詩人:どるとる | [投票][編集] |
ひら ひらり
舞い落ちる
花びらが
心の水面に波紋を広げて乱す
振り返れば
ずいぶん
歩いてきたんだな
足跡は彼方まで
つづいてる
白い季節はもうすぐでしょうか
待ち遠しくなる
恋いこがれてしまう
この手のひらに
はらはら落ちた
雪の結晶
しずかに消えたね
ひら ひらり
ひらひらと
舞い落ちる
時の花びらが
心に広げる水面を乱す
並木道は朱に 黄色に染まり
やがて 懐かしいあの落ち葉踏む音が聞こえる
木枯らしにマフラーがなびくような
忘れていた景色はもうすぐ
白い季節はもう目と鼻の先
ため息さえ白く煙る
冬の魔法が街を白く染めるころ
僕はもう少し大人になる
時の花びらが
地面にたどり着いたら
僕はもう少し大人になれる
大人になれる。
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今日も僕は眠れずに
君の笑顔を頭の中に思い浮かべながら
泣いているでしょう
窓の外では 星が輝く
でも僕の心には雨が降ってる
僕が君を思う時は
君も僕を思う時で
きっと そうだと
信じよう
泣きたくなるから
きっと今夜も眠れずに
君のことばかり考えてるだろう
そうに違いないよ
君を思うことしか
できない僕には。
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ファインダーからのぞく四角い世界
レンズ越しに閉じこめられた景色
悲しくても
嬉しくても
そこにある日常
箱を開ければ
単純なストーリー
目を開いたら
そこにはもう
無いまぼろし
見えない汽車が
汽笛をあげて
空へとのびた
レールを音もなく駆け上がる
これは摩訶不思議な
終わることのないストーリー
始まりもなかったように思うのは
勘違いなんかじゃない
あなたがいて
僕がいて
ここにある幸せ
変わらない平凡
汽車は今日も走る
僕たちを無意識のうちに乗せて
ふるさとという名の
空へと還る鳥たち
その羽音だけがひびく とある土曜日。
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世知辛い世の中ですね
なかなか思うようにはいかないね
毎日それぞれ苦労しますね
大人も子供もお年寄りも
進化していく情報社会とは裏腹なまでに
退化していく頭の中
アナログで生きてきたお古い人間は
デジタル社会になじめずに置いてゆかれる現状
今日も誰かが
この街のどこかで
なくしたんだ
あのころの情熱を
夢を追いかけてた
あのころの自分は
もうどこにもいない
いるのはその抜け殻だけだ
まあ なんにしても
抜け出さなきゃ
仕方ないのもまた事実
悲しくても
切なくても
朝が絶えず来て
お日さまが昇る
そしてまた
夜が訪れて
僕はつまらないことで泣いてるでしょう
だけれど僕にはそれがとてつもなく悲しく見えるのさ
少しずつ秋めいてゆく街と並木道の木々をあざやかな色をした葉っぱがかざる
つめたい夜風を蹴飛ばすように走るバスが目的地をしらせたら 僕はボタンを押して そこから少し歩くよ
僕もつめたい夜風を蹴飛ばして 生きなきゃ倒れてしまうね
花だって雑草だって
つよく つよく
毎日 咲いてるのさ
だから僕も生きるよ
つめたい夜風を蹴飛ばして
ちっちゃなプライドでも抱きしめて
旅立ちののろしをあげる 夜明けを合図に。
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僕たちの時間は神様がかけた目覚ましが鳴ったら
唐突に終わってしまう
悲しみも喜びも全て
もとの暗闇の中へと消える
誰かが残した
思いだけが
そこに残るだけ
幽霊のように
目には見えない
影だけが
そこにあるだけ
駆け抜けた日々は
頑張りや努力もろとも
まぼろしに変わり
死んだそのあとは
誰もいない部屋があるだけ
悲しいような
嬉しいような
不思議な気持ちで
見つめた世界を
少しずつ
好きになれるまで
傷つけあう喜び
醜い誰かを愛するように 愛がそこにあればそれは素晴らしい
血と欲にまみれた日々もまた素晴らしい
