詩人:どるとる | [投票][編集] |
朝は夜の腹の中へ
万事吸い込まれて
暗闇に閉ざされる街
真っ赤な空が
だんだん暗くなる
人の声も姿も消える
「さよなら、バイバイ、また明日会おう」
そんな声でつなぎ止めたつもりさ
僕はひとりぼっちだから 会う人もいないし
約束を交わす人もいないんだ
ひとりぼっち
吹けもしない
口笛を吹き鳴らしたつもり
涙のかわりに
口笛を吹いて
さよならのかわりに
口笛を吹いて
ピューピューって僕は自分に
果ては世界に
何もない空に
口笛を吹く
切なさは死ぬまで
燃えきらないさ
この胸の中で
くすぶり続ける残り火。
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ここは笑うことを忘れた笑顔のない街
表情のない丘で
聞こえるのは
かすかな風の音
虚無感に満ち溢れた毎日よ
何を楽しみに
生きているの?
さあ 君の目の前に広がってる道を歩いていこう
君の歩幅と速度で
歩いていけばいい
笑顔の無い街なら
笑顔に満ちた
街へと逃げればいい
生まれたふるさとは
捨てて
親にも夢にも
めぐまれないなら
探しに行こう
風のように旅立とう
心のペダルを踏んで。
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あなたは生きていて
楽しいですか?
あなたは生まれてきて良かったですか?
あなたはこれからも生きてゆくのですか?
生きていくことには後ろ向きで
それでも死にたいとは思わなくて
生きていて楽しいことは特にはないけど
死んでいいこともないと思うのです
星の数ほど 居る人の中で人は光と影を身にまとって生きていくのが宿命だから
今日も悲しいことや嬉しいことは生きている人におとずれるのでしょう
だから僕はたずねられるまでもなく
生きていくことにも
生きていることにも
生まれたことにも
なんの不満もなければ
なんの願いもないのさ
ただ悲しいというだけで
だだ嬉しいというだけで
世界は光にも満ち
世界は影にも覆われ
僕らはそのたびに
生きていることを
悔やみまた喜ぶから
きりのないその繰り返しの中で御託並べるよりも生き続けることを大事にしたい
ここにいることの悲しさや
ここにいることの嬉しさを
誰かに伝えるように
自分に言い聞かすように
今日も明日も僕はきっと生き続けているでしょう
死ぬ理由もなければ
死にたいと思う根拠もなにもないから
僕は生きていくだけ
僕は生きているだけ
そして生き続けてくだけだ
時に悲しく
時に嬉しい
そんな感情を
見えない
手のひらで
転がしながら
今という一瞬を
どれだけ味わうか
それだけに
意識を集め
思ってる
感じてる
目に見える全て
耳に入る全て
思い当たる全て
光と影に生かされて
そして
光と影に蹴り飛ばされて
愛すべき全て
憎むべき全てに
見放された時
僕は死に目を見るでしょう
その日までどうか
お元気で
君も僕も
それぞれの時間を
生きていこう
歳をとってもう何もかも取り返せなくなるころ振り返って
悔やむことの無いような「いい人生」を願っています
生の実感に満ちた今日も君の知る僕でいるから。
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肥え太った
欲望食い過ぎた
腹をこわした
11月の終わり
見栄を切った
願望薄すぎた
夢を失くした
秋の終わり
今、並木道の木々の葉が散る
寒空にかすかな雪の気配。
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あなたには喜びが見えますか?
何気ない日常に隠された幸せが見えますか?
くだらない噂話や
ありもしない嘘に
根拠は無いから
信じる事はできない
交通事故で死んだ
あの子だって
馬鹿な親に殺された
あの子だって
きっともっと
生きたかった筈だから
おまえの願いは
くだらないから
しまいなさい
欲望ほどくだらないものはないから
もっと大切なもの
見える目を養いなさい
半分死んでいるような目をしたおまえの
目には理不尽な最期をむかえた人たちの悲しみなどわからないだろう?
だから おまえは生きなきゃだめなんだ
もっと苦しいことも
悲しいことだって乗り越えて
今が退屈だとほざくだけの力があるなら
それは幸せだという証なんだ
腐ってるのは
世の中じゃなく
おまえの考え方だよ
死んだあの子たちが言う「僕が見えますか?」
僕は言うのさ
歩き出せない
人たちよりずっと
存在感は鮮やかだと
生きている光を失ったら 生きていても
見えないのさ
もうかえらないあの子たちの未来と夢を
背負う誰かはいないから きっと永遠に報われはしないけど
忘れないでいたいんだ
君たちの見た光を
君たちがいたころのこの世界の匂いを
僕は見えなくなった
生きているのにおかしいね
君は死んでいるのに
僕なんかより見えてるのにね
僕は死んだ人より
存在感が無いのだろうか
「僕が見えますか?」
君はここにいるけど
ただいるだけで
生きてるというなら
それは間違いだよ
生きてるというなら
死んだ人みたいに
気配を消して生きるなよ
君が立ち上がったその時 僕の視界には君が映るから
どうか君が生き返ってくれるのを待つよ
だから今は僕の目には君が見えない
君は自分の人生と向き合えていないから
君は自分自身を殺しているから
見えるわけもないさ。
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道化師みたいに
嘘で固めた
つくり笑い浮かべても
何も楽しくなんかないや
だから
さようなら
消えてく
今日という時間に
幻を重ねて
永遠にさようなら
人ごみに逃げても
どこへ逃げても
逃げきれないさ
悲しみからは
気づけばいつも
そこにあって
僕を包み込む
おだやかな優しさや
芯まで凍るような冷たい雨
僕は、何を探してるんだろう
僕は、何を求めてるんだろう
僕は、何がしたいのだろう
僕は、何が欲しいのだろう
何ひとつわからないのにみんな旅人なんだよ
今まで歩いてきた日々はなんの意味合いもありそうにないけどまるっきり無意味ってことは無いはずと思うからね
今日も探してるんだ
形も名前も色さえもわからない
見えない何かを
さわれない何かを
旅人は探してるんだよ
みんな探してるんだよ
長い長い旅の中で
生まれた時から
みんな旅人なんだよ
誰ひとり旅人じゃない人なんか居ないんだよ。
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こうして、目を閉じるとなぜか思い出すでしょう
遠い子供のころの記憶を
風の中に立ちつくしてただ目を閉じるだけで
よみがえる記憶
それはまるで古傷のように生々しいもので 決して忘れられない
階段の一段一段を
ゆっくり時間をかけて
のぼるように
僕らは生きる
つまずいたり
途中で転んだりするのはおかしなことじゃないよ
笑っちゃいけないよ
流した涙も浮かべた笑顔も大切な思い出だから忘れちゃいけないんだ
ほら今日もなんだかんだいったけど
夕日が沈めば
全部 昔話さ
ほら笑う準備はいいかい?
