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血を分けた人と人が集まって
笑い合い
励まし合い
いがみ合い
幾度も幾度も
意見をぶつけ合い
離れたり
寄り添ったり
死ぬまで
続くドラマ以上にドラマチックな毎日
それが家族
諍いの中にある答え
長い喧嘩の果てにある夜明けへの出口
仕方なくじゃない
どんなに離れても
僕らはどうしようもなく家族なんだね
この血がさわぐよ
もらい受けた恩や愛を忘れるなと
僕らは最も近しい人間の集まり
同じ名を持つ奇跡ともいえる確率が寄せ集めた集団
家族とは一筋縄じゃないんだ
この愛には終わりはない
この諍いには終わりはない
最も愛すべき家族よ
最も憎むべき家族よ
僕らはきっと一度つなぎあった手を離せはしないさ
ずっと 血は途切れず流れてゆく
あなたの心へ
僕の心へ
めぐるあたたかな気持ち
それが家族だ
本当に辛いとき
幸いにも人に与えられた逃げ場所
さあ 帰ろう 帰ろう
家族という名のまぶしい光の中へ。
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法律があっても無くても人は人を殺められるなら
人間は生まれたときから裁かれてもおかしくない悪魔の子種を持っている
裁きの時はいまだ訪れず人は人を殺め続ける
人は裁かれることもおそれずに麻薬だ、汚職だ、偽装だとあちこちで無秩序を生む。人間は無秩序の生産機だ。
悪魔が悪魔を産み落とす連鎖さえ天使が天使を産み落とす結果にもなる
全く難しい
裁きの時は来ない
この世界にもまだ
暗闇の中に咲く
白い花が咲いてるから
悪魔が産み落とした
天使が微笑むから
だから僕らは見放されない
人は人を殺められる
しかしながら
その一方で
人は人を愛し、
守り抜けるから
神は裁きの時を遅らせた
いまだその時は来ない
人は何も知らず
人を殺し
嘲るように笑う
しかしその一方
人は常識を重んじ
節理ある行動を大事にしている
神は悩む
いまだ裁きの時は決まらない
人が完全に悪魔なら
裁くのは簡単なのに
人はあまりに矛盾している
だからこそ素晴らしい。
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泣きながら笑いながら僕らは生まれて
泣きながら笑いながら僕らは消えていく
偶然の産物として
太陽と大地の下で育った花は自由に咲き
風が吹けば揺れる素直な心で枯れてゆく
偶然の産物として
それでも時々偶然とは呼びがたいものに出会うときがある
そんなときは風に吹かれて 言い訳みたいにこぼすのだ
偶然の産物として
短いような長いような一生を暮らし
タイムリミットが来たらさよならを言う
泣きながら笑いながら僕らは生きて
泣いたり笑ったりしてるうちに消える
偶然の産物として
本当の事は何も知らずに この世界の全てを何も知らずに
僕らはただお利口に受け入れる
ああそれは偶然なんだと
何もかも馬鹿らしい
偶然が生んだとしか思わない太陽系の誕生に僕らははち合わせるべきだった
遅すぎたために見失ってしまったもの、学べずにいる事が多すぎるために僕らは馬鹿なほど自由だ
誰もが人を殺せる社会で誰もが人を貶められる世界であなたは法律やルールがなければ無秩序に人を殺められますか?
偶然の産物として
人間として人間たる
命を全うできますか?
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悲しいときには悲しいと言え
うれしいときにはうれしいなりに笑え
素直な気持ちを隠したまま生きるのはまるで心に目隠ししてるみたいでなんだか生きづらい
自信を持って背筋を伸ばせないのはかっこ悪いね
人の事なんて他人ごとで
人と人とのつながりがないがしろにされ希薄になってきてるさめざめとした社会
子供たちは協調性もなくして 道ですれ違っても挨拶ひとつできないやつばかり
大人は大人で 道路を我が物顔で歩き 長年の頑固さを引きずって こだわったやり方を間違えのないものだと決めつけ他人にまで押し付けるしまつ
僕らは ただ あたりまえなことをあたりまえにできていればそれでいい
でも本当に一番大切なのは人の痛みに気づき 人の心を考えられることだろう?