まぼろしだとばかり思われていた夜明けがやってきた
僕はまた君と笑う
感応式の時限爆弾
抱えて歩く毎日よ
時が来るまで
僕は沈んでは昇る
太陽を見つめてる
さいしょから意味なんか無いのさ
この人生はよくできたまぼろし。
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僕らの過ごす
この時間は
やがて跡形もなくなってしまうね
儚い時間
だけれど
同時に
この冷たい世界で唯一ふたりが優しくなれる
不思議な時間
大切なあなたと過ごす時間はやさしい時間
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こんな気持ちは
はじめてなんだ
これが恋という
気持ちなのかな
ときどき痛くて
胸が張り裂けそうになるけれど
あなたを思うと
なぜか優しくなれる
不思議だね 生まれてはじめて恋をしたのにさ
なんだかはじめてじゃない気がするよ
君と居ても君と話しててもこれがふつうって感じがするから
運命っていう言葉を信じたくなる
君に惚れてるのさ
ただこうして
寄り添ってるだけで
幸せが心に満ちる
夜空に散りばめられた星なんて目じゃないほど 君を思う気持ちは言葉じゃあらわせない
愛しているよ
心から好きだよ
今日はどんな
話をしようかな
週末にはどこへ
出掛けようかな
理想ばかり高い傾向にあるけど
それはそれでいいと思うから
メロメロなこの気持ちで明日も君とただこうして
寄り添って
きりもなくお話ししたいんだ
不器用で 頭もわるくて暗い僕だけど
ただひとつ 誇りに思うのは 君に愛されているという絶対の自信だよ
ありがとう
君にもらった
この勇気で
この力で
僕はまたひとつ
今日という
山をこえていくよ
君とふたりで
頂上をめざして
途中で仲間が増えて
いつか家族になって
当たり前にお互いを名前で呼んで。
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確かなはずの天気予報をうのみにしたどこかの誰かさんは
予報にもない雨に降られてずぶ濡れ
いいさ、濡れて帰るさ
傘なんかなくても
みっともない涙なんか流さない
君が慰めてくれるから 僕は大丈夫さ
見るからに悲しい色で揺れてる街並みが雨雲で覆われている
この雨が通り過ぎたらまた笑えるかな
目には見えない翼で
どこへ飛んでいこうかな
ぬかるみにはまったように動けない僕のうたれ弱い心が動き始めたら
この雨もやむかな
たとえば僕は旅人で
たとえばこの世界がその舞台で
やがて終わりがくればそこが旅の終わり
違うさ 旅は死んでからでも永遠につづくよ
太陽が今日も沈んでいくよ せつなさはしかたないさ
涙をポロポロこぼして ため息ついて
ズタボロになって
君が慰めてくれて
繰り返すそんな毎日がくれる幸せ
まるい光の中で
あたたかいぬくもりを感じながら
僕は見えない翼で
どこまでだって行ける
イメージから抜け出して 夢は現実になる
きっと いつの日か。
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二股の分かれ道に立って
どちらの道を選ぶとしても
正解などなく間違いなんかない
どちらの道を選んだとしても
成功と失敗の確率は変わらない
その道にはその道なりの成功と失敗があり
その道なりの幸福と悲しみがある
どの道を選んだとしてもそれは素晴らしい人生へとつづく道
だから進む
選んだ道を
ただまっしぐら。
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一般人の幸せなんて
辞書にも載らないくらい
ありふれてていい
大切な誰かがいて
大切な家があって
それなりに飯も食えれば それで幸せ
何を望むわけでも
何を欲するわけでも
ない日々はただ
順調に過ぎる
そして一般人の夜は今日も地味に明るく
かすかな灯火たたえた部屋で 微笑むふたりの瞳に揺らめく月明かり
口のさみしさまぎらす安いお酒とつまみ
それだけで幸せ
反論も異論も無いさ
平和的光景がなんのためらいもなくここにある
幸せという景色。