詩人:どるとる | [投票][編集] |
何かに頼ってすがらなくちゃ まともに歩くことすらできない僕らを
愛してくれる人が傍にいることが今は何よりの救いだね
正しいことばかりを教えられた子供は
多分将来正しい大人になるけど きっとそれ以上にさびしい人間になるね
愛や優しさや何が正しいか何が悪いか
そんな事のすべてを
教えられても過ちを犯してしまうのが僕ら人間だから
大切なのは過ちを犯したことを悪いことだと素直に認めて
なおかつ反省できること
間違えるのは人間だから仕方ないから
大切なのはつまりそういうことだと知ったのです
単純な僕としては
単純な世の中であってほしい 難しい理屈やうざったいきまりで縛られるのはごめんなんだよ
迷いもなく『自由になりたい』って思ったんだ
だからそのためなら
独りきりになっても
多少さびしい思いしても 精一杯笑って
精一杯泣いて
転んで 膝をすりむいても 決してやめちゃいけない人生がある
僕は風に吹かれて
地に足をつけて
気をぬくといつも
命まで投げ出してしまいそうになるけど
まだまだ 歩けるさ
こんな僕だってまだまだ 若いんだ
だから できることがあるはずだ
出来損ないだけど
僕は僕なりに今を
精一杯生きてるんだ
夜明けがやけに眩しいよ
生きてるんだ
当たり前だね
生きているから
悲しみだって
痛いくらい
感じるんだ
風に吹かれて
地に足をつけて
たまに笑って
たまに泣いて
今は昔とはまた違う苦労を重ねているけどそんな今も愛したいから生きて生きて
何度でも風に吹かれて
まだ生きてるって喜びを抱きしめたい
夜明けの眩しさも
風の冷たさも
ほほを伝う涙も
誰かを思う気持ちも
突き刺さるような
陽射しの温度も
すべて考えてみりゃ
生きてる証じゃないか
僕は生きてる
僕は生きてるんだ
答えなんかないけど
生きてる証がここにある
僕は生きてる
僕は生きてるんだよ
だから。
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なんとなく あなたが心配だから 傍にいるよ
あなたが 好きだから
あなたを愛してるから
いつもの夜に いつもの珈琲を飲もう
変わらない味
変わらない街並み
都合のいいような出来事などなくていいさ
楽しいこと何ひとつなくても あなたが傍にいればいい
抱きしめている
強く 抱きしめている
僕のぬくもりや
優しさを拒まない
あなたを 死ぬほど僕は
愛している
そっと 愛しているんだ
やまない愛も情けのない人の笑い声も
すべて 夜の闇のなかへ消えてしまえばいい
そしてあなたの笑顔や声だけで僕の時間が満ちればいい
ただあなたが笑うだけで ただそれだけで僕は幸せになれるから
今日も僕はあなたの隣に 当たり前のように 座ってる
それが僕らの愛なのです
それがこの上なく幸せなのです
なんでもない時間も
あなたと一緒なら
不思議なくらい
特別な時間になる。
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テレビには悲しいニュースが流れ
今日も朝から憂うつになるんだ
焼けるような夏の陽射しから逃れるように日陰に逃げる 人の群れ
平気で人前で ゴミを投げ捨てる人や
優先席を我が物顔で占拠する奴
お年寄りが吊革につかまってても席を譲ることもなく話し続ける愚か者
あろうことか人が転んでも心配することもなく 通り過ぎる人の笑い声 最早情けは死語なのかい?