風呂上がりみたいに遊び疲れ火照ったからだをふるわせながら
子供だった僕が
まるで
子供のように
ドアを開ける
やがて夜になった街
休みなのをいいことにいつまでも寝ないで起きていたから
少し眠いけど
僕は幸せだよ
何かが幸せだよ
今確かに思うことは
ここにいる僕は生きているということ
それだけで
世界は明るく見える
これからいくらだって
傷ついても
これからいくらだって
立ち上がって行ける
悲しみの隣には
いつも喜びがある
そして
雨が降り止めば
いつも虹が出て
そして
長い夜が終われば
まぶしい朝がやって来る
そして僕は歩き出す
始発とともに動き出す体内時計のタイマーをそっと止めて
そして僕は歩き出す。
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「いちばん暗いのは
夜明け前」なんて嘘さ
だって 僕には君が居る
いつも 笑ってるわけじゃないけど
泣いていたなら
笑ってくれるように
慰めてあげるよ
僕ができることはきっと数少ないけど
君のために
僕は君の力になりたい
君が好きだから
理由なんて思い返せば何もないな
何故だろう
理由もなく好きになって
理由もなく追いかけて
気づけば
君だけが僕の全てだったよ
流れ星に願った夜
数えればきりがなく
いつもいつもいつも
そばにいたかった
君の全てになりたい
何かひとつでも役にたつことしたい
僕が居る価値ってやつを見いだすような
何かを君の中に残したい
舞い降りる雪に
手を翳して
冬を感じる
その時
握ってくれる
君の愛を思う
それだけで
僕の世界は
まばゆく輝くよ
それだけで
青い世界は
幸せで満ちるよ
さあ もう少し
遠回りして
帰ろうか
寒くなったね
寄り添って
歩こうか
君の全てになれてるかなあ?
優しさだけが僕の武器さ
君が微笑めば
僕も微笑んで
君が助けてと言うまえに僕は助けてあげたい
それが多分愛ってものなんだろう
よくわからないけど
君が好きだ 心から。
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不安と期待を胸にして
歩き出す僕はひとりぼっちだった
空を見上げて
ふと気づけば
夜だった
家のかすかな明かりを目指して帰る
わずかに残った力を振り絞る
僕の声はそこまで
届いているかい?
たいしたことはいつもできやしないけど
愛してるよ
愛してるよ
何度も繰り返す言葉
君にはじめて出会った日を今でも僕は覚えている
君は覚えているかい?
あの日僕らは恥じらいを隠せずにしばらくは互いの目さえ見れずにうまく話せずにいたけど
今はいつでも話ができるよ
誰のためでもなく
今君のため
僕は生きてる
そんな言葉
言えたなら
きっと
君は笑ってくれる
素直に言えたなら
なかなか言えない愛の言葉
それでも言いたい愛の言葉
この胸にずしりと重くのしかかる不安と
見えない壁の前で立ち尽くす僕は
見えないその壁を乗り越えて君に会いに行く
終わらない夜をこえて こえて こえて
絶え間ない光に出会うまで
夜明けはおあずけさ
さあ 君に好きだと言おう
ためらわず迷わず
ああ 君に好きだと言おう
そうだ単純なんだ
秘めてる気持ちを
言葉にするだけだ。
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私の心のふるさとよ
どこへも行かないで
私の心のまなびやよ
まだ黒板消さないで
この胸にあふれてる
僅かばかりの思い出はやがて大人になったこの僕のささやかな支えになるでしょう
どれだけ歳を重ねてみても
どれだけ時を歩んできても
どれだけ傷を負ってしまっても
きっとわからないものはわからないままで
いつまでも僕は僕だから
それこそきりがない
だから大人に満たない1、5ミリの位置で成長が止まったような
大人でも子供でもない僕が今日も誰かを不器用に愛し
一生懸命働くよ
中途半端でも完璧さ
今日もあなたに優しくできるから
今日も自分に優しくできるから
悲しい事なんてすぐに忘れられるから
2ミリに満たない
1、5ミリの僕が浮かべる笑顔はさながら太陽のように輝くのです
あなたを照らすよに
自分を照らすよに。