何かが絶対おかしい世の中だ でもその何かは今に始まった事じゃないんだよ
「モンスターペアレント」も
「裏金問題」も
「食品の産地偽装」だって
考えてみれば全てがわがままな奴らの勝手の言い分や 金に汚い奴らの子供じみたいたずらだろう
平成という年号に生まれた僕らは生まれてひとりで歩けるようになるころ冷えた世界で孤独を抱えて
頼る人もいない人は
自殺に走って そんな人の死さえも笑うような奴らがひしめき合って
いつかそんな奴らがこの世界を支えるのかな?そう思うと不安になるんだよ
今日もほら それぞれの生活が始まる
タイムリミットは人それぞれだけど
僕が願うことは
ひとつだけだ
どうかどうか
この世界で
素直に笑いたいのに笑えない誰かを救ってあげてください
絶滅危惧種みたいに
小さな街の片隅で身を震わし泣いている誰かを抱きしめてあげてください
光と影の入り混じる平成の夜が静かに明ける
新しい朝が僕の部屋にも例外なくやって来る
ポケットの中には
諦めにも似た乾ききったらい麦と 希望を詰め込もう
全ての人が笑えますように祈って。
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やって良いことと
やってはいけないこと
それさえわかっていれば充分です
自分がされたらいやなこと
いつでも相手の立場になって考える
それさえ知っていれば良いんです
難しいこと
よけいなこと
多くは求めず
最低限のことができる
それだけで人間は充分です
あたりまえな事をあたりまえにできる
それが一番大事です
僕はまじめにできるもん
できてるならば
それで良いんです
僕はあなたを責めません
あなたも僕を責めません
転んでできた傷を
笑いません
結果は得られなかったけど 頑張った証を貶しません
良いんです
あなたがあなたであるならばきっとそれは誰かの瞳にも同じように優しいあなたがあなたとして映っているから
大事なことはいつも
ごく単純なこと
大切なことは驚くくらい簡単なこと
それさえできてるならばそれは素晴らしい人
ただそれだけで
良いんです
僕が知っているあなたが明日も明後日も同じようにあなたらしいあなたなら
間違ったって
つまずいたって
苛立ったってさ
なーに それは
人間の範囲内さ。
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僕は恐れない
何も恐くない
言いたいことを言うだけだよ
歌は好きだけど
売れる気はないし
本職にする気もない
でも言いたいことを
歌にするから
野次なんか当たり前でたたかれることばかりだ
でも本心隠してたら歌とはいわないよ
心の中に秘めてる邪悪な自分もさらけ出せるのが歌だと信じてる
僕が好きなシンガーはいつでも偽らないまっすぐな言葉で歌っていたんだ
だから僕も真似するわけじゃないけど
偽らないストレートな気持ちで 歌いたいんだ 気持ちごまかさず本心隠さずに
普段嘘ばかりついてる僕だから歌の中ぐらいは正直になるよ
世の中に腐るほどあふれてる周知の事実
隠し事ばかり
ごまかしてばかり
曖昧なそれらを
払拭するような
本当のことだけを
言葉にした 僕の歌をどうか聴いて下さい
路上シンガーは今日も行き交う人の群の中に混じって歌うから
絶え間なく通り過ぎるすべての人に僕の思いが届かなくてもいい 最初からそんなこと考えてない
わかる人にだけわかればいい
愛してくれる人にだけ愛されればいい
僕はそう思う
路上シンガーは今日も歌う 泣くように笑うように語りかけるように様々な気持ちを歌にする
でも忘れないでどんな歌にも一言一句さえ
何ひとつ 偽りはないから
ああ 雨だってかまうもんか
ずぶ濡れでギターを弾くよ
路上シンガーは歌う
売れない歌を歌う
偽らないからこそ
野次が飛ぶ
間違いだらけの
勘違いだらけの
油まみれの歌だ
でもこれが僕の歌だ
君には届いてるかい?