愛されている 狂おしいほど 僕は愛されている
でも愛されているだけで誰かを愛したことはないんだ
だからいつかは誰かを僕もあなたが僕を愛しているように僕も誰かを愛してみたいんだよ
資格や権利なんてどうだっていいのさ
僕の不器用な優しさやぬくもりを受け止めてくれる人を僕は愛すだけだ
特別なことなんて
何ひとつなくていい
それとない言葉でも慰めくらいにはなるさ
また今日も夜が明けて賑い出す街 カラスがゴミを漁る
うだるような暑さに
誰もが一様に『暑い』と言っているさまは滑稽で笑えるね
感情論に持ち込んで
たとえばあなたが同じことをやられたらどうだとか 僕は世の中の腐った連中に言ってやりたいよ
単純に人を愛して
単純に人を気遣える
それだけできっと
人なんていつだって完璧なんだよ
頭がいいとかスポーツができるとかそんな事よりずっと大切な忘れかけてる何かを今こそ思い出して
すぐそばで泣いている誰かに君なりの慰めをくれてやれ
誰かが心配だとか
まず後先考えずに
誰かを守れるとか
何かそんな
迷いのない
優しさだとか
ぬくもりだとか
漠然とした愛だとか
もっと僕らは持ったほうがいいな
そうだろ?
難しいもんなんて何ひとつないよ
ただ誰かを心の底から素直な気持ちに従って 心配したり思ったり気遣えるだけでおまえの中の良心が泣いている誰かを抱きしめているから
うまくなんてできなくていい 目の前の人を自分と同じように愛すのさ。
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今日あなたは何回笑いましたか?
そしてどんな事が悲しかったのか教えて
予想にもない出来事に不安を隠せずに
ふいに誰かのせいにしてしまったことや思い当たる罪がたくさんある
雨上がり 病み上がり
やっとできた逆上がり
雨の音にかき消された必死の君のSOS
神や仏などいやしないんだ
どんなに悲しくても
どれだけ悲しくても 生きることを決めたならもうあとにはひけないから
もしもの雨に今日も降られて あるはずもないのに幸せを追いかけている旅の途中だ
この手を握り返すあたたかな幻に今日もふと笑いかけた僕なのに 夢から覚めるように雨が上がれば 嘘のように耳障りな笑い声が窓の外にあふれ出す
届かない 伝わらない僕の声をあなただけが受け止めてくれるから 僕は歌い続けるよ この雨が止むまで 誰に認められたいとか慰めてもらいたいとかもうどうだっていいさ 僕にはあなたがいるから
幻だけど なんて素敵な幻なんだろう
このまま僕は夢に溺れて死んでしまいたい
言葉もなくただ漠然と思うのさ
あなたが好きだと
幻に抱きしめられたことはあるかい?
今日僕は笑えなかった
多分明日も笑えない
だから幻を創り出して 僕は幻を愛すのさ
雨はいつか止む
だからそれまで
笑えるように
雨に濡れ
夢を見て
幻に笑いかけるのさ
ほほを伝う絶望に打ちひしがれていた昨日までの僕はもう庭に埋めたから
今日はなんて素晴らしい日なんだろう
僕は独りじゃない
幻だけど愛する
人がいるんだ
今日あなたは何回笑いましたか?
僕は一度も笑えなかった
でも幻は僕に笑いかけていた
幻に僕は笑いかけていた。
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期待もむなしく
拍手ひとつなく
静かに終わる
僕の茶番劇
24時間を
あっという間に
飲み干して
胃袋に流し込めば
テレビ放送も終わった真夜中に
僕は羽をもがれた蝶になる
もがいてあがいて
あがいてもがいて
たどり着いた未来
涙で濡れる悲しいだけの今日にモザイクをかけて何も見えなくなるように何も見えずにすむように
僕は世界から目をそらした
悲しみに今こそモザイクを
何も映らないテレビにあの日の微笑みを。
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羽をもがれた蝶のようにもがいている
社会の中で 居場所を探して あがいている
見るもの聴くもの
すべてなんてくだらないんだろう
誰かと仲良くするのももうやめたやめた
僕らは腐った生ゴミのように もう使い物にならない理性を抱きしめたまま
灰色に濁った空を日が暮れるまで 独り眺めていた
