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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[3110] ラブソングってほどでもないラブソング
詩人:どるとる [投票][編集]


君の顔は今日も泣いたり笑ったり忙しい

表情の固まらない その時の心を映した気持ちによっていろんな顔になる それがなんだかおかしいね

今日の君は泣いていたの?それとも笑っていたのかい?

柏手打って 神様に祈りを捧げても 願いは叶いません
神も仏もいないこの世界で願いを叶えるには並大抵の事じゃない
だから神様に祈るよりまず愛し合おう
泣いたり笑ったり
怒ったりしょげたり
恥ずかしがったり
悔しがったりする
君の顔をいつも
見ていたいのさ

泣き顔も笑い顔も
全部残らず愛すから
僕のそばに死ぬまでいてくれないか?
そして 誰かが塞がなくちゃすきま風が冷たい寂しさっていうこの穴を埋めてくれないかい?

その役割を果たせるのは世界中で多分君だけだから

僕のだめなところを叱ってよ
僕のいいところをほめてよ
頼りないけど世界一
愛してる君になら
涙も隠さずに
見せられるから
頼りない僕を愛してね

僕は歌うよラブソングってほどでもないラブソング。

2011/07/30 (Sat)

[3109] はじまりの地
詩人:どるとる [投票][編集]


今日もこの世界のどこかで 第一楽章のようなはじまりの産声が高らかに奏でられる

そして今日もどこかで誰かの命が最終楽章の慎ましやかなメロディにしずかに見送られる

僕は何度でもスタート地点に戻って 繰り返すのさ 同じように今日と呼べる明日ともいうべきはじまりの地で きのうのように泣いて笑って くだらないことで苛立ってわがままも言うだろうけど 生きているというメロディは鳴り続ける 少しの乱れもなく 僕の心臓はメロディをきざむよ

花のように 可憐に
水のように しなやかに
風のように 涼やかに
天使のように おだやかに
稲穂のように 凛として

半数もきらぬ人生を
僕は生きていくのです

僕という楽器を不器用に奏でながら
帳尻合わせに疲れたらたまには怒ってみたりもするのはしかたないけど なるべくやさしく穏やかに
生きていこうと思います

はじまりの地で
再び 僕は空を仰ぎ
思う 風の立つ午後に
日陰の中 目をつむる。

2011/07/30 (Sat)

[3108] 音符のない楽譜
詩人:どるとる [投票][編集]


あなたの頭の中で描いている幸せのイメージはどんなものですか?

もので溢れかえったこの世の中に生まれた人は不孝だと大人が言う

自分たちの住む世界を自分たちの手で汚して 平気な顔でポイ捨てもする人がいるんです 地球は泣いているね

まるいまるい地球の片隅に生まれた命が今日もどこかで元気な産声あげて泣いている

汚れた世界にはきっと幸せはないよ
だからこそ僕らが汚したぶんだけ きれいにしてゆくんだよ
まず心をきれいに洗ったら 汚れた世界が見えるよ
人の痛みに気づけるよ
人の悲しみがわかるよ
セピア色の明日が見えるよ

音色のようで音色じゃない不思議なメロディ奏でて奏でて

音符のない楽譜に並んだ僕らの笑顔

さあきれいな世界で
笑おう 笑おう。

2011/07/28 (Thu)

[3107] 風と共に去りぬ
詩人:どるとる [投票][編集]


どこにでもあるようで
ここにしかない夏
抱きしめて
受け止めて
何度でも
切れた鼻緒を
結びなおすように
思い出せば
鳴き出す
蝉しぐれ

あなたと見たあの花火が あの提灯の明かりが 振り向けばきのうのように今も鮮やかに思い出せる

遠いあの夏にまた僕はかえりたいよ
できることならば
子供に戻ってお祭りの屋台に飛びついて
プールで思い切り
遊ぶのもいいね
大人には見えない夏が子供には見える

すこし開けた窓から
吹き込む夏の風
ほほをやさしく撫でるその風が風鈴を鳴らすよ

魔法の呪文のように毎年のようにみんな暑いなってわかってても言葉にしている
そしてきこえる
蝉しぐれ

どこにでもあるようで
いちどしかない夏

あの夏はきっと
かえらない

でもまた夏が今年も
暑さとともに
やってくる

けたたましいくらいに鳴く蝉も短命だから その生涯を嘆くように鳴いている
ああ 振り向けば
微笑んだ君のほほに流れる汗と 気品に満ちたうなじかな

ほらね 夏もいいだろう?狂おしいほどの暑さが 夏を思い出させてくれるよ

そして蝉しぐれが鳴り止むころに
暑さとともに去り行く夏 抜け殻だけを残したまま

風と共に去りぬ。

2011/07/28 (Thu)

[3106] 価値あるもの
詩人:どるとる [投票][編集]


お金にはなんの価値もない

僕らが価値をつけるからただの紙の束も価値を持つ

物に価値があるんじゃない

価値がなければ ダイヤモンドも少し綺麗なだけのただの石ころと同じだよ

僕らは見えないものにさえ価値をつけるのさ
愛や友情やそのほかいろいろものに
価値のはかれないものにさえ価値をつけて 大事そうに抱きしめている

価値あるものを手にしたとき たとえそれが価値のない石ころでも紙の束でも
価値があれば誰もがこぞってそれを欲しがるだろう
札束にたまたま価値をつけた人がいて
ダイヤモンドにたまたま価値をつけた人がいただけで
それは価値あるものになる
だけど価値のないものなのにお金にはかえられないくらい
かけがえのない
価値のある愛がある
価値のある友がいる
価値のある夢がある
価値のある今がある

