詩人:どるとる | [投票][編集] |
大きな 夢を持てよと誰もが言うけど
鏡を見たときあまりの自分の醜さに 開いた口が閉じない
それでも誰かを恋をする 不思議な魔法にかかったように
胸が 胸が 痛むのさ
果てしない 大空を飛ぶ 鳥のように自由に生きていけたなら
もっと 僕らは
本当は僕のこと 好きなんだろう?君よ
隠してないで言っておくれよ
不思議の国のアリスのような ロリータ気取りの君を愛せるのは僕くらいだぜ?
大きな花束を君にあげよう
銀のステージの上で
君と二人踊るのさ
関係ないなんて言わせやしないさ
ライトがステージを照らせば静かにラストワルツがはじまる
弱虫で見栄っ張りの君を包む 君を包む。
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神様がサイコロ投げたとき出た目がたまたま僕を選んだだけ
いつもいつも 時の波に揺られ 僕は舟を漕ぐ
不安なんか問題じゃない
孤独がなんだっていうんだ
いちばん大事なのは
生きていること
それさえ確かなら
何度だって いつだって やり直せるんだよ
だから今日も舟を漕いで
そうさ今日も舟を漕いで
岸を目指すのさ
今どのあたりかな
星がひとつ流れた
黙ったまましばらくじっとしていたら夜がやってきて
東の空に星が流れていった
さよなら 黄昏時はもう終わり
青い夜が今はじまる。
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今日も悲しいことがありました
でもいくつかの喜びに出会えました
心の中に降っていた雨もそのうちやんでいました
嫌いなはずのあの人が思いもよらず見せた笑顔は僕の目になぜか優しく見えたんだ
悲しくたって
泣きたくなったって
強く強く
生きていこう
今日があるから
明日がある
明日があるから
つづいてゆく日々
重たい時を背負って
歩いていくのは辛いけど
大丈夫 大丈夫
言い聞かせながら
歩いていこう
僕はまるでかたつむりさ
よたよた 這いずりながら 貝のような
渦巻く不安背負って
生きているから
ほらね 今日も日が暮れりゃ 何もかもが鮮やかに見えるでしょう
見えるでしょう?
かたつむりは今日も低速で進む
畑をならして
大地 踏み固めて
空を時々見上げて
生きていることの喜びを知るため
今日も 不器用ながら
ばかはばかなりに
頑張っているのです
だから明日も今日のように
他人と競わず
つまらないことを考えず ただひたすらに生きていこう
その先に楽園はある
不安など蹴散らして
のんきにあくびをしてやろう
僕はしょせんかたつむり
生まれたときからのんびり屋さんだ。
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ほら 待ちかねた夜がやってきたんだね
誰かには そうじゃないかもしれないけど
まあ細かいことは言わないで
今は僕の話を黙って聞きなさい
楽譜に並ぶ音符のように 僕と君はこの世界の中で歌を唄う音符になる
君と僕はそれぞれが違った 音色を持つ音符なのさ
さあ 行こう
明日へと
さあ 行こう
明日へと。
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こうして 目を閉じると思いもよらずいろんなこと浮かんでくる
開け放された自由な時間の中で
許されるかぎり
僕は僕でいられる
何もやることがない
そんな真っ白な夜に
イメージはひとりでに膨らんでゆく
窓から見える あの星がちりばめられた
夜空の向こうから
やってきたような命が今ここでこうして
ただありふれた
毎日を暮らしていること 素直に不思議に思った瞬間
僕の視界 いっぱいに星が流れた
尾を引いて 輝きながら 弧を描く流れ星
デネブもベガも
かなわない
ここにある平凡
愛すべき平和
眠れない夜なのに
寝たくないよ
眠れない夜なのに
安らぎに満ちた夜
心の中に
広がる おだやかなさざ波
押しては引いて引いては押してゆっくりと 時をさらう
東の空に 明日の栄光を予期する一番星がひときわ 強い光を放ってた
ほらね
浅い眠りはすこしずつ深くなってゆく
それじゃ おやすみ。
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あとひとつ 何か足りないよ
もうひとつ 自分に欠けてるよ
でもそれが人なんだ
完全じゃないのが
人の良さでもある
不器用で たまに見事に転んで
けがをして 痛みを知ることで 強くなるのが人なんだ
あきらめてばかりの出来損ないの日々も
なぜだか振り返れば
間違わなくてよかったような簡単な過ちだった気がしてる
だけれどそれは言い訳さ
何か特別な事 できるわけじゃないけど
たとえば 人と人が寄り集まって ひとりじゃできない事
助け合ってするような そんな愛にあふれた 人でいたいな
人はひとりでは あんまり できることは少ないけど 人は人と手をつなぐことで