もうこの世界に
未練などあるはずもないのになぜか
もう少し あなたの声を聞いていたいんだ
見る人によりゃ地獄にも天国にもなる
この世界の掟に従って歩くのももう疲れ果てたけど 生きることを選ぶなら仕方ないね
僕にはもう 進むべき道などない
ただまっすぐ のびた獣道を 歩いていくしかない
明かりひとつない
僕の人生に もしも救いがあるとするならばそれは きっと
あなたの笑顔
そしてあなたの優しいその声なんだろう
確かなことは何もわからないけれど
生きることの喜び
人を愛する喜び
信じることで見える明日があるような
気がするから
僕の頭の中の時計は もう動かない
同じ時刻で止まったまま もう誰も信じられないはずなのに
裏切ってきた数だけ
信じられて
傷つけてきたはずの
愚かな僕でさえ あなたはまっすぐに見つめてくれる
特別なものなど何もないけど
僕を照らす 光よ
どうか 願うなら
ずっとこのまま
僕だけを照らして。
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時にナイフのように
深く突き刺さる言葉
時に言葉に慰められて
時に言葉で傷つけられて
時に言葉を疑って
時に言葉を信じて
わがままな僕らは言葉を乱用しすぎて
言葉がなくちゃ何も伝わらない 不器用な人間になっちまった
言葉などなくても
伝わる悲しみがあり
感じられる喜びがありそして幸せがある
言葉などなくなってもきっと僕らなら愛し合える 傷つきあい憎みあう時も僕らは言葉に頼りすぎて
無言の仲直りの仕方を学べない
でも言葉をなくしてはやっぱり不便だから
僕らは言葉を頼って
愛や夢を語り
その言葉で
互いを詰り
さげすんだりもする
だけれど
その言葉で
誰かを気遣い
思いやる事もある
あなたを傷つけたのと同じ言葉で
その言葉で
あなたを思いあなたを気遣う
今日もこの街にはたくさんの言葉が声になって僕らの耳に届くだろう
僕もあいさつひとつするにしても言葉をつかいあいさつを交わす
そして言葉は使う人によって 心を突き刺すナイフにも涙を拭うハンカチにもなる
僕らは言葉に今日も頼りきり 言葉と言葉で会話する そんな毎日
その言葉で 人を傷つけても また同じ言葉で人を慰めて
僕らはそんな風に言葉と言葉で互いの思いを伝えあう
その言葉で
あの言葉で
いろんな言葉で
今日も明日も
傷つけたのと同じその言葉で 僕は慰めている
その言葉で。
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ねえ 今 あなたは幸せですか?
幸せの基準が高すぎて 本当の幸せに気づかないなんて悲しいと思いませんか?
どうですか?
幸せの定義なんてえらそうなことほざく前に 三食飯が食えて 家があって
あたたかい布団で寝れて 家族がいて
何ひとつ何不自由なく生きれるなら
それで満足すべきだろう それ以上何を求めるんだ?
この世界は理不尽なことばかりかもしれない
生まれる場所や
育てられる親や
生きる環境や
人のせいにしてしまうようなことがたくさんあるけど
結局自分の人生
そんな境遇にも負けず生きてる人はたくさんいるんだよ
そんな影の世界があることを知らない生易しい家庭で育った人にはわからない悲しみや孤独がある
そんなことを思えば僕などなんて幸せなんだろう
すべてに感謝すべきだね だから皮肉るようだけど迷わず言うよ
ありがとう
僕がいる場所が光ならばあなたがいる場所が影なのかい?
だけどあなたは自分の境遇をうらみもせずに 優しさと愛を知っている素晴らしい人なんだ
僕のいる場所にはない 光があなたには見えているみたいさ
僕はあなたの背負う影を知らない
幸せに慣れたみたいに惚けちまったみたいだ でもあなたが涙を流すと なんだかあなたの痛みが伝わるよ なんだか抱きしめたくなるんだ
そんな光と影が交錯するこの世界で
何が悪いか正しいか
言うまえに人として
僕はやるべきことをすべきだと思う
頭の良し悪しなんかどうだっていい
スポーツだとか
特技だとか
くだらないよ
必死なのは
人として持っていなきゃならない
血の通った心
そして
人の痛みがわかる
優しい気持ち
光はあなたの瞳に映っていますか?