路上シンガーは今日も都内某所で刺すような視線の中歌うよ
ラブソングも
バラードも
ロックも
型にはまったら
終わりさ
歌は常に自由な
つむじ風であれ
お利口さんの常識人たちの歌はきれいごとだ
全面否定はしないが僕は嫌いだ
僕が歌いたいのは
荒々しくも
本当の気持ちにあふれた歌だ。
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あなたは1日に何回笑っていますか?
そのうちの何回が本当の笑顔ですか?
嘘をつかずにどうかお答えください
愛想笑いを咲かせた顔はまるで踏み荒らされた畑のように
痛々しい顔だったよ
でも思いのほか大人たちには好評だった
どうやら現代社会では どれだけ自分を隠せるかが大事らしいなあ
素直な気持ちを隠して ごまかし続けて
僕は楽しくもないのに笑って
こんなにおかしなことはない 常識が軒を連ねるこの世界で
まかり通ってるのは
常識という名を借りた非常識ばかりじゃないか
都合のいいことばかり言って結局は長いものに巻かれていればそれでいいんですか? ねえ?ねえ?先生教えてよ
僕らは激しくたたきつけるような時代の雨に打たれて
社会にあらがうように誰もが恐れおののく向かい風の中追い風みたいな古ぼけた歌歌い続ける今はなき死語で書き綴るシンガー
僕の声は誰にも届かない 価値のない歌だけど精一杯魂込めたから
無駄なものは省いた必要最低限の本心を述べよう
速度を落とし気を抜いて止まればたちまち押し戻される時代の風に吹かれて
今日も喉を鳴らして
社会に真っ向から逆らうような破天荒なメロディー
奏でて 奏でて
僕らは青春という名を借りた 迷路から脱出するまでの日々を不安で身をふるわしながら生きるのさ
流行り廃りがめまぐるしく 常に新しいものが時代を先駆する時代の風に吹かれて
何が大切なのか見失いそうになりながらも 流れゆく季節を旅する時代の風に乗って
吹き荒れる情報網にかかった現代人の冷酷な視線が突き刺さる
あなたも同じような気持ちでこの風に吹かれていますか?
今日のあなたは笑ってるの?
それとも泣いていたの?
同じようで違う風に誰もが吹かれて
誰のせいでもなく
なんのせいでもなく
僕やあなたは
生まれて
今日も明日も生きる
秩序が嫌みなほど煌めく世界で。
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殺風景な部屋に似つかわしい何もない夜
何気ない言葉に胸打たれて
僕らは 宛のない話を延々 つづけた
それとなく 進む 会話には辻褄なんかなくて 言いたいことを言いたいだけ 言うのが通例だったよね
会話は進む進む
話は様々
恋の話をしてるかと思ったらいきなりべつの話に変わるような 規則性のない自由なコミュニケーション
ああ 夜は いいもんだな
感慨深く 腕を組み
朧月夜に 一句詠む
僕らは筋書きのない映画の中で
お互いがその時その日の気分でなりたいヒロインと主人公になりきって
自由かつ気ままに暮らすのさ
のらりくらり
風に吹かれ
野良猫のように
想像力は住処を 持たず その時の気分で1日はシリアスにもなり ロマンチックにもなったりするんだ
ほらね、大事な気持ちは 言葉にせずともいつの間にか 心に生まれてるんだ
おふざけ半分
真面目半分
たまにその割合
狂うけど
一番好いのは
多分 絶対
二人が笑えていること
それだけで
それだけで
幸せなんて
この手の中さ
今日も筋書きのない映画はひとときのエンドロールに見送られ
映画が終わって画面が暗くなるように
夜になって
さびしくなって
自然に会話が生まれてまた映画が始まるよ
ご観覧の皆さん
今宵はお集まりいただきまことにありがとうございます
ただいまから上映されますのは
どこにでもいる
愛し合う男と女の
くだらない楽しい毎日です
ほら、目を見張れ
口を真一文字に結べ