人の本来の力を発揮するんだよ
だから あなたと僕と不特定多数の人たちと 重たいもの運ぶのさ
時には人だから 意見食い違ってぶつかり合いもするけど
またそれが人であるところの人らしさで
そのあと たまらず心が痛んでお互い謝りあって仲直りするところも人らしいところだ
何か 足りないのが人だ
ミスのない完璧な人生求めちゃ大切なことにはいつまでも気づけないぞ
だからたくさん
間違って
痛い思いもして
何がこんがらがってるのか知っていくんだよ
心も身体も強くなってゆくんだよ
でも、完璧じゃない
僕は不完全な人だ
だから 今日も 何か間違って 何かが足りない気持ちだ
だけれど ちゃんと
生きていて
君の隣で僕を続けられる
それが僕って人さ
それが君って人さ
さあ 明日も
人は人らしく
大いに間違い
大いに食いまくり
大いに眠って
大いに愛し合おう
ただの人と人よ。
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死に神は迷っていた
いつも病院の窓から顔をのぞかせて
こちらに手を振る
あの女の子の命を運ぶこと
あの女の子はとても優しくって
こんな醜い自分にさえ 笑いかけてくれる
いつもいつも女の子は 独りさびしそうにしています
お母さんはいないようでいつも看護婦さんだけが話し相手だった そんな女の子
死に神は鏡に映る
自分に言った
『本当に 本当に
自分は最低だ』
あんな優しい女の子の命さえ運ばなきゃいけないから
優しい死に神は
ほかの死に神とはちょっと違ってた
見た目こそ変わらないけど 心があった
だから人の痛みも人の涙も 人のぬくもりも 死に神には 届くんだ
いよいよその時が来て 女の子におまえは死ぬんだよと
暗い顔で伝えたとき
女の子は言うのです
死に神さんにそんな顔は似合わないよと
そして わかってたように女の子はどうぞと目を閉じたんです
そんな女の子がいたことを 忘れないようにすることが
自分にとっての
使命なんだと
死に神は不器用に受け入れて 女の子の魂を運んだよ
暗い病室のベッドの片隅には 誰かの涙のあとがひとつ
宝石みたいに光ってた
光ってたんだ
作り話はここまで。
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散らかったままの部屋に片付かない現状
あっという間に1日は終わってしまうんだね
休日をエンジョイできたか? そう聞かれたら迷わず首を振るでしょう
まったく たまランナー。
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あたたかい立春の風が吹き始めて
はじまりの訪れ 感じた
まだ 少し 寒い 2月の朝
僕はなんの準備もなく ただその時を待つ
僕の心に芽吹いた
桜のつぼみは
やがてその時が来れば 鮮やかな花を咲かす
君がくれた
つぼみだよ
恋という名の桜
新しい風の匂い
この胸を涼やかに
吹き抜けてゆく
ふと立ち止まって
並木道 見上げた空はどこまでも透き通って
僕の存在などちっぽけに思えるけど
遠くで手を振る君が僕を呼んでくれるたび なんだか 救われる
ただいつも笑いあって
悲しいときには慰めあって
繰り返してきただけ
そしていつの間にか
愛が生まれたね
似合わないかもしれないけれど 愛の言葉もいくつかささやいたね
そんな大げさなものじゃないけど
とてもとても大切で
とてもとても素晴らしい人です
一生かけて守りたい
恋という名の桜
今、満開になる時
桜吹雪に包まれて
どんな言葉さえ
君の愛の前じゃ
まるで役に立たない
僕の心に芽吹いた
桜のつぼみは
やがてその時が来れば 鮮やかな花を咲かす
君がくれた
つぼみだよ
恋という名の桜
新しい風の匂い
この胸を涼やかに
吹き抜けてゆく
甘酸っぱくて
なんだか恥ずかしいような そんな気持ちで君の隣で今日も笑ってる僕がいる
誰より 愛すべき
人のそばで
夢や理想を高らかに
語りながら
訪れし季節に なんの準備もなく
あのつぼみのように
まだ少し寒い 冬の名残に 肩をすぼめ
じっと その時を待っている。
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右中間をぬける
ボールのように
自由に向かって
歩き出す
大人への一歩を
踏み出した
僕の卒業
桜に見送られて
君は散ってゆく
木の葉のように
舞い落ちたら
自由になれる
夢を叶えるのも
時間を無駄にするのも君の自由だ
さあこれからどうする?
吹き抜ける風のように
策なんかなにもなくて最初から空っぽで
ただ 漠然と思う
僕はもう大人なんだと
落ちてる桜の花びらの道を 僕は歩く
どこに向かうかはまだわからないけど
桜に見送られて
誰かに手を振って
僕は僕からまたひとつ卒業します
僕の抜け殻だけ残したまま
旅立つ船出の朝
僕の卒業
ふいに見上げた空はどこまでも澄み切っていた。