貧しいのは僕だったね あなたの瞳に映る光がなんとうらやましいことか
僕は自分の見てる光が嘘っぽく思えた
本当の幸せを知る
あなたに僕は
大切なことを
おしえられたんだ。
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なぜ涙はあふれるのだろう
なぜ僕らは涙を流すのだろう
人は悲しいとき
うれしいとき
度々涙を流し
形のない感情を
形にする
それは時に
涙であり
笑顔だったりする
でもすぐに乾くから
写真のように 形には残せないけど
その涙が流れた記憶はいつまでも僕の中に忘れないかぎりあるんだ
人の事なんて 思いやりもしない
まず大事なのは自分と恥に思うことすらなく平気でほざく
奴らがカラスみたいに群がるつめたいこの世の中で 今日も心の中まで凍るような
風に吹かれてるんだよ
涙枯れ果てるまで
僕は泣き続けて
何が悲しいのか
何がうれしいのか
ない頭で僕は必死こいて考えているんだ
今日ホームから飛び降りた人も何が不満なのかわからないけど 自殺を謀った人もきっときっときっと
生まれたからには生きる資格があるはず
もう少し このふざけた世界で 笑えるような場面があるなら
その命大切にしてくれ
いろいろ生きていれば嫌なこともあるだろう
でも僕は思うんだ
何をおいても生きることだけはあきらめちゃいけないんだと
虐待や理不尽な殺人や嫌な事件ばかり目につくよ 新聞やメディアを毎日のように賑わす 事件や犯罪
あきれるような理由で誰かを憂さ晴らしに殺めるような人もいれば 思いやりを持った人もいる 本当多種多様な人間模様
できるなら都合の悪い世の中のニュースにモザイクをかけたい
そしてすべて隠してしまえるならいい
でも願うなら
そんな事件を起こす人が少しでもこの世界からいなくなることだ
誰かが今日ひそかに流した涙はきっと誰の目にもふれないだろう
でもきっとその人が流した涙には意味がちゃんとあって
悲しかったり
嬉しかったり
独りでも何人でも
その人の涙がもしも気になるなら その人のそばにいてあげることくらいできるなら少しでもその人のためになるだろう
泣きたいときは泣けばいい 涙枯れ果てるまで。
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おはようとおじぎして 今日も あいさつを言い交わす 僕らの日常 回る時計の針
行儀よく座ってる
椅子の上 でかいケツを乗せて
やることもなくただ
暇つぶしに講じてる
空は飴色 あかね色
どことなくセツナイロ
さようなら 言い交わす 別れの言葉 でも明日になりゃまた会える でも今日はさようなら
真っ赤な空が 夜の腹の中におさまって
真っ暗な夜が やって来ました
今日笑ってた人
泣いていた人
すべての人に訪れる
この夜が誰にでも
優しく あたたかい夜でありますように
流れ星に祈るんだ
今日誰かが死んでも
今日誰かが生まれても おなじように回る世界 速さも変えずに 何事も無かったように明日になればまた夜明けが訪れて
太陽が輝く朝が来る
神様のてのひらの中で 僕の命は握られて いつ 死んでもおかしくないけれど
悲しいことがあってもまだ死にたくないなあ
だから生きる日々
神様のてのひらの中で 地球もろとも やがて 滅び行くその日まで 僕らの日常はどこまでもつづいてく
砂時計は何度も何度もひっくり返されて
落ち続ける時間の砂に埋もれた命が今日も 静かに目を閉じるでしょう
その人に朝がやって来なくても きっとその人を覚えている人がいるかぎりその人は本当には死なない
僕はひとり
何もない夜の道に
影を落としポツリ
空を見上げる
一番星さがす
神様のてのひらの中で 生まれた命が
神様を裏切るように
神様じゃなく
母を愛し
父を敬い
今日も生きてる
胸の中で リズムを刻む 鼓動に合わせて
唄うように
さすらうように
たゆたうように
今日も明日も
僕は生きてる
時計の針は 十二時を指し示して 鈍い音を立てる
そしてそんな事を繰り返してやがて 僕は歳を食い尽くして
神様のてのひらの中で目を閉じる
それでも僕は神様なんか信じない
僕が信じるのは目に見えるものだけ。