今日も些細なセリフが 笑いを巻き起こすよ
日常という名の
悲喜劇が
世界を巻き込んで
今日も現実なのか
夢なのか
わからない
日常が始まる
筋書きなんて
無くたっていい
二人がいればそれだけで
愛があればそれだけで
平凡な毎日も映画のように めくるめくメリーゴーランド
まわる まわる 奇跡。
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降り続く雨を避けられずに 今日も涙に濡れてる 人の数 知れぬこの浮き世
天気予報はいつでも
空の気分しか 教えてはくれないから
今日どんなことを理由に泣くとか笑うとか 自分の空の色はわからない
もしも偶然、出逢ったあなたが 僕の傘になってくれるなら
僕もあなたの傘になってあげましょう
人生っていうものは辛いこと悲しいことには事欠かないから
そんなときこそ誰かの愛や友の絆が強い味方になってくれるんだよ
悲しみは降り続く
明日も明後日も
何年、何十年後も
だけれど僕は幸運にも
いくつもの
アンブレラがある
一人じゃないってことが こんなに勇気づけられるなんてね
全ての悲しみから
逃げられるわけじゃないけど
悲しみに濡れた
僕の心 乾かす
太陽が ほら
僕を愛してくれる
僕を呼んでくれる
手をつなごう
歌を歌おう
夢を語り合おう
キスをしよう
抱き合おう
笑い合おう
傘のない日々を生きてる人は昔の僕みたいに 一人で強がって生きてるんだろうな
でもねいつか気づけるよ 一人じゃ結局力不足だってこと
自分慰めてみても
誰かの優しい言葉にはかなわない
だからあなたという傘が必要なんだ
そっと差し出すようにあなたがくれた言葉は 見えない傘になって 僕を全ての悲しみから 守ってくれる
ありがとう
これからもよろしく
あなたは僕のあんぶれらで
僕はあなたのあんぶれら
変わらないその立ち位置で 生きてゆければ幸いです。
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辛いときには誰かを頼りなさい
頼る人がいないなら気がすむまでお泣きなさい
雨がやむように
いつかは笑えるから
言いたいこと言えない時 黙ったまま
うつむいてることしかできなかった
そんなときが誰にでもあるから
そんなときはぐっとこらえて自分責めたりせずに あとでめいっぱい愚痴りなさい
うれしいならばかまわず笑いなさい
あなたが笑ってるところをもし誰かがうらやましく思って
笑うじゃまをするならば その人から離れた場所で 笑いなさい
意地悪な人の愚痴や悪口も
目の届かない場所でならいくらだって言いたいよね
人生は誰かが 鼻で笑うように そうかんたんにはいきっこないから
時には挫折して
死にたくなるのがふつうなんだ
飾り立てた振る舞いや一目瞭然の強がりは 見る人にも自分にも単に悲しいだけだから
なるべく素直に生きなさい
子供は思ってることためらいもせずに口にする
いくら口にしても
しかられる以上のことはされないんだ
でも大人は違って
しかられるだけじゃなく 職場からおわれたり信用をなくしたりする
それでも大人だって
時には逆らうこともある
でもそれは勇気のいることなんだ
毎日毎日真面目に生きてるのは確かに
えらいとは思うけど
誰かにほいほい従ってばかりいることが
えらいとは思わない
感情ってものがあるために
僕らは うれしいときは笑い
悲しいときには泣くというようなあたりまえな気持ちにしたがいながら毎日を生きてる
でもそれを押し殺し生きることが大人だと大人たちはいう
でも人間は 笑いたいときには笑いたいし
泣きたいときには泣きたいよ
子供みたいに
嘘のつけない
純粋な瞳で
一点の曇りもない空を見上げたい
言葉にできないそんな気持ちを
いつの間にか心の奥に無理やり押し込んでいるうちに大事なものをいくつも失った気がする
なんだか笑うことさえむなしいな。