ダイヤモンドや
札束よりも
価値のある
僕らがいる

戯れに浮かべた笑顔さえ僕には価値のあるものさ
いくらお金を積まれても 買えない価値のあるものさ。

2011/07/27 (Wed)

[3105] 僕の背中は曲がっている
詩人:どるとる [投票][編集]


夜空を駆け抜ける
流れ星に願うのさ
明日こそはどうか輝く日であれ

シャッターチャンスを逃した カメラマンの悔しさに似た
終電に乗り損ねたサラリーマンの虚しさも似た 切なさに焦がされて 眠れない夜

今夜はもう眠らない
何が何でも眠らない
眠らない 眠らない
眠りたくなんかない

そう言う僕の背中は曲がっている

でもそれはきっと素直な僕の本当の言葉

眠らない夜も素敵さ
眠れない夜も素敵さ

背中は曲がっていたって心はしゃんとしているはずだよ

さあ まだ見ぬ明日へ船を漕いでゆく

夜を飛び越える 流れ星の尾を掴んで

そのまま 夜空のかなたへ 夢の出口へ。

2011/07/27 (Wed)

[3104] おなかすいたよ
詩人:どるとる [投票][編集]


お腹がぐーっと鳴ったら お家に帰ろう
お腹がすいたままじゃ喧嘩もろくにできない

誰かと手を繋いで帰ろう 手を繋ぐ人がいないなら ひとりだっていいじゃないか
ほら見てごらん
今空のかなたで夕日が沈むよ

お腹がぐーっと鳴ったらまっすぐ家に帰ろう
寄り道なんかしている暇なんかないのさ

お母さんの作った
カレーライスが僕を待ってる
甘口のカレーライス
早く食べたいな

今日も1日ご苦労様
いろんな出来事があったけど なんにしても今日は終わりだ
お腹がすいたよ
なんだか悲しかった事さえどうでもいいみたいにお腹がすいたら関係ない 関係ない

お腹がすいたら 涙さえも乾いてしまうね
お腹がすいたら まず先に何よりもこのお腹の虫を黙らせることが一番大事になっちまうんだね

お腹がすいたよ
その一言で緊張の糸もほぐれてしまうんだね

だから ギクシャクしたら お腹がすいたよ
そう言おう そしたらきっと思わず笑ってしまうね

お腹がすいたよ
だから帰るんだよ
そして 僕を待ってる人の笑顔に迎えられるため このただいまを届けるんだよ

ただいまとセットで言おうね

優しくなれる
心が綺麗になる
涙なんか
乾いていく

お腹がすいたよ
悲しくても
切なくても
どんなときでも
腹の虫だけは
正直だから
嘘はつかないんだね

だから僕はつい口に出してしまう

お腹すいたよ。

2011/07/27 (Wed)

[3103] 頑張れサラリーマン
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吊革につかまって
あっちに押され
こっちに押され
人の波に乗る上り列車

なだれ込む人
タバコ臭い車内
よく聞こえない
アナウンス
隣でうるさい
若者のどうでもいい
会話 黙れ黙れ

全国何万人の
サラリーマンたちよ
今日も本当ご苦労様です
朝から大変ご苦労様です

頑張れサラリーマン
不況に負けないで
ネクタイ風になびかせ
奥さんの尻にしかれても 理不尽な社会にもまれても

守るべき
ものがある
愛すべき
人がいる

明日も頑張れサラリーマン!

2011/07/25 (Mon)

[3102] あれから
詩人:どるとる [投票][編集]


男だって 女だって 泣きたいときが必ずある
声をからして それこそ気がすむまで
若者だって年寄りだって 成人したてだって誰もが 泣きたいときがある そんなときには大人も子供も関係ないのさ

涙を流してる人の何が悪いんだ?
悲しいとき嬉しいとき
人は涙を流してその悲しみや喜びを表現するんじゃないか
その涙を笑う権利なんて誰にあるというのだろう?

人は涙を流せば流すほどに優しくなれるのさ 人の痛みに気づくには 人と同じ痛みを感じてはじめてその人の痛みを知るんだ

あれからいくつもの時が過ぎた
あれからいくつもの季節が過ぎた
あれからいくつもの人と出会い
あれからいくつもの人と別れた
あれからいくつもの景色を見て
あれからいくつもの思い出を抱えた
あれからいくつもの傷を負って
あれからいくつものやさしさに触れた
あれからいくつもの愛を知った

そしてあれから僕も少し大人になった

だけどあれからどれだけ時が過ぎても
けっして変わらない俺の涙 流したぶんだけやさしくなった

道の上に静かに
落ちる花びらのように 歳を重ねて 若さを散らせても やさしさだけが僕をひとでいさせてくれる。

2011/07/25 (Mon)

[3101] 一年草のうた
詩人:どるとる [投票][編集]


大好きな人の笑顔が僕の隣で咲いている
時に元気なさそうにげんなりするその花

いつの間にか
こんな頼りない
僕の隣で
咲いていた

このまま いつまでも 時代から遅れて
僕らは 二人 寄り添って 揺れる

太陽なんて 見えなくてもいいよ
僕と君なら 二人でいれば大丈夫さ

すぐに三日坊主になるけど そんな僕も愛してくれるならば
一年草だって 百年も二百年もその気になれば 咲いているだろう

一年草よ、その名前を凌駕せよ

一年越してまた一年
気づけば百年、千年

愛よどこまでも。

2011/07/25 (Mon)
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