかな手のひらが
僕の冷えた心を 包み込むとき
僕はあらためて君に感謝するんだよ
でもありがとうじゃ言い切れないな
それ以上の 愛をもらっているから
だからせめてつないだ手を離さないよ
落ち込んだときは多分お互い様で
下手な慰めなんて何の役にも立たない
きれいごとが嫌いな僕は 周りの優しい言葉に 耳をふさいだ
孤独だと思っていたけど 僕はただ逃げてただけだった
誰かから愛されるのが恐くて 孤独だと思い込んでただけ
さみしいときはいつもそばには君がいた
僕が笑ったら 君が同じように笑った
それだけで 世界から悲しみが消えたよ
単純な僕は すぐに上機嫌になった
どんな言葉なら返せるだろう
君からもらったこの愛のお返しは
愛で返すしかないと気づいたんだ
見上げた空に流れた星は物語を語る
星のひとつひとつが異なる物語を持っている
あの星はどんな物語を今夜語るだろう
吸ってた煙草が短くなったなら
灰皿にもみ消してキスをしよう
君のあたたかな手のひらが
僕の冷えた心を 包み込むとき
僕はあらためて君に感謝するんだよ
でもありがとうじゃ言い切れないな
それ以上の 愛をもらっているから
だからせめてつないだ手を離さないよ。
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雨上がりを待つように 僕は君が泣き止むのを待ってる
夕暮れの 日の落ちた河川敷で 川を眺めながら
小石を投げて はずんだ数を 競って
負けたら悔しいけど勝ったら嬉しい
今僕はきのうより少しだけ 幸せ
虹をさがして 旅立つ心が
綿毛になって 空をただよえば
いつか 空に差す光。
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ほどけかけた靴紐はそのままで
あとでも結べるさと風にさえ強がったよ
他人の痛みなんて知らないふりをする
見える物だけしか信じようとしない
駅に到着したばかりの電車から押し出されるように人がホームにあふれた
見上げた空の向こうに知らない明日があって
僕らは見えない先々の不安とたたかいながら
自分のことを思う合間に 誰かのことを思ったりしながら
余裕を見せておきながら実はいっぱいいっぱい
電話のコールを 君は拾ってくれるかな
出るまでは もどかしい気持ちは消えない
雨が続きます傘が手放せない1日
テレビの天気予報で今朝やってたよ
最近何をやっても味気ないのは
幸せってやつを見失ってから
やりたいこともいまいち見つからずに
ただいたずらに過ぎていくだけの 毎日
今自信を持って自分は幸せですと 言える人が何人いるかな
きっと幸せだと胸を張れない人が多いはず
いくら愛されても いくら愛してみても
なにかが やっぱり足りない
悲しい映画を観ても 涙を流すのは 君だけ
心はあるの?って言われたから他人の幸せや悲しみに涙なんか流せるかって言った
それなりに喧嘩もしながら 程よく二人はすれ違って
たまに交わすキスが 退屈しないように
飽きないように
距離が 近づきすぎないように でも遠すぎないように
二人の間には いつも 見えない壁があるみたいにさ 遠慮というものを上手く使おう
見上げた空の向こうに知らない明日があって
僕らは見えない先々の不安とたたかいながら
自分のことを思う合間に 誰かのことを思ったりしながら
余裕を見せておきながら実はいっぱいいっぱい
電話のコールを 君は拾ってくれるかな
出るまでは もどかしい気持ちは消えない
話すことなんて 特には ないけど
今なぜか 君の声が聞きたい。
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少し無理やり つないだ手を
振りほどく 君は僕を追い抜いていく
遠くから君の背中を眺めて
離れて知る 今までは見向きもしなかったこと
公園通りには 春を迎えると
膨らんだ蕾が そろそろ 目覚めて
いつもは ただ過ぎるだけにとどまる景色も
見惚れるほどに あでやかになるよ
君を愛し君に愛された 月日を宝物のようにしまったまま
僕は ずっと美談に酔いしれたように歩いて行くんだろうか
誰もみなそれぞれの愛を 思い描きながら
誰かを愛するのだろう僕もそうやって
君を愛したことをまだそらで覚えてる
君は幸せだったかい?って本当は聞きたいのに
君はもう春を待たずに散ってしまった
青く広がる空の下に繰り返される営み
もう君がいないことにもいくらか慣れたよ
笑った顔が太陽みたいで
君を見てると 元気が出てくるんだ魔法みたいに
悲劇の主人公にはなれそうもないよ
人は一人では生きていけないのです
僕は君を愛したように また誰かを愛すときが来ても
愛するつもりはないよ だって君は世界に一人しかいないから
嘘もつくし時にはわがままにだってなるよ
それでも心だけはなくさぬように生きる
君にもらった 優しさっていうまだ
曖昧な理解でしかない 愛を
その人にも伝えていけたらいいな
君は笑っていてくれるだろうか
青く澄みきった空のように 君じゃない人を抱くその時も
誰もみなそれぞれの愛を 思い描きながら
誰かを愛するのだろう僕もそうやって
君を愛したことをまだそらで覚えてる
君は幸せだったかい?って本当は聞きたいのに
君はもう春を待たずに散ってしまった
残された僕が今
言えることは
きっとただひとつ
「愛してくれてありがとう」
君のおかげで人を愛せるようになったよ。
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遠い昔のことを 思い出していたんだ
なんでも人より 覚えるのが苦手で
運動会のかけっこも最下位だったね
でもあなたは言ってくれたんだ
「大切なのは順位じゃないよ。どれだけ頑張ったかだ」
あの時の僕は一番
頑張っていた
みんながゴールしたあとで
僕はそれでも諦めずに
ゴールを目指した
みんなが応援してくれる声に
支えられながら ゴールテープを切った
あの時の気持ちを忘れないで。
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少し無理やりつないだ手を振りほどいて君は僕を追い抜いていく
思えばそんな出来損ないの恋だった
求めれば求めるほどに 離れていく気がした心
気づいたんだ 君の中にはもう僕への愛がないこと
ひらり ひらり 風に舞いながら落ちる
桜の花びらが 涙に見えた日に 別れた
二人が歩むのは別々の未来 僕は君の思い描く未来には どうやらいないみたいだ
さよならを言ったかどうかも覚えていないほど
憔悴したような僕はため息ばかりついてた
このまま一生人を愛せない気がした
最終の愛に つまずいた痛手が
人を愛することや人に愛されることに
恐れを抱かせるなんて思わずに
たとえば二人が出会ったあの日のように
またいつか誰かを心の底から愛せるかな
君と出来なかったこと 誓えなかった永遠を
本の続きを読むように始められたなら
駅前の桜も 満開になって
思い出すのは 君の笑った顔
もう二度と見れないあの仕種
手のひらに 落ちる花びらが
また風に運ばれ 何処かへ 行ってしまう
ひらり ひらり 風に舞いながら落ちる
桜の花びらが 涙に見えた日に 別れた
二人が歩むのは別々の未来 僕は君の思い描く未来には どうやらいないみたいだ。
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踏切近くの アパートに二人で住んでた 東の窓から見える公園のひときわ大きな桜の木に
春を見たような気がした 午後に
僕はドーナツを頬張って お茶を飲んだ
ドシラソファミレド
音階をたどるようにただ
流れに逆らわず 過ぎていく日々を思う
ひらり ひらり 記憶を掠めながら
小さな桃色の花びらが 風に乗って
宛もなくどこかに旅立つのを見送る
僕の 思い出にはいつも桜の花が咲